足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1036 ~ フサザクラの種子と 野鳥

2015年03月14日 | 植物

観 察 月 日  2015.3.11.晴 8℃

観 察 場 所  厚木市 不動尻

 8日西丹沢の玄倉を歩いたら、フサザクラの蕾がほころび始

めていた。今年はやや早めの感じがしたので山の神沢の林道

を行き不動尻へ向かってみた。

 途中ヤブツバキの赤い花が目立つ辺りは、新道が出来る前

は家の有った所で今も家の跡が残っている。

 「ここに大イチョウがあって、銀杏を受ける為の網が張ってあ

りましたよね」とRさん。今は、イチョウは切られその根元から、

沢山のひこばえが出ている。

「丹沢では岩場の尾根筋にしか見られない、ヤマグルマの高木

もこの近くにあったよね」と私。だがその面影はない。すぐ下に

旧道の一部の残りが見え、スギ林へと消える。旧道は何度行き

来した事か、歩く分には何ら不都合は感じなかったのだが。

 フサザクラは谷筋など崩壊した裸地へ入って来るパイオニア

植物で、不動尻の谷筋はフサザクラ連続だ。見上げると抜ける

様な青空の中に、丸く膨らんだ蕾が、枝々にびっしりと付いて

いる。

 その枝の中をエナガの群れが、縫う様に、踊る様に過ぎて行く。

カワラヒワの小群もフサザクラの枝に止まり、嘴を動かす。誰か

口笛を吹いたかと思わせる鳴き声と共にウソが現われ、嘴で摘

まむとハラハラと茶色の切片が、落ちて来る。

 「その岩の上を見たら、フサザクラの実の羽が落ちていました」

とRさん。

 あの小さなフサザクラの種子も、野鳥にとっては重要なエネル

ギー源になっているのだ。

ここに 大イチョウが! ヤマグルマがあった。

山の神隧道を抜け不動尻へ。

山の神沢をつめた不動尻

谷筋はフサザクラのトンネルだ。 野鳥が飛び交う。

エナガの群れが 枝をつつきながら通過する。

カワラヒワも 食事に懸命だ。

ウソもやって来た。

鳥達が食事中の下の谷筋の石の上には。

フサザクラの種子は・・・・・

                           * 鳥達にとって、大事なエネルギー源なのだ!