足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.966  ~ ウツギ の 花咲く季節 ~

2011年06月11日 | 植物

標高410mの林道はウツギの花盛り

アサギマダラが花を見つけて飛び回る。(6月03日撮影)

花弁は5枚だがにぎやかに見える。

花糸が赤く色づいた花があった。

ダイミョウセセリ

テングチョウ

今の季節は、ジャコウアゲハが多い。この個体は♀。

ウツギを巡るドラマがある。

日  2011 610 薄曇り 27

所  伊勢原市 子易 (仁ケ久保林道)

 

 平地では、花は終わり若い果実に進んだが、標高410

の林道では今が花盛りだ。

 花はうつむきに咲き、5枚の花弁に包まれた10本の雄蕊

1本の雌蕊がある。雄蕊の花糸には翼があり細い花弁状で、

八重咲き効果をだしている様だ。それと、花の中を窮屈にし

ている事は、吸蜜に来た昆虫に蜜を与える代替えに、確り働

いてもらうウツギの魂胆なのだろう。その上、長短の花糸を

用意し、昆虫の体のサイズに合せている。

 林道を行くと、白い花がより白く見えるウツギの株立ちが

あった。人目を引き付けるだけでなく、昆虫の目も引きつけ

ると見え多くの昆虫が訪花していた。私には花の白色がレフ

レクターに感じたが、昆虫には他のウツギより鮮明な紫外線

色に見えたのであろう。

 私も引きつけられしばらく立ち止まる事になった。多種

のハナバチ、多種のチョウが吸蜜しているが、時折ジャコウ

アゲハの♂が、調子が狂ったかの様なスピードで飛んできて

は、株立ちの上を不規則に旋回する。すると、花にいたチョ

ウは刺激で飛び立つと、激しく追尾し2匹は飛び去ってしま

う。

同一の♂個体ではないだろうが同じ現象が繰り返された。チ

ョウも“ひらひら”と只飛んでいる訳ではなさそうだ。