一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

徳富蘇峰の扁額

2007年06月29日 | 写真館・その他
わが寺の数少ない、いわゆる「お宝」のひとつ(もちろん目に見えないお宝は満ち満ちておりますが…)。

徳富蘇峰の書です。

昔、檀家さんに寄付していただいたもの。

徳富蘇峰は明治期から戦後にかけて活躍した、日本を代表する批評家、歴史家、今で言うジャーナリストの走りと言ってもいいかもしれません。

日清戦争以後、平民主義から、国家主義へと思想的転回を遂げて、戦中も皇室を中心とする国家主義思想を展開。

その評価は、さまざまでしょう。

彼の思想内容についての評価はひとまず置くとしても、日本を代表する思想界の巨人であったことは間違いありません。

その業績について詳しくはウィキペディア(※)を参照してください。

さて、この扁額。

実は二文字目が分からないんです。

右から、「自」、「?」、「者」、「強」です。

私は「依」か「称」だと思うのですが、坐禅に来るKさんは「在」じゃないかと言ったり・・・

けっこうモヤモヤしています。

どこかの古典からひっぱり出した言葉だと思いますが、判読できる方がいたら教えてください。

あまり達筆すぎるのも困ります・・・

あ、あと、ちなみに作家の徳冨蘆花は蘇峰の弟です。

お互い思想的には対立しましたが(蘆花は反体制の先鋒ですから)、それにしてもすごい兄弟ですよね。。。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これかなぁ... (acqua)
2007-06-29 23:25:51
老子の「自勝者強」。
二文字目の左側は月偏の草書体だと思われまする。
本家の伯母が書の先生なので、今度聞いてみようか。
返信する
 (acqua)
2007-06-29 23:38:19
意味は「自らに勝つ者は強し」だったかな。
...漢文は苦手だったので...違ってたらごめんちゃい。
返信する
Unknown (RYO)
2007-06-29 23:43:40
わ~マジ?!
たぶんそれだよ!!!
すごい!acquaさん、見直した

なんて

いやはや、ありがとう

たまに檀家さんに聞かれるもんだから・・・助かりました

ところで、なんで?

書道習ってたんですか?
返信する
Unknown (RYO)
2007-06-29 23:52:12
acquaさん

いまネットで調べたんだけど、やっぱそれだね!

「老子」の言葉、「自勝者強」

自らに勝つ者は強し!

克己心を説く言葉だね!

なんて素晴らしい・・・

これからこの額を見るたびに、気合が入りそうです!

ありがとう!!!
返信する
実は (acqua)
2007-06-30 19:07:23
中学の時講師で来ていた現国の先生が、
漢文とか散文とか、好きだったのね。
毎時間自分の好きな古語を教えてくれていたんだわ。

このことばもその一つで、孔子とか老子とか、
名前聞いただけで耳にフタがついちゃってたんだけれど、
「老子ほどの人が、あの時代に、勝ち負けを説いたのかな、と思うと、
なんか違うような気がするんだ。
原文では月偏に生きる、という字なんだよね。
だからボクはこの場合の勝つというのは、勝敗の意味じゃなくて、
自分をよく知るということなんじゃないかと。
ボクはそう思う。」
この話しがとても印象的で「たまたま」覚えてた(笑)

私は未だに自分に勝ってないです...
返信する
なるほど・・・ (りょう)
2007-06-30 23:27:23
お~
きっとその授業、というかその時の先生の語りがすごい印象的だったんだね・・・

う~分かる。

断片的にそういう記憶って残ってるよね。。。

俺が印象的だったのは、やっぱり中学時代の現国の授業で、宮沢賢治の「永訣の朝」をやったとき・・・

O先生が、めっちゃ熱く解説してくれて・・・その時の気迫と言うか、とっても伝わってきたな~

今でも大好きな詩のひとつ、っていうか一番好きな詩かも知れないです。
これです↓
http://blog.goo.ne.jp/munekuni1973/e/53421d28cba4aec01e12d490d93c6a8d

ところで「自分に勝つ」って、かなり深いですよね・・・
己を知るか・・・単純な勝ち負けではないということ。

道元禅師に言わせたら、「自己を明らめる」ということだね!

いいヒントでした!
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