一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

布教師養成基礎講座

2011年04月28日 | 思い・日常
檀信徒会館で行われた、布教師養成基礎講座2泊3日に参加して来ました。

あがり症のたちで話もうまくないので、法話は苦手な方ですが、

僧侶である以上は、仏の教えを伝える使命があると思っています。

あ、いかにも義務感丸出しですね・・・


仏教は人類が生んだ叡智の結晶。

この素晴らしい教えを、人々に分かりやすく伝えたい。

そのための第一歩です。


予想以上の大きな収穫がありました。

講師の先生方から、懇切丁寧に法話に役立つ実際的なことを教えていただき、

参加者の宗侶たちから大変よい刺激を受けました。


10分足らずの時間でしたが、法話実演も今の自分が持っているものを出せたと思います。

一番よかったのは、大きな声で堂々と熱意をもって発表できたこと。

とはいえ本当にまだまだこれからです。

宗制上の布教師を目指すかどうかは別として(素質に問題が^^;)、

一歩ずつ成長していきたいと思います。

このような機会を与えてくださったS老師には感謝の気持ちで一杯です。


明日は入檀式だ~

照顧脚下

2011年04月19日 | 禅・仏教
数年ぶりに、山門伝導板への仏教語の掲示(解説文付き)を再開しました。

これまで行事案内などで誤魔化していましたが、震災で人々が精神的な支えを求めている時に、
自分がすべきことは仏の教えを伝えることしかないと思ったからです。
また、以前からときどき参詣者の方に、
「仏教語の掲示はやめてしまったんですか。楽しみにしていたのに…」と言われていたのでありました。

これまでサボっていた・・・確かに。

また正直、書いていることと自分の生き様との乖離に自己嫌悪もしておりました。


しかし、ヘタレ坊さんでも仏教を伝えることはできる。

いや、ヘタレだからこそ、伝えられることがあるのかもしれない。


再開最初の言葉は、自戒の意味を込めて「照顧脚下(しょうこきゃっか)」という禅語を選びました。

以下、解説文です。


「照顧脚下」または「脚下照顧」とも言う。

この言葉の立て札が、禅寺の玄関などによく置かれています。

 狭い意味で訳せば、足元を見なさい(足元を見て履物をそろえなさい)という意味ですが、さらに深い意味を読み取ってみたいと思います。

それは、

「地に足をつけなさい」。

つまり、自分自身の生き方にしっかりと根付きなさいということ。

真実は私とは別のところにあるのではなく、私の生きかたそのものに顕れる。

これが「照顧脚下」の言わんとしていることではないかと思います。

この頃は、不安な空気が日本全体を覆っていますが、こんなときこそ地に足つけて、自分のなすべきことをなしていきたものです。

一人ひとりの「照顧脚下」が日本再生の力になります。                                         


住職合掌




照顧脚下。

いつもここから。

ここからここへ。

いまここがすべて。