一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

一語一会(15)

2012年03月31日 | 一語一会


「仕事と思うな、人生と思え」 (原田隆史)


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社会人になってしまえば、人生の大半の時間は仕事に費やされる。

仕事は生活のためにするのか。

それはそうだろう。

しかし、仕事が「~しなければならない事」になってはいないか。

主体的にではなく、奴隷的に「やらされている事」になっていないか。

人生の大半がそんなことに費やされてしまっていいものか・・・


必要なのは仕事を変えることではない。

仕事を私がどう捉えるかが大事なのである。

つまり、

仕事を仕事(しなければならない事)と思うな、仕事を自分の主体的な人生そのものとして思えということ。

心の向きを変えれば生き方も変わる。


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一語一会(14)

2012年03月30日 | 一語一会


「自己をはこびて万法を修証するを迷いとす。万法すすみて自己を修証するはさとりなり」

(道元禅師)


「私が私を強いて神に到らしめるよりは、私が神を強いて私に来たらしめる方がはるかに高貴である」

「けだし愛は私を強いて、私が神のためにあらゆるものを堪え忍ぶようにするが、離在は私を強いて、私が神以外の何物をも受容しないようにするからである」
(M・エックハルト)

マイスター・エックハルト

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東西の宗教的天才の言葉がつながった。

道元禅師は絶対無の立場。

エックハルトは絶対有の立場。

反対のように見えて、実は同じことなのだ。

絶対無は絶対有であり、絶対有は絶対無である。

完全に満たされていると同時に完全に無である。

坐禅と離在。

表現は異なるけれども、両者を結びつけるのは、

自己を忘るるということ。自己をむなしくするということ。

徹底的に。

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一語一会(13)

2012年03月29日 | 一語一会

「この世の中に生まれてきた以上、マジに生きなきゃ申し訳ないですから」 

(マジすか学園、前田敦子の台詞)


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誰に申し訳ないのか?

親にか・・・

世の中にか・・・

自分にか・・・

いや、そうした誰に?を超えた

・・・ただただ申し訳がない、ということ。


自分が生まれたという事実。

自分はなんのために生まれたのか。

マジに探し求めているだろうか。

マジに生きなきゃ申し訳ない。


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一語一会(12)

2012年03月28日 | 一語一会

願わくば 花の下にて 春死なん そのきさらぎの望月の頃 (西行法師)


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釈尊が入滅した如月の満月の頃、花の下にて死にたいものだ、という西行法師の思いが詠われている。

明治以降、日本では太陽暦を採用したため、釈尊涅槃会の行われる2月15日は真冬になってしまったが、
それ以前の太陰暦では、季節感でいうと太陽暦の3月下旬から4月上旬に当たる。

ちょうど今頃だろう。

そして、西行法師は、なんとこの歌を詠んだ約10年後の2月16日に亡くなったというから、
歌の通りに思いは遂げられたわけである。


ともあれ、春爛漫の花の下で静かに死にゆく姿を想うと、
えも言われぬ美しさを覚えはしないか。


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一語一会(11)

2012年03月27日 | 一語一会

仏道をならふといふは自己をならふなり

自己をならふといふは自己を忘るるなり(道元禅師)

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仏道とはすなわち自己を究明することである。


自己究明が進むと、ちっぽけな自我(自己イメージ)が、
思い込み(思考の産物)にすぎないことに気付く。


そして自我のとらわれから自由になると、
大宇宙いっぱい、ど真ん中の命を生きるようになる。


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一語一会(10)

2012年03月26日 | 一語一会

桜の花びらたち<抜粋>AKB48(作詞:秋元康)


桜の花びらたちが咲く頃

どこかで 希望の鐘が鳴り響く

私たちに明日の自由と 勇気をくれるわ

桜の花びらたちが咲く頃

どこかで 誰かがきっと祈ってる

新しい世界のドアを 自分のその手で開くこと



涙の花びらたちがはらはら

この頬を流れ落ちて歩き出す

青い空を見上げ 大きく 深呼吸しながら

涙の花びらたちがはらはら

思い出のその分だけ 美しく

目の前の大人の階段 一緒に登って手を振ろう


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日本人は桜が好きだ。

桜の花には、出会いと別れ、よろこびとかなしみ、
人生のすべての思いが込められているから・・・

桜の季節が来るたびに、僕たちはひとつ大人になるのかもしれない。


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一語一会(9)

2012年03月25日 | 一語一会
「習得することができず、もともと持っていなければならない資質がある。
他から得ることができず、どうしても身につけていなければならない資質がある。
才能ではなく真摯さである。」(ドラッカー)


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真面目に勝るものはなし。

どんなに才能豊かな人でも、真摯さがなければ成功できない。

また人生を味わうこともできない。

何事にも、いつもひたむきでありたいと思う。


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一語一会(8)

2012年03月24日 | 一語一会
「宇宙はひとつの生き物で、一つの物質と一つの魂を備えたものである、ということに絶えず思いをひそめよ。またいかに全てが宇宙のただ一つの感性に帰するか、いかに宇宙がただ一つの衝動から行うか、いかにすべてがすべて生起することの共通原因となるか、またいかにすべてのものが共に組み合わされ、織り合わされているか、こういうことを常に心に思い浮かべよ」

「万物は互いにからみ合い、その結びつきは神聖である。一つとして互いに無関係のものはない。あらゆるものはともに配置され、全体として一つの秩序ある宇宙を形成しているのである」

(マルクス・アウレリウス)


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宇宙はひとつ。

すべて万物は関係し合いながら一体であるということ。

一即多 多即一

アウレリウスと華厳の教えがつながった。

私たちはつながっているどこまでも・・・宇宙の果てまでも。



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一語一会(7)

2012年03月23日 | 一語一会
「今日は死ぬのにもってこいの日」(ネイティブアメリカン)

今日は死ぬのにもってこいの日だ

生きているものすべてが、わたしと呼吸を合わせている

すべての声が、わたしの中で合唱している

すべての美が、わたしの目の中に休もうとしてやってきた

あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去っていった

今日は死ぬのにもってこいの日だ

わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている

わたしの畑は、もう耕されることはない

わたしの家は、笑い声に満ちている

子どもたちはうちに帰ってきた

そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ


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こんな風に死ねたら幸せだ。

死は終焉ではなく帰還である。

死は命のあり方の転換である。



死にゆくとき、

わたしたちは肉体と言うさなぎを脱ぎ捨てて、

蝶になって羽ばたいていく・・・


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一語一会(6)

2012年03月22日 | 一語一会
一期一会 ~隕石の確率~


一期とは、生まれてから死ぬまで、つまり一生のこと。


一期一会とは、この機会を、一生に一度の出会いだと思って、相手にまごころを尽くしなさいという意味。


出会いとはなんだろう・・・

137億年前に宇宙が誕生し、

46億年前に地球が誕生し、

38億年前に生命が誕生し、

500万年前に人類が誕生し、

そして、137億年かかって、僕らがいまここで出会えた奇跡。

ときに引き合い、ときに反発しあう僕ら。

星ぼしのように・・・

みんなひとつの宇宙から生まれてきたんだ。

僕らはもともと一つなんだ。

だから、きみはぼくでもあり、ぼくはきみでもあるんだよね・・・。

137億年ぶりの再会にありがとう。


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『隕石の確率』 詞 秋元康 (抜粋)AKB48(teamB 5th)


何億年に一度きりの出会いだと思う

ありえないんだ ありえないんだ

この広い宇宙で

何億年に一度きりの

恋のインパクト

信じられない 信じられない

この胸にできてる愛しさの跡



何億年に一度きりの“まさか”だと思う

会えてよかった 会えてよかった

新しい気持ちが生まれた事実


この曲、ノリは軽いのに内容は深い・・・好きです


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