一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

板橋禅師の言葉――2

2006年11月23日 | 禅・仏教
『くよくよ考えないために、どうしたらいいか。
いやなときも「ありがとさん」。
いいときも「ありがとさん」。
1000回やるつもりでやってみてください。』

板橋禅師は、日頃から「ありがとう、ありがとさん、ありがとさん」と口ずさんでいると言う。

『そして、それはいま息づいている、いま生かされ、生きている「いのち」に納得することでもあります。』

『いま息している不思議さ、いまお腹がすいている事実、いま癇に障っている出会い、一刻一刻の出会い、その場その場での事実。
そういった出会いの確認のために、「ありがとう、ありがとさん」を口ずさんでいるだけです。 』

ここで板橋禅師は、刹那刹那、いまぎり、ここぎり、自己ぎりの厳然とした事実を把捉するということを説いているのだろうか。

漫然とボンヤリと生きていては、「いま」は逃げ去ってしまう。

「生」は私と疎遠になってしまう。

きっと世の中そんな人生ばかりだ・・・私もまた。

生ナマ生々々々・・・の「生(せい)」を生きること。

一瞬一瞬の生き生きとした生、言い換えれば「出会い」が、間髪を入れない「ありがとう、ありがとさん、ありがとさん」というマントラによって現成するのかもしれない。

板橋禅師が述べているように、それは「なんまんだーなんまんだー」、「なむみょうほうれんげきょう」でも、「なむだいすへんじょうこんごう」でもいいのだろう。

当然「主よ!」でも構わないはずだ。


引用箇所『坐りませんか 板橋興宗 <PHP研究所>』より


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