3/11の日経の報道だったようですが見落としていました。
日本は少子化の影響で、ベビー用品に関しては粉ミルク、ベビーフード、紙おむつ、玩具類ほぼすべてのベビー、キッズ向け商品の市場がここ数年縮小しています。そういう意味で、育児用品メーカーが中国での販路拡大に乗り出すのは当然の戦略といえます。今現在積極的に進出していない企業が今後どういう戦略をとるかが私にとっては非常に関心の高いところです。
ちょっとびっくりしたのがユニチャームの中国での売上高は200億円あるのですか。女性向け生理用品や、紙おむつなどの製品別の売上げがわからないとベビーに関してはなんともいえないところです。ユニチャームの紙おむつは、比較的低価格なマミーポコと高級品のムーニーマンの2ブランド有りますが、中国で販売されているのは前者だけです。そして、私が聞く限り非常に評判が悪く、市場ではP&Gのパンパースとキンバリークラークの好奇の2つに圧倒的に離されての3位か、下手したら中国企業の下かと思っていました(中国の紙おむつブランドは有名どころは無いようです。技術レベルが低いのでしょう)ので、其処まで売上げがあるのは意外でした。
でも低価格品ってどうやって作るのでしょうね。上海に関しては、紙おむつに関してユニチャームが今からムーニーマンを上市ししてもシェアを伸ばすのは容易ではないというのが実感なんですけど。
ユニチャームは中国で生産しているようですが、花王と大王の紙おむつが、相当日本から流れてきていて(元々韓国に流れていたのが、韓国ウォンの下落で中国に市場を求めてきたというのが実情のようです)、赤ちゃん本舗仕様商品等が昨年9月以降月間数千万円という規模になっています。基本的にユニチャームユーザーより高所得層が購入していますので、彼らも中国での生産を検討すべきかもしれません。吸収剤の材料の輸入に関しての関税と輸入に掛かる規制がどの程度になるのかが検討課題かと思いますけど。
ピジョンは、まだ上海にしか拠点を持っていなかったのですか。前者売上の10%以上を既に中国であげている企業で、会社の売上規模は数百億円と小粒なのですが中国では完全に成功していると思う企業の一つです。最近ジョンソンエンドジョンソンのベビーシャンプーに発がん物質があるとの米国の小さな報道が当地では大きく報道された上、役所の検査でも問題が発見されたとの報道がありましたから、今は市場シェアを伸ばす絶好の機会のはずです。
そういえば、ユニチャームは何故か中国で成功していると取り上げられていますが、ピジョンは目立たないですよね?数字を見ても、当地での評価を見ても少なくとも現段階においては中国で成功している数少ない日本企業の一つだと考えます。成功要因とか、実はヒアリングして見たい会社です。
日本では、中国の成功企業として松下電器が大きく取り上げられて本も出ていますね。確かに法人数とかは多いのですけど会社の規模と中国国内でのプレゼンスとか考えたら決してそうは思えないですし、実情はだいぶ苦労していると聞きます。オムロンとかは医療機器関連で中国市場でも市場シェアの上位なんですけど、やはりあまりメディアには取り上げられていない気がしますね。電通も3位かな、詳しくクライアントの内容は知らないですけど、日本企業だけだとそこまで行かないと思うのですけど。ダイキンは営業責任者の方が本を出されていますし、確かに成功した企業ですね。
中国の業界別市場シェアと日本企業とか調べたら面白いでしょうね。消費財関係は、かなりの市場で実は欧米系企業がトップシェア、食品では台湾系、と日本企業の位置づけも興味ありますけど、中国企業のプレゼンスが見えると、中国経済の実態というものが、もう少し明らかに見えてくると思います。
個人的には、B2C分野の大半で、中国企業のシェアは非常に低いのではないかと思っています。あっても、それは農民など低所得者向け(家電、携帯電話、コンピュータのハード系)ではないか。急速な経済成長を遂げたのですが、植民地経済に近いのではないのだろうかと疑問に思っています。それが国内企業の保護につながっているのですけど、過保護になっているというべきか、製造分野では産業が育つ事ができないのか。
記事:
育児用品メーカーが中国での販路拡大に乗り出す。ユニ・チャームは2009年に08年に比べ5割多い300都市で販売代理店を開拓する。ピジョンは現地支店を上海に加え北京に新設、11年をメドに5拠点まで増やす。日本の育児用品市場は少子化傾向で縮小している。人口増が見込める中国では、富裕層の多い沿岸部に続き、今後内陸部などでも育児用品市場が成長するとみて攻勢をかける。
ユニ・チャームは中国内陸部で同社製品を取り扱う販売代理店を開拓する。自社商品を販売する都市・地域を08年の200カ所から500カ所に増やす。これまで中国の沿岸部を中心に日本と同等の高品質の紙おむつを販売していたが、今後は低所得者層の多い内陸部で低価格帯商品の投入も検討する。中国での売上高を07年度の200億円から11年度には500億円超に引き上げる計画だ。(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090311AT1D1007N10032009.html
日本は少子化の影響で、ベビー用品に関しては粉ミルク、ベビーフード、紙おむつ、玩具類ほぼすべてのベビー、キッズ向け商品の市場がここ数年縮小しています。そういう意味で、育児用品メーカーが中国での販路拡大に乗り出すのは当然の戦略といえます。今現在積極的に進出していない企業が今後どういう戦略をとるかが私にとっては非常に関心の高いところです。
ちょっとびっくりしたのがユニチャームの中国での売上高は200億円あるのですか。女性向け生理用品や、紙おむつなどの製品別の売上げがわからないとベビーに関してはなんともいえないところです。ユニチャームの紙おむつは、比較的低価格なマミーポコと高級品のムーニーマンの2ブランド有りますが、中国で販売されているのは前者だけです。そして、私が聞く限り非常に評判が悪く、市場ではP&Gのパンパースとキンバリークラークの好奇の2つに圧倒的に離されての3位か、下手したら中国企業の下かと思っていました(中国の紙おむつブランドは有名どころは無いようです。技術レベルが低いのでしょう)ので、其処まで売上げがあるのは意外でした。
でも低価格品ってどうやって作るのでしょうね。上海に関しては、紙おむつに関してユニチャームが今からムーニーマンを上市ししてもシェアを伸ばすのは容易ではないというのが実感なんですけど。
ユニチャームは中国で生産しているようですが、花王と大王の紙おむつが、相当日本から流れてきていて(元々韓国に流れていたのが、韓国ウォンの下落で中国に市場を求めてきたというのが実情のようです)、赤ちゃん本舗仕様商品等が昨年9月以降月間数千万円という規模になっています。基本的にユニチャームユーザーより高所得層が購入していますので、彼らも中国での生産を検討すべきかもしれません。吸収剤の材料の輸入に関しての関税と輸入に掛かる規制がどの程度になるのかが検討課題かと思いますけど。
ピジョンは、まだ上海にしか拠点を持っていなかったのですか。前者売上の10%以上を既に中国であげている企業で、会社の売上規模は数百億円と小粒なのですが中国では完全に成功していると思う企業の一つです。最近ジョンソンエンドジョンソンのベビーシャンプーに発がん物質があるとの米国の小さな報道が当地では大きく報道された上、役所の検査でも問題が発見されたとの報道がありましたから、今は市場シェアを伸ばす絶好の機会のはずです。
そういえば、ユニチャームは何故か中国で成功していると取り上げられていますが、ピジョンは目立たないですよね?数字を見ても、当地での評価を見ても少なくとも現段階においては中国で成功している数少ない日本企業の一つだと考えます。成功要因とか、実はヒアリングして見たい会社です。
日本では、中国の成功企業として松下電器が大きく取り上げられて本も出ていますね。確かに法人数とかは多いのですけど会社の規模と中国国内でのプレゼンスとか考えたら決してそうは思えないですし、実情はだいぶ苦労していると聞きます。オムロンとかは医療機器関連で中国市場でも市場シェアの上位なんですけど、やはりあまりメディアには取り上げられていない気がしますね。電通も3位かな、詳しくクライアントの内容は知らないですけど、日本企業だけだとそこまで行かないと思うのですけど。ダイキンは営業責任者の方が本を出されていますし、確かに成功した企業ですね。
中国の業界別市場シェアと日本企業とか調べたら面白いでしょうね。消費財関係は、かなりの市場で実は欧米系企業がトップシェア、食品では台湾系、と日本企業の位置づけも興味ありますけど、中国企業のプレゼンスが見えると、中国経済の実態というものが、もう少し明らかに見えてくると思います。
個人的には、B2C分野の大半で、中国企業のシェアは非常に低いのではないかと思っています。あっても、それは農民など低所得者向け(家電、携帯電話、コンピュータのハード系)ではないか。急速な経済成長を遂げたのですが、植民地経済に近いのではないのだろうかと疑問に思っています。それが国内企業の保護につながっているのですけど、過保護になっているというべきか、製造分野では産業が育つ事ができないのか。
記事:
育児用品メーカーが中国での販路拡大に乗り出す。ユニ・チャームは2009年に08年に比べ5割多い300都市で販売代理店を開拓する。ピジョンは現地支店を上海に加え北京に新設、11年をメドに5拠点まで増やす。日本の育児用品市場は少子化傾向で縮小している。人口増が見込める中国では、富裕層の多い沿岸部に続き、今後内陸部などでも育児用品市場が成長するとみて攻勢をかける。
ユニ・チャームは中国内陸部で同社製品を取り扱う販売代理店を開拓する。自社商品を販売する都市・地域を08年の200カ所から500カ所に増やす。これまで中国の沿岸部を中心に日本と同等の高品質の紙おむつを販売していたが、今後は低所得者層の多い内陸部で低価格帯商品の投入も検討する。中国での売上高を07年度の200億円から11年度には500億円超に引き上げる計画だ。(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090311AT1D1007N10032009.html