私のブログでも紹介していますが、中国で成功している数少ない日本企業サイゼリアについて、日経ビジネスに紹介されていました。
上海では既に多数の店舗を展開しているサイゼリアが、昨年12月に広州に出店し、想定していたより多くの集客ができたという話から始まっています。この記事には記載されていませんが、現在中国ではネットを介した情報のシェアが非常に進んでいますので、広州1号店の成功も、上海での成功とそのネット上での評価が結構影響していると個人的には考えます。
⇒地域性による味覚の格差、文化の差などがあるが、一箇所で成功していると他地域への展開しやすくなる。逆に言えば、広大な国を面展開せず最初は一箇所集中で責める。
成功要因として以下のようなコメントをされています。
立地に関しては非常に納得できますね。外資系の多くが高所得層を狙っているのですが、サイゼリアは中間層をターゲットにしたのが成功としています。
・「特別なことは何もない。固定費を切り詰め、店舗を増やして効率化を進める。チェーンストア理論の基本を守っているだけ」
・ 中国では店舗用の物件の賃貸契約の年数は5~7年と日本の半分程度で、契約更新時に家賃が跳ね上がるリスクもある。そのため、出店前のシミュレーションでは店舗ごとの目標ROI(投下資本利益率)を日本より高い30~50%に設定し、2~3年で投資回収できるよう計算する。
・イタリア直輸入のパスタやオリーブオイルを使うなど、食材や調理方法は日本とほぼ同じ。店舗数が多くスケールメリットを生かせる日本と比べれば、原材料費比率はむしろ高い
・秘訣は、家賃を低く抑えている点にある。例えば、冒頭に紹介した広州1号店は、マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンなどの外資系チェーンが並ぶ交通量の多い目抜き通りではなく、地元商店街の雑居ビルの2階にある。「一等地とは言えないが、周辺には学校や企業が多く、日常的に通ってくれるお客様の数が計算できる」(広州薩莉亜の李剛総務部長)立地だ。
・人件費を抑えるために、各現地法人に日本から派遣する駐在員は経営トップ1人。食材調達や店舗開発などは、中国人責任者へ権限委譲し、トップは時には厨房に、時には仕入れ先へと走り回ってそれをサポートする。
これらにより、最近ではサイゼリヤを施設全体の集客の目玉にしようと、相場よりも低い賃料で入居を打診してくるデベロッパーも増えているという。開店初日からいきなり行列ができるので、1年で投資回収を達成できる店舗も出てきた。
中国の都市部における世帯当たりの支出のうち、1995年には支出の15%に過ぎなかったサービス消費が、2005年には倍の30%にまで伸びてい る。この間、支出額そのものは約2倍になっている。生活が豊かになり、サービスに対価を支払う土壌が徐々に育ちつつあることを示している。
上海では既に多数の店舗を展開しているサイゼリアが、昨年12月に広州に出店し、想定していたより多くの集客ができたという話から始まっています。この記事には記載されていませんが、現在中国ではネットを介した情報のシェアが非常に進んでいますので、広州1号店の成功も、上海での成功とそのネット上での評価が結構影響していると個人的には考えます。
⇒地域性による味覚の格差、文化の差などがあるが、一箇所で成功していると他地域への展開しやすくなる。逆に言えば、広大な国を面展開せず最初は一箇所集中で責める。
成功要因として以下のようなコメントをされています。
立地に関しては非常に納得できますね。外資系の多くが高所得層を狙っているのですが、サイゼリアは中間層をターゲットにしたのが成功としています。
・「特別なことは何もない。固定費を切り詰め、店舗を増やして効率化を進める。チェーンストア理論の基本を守っているだけ」
・ 中国では店舗用の物件の賃貸契約の年数は5~7年と日本の半分程度で、契約更新時に家賃が跳ね上がるリスクもある。そのため、出店前のシミュレーションでは店舗ごとの目標ROI(投下資本利益率)を日本より高い30~50%に設定し、2~3年で投資回収できるよう計算する。
・イタリア直輸入のパスタやオリーブオイルを使うなど、食材や調理方法は日本とほぼ同じ。店舗数が多くスケールメリットを生かせる日本と比べれば、原材料費比率はむしろ高い
・秘訣は、家賃を低く抑えている点にある。例えば、冒頭に紹介した広州1号店は、マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンなどの外資系チェーンが並ぶ交通量の多い目抜き通りではなく、地元商店街の雑居ビルの2階にある。「一等地とは言えないが、周辺には学校や企業が多く、日常的に通ってくれるお客様の数が計算できる」(広州薩莉亜の李剛総務部長)立地だ。
・人件費を抑えるために、各現地法人に日本から派遣する駐在員は経営トップ1人。食材調達や店舗開発などは、中国人責任者へ権限委譲し、トップは時には厨房に、時には仕入れ先へと走り回ってそれをサポートする。
これらにより、最近ではサイゼリヤを施設全体の集客の目玉にしようと、相場よりも低い賃料で入居を打診してくるデベロッパーも増えているという。開店初日からいきなり行列ができるので、1年で投資回収を達成できる店舗も出てきた。
中国の都市部における世帯当たりの支出のうち、1995年には支出の15%に過ぎなかったサービス消費が、2005年には倍の30%にまで伸びてい る。この間、支出額そのものは約2倍になっている。生活が豊かになり、サービスに対価を支払う土壌が徐々に育ちつつあることを示している。
マクロで見れば、中国の経済運営上、サービス業の盛り上がりが欠かせなくなっているという要因もある。
GDP(国内総生産)の2ケタ成長が続く中国だが、産業構造はいびつなままだ。GDPに占める第3次産業の割合は40%で、70%前後の先進諸国はおろか、IT(情報技術)関連サービスの成長が著しいインドにも及ばない。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20090316/189108/?P=1