日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

和光堂の粉ミルク

2008-12-26 | 日本・日系企業
 和光堂が日本の粉ミルク「はいはい」と「ぐんぐん」を中国で販売した事は既報と思います(報道では、和光堂の親会社アサヒビールが、とされています)。

 上海の久光というそごう系の高級デパートの地下においてあり、価格は300元=今の為替なら2600円。明治の中国市場向けが190-210元。高いといわれる欧州産が250-260元ですから、かなりの高価格が提示されています。

 タオバオの上では、明治が90%, 森永10%、和光堂、雪印はほんの僅かしか売られておらず「はいはい」が150-160元、「ぐんぐん」が130-140元と他のメーカーのものより低価格になっています。元々小売価格ベースでは日本でも低価格路線のミルクですので、日本での購入価格+手数料で値付けされるタオバオの上では安くなるのは当たり前ですね。

 それでも、和光堂のものは売れませんでした。他の売り手に聞いても、森永でさえ販売までの時間が長いが、一部の顧客が望むから置いているだけ、との発言があり、我々自体も同じ意識でした。

 しかし。。最近和光堂のミルクが無いかという問い合わせが相次いでいます。実際に上海の百貨店に展示された事により(9月に缶のデザインを変更しているのですが、変更前のものが中国で販売されています)、上海人も興味を持ち出したのですね。

 これによりタオバオで販売される=日本で中国人が購入する和光堂のミルクの量は来年確実に増加するでしょう。


 中国に、粉ミルクを正式に輸入するには、かなり面倒な手間がかかります。価格が300元というのは日本の倍の価格ですから、税金や、物流コスト、品質検査にかかる費用を含み相当なコストがかかるのでしょう。そしてこの価格では中国国内での販売はしれているはずです。でも、上海に出品した効果は日本国内で確実にあがりますので、一種の宣伝費用としてみれば有効ですね。後は、その変化を追えるかどうか。まぁ、日本の粉ミルク市場は年々縮小していますので、前年比でどういう変化をしたかで有る程度はわかるのでしょう。

 私自身の考える、一つの中国進出の形態を見事に進めている企業ですね。

食品や薬品は、中国国内の関連規制が多いのですが、参考になると思います。玩具もその可能性がありますね。


 
コメント (3)
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日本企業100社、中国向けネット通販 決済を銀聯と連携

2008-12-26 | 中国EC事情・淘宝
 今日の日経の記事です。およよよ、、、ですね。

 「銀聯」は中国の大手銀行が関与しているクレジットカードで、今は日本でも中国人旅行者の購買促進の為に「銀聯」カードで購入できるお店も多いと伺います。

 唯、中国のクレジットカードホルダーはまだ2400万人程度との事で、保有者は富裕層であることは確かなのですが、ネットで購入する層とは必ずしも一致しない事と、物流等の問題から支付宝等のエスクロー型(商品が届いた後に最終的に決済される)がタオバオをはじめB2Cのサイトでも使われているのが一般的です。

 ということで、どこまで有効かは現段階では疑問ではあります。



※この記事の続きは有料となります⇒中国市場進出/販売実践会
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真夜中の訪問者

2008-12-26 | 中国ビジネス関連
 真夜中の訪問者といっても映画ではなく。。。

 タオバオで日本製ベビー用品を販売しているサイトは結構あるのですが、その中で在庫が不足した時に商品のやり取りをする事があります。

 我が家の倉庫にはパンツ型のオムツが余っており、一方幾つかのベビーフードが不足気味ということで、嫁がコンタクトした上海の別なタオバオ出店者が本日来たのですが。。。。



※この記事の続きは有料となります⇒中国市場進出/販売実践会

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