亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米住宅価格、2番底の模索

2011年05月31日 23時23分17秒 | 金融市場の話題
さて今月の米住宅指標の最後、S&Pケース・シラー住宅価格指数が先ほど22時に発表された。3月のデータだが、悪かった。前月比で主要10都市総合が0.6%下がり、主要20都市総合では0.8%の下げとなった。いずれも前月比では昨年8月以降下げが続いている。これを前年比で見ると10都市が2.9%、20都市は同じく3.6%のそれぞれ下げとなっていた。前年同月比ということでは10都市が5ヵ月連続、20都市は6 . . . 本文を読む
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3連休を前に買い戻し(スイス・フラン買ってどうする?)

2011年05月30日 00時09分41秒 | 金市場
本日5月30日月曜日は、NY市場はメモリアルデー(戦没者追悼記念日)で休み。連休を控えた週末27日のNY市場の金価格は上昇。NYコメックスの先物価格は前日比13.50ドル高の1536.30ドルの3週間ぶりの高値で取引を終了した。   ユーロ圏とりわけギリシャへの貸付を巡るゴタゴタが続いている。ギリシャはEUとIMFから安定的な資金融通を得る必要があるが、一方でその条件となっている財政 . . . 本文を読む
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時間は静かに経過しない

2011年05月27日 20時14分17秒 | 金市場
金価格も値位置(価格水準)が高いため、売りに傾くと下げに対する警戒感が台頭し急速に値を消しがちだ。昨夜もそういった感じで1514.60ドルまで安値をみたが、米1-3月期GDP改定値や失業保険申請件数など経済指標が悪かったことから買い戻され、下げ幅は縮小した。   GDP改定値だが、市場予想+2.2%のところ結果は+1.8%で先月発表の速報値と変わらず。個人消費が速報の+2.7%から+ . . . 本文を読む
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ほふく前進、金も端っこに顔を出す

2011年05月26日 16時26分44秒 | 金市場
ドル建て金価格は、いつものジリ高基調で4連騰。警戒しながらの歩みはまさに匍匐(ほふく)前進中。ギリシャの債務危機を中心とするユーロ圏の財政金融問題が金価格を刺激する環境が続いている。欧州では、ギリシャに端を発した域内債務危機の解決策をめぐり当局者の間で意見が分かれ、そのこと自体が先行きの懸念を高めている。   例えば、欧州委員会(EUの行政執行機関)のレーン委員(フランス出身で経済・ . . . 本文を読む
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伊万里湾に沈む夕日

2011年05月26日 16時20分35秒 | 徒然(つれづれ)
いまや話題のエネルギー関連の企業に勤める学生時代の親しい後輩M君。この春、福岡から長崎に移り、送ってくれた写真がこれ。了承を得て、掲載いたします。棚田もきれいだ。棚田というと山間部のイメージだったのだが、島でたんぼの水はどうしているのだろう。   福岡に行った際には、彼にいろいろ店を教えてもらっていた。今度は、佐賀および長崎か。   以下、メールの原文抜粋。 &nbs . . . 本文を読む
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20年連続、世界最大の債権国、ニッポン

2011年05月24日 17時55分17秒 | 金市場
足元で話題のユーロ圏の債務問題。日曜日のスペインの地方選挙で与党社会労働党が大敗を喫したことが、今後の財政赤字削減策の行方に不安を投げかけている。選挙が終わった今でもマドリードの広場をデモ隊が占拠している様子を今朝テレビで見かけたが、“財政支出の削減=一般国民の負担増”がどこまで続くのか見えにくい状況では不満が溜まろう。したがって、削減策の先行きを案じて国債が売られるという . . . 本文を読む
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market-oriented(市場重視、市場に優しい)なECB総裁誕生か?

2011年05月23日 23時48分20秒 | 金融市場の話題
この週末は日本では阿蘇山が噴火というニュースがあったが、アイスランドでは大規模な火山の噴火があり空港が一時閉鎖されたとのこと。アイスランドはちょうど1年ほど前、別の火山の噴火でヨーロッパの空がマヒ状態になったことがあり、知り合いがロンドンで足止めにあうということがあった。米国では南部で巨大竜巻が集中発生したばかりだが、暴風雨やこの冬に中西部で降った大雪が解けてミシシッピ川が増水。このままでは下流域 . . . 本文を読む
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燻る欧州債務再編問題に金反発

2011年05月21日 23時49分15秒 | 金市場
週末20日のNY市場の金は4月29日以来の上昇率。格付け会社フィッチ・レーティングスがギリシャを3段階引き下げのニュースに金価格は反応。具体的には「BB+ダブルBプラス」から「B+シングルBプラスに引き下げ。この水準は投機的等級(ジャンク)だが、投資適格を4段階下回るもの。しかもさらに引き下げ方向での見直し「ウォッチネガティブ」に。フィッチは、EU当局が検討中と見られるギリシャの債務再編は、償還期 . . . 本文を読む
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“歴史の綾”

2011年05月20日 20時19分52秒 | 金市場
3月の上旬以降、米国の景気減速の可能性を感じ、機会があるたびに緩和策の継続の可能性やバーナンキという議長の特性とでも言える傾向について歴史的な背景を交えて語って来た。QE3の可能性すら考えられると指摘したのも、その上での結論といえる。とはいえ、どこにスポットを当てて見るのかというアングルの違いにより異なったシナリオを描けるのも確かで、それゆえ慎重にその後に現れる出来事を見守っている。今週発表された . . . 本文を読む
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予想以上の実需の高まり

2011年05月19日 23時41分17秒 | 金市場
本日1-3月期の金需要統計が発表になった。注目点はまずは年始1月にコメックス主導で売られている最中に、現物を買い向かった中国の需要がどの程度になったのかということ。さらに同じく好景気ながらインフレが顕在化しており足元で大量買いが伝えられているインドの1-3月期がどうなったのかという点だった。   結論から言って中国は前年の158.9トンから233.8トンへと増加。何と単純に4倍すると . . . 本文を読む
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