亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

今週もコモディティ全般が売られやすい地合いが続きそう

2015年11月30日 14時51分55秒 | 金市場
先週末の金市場のまとまった下げ。感謝祭と週末の狭間の取引の薄い間隙を突いた“投機的売り攻勢”ということで、今年の7月20日のアジアの時間帯の朝に似た動きだった。あの時は、約5年半ぶりの1100ドル割れを狙ったものだった。 27日は、中国株が大きく値下がりし上海総合株指数は前日比5.5%もの下げに見舞われるということがあったので、“中国の金需要の落ち込み懸念から(金市場は)売り物が先行する展開” . . . 本文を読む
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効かぬならマイナス幅を深めればよいのか??

2015年11月26日 23時42分01秒 | 金融市場の話題
ドルが強い。強いというよりユーロが弱いというべきか。来週はイベント週。12月4日の米雇用統計への関心が高いが、イエレン議長の講演に議会証言、さらにECB理事会が週後半に重なる。ECB理事会については10月の前回理事会から次回は追加緩和に踏み切るとの見方は根強く、実際に指標もユーロ圏の消費者物価がマイナス圏に沈んだり、成長率も地表を這っている状況にある。 さすがにECBも看過できず12月の3日の理 . . . 本文を読む
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中東をめぐる緊張の高まりでも以前のようには上がらぬ原油

2015年11月25日 22時50分53秒 | 国際情勢
トルコによるロシア軍機の撃墜。今回の撃墜が何かの意図を持った事件なのか偶発的な事故なにかは不明。しかしロシアがシリア領内のIS攻撃を前面に掲げにわかに参戦した時から、各国軍間では作戦について詳細なすり合わせができておらず、偶発的な事故の発生は十分あり得るとされていた。撃墜されたのが昨年のウクライナ上空の事件のような民間旅客機ではなく爆撃機であったことは、軍事的緊張は高まるものの悲惨な展開に至らずと . . . 本文を読む
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コモディティに手仕舞いの集中売り

2015年11月24日 23時17分33秒 | 金市場
さて目先に迫っているとされるECBの追加緩和策とFRBの利上げという米欧両中銀の初の逆向き政策を巡り、市場ではドル高が進んでいる。週明け23日にはドル指数が一時100ポイントに乗せ今年の3月以来8ヵ月ぶりの高値となった。これ以上となると2003年に遡る。その中でコモディティ全般の下げが続いている。 今週はThanks-givingの休暇に入るが、その前に手仕舞いとばかりに売り急ぐ動きも多いのだ . . . 本文を読む
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12月月初はXデー

2015年11月20日 23時28分50秒 | 金市場
まず昨夜の訂正から。最後に12月3、4日のイエレン議長の議会証言としたが、4日が変更になっており、2日、3日の日程となっている。ちなみに3日はECBの理事会が予定されている。追加緩和が予想されているが、ドラギ総裁の記者会見が終わってからワシントンではイエレン議長が議会証言に立つというスケジュールとなりそうだ。そして翌日の4日には、米11月の雇用統計の発表ということになる。12月中旬のFOMCを待 . . . 本文を読む
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それなりに見るべきところのあったFMC議事録要旨

2015年11月19日 23時55分42秒 | 金市場
金を見る上での今週の注目材料は日本時間の早朝に発表された10月のFOMC議事録だった。 さすがに声明文は12月会合(Next meeting)を利上げの検討会合と決め打ちしたことに対する異論があったことが判明した。その一方で、利上げ開始後の利上げペースが緩やかなものになることが委員会のコンセンサスとなっているようだ。潜在成長率やそれに見合った金利はゼロに近い水準なのではないかという議論がされ . . . 本文を読む
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それでも利上げに向かうんでしょうか。

2015年11月18日 23時20分29秒 | 金融市場の話題
「ロイター・コアコモディティCRB指数の低下が示すのは需要不測のデフレ環境であり、FRBはその中で利上げに向かおうとしていることへの違和感は拭えない。」 これは本日書いた、NY金の市況解説の最後に沿えた一文だが、17日に代表的な商品指数であるCRB指数は183ポイント台まで下げてきた。2002年12月以来の低水準となる。当時はITバブル崩壊後の景気後退期だった。前年に当時のグリーンスパンFRB . . . 本文を読む
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パリ同時多発テロを受け買われるも、平時の展開に収束する流れ

2015年11月17日 12時13分43秒 | 金市場
週明け11月16日のNY市場の金価格は、小幅上昇で取引を終了した。先週末のパリで発生した同時多発テロ。非人道的襲撃を受けたことから来るショックは大きかったものの、市場はおおむね冷静に反応することになった。事件の詳細が伝えられたのは、株式などNY市場の取引が終了してからのこと。したがって週明けアジアの時間帯の各市場の反応が注目された。事件の性格上、当然ながらリスク・オフ(リスク資産回避)という印象 . . . 本文を読む
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シェール革命で米国は? セミナー開催、直前告知です

2015年11月13日 22時38分55秒 | 金市場
12日のNY株安は、原油安に象徴されるコモディティの下げが悪材料となったと今朝のBloomberg TVが報じているのを見た。エネルギーが経済活動の大きな基盤になっているので、その需要減は経済活動の低迷を連想させる。基幹商品ということで各種商品指数の構成比率でも原油のシェアが高い。したがって原油が下がればインデックスの下げも目立つということになる。 今朝ふと浮かんだのは、米国のシェールオイル・ . . . 本文を読む
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下値を探る商品市況(CRB指数188台)。金も3日ぶり反落

2015年11月12日 17時24分18秒 | 金市場
昨日取り上げた10月の中国の鉱工業生産、固定資産投資(1-10月)に小売売上高だが、特に前の2つの指標は直近で発表された貿易収支で輸出入が大きく減少していたことを考えると、予想外に高いとの印象は否めない。早い話が、違和感のある数値といえる。 11日も貴金属ではプラチナ、パラジウムの下げが目立った。基調としてこの中国に代表される需要の“ここまでの落ち込み”及び“更なる落ち込み懸念”が、コモディテ . . . 本文を読む
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