亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

日銀の追加緩和、金市場も身構えてはみたものの

2016年07月29日 20時12分41秒 | 金融市場の話題
日銀の金融政策決定会合。さすがに限られた弾は温存というか、それこそ弾薬庫が空になる事態を回避という感じ。そもそもECBもFRBも様子見を決め込む中で、この時期この環境で、ひとり派手な動きも取れずという感じ。それでも何もせずというわけには行かなかったのか、株価指数ETFを3.3兆円から6兆円に・・・・と。 かつて単独の機関として日本株の最大保有者は日本生命だった。それを質的異次元緩和の導入でいつし . . . 本文を読む
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需給統計up-date 金ETFの記録的増加も実需の予想以上の減少で相殺

2016年07月27日 22時05分44秒 | 金市場
貴金属の需給統計で定評のあるトムソン・ロイター・GFMS社が、2016年4-6月期の金の需給統計を発表した。ETF(上場投信)を中心にした欧米投資マネーの大量流入の一方で、中国・インドを中心とする実需の落ち込みが目立ち、需給バランスとしては相殺という構図となっている。 ETFの増減の経過に関しては、調査を待たなくとも日々残高が公表されており十分把握できる。見えないのは、アジアを中心とする実需の . . . 本文を読む
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NY金  値動きはdull(鈍く)でも「夏枯れ相場」にあらず

2016年07月26日 20時21分56秒 | 金市場
NY金は当面レンジ相場と書いたが、ここにきて1310~1330ドルという狭い範囲に収れんしつつある。しかし、そのレンジの中で徐々に下値を探る展開になっているのは、このところの米国指標の改善を映したもの。 さて、“レンジ相場の継続”というと「夏枯れ相場」という印象が強いが、それは値動きだけをみた判断であって、出来高は膨らんでいる。この点で、決して「夏枯れ」ではない。 実際にNYコメックスの先週 . . . 本文を読む
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FRBとBOJ

2016年07月25日 22時40分47秒 | 金市場
日本時間の先週末土曜日発表のCFTC(米商品先物取引委員会)発表のデータでは、ファンドのネット買い残が重量ベースで889トンとなっていた(オプション取引除く)。2週間前のデータからは、94トンの減少。感覚的にはあと100トンほど減るか減らないか。いずれにしてもまだ売りが出そうだ。1308ドルを割れれば一気に1300ドル割れに至る流れか。1300を巡る攻防戦というか、買い引き合いがどの程度のものか . . . 本文を読む
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「下げ(買い残整理)」歓迎の金市場

2016年07月22日 19時55分37秒 | 金市場
一度上昇を始めると連続高になりやすいというNYダウの特性もあって、主要指標が先週来軒並み連続的に買われたNY株高は、リスク・オンを思わせ金売りの材料となった。しかし、ここまで金市場は1300ドル台を維持してきた。 もともと“Brexit(ブリグジット)”騒動の中の突飛高で付けたのが1300ドル超の水準であってその金融市場への影響が一巡する中で、金も1300ドル割れに落ちるのではと、多くの人が想 . . . 本文を読む
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分裂する世界で安定化を求めるマネーの流れ

2016年07月20日 20時53分56秒 | 徒然(つれづれ)
最初に連絡を。 明日の夕刻6時30分開始、8時30分終了の中野サンプラザでの2時間のセミナーですが、申し込んでいただいた皆様、ありがとうございます。 まず、お詫びです。3人掛けのテーブルを2人掛けで使っていただこうと思っていたのですが、3人掛けとなります。窮屈ですが、ご容赦を。 そういう状況ですので、当日の飛び入り参加はお受けできませんので、こちらもご了承ください。 今週は土曜日に3ヵ月 . . . 本文を読む
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地盤強化の結果進むトルコの不安定化

2016年07月19日 22時49分53秒 | 国際情勢
先週末ににわかに起きたトルコのクーデターの失敗というか未遂なのか、いずれにしても政権転覆を狙って蜂起した一派は粛清されることになったようだ。この問題はすでに次の段階に移行しており、事件を自らの足元を固めるきっかけにしようとエルドアン大統領側が反対派の一掃に乗り出す行動に出ているようだ。相当数の司法関係者が含まれており、クーデターの企てを口実に一網打尽の勢いとされる。強権的な力で抑え込もうという政 . . . 本文を読む
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今回の上昇局面で初めてのイベントードリブン型上昇とその調整

2016年07月13日 20時11分35秒 | 金市場
諸般重なり昨日は更新できず。12日の市場では1350ドル超で踏ん張っていた金価格がついにNYの早朝に1350割れに落ちると、それを合図にするように通常取引開始前に売りが膨らんだのは、テクニカル主導の売りとみられた。(オプション取引を除いて)過去最大のネット・ロング(買い越し残)31万5963枚(重量換算982トン)を抱える内部要因からは、売りが出るのは自然な流れ。ちょうど金融市場が前週までのリス . . . 本文を読む
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NYコメックス先物取引、4週連続で過去最高を更新中の金のネット・ロング

2016年07月11日 23時37分18秒 | 金市場
先週末は金曜日の夕刻に札幌に入り、その夜に米雇用統計。結果はニュースで、市場の動きはリアルタイムでスマホに表示される価格を時々確認する程度で、その時間は“すすき野”のラーメン店に7人でおりました。で終わってホテルに戻り、PCで状況を再確認という流れに。言うまでもないけど、湿度が低く快適な気候でした さて7日のここに「雇用統計が予想を大きく上回る可能性もあるが、果たしてどうなるか。(中略)空前の . . . 本文を読む
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ロング整理の押し目はどこまで

2016年07月07日 23時49分45秒 | 金市場
さてBrexitと、その余波に目を奪われていたなら、この間に発表された米国関連の指標が、おしなべて良かったではないか・・・・という感じ。良くても当面利上げはないよ~~~というのが足元の市場コンセンサス。 昨日までの注目指標の中で、ISMの製造業も非製造業も両方とも予想以上に結果が良かった。あの5月の雇用統計は、何かの間違いだったのだろうというのが、米国関連指数となってきている。 今夜のAD . . . 本文を読む
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