亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

カネをもってカネの乱を制す

2018年08月31日 22時52分02秒 | 金融市場の話題
日替わりメニューのようにリスク・オンとオフ環境が繰り返されている。結局は、引き締め方向のFRBの政策に、重債務、経常赤字を抱える新興国は振り回されることになる。ドル建て債務が一番多いわけで、大元はFRBのばら撒き策でローコストの資金を手にした機関投資家が、伸び盛りの経済を抱えた新興国の方が、金利も高いし儲かりそうだと投じたマネー。受け入れる方も、そうした状況が続くにしたがい慣れが生じ、これが常態な . . . 本文を読む
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金のみならずファンドは米債の売りポションも拡大

2018年08月30日 17時45分43秒 | 金融市場の話題
為替市場では主要通貨に対しドル安が続いているものの、そのドルより円が弱いことで、国内金価格には押し上げ要因となっている。つまりドル建て金価格に沿って、国内価格も動くという、このところ起きていなかった展開。ユーロは、このところのドイツを中心とする市況の改善もあり、29日はほぼ高値引け状態で1.17ドル台を回復。ドル指数はやや下げて94ポイント台半ば。高値圏での保ち合いといったところ。市場では、ファン . . . 本文を読む
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恒例の中野サンプラザでのセミナーのお知らせ

2018年08月29日 19時37分42秒 | 徒然(つれづれ)
昨年は8月でしたが、約半月遅れの9月10日(月)の夜の部のみの開催です。 開催場所は、JR中野駅「北口改札」出て“すぐ見える” 「中野サンプラザ 8階 セミナールーム」。 時間は、開場18時、開演18時30分~   20時30分までの2時間となります。 今回のテーマは、「米中間選挙と金融市場」 事前の申し込みが必要です。 詳細は、 http://www.fp-clue.com/semi . . . 本文を読む
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起きているのはUn-Wind(巻き戻し)

2018年08月28日 22時59分50秒 | 金市場
米国とメキシコが2国間で貿易協定で合意したことから、市場では一気にリスクオン・センチメントが広がることになった。メキシコがNAFTA(北米自由貿易協定)の枠組みにこだわりカナダを含む合意を求めるも、多国間協定を嫌うトランプ大統領は、米メキシコ貿易協定と呼ぶことにする、NAFTAの名称は廃止と早々に発言。この後に続く(関係が悪化している)カナダに対してプレッシャーを掛けた。 株式市場はこれを好感。 . . . 本文を読む
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金市場、先週末のショートカバー・ラリーはダムの壁の“蟻の一穴”か?

2018年08月27日 23時38分52秒 | 金市場
NY時間の24日午前10時に始まったパウエルFRB議長の講演は、当日のここに書いたように想定されていたよりも「ハト派的」との受け止め方が広がり、債券市場では米国債が買われ米10年債の利回りは低下、為替市場ではドル売りが加速し、ユーロドルは8月2日以来となる1.16ドル台中盤まで上昇した。 この中で、金市場は買い優勢の流れに転じ、徐々に水準を切り上げていた。そして、NYの通常取引開始後に1200ド . . . 本文を読む
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にわかに反転したドル、金市場は巻き戻し(un-wind)のイベント(材料)待ち

2018年08月24日 23時58分07秒 | 金市場
13日はドルが全面高に転じたが、為替関係の市況解説では、なぜ急反転したのか主だった背景がない・・・というものを目にした。いろいろ同時進行している物事が多いゆえに、複合的ということか。中でも米朝通商交渉は次官レベルということで、元より何かが進展する期待は薄かったものの、やはり株式市場などのコメントを見ていると打開策につながるのではとの期待があったのは間違いなかろう。 結局、2日間にわたる協議は、目 . . . 本文を読む
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治に居て乱を忘れず

2018年08月23日 23時17分48秒 | 金融市場の話題
注目の7月31日―8月1日のFOMC議事要旨は、近い将来に利上げを実施する可能性について討議したという、まずは織り込み済みの内容に。金利先物から読む9月のFOMCでの利上げ見通しは既に90%を超えており、むしろ上げない(上げられない)方が、市場の波乱につながる可能性があるといえる。 気が付けば次回のFOMCも1ヵ月後のこと(早い!)。利上げよりも、次回は参加者の経済見通しが示される会合(+議長の . . . 本文を読む
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残高減少が続いている金ETF

2018年08月23日 00時13分54秒 | 金融市場の話題
22日は、ロンドンの時間帯からリスクオン・センチメントの中で、金利も上昇し米長期金利は前日の2.818%から2.85%台へと上昇していたが、引け直前に急低下し2.830%で終了となった。この時間帯にトランプ大統領の元個人弁護士のマイケル・コーエン氏が、2016年の米大統領選に関連し、選挙資金を巡る違反行為などの罪を認めたというニュース。選挙戦への影響を阻止するために、2人の女性に口止め料を渡すよう . . . 本文を読む
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過去最大のショートを抱えるNY金先物、16年ぶりのネット・ショート(売り越し

2018年08月20日 23時50分06秒 | 金市場
今週22、23日に予定されている米中間の次官級通商協議を前に、先週末17日のNY時間の午後に流れたのが「この秋にも米中首脳会談を模索」との報道。このニュースに市場センチメントはリスクオフからオンに傾き、為替市場ではドル指数が13ヵ月ぶりの高値から下落。売りが先行する保ち合いでの推移となっていた金だったが、このニュースを受け買戻しの動きに転じることに。ニュースが伝わったのは通常取引が前日比0.20ド . . . 本文を読む
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誰が、さらに売り乗せるのか

2018年08月17日 22時31分14秒 | 金市場
日本時間、今夜のNY金は1180ドル台半ばで推移中。前日比で横ばい。ドル・インデックス(DXY)は、高値保ち合い状態で、金の動きはそれを映したもの。 昨日はアジア時間の午前早く、日本時間の午前9時台にややまとまった売りに金は急落となった。1167.10ドルまで安値を見たが、これは2016年1月5日以来の低水準。売りが一巡するとショートカバー(空売りの買戻し)と見られる安値拾いの買いに反発となり、 . . . 本文を読む
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