亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

水面下の本命FOMC

2011年10月25日 20時52分51秒 | 金融市場の話題

さてさて出張続きとその他もろもろで、このところ更新が滞りがちになってしまった。更新は出来ないものの、日々の動きの中で要注目の流れは起きており、もちろん多くは報道もされている。

足元の関心事は何と言ってもユーロ圏で、ギリシャ債のヘア・カット率21%から50~60%を果たして当局が決めたとしても金融界が受け入れるのか否かということ。金融界は「抵抗を示している」との報道があるが、その通りだろう。ならばデフォルトとの認定を避けることはできるのか?避けられなければCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)と呼ばれる破綻保険の扱いはどうなる?リーマン・ショック時にCDS引き受けで炎上したAIGの二の舞はないか?そうした事態にカネを入れられるのは誰だ(どの主体だ?)?・・・・まぁ、楽観論では、かかる事態を避けるべくギリギリの調整が続いているということか。

 

後はECB(欧州中銀)のカネは一切入れない、そんな安易な方策は甘やかし(モラル・ハザード)につながり最終的にインフレを招く、したがって断固認めない!!というドイツの主張が通り、先のスロバキア承認でやっと成立した7月のEFSF(欧州金融安定化ファシリティ)の実質4400億ユーロを如何に膨らませて使えるようにするか・・・に知恵を絞ることになった。この資金を種銭にして民間から資金を引き出して・・・というような話だが、ユーロ圏以外の資金を当てにせざるを得ないだろう。市場を鎮静化させるためには、10月17日のここに「見せ金が必要」と書いたが、いまやその方策を探っているのがユーロ圏当局となっている。

 

さて、ユーロ圏に市場の関心の多くは向けられているが、FOMCが迫って来た。10月12日の更新にて、敢えて9月22日FOMC翌日の更新時のURLを掲載したが、いよいよMBSの買い取りが焦点になるのではないか。記者会見付きのFOMCということでも注目して来たのだが、先週末からイエレン副議長、ダドリーNY連銀総裁と緩和方向の発言は、それを示唆しているものと思う。ユーロ圏も注目だが、それ以上にFOMC。水面下の本命。直前のユーロ圏の決定事項と市場の反応により、内容は変わる可能性はあるが・・・・・。

 

9月22日FOMC翌日の更新時のURL

「布石を打ったバーナンキ」

http://blog.goo.ne.jp/msi021112/e/ea76c8a990992d84c2b6fb5530367317

 

 

 

 

 


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1 コメント

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とどめの一撃 (まるも)
2011-10-25 21:43:41
亀井先生
大阪セミナーお疲れ様でした。大変貴重なお話
ありがとうございました。ちょっとお疲れ気味とお見受けしまして、心配しておりました。
いよいよ明暗を分ける十日間になりそうです。
今回の下げがあったからこそ今ここまで来たと
思い起こす日が必ず来ると思っております。
(ちょっと下げすぎですが・・・)
O県から出席して大変満足な一日でした。
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