亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

プラチナ、結局“行って来い”

2019年05月21日 22時56分25秒 | 金市場
昨日は日本。本日はドイツのGDP。詳細は省くとして、先週ドイツ連邦統計庁が発表した2019年1-3月期のGDP速報値は、前期比+0.4%、前年比では+0.7%となった。ドイツは2018年7-9月期GDPが前期比マイナスとなり、10-12月期もマイナスとなると2期連続マイナスで定義上リセッション(景気後退)入りとなるところだった。そこを前期比変わらず、つまり0%(ゼロ成長)となり、かろうじてリセッションを免れていた(今回+0.2%に修正)。・・・で今回は+0.4%。

昨日20日にドイツ連邦銀行(中央銀行)、ブンデスバンクが月報を発表し、1-3月期のドイツ経済は底堅く推移したものの、4-6月期は失速する可能性があるとした。それによると、1-3月期は「数点の特別要因」があったとした。その上でこれらの要素が消えることから、4-6月期は成長ペースを維持するのが困難だろうとしている。ドイツの自動車産業は国外からの需要減に直面しているとし、世界の自動車販売は2018年、金融危機以降初めて減少したが、2019年は一段の減少が予想されると警告している。

こうしたニュースは、ユーロ相場を通して金市場に影響を及ぼすが、シェアは低下しつつあるが欧州といえばディーゼル車であり、その排気ガス触媒に使われるプラチナにとっても販売台数減はネガティブな材料となる。20日のNY市場で貴金属の中でプラチナのみが下落し2月15日以来の低水準となる814.20ドルで取引を終えたのは、このニュースがあったとみられる。4月初めに一時900ドル超を見たプラチナは、いわゆる“行って来い”状態に。鉱山サイドが価格の切り上げを狙ったものの、失敗ということか。

さて、グーグルがファーウェイにスマートフォン向けの一部のアプリの供給を制限する方針と伝わるなど、米中摩擦が次のステップに進み始めている。はっきり言ってどこまで制裁対象とするか事態は流動的で不透明感強く、当事者となっている企業も対応を模索している状況のようだ。すでに米国社会にもファーウェイ製品は浸透しているということだろう。




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1 コメント

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Unknown (fairlane)
2019-05-23 11:46:11
ファーウェイのスマホ2年ほど使ってますが、ここの設計思想は変なんですよね バッテリー交換が実質出来ない 交換するなら画面を壊す事になるので2万円近くかかるとサービスに言われたのには驚いた OSのアップデートなんてないです バッテリーの寿命で買い換えなさい という思想です それは中国国内市場を考えてなさそうです 
シャオミでもZTEでもなく、ファーウェイを狙うとなると、バックドアあるんでしょうね それを搭載したまま世界市場を制覇する というのはさすがに無理かと思います 
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