い香保せよ なかなかしけに 思ひどろ
くまこそしつと 忘れせなふも
=巻14-3419 作者未詳=
伊香保の川の瀬・・・忘れられない。この他は意味不明。
「い香保せよ」を伊香保の川の瀬よ、「忘れせなふも」:「なふ」は東国語の打消の助動詞。
この歌碑の説明文には、
伊香保にいる背=背の君よ、あなたは、この頃私のところのなかなかし(仲子=妹)に、大変な想いをかけていなさるようですが、私は何時かあなたと寝たことがある、このことは決して忘れないですからね・・・くやしい。
とあった。かなり大胆な解釈であり、そうだとすると生々しい歌である。
この歌は専門家のあいだでも解釈のしようがないといわれている難解な作品のようだ。
万葉仮名表記は
伊可保世欲 奈可中次下 於毛比度路 久麻許曽之都等 和須礼西奈布母
となっている。
伊香保温泉といえば石段街。
伊香保温泉のシンボルである石段街は、江戸末期から400年の歴史を持つ最も温泉情緒が感じられる観光スポット、最上部から下部まで約360段の石段の下には温泉が流れ、各旅館に分湯される小間口が見られる。
峠三叉路(歌碑は左側植込み付近)
この万葉歌碑は伊香保温泉間近の峠三叉路に建っている。
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