飛鳥への旅

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万葉アルバム(関東):市川、真間の継橋

2011年10月09日 | 更新情報
(写真更新しました)


足(あ)の音せず行かむ駒もが葛飾の
真間(まま)の継橋(つぎはし)やまず通はむ
   =巻14-3387 作者未詳=


足音がせずに行ける馬がほしい。そうすれば、葛飾の真間の継橋を通っていつも恋人のもとに行くものを。という意味。

「真間」はいまの千葉県市川市真間の地。
「真間の継橋」は、真間の地にある手児奈霊堂の入口にある。
昔の橋は入り江の杭(くい)に継ぎ板を渡したような簡単なものだったようで、現在の橋は写真のようにずいぶんと派手になっている。
この真間のあたりは、昔は近くを流れる江戸川河口の入江になっていて、いくつもの中洲ができていた。
継橋は洲から洲に渡る橋であり、何枚かの板を継いでいたのでこんな名称になったと思われる。

万葉学者の犬養孝先生は、今ある継橋は「後人の手児奈追慕の名残りか」と説いている。
真間の継橋と手児奈を結びつけると、ロマンチックな物語が想像できる。

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