モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

箱ヶ森にも登ってみた。(2018年5月6日)

2023年05月14日 | 岩手の低山

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである
(2020/03/26 初回アップ、2023/05/14 再度アップ。)。


箱ヶ森は盛岡近郊にある低山だ。

5月1日、東根山に登ったら、予想外に花が多かった(記録はこちら)。
調子に乗って峰続きの箱ヶ森もどうかなと思い、5月6日に登ってみた。







今回は北麓にあるゆうあいの里(旧・簡易保険保養センター)からアプローチ。

猪去林道は未舗装で狭いが、慎重に運転すれば、腹を擦るほどのこともない。
実質的には下のマップに「登山口」と書いてある少し手前で通行止め、広い駐車場になっていたのでそこに車を置く。
その場で出会った地元の方に聞いたところ、
「登山道は周回ルートになっており、上り道と下り道がある。
一般的にはその通りに上り下りするのがよいでしょう。ただし上り道は急です。」
と言われ、忠実に従うこととする。

本マップは、山と渓谷社・刊、新分県登山ガイド[改訂版]2岩手県の山(49頁)から無断借用したものに私が若干加筆。
なお同書の新版からは箱ヶ森の記事そのものが削除された。

 


上り道は初めスギの植林地だったが、ほどなくブナ林に変わった。 
ここのブナ林は初めは新緑、上の方に行くと芽吹きが始まったばかりでとてもいい林だったが、
いかんせん花はさっぱりだった。

ムラサキヤシオをチラホラ見かける以外は、

ムラサキヤシオ



ツルシキミとヒメアオキくらいか。 

                                     ツルシキミ(花) 
 
                                                                                                ツルシキミ(実) 


ブナ林は続く。
 



          ブナの美林 
 
                                           クロベの巨木



クロベの巨木を過ぎたあたりから、登山道に笹が被さり、分かりにくくなる。

やっと見つけたらと思ったら、目の前に急な斜面が現れた。
ロープに捕まりながら、標高差約100mを一気に駆け上がる。

 



急な坂が終わったら、やっと花が・・・カタクリが咲いていた。 

下り道との分岐点。


分岐点から先は花の種類が多くなって来た。 

                              ミヤマスミレ 
 
                                                                                                            コキンバイ


この芽吹きはコバイケイソウだろうか。

 


あっという間に山頂。


 


山頂は広く平らで原っぱ(お花畑)になっていたが、

残念なことに展望はダメだった。 

場所によってニリンソウのお花畑になっていた。




東根山では白いエンゴサクが咲いていた(記録はこちら)が、

この山では一般的な青花だった。

                       エゾエンゴサク(オトメエンゴサク)?  
 
                                                                                  ミチノクエンゴサク


ヒナスミレだろうか。




エンレイソウの仲間は東根山と同じで、
エンレイソウとミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)の二種が有った。 

          エンレイソウ 
 
                                      ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)
 

こちらはたぶんエンレイソウとミヤマエンレイソウの雑種かなと思ったが、
その後、詳しい友人から、

ミヤマエンレイソウの品種、ムラサキエンレイソウ Trillium tschonoskii f. violaceum
ではないかとの指摘があった。

 


ニリンソウ




下り道のコースは上り道とは比較にならぬほど、花が多かった。

ニリンソウ以外には、カタクリやスミレサイシンなどが多く、それぞれが花小道を作っていた。
花と山頂が目当ての方は下り道コース往復で十分かもしれない。

先にも述べたが、このお山は展望がさっぱり効かなかった。

位置的には、岩手山や秋田駒、和賀山塊、雫石盆地、早池峰山などの絶好の展望地にあるのだが、
樹木が繁茂しているため、山頂からも稜線からもほとんど何も見えず。
唯一、見えてもこの程度だった。 

下り道コース途中から樹間越しに秋田駒ヶ岳。
 


東根山に多かったシラネアオイにはほんの数輪しか遭遇しなかった。

こと花に関しては、質量ともに東根山には及ばなかったが、ちょっと意外なものに遭遇。 


        マルバダケブキの芽出しかな  

 
                                           アミガサタケ


マルバダケブキは焼石岳の西斜面で見ており、それが分布の北限かなと思っていた。

もしこれがマルバダケブキならば、北限が少し北へ移動することになる。
アミガサタケは下り道の下の方、スギの植林地にいっぱい生えていた。

なお今回、期待していた岩手山は箱ヶ森に登っている間は見えなかった。
下山して山麓の人里に着いたらやっと見えた(朝、登る前は雲に隠れていた)。




以上。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新緑の東光山へ。後編。(202... | トップ | 2023年実家草取り始め(2023... »

コメントを投稿

岩手の低山」カテゴリの最新記事