ベース・ボール・ベア(以下、BBB)というバンドがいる。今、私の最も好きなバンドだ。
これは日本のバンドで、ギターロックを主軸とした楽曲を作っている。
BBBの楽曲は不思議なバランスでできている。
歌詞はすごく青春でポップだが、視点は30代で、青春時代に色々な失敗をした人の世界観である。
楽曲も複雑だ。ポップでメロディアスな一方、元ネタに気の利いた洋楽を散りばめ、ギターを重ね、テクニカルだが若々しい勢いを残すなど、インストの作りが非常に意匠の凝ったものとなっている。
だが総じて言えば、BBBの楽曲は非常に真っ直ぐで、素直だ。複雑な構造で職人的なのに、楽曲そのものは格好をつけていない。
結局、自分たちのリアルな音と言葉なのだ。
そのバンドからギターリストが抜けた。ギターの湯浅氏が抜けたのだ。
突然失踪し、メンバーとの話し合いもないまま、第三者を通じて脱退してしまった。
多くのファンが戸惑っている。
一体なぜ抜けたのだ、と。
理由は不明だ。
おそらくメンバーも確信していない脱退の理由を外野がどうこう言えるわけもない。
しかし、私はここでその理由を真剣に考えてみたいのだ。
なぜ今更そんなことを考えるかというと、月末にライブDVDとベスト盤が発売されるからだ。
ライブ映像に湯浅氏はいない。
その代り、有名かつ実力がすごいギタリストが4人登場する。
だからこそ、今、湯浅氏の脱退を考えておきたいのだ。
考えることで、この脱退の件は私のなかで終わりにする。
だから、真剣に考えさせてほしいのだ。
けれど、勝手な妄想を書いても仕方がない。
そこで、まずバンドからメンバーが一人脱退するパターンについて考察したい。
それを手がかりに何か言えないか、と考えたい。
バンドから一人抜ける理由には、例えば以下の5つがある。
1.ソロになりたい
バンドで打ち出している音楽の方向性とは別に自我が成長し、違う音楽をしたくなってソロになるパターンがよくある。
あるいは、お金でもめた場合もある。
2.メンターを見つけた
心に隙間がある音楽家の場合、メンターを求めることが多い。だが、メンターによってはおかしなことになる。
ジョン・レノンのオノ・ヨーコならまだいいが、XジャパンのTOSHIのような洗脳では大問題になる。
3.病気や怪我、精神疾患
音楽というのは体力勝負であり、肉体労働である。それゆえ、肉体的な問題が生じると演奏が困難になる。あるいは、精神疾患から脱退する場合もある。
4.アイデンティティの喪失
「俺なんかいらないんじゃないか」「自分の演奏技術は最悪なんじゃないか」など、自分を責めてしまい、音楽そのものを続ける意思を失う場合がある。
その代表例がウルフルズのベーシストである。自信喪失の原因は、リーダーからの要求に十分応えられなかった、などが考えられる。
5.薬物などのスキャンダル
ドリカムやラルクのメンバーの脱退は記憶に新しい。
ここで注目すべきなのは、1と2の場合、音楽を続ける傾向にあるということだ。
つまり、もし湯浅氏が音楽を続けないとすれば、1と2の理由は考えにくい(今のところ、彼は音楽活動を行っていない様子)。
3の場合、メンバーは徐々に気が付くし、話し合いなしというのも考えにくい。
5の場合、警察の問題なので公けになる。
そうなると、4しかない。
他の事例との比較から考えると、これが暫定的な結論になる。
彼のギターは非常に独特だった。
ものすごく透明感のある、素直なギターだった。
音に過剰な興奮がなく、ただひたすら真っ直ぐなのだ。
それはBBBの楽曲の真っ直ぐさとぴったりだった。
というか、BBBの楽曲の構造が湯浅氏の音色に影響されていたのかもしれない。
だが、それは弱点でもあった。
透明感がありすぎ、場合によっては弱く感じてしまう。
しかし、最後の参加アルバムとなった『C2』では、何か変化が起きそうな予感があった。
彼は変わろうとしていたのではないか?
ベースの音ははっきりと変化していた。ギターも変化しようとしていたのだと思う。
でも彼はそれを達成できないまま消えた。
おそらく頑張っていたのだ。でも、ダメだったのか。折れてしまったのか。
もし、ここまでの仮説が正しいとすればだが、湯浅氏にはよく休んでほしいと思う。
これは日本のバンドで、ギターロックを主軸とした楽曲を作っている。
BBBの楽曲は不思議なバランスでできている。
歌詞はすごく青春でポップだが、視点は30代で、青春時代に色々な失敗をした人の世界観である。
楽曲も複雑だ。ポップでメロディアスな一方、元ネタに気の利いた洋楽を散りばめ、ギターを重ね、テクニカルだが若々しい勢いを残すなど、インストの作りが非常に意匠の凝ったものとなっている。
だが総じて言えば、BBBの楽曲は非常に真っ直ぐで、素直だ。複雑な構造で職人的なのに、楽曲そのものは格好をつけていない。
結局、自分たちのリアルな音と言葉なのだ。
そのバンドからギターリストが抜けた。ギターの湯浅氏が抜けたのだ。
突然失踪し、メンバーとの話し合いもないまま、第三者を通じて脱退してしまった。
多くのファンが戸惑っている。
一体なぜ抜けたのだ、と。
理由は不明だ。
おそらくメンバーも確信していない脱退の理由を外野がどうこう言えるわけもない。
しかし、私はここでその理由を真剣に考えてみたいのだ。
なぜ今更そんなことを考えるかというと、月末にライブDVDとベスト盤が発売されるからだ。
ライブ映像に湯浅氏はいない。
その代り、有名かつ実力がすごいギタリストが4人登場する。
だからこそ、今、湯浅氏の脱退を考えておきたいのだ。
考えることで、この脱退の件は私のなかで終わりにする。
だから、真剣に考えさせてほしいのだ。
けれど、勝手な妄想を書いても仕方がない。
そこで、まずバンドからメンバーが一人脱退するパターンについて考察したい。
それを手がかりに何か言えないか、と考えたい。
バンドから一人抜ける理由には、例えば以下の5つがある。
1.ソロになりたい
バンドで打ち出している音楽の方向性とは別に自我が成長し、違う音楽をしたくなってソロになるパターンがよくある。
あるいは、お金でもめた場合もある。
2.メンターを見つけた
心に隙間がある音楽家の場合、メンターを求めることが多い。だが、メンターによってはおかしなことになる。
ジョン・レノンのオノ・ヨーコならまだいいが、XジャパンのTOSHIのような洗脳では大問題になる。
3.病気や怪我、精神疾患
音楽というのは体力勝負であり、肉体労働である。それゆえ、肉体的な問題が生じると演奏が困難になる。あるいは、精神疾患から脱退する場合もある。
4.アイデンティティの喪失
「俺なんかいらないんじゃないか」「自分の演奏技術は最悪なんじゃないか」など、自分を責めてしまい、音楽そのものを続ける意思を失う場合がある。
その代表例がウルフルズのベーシストである。自信喪失の原因は、リーダーからの要求に十分応えられなかった、などが考えられる。
5.薬物などのスキャンダル
ドリカムやラルクのメンバーの脱退は記憶に新しい。
ここで注目すべきなのは、1と2の場合、音楽を続ける傾向にあるということだ。
つまり、もし湯浅氏が音楽を続けないとすれば、1と2の理由は考えにくい(今のところ、彼は音楽活動を行っていない様子)。
3の場合、メンバーは徐々に気が付くし、話し合いなしというのも考えにくい。
5の場合、警察の問題なので公けになる。
そうなると、4しかない。
他の事例との比較から考えると、これが暫定的な結論になる。
彼のギターは非常に独特だった。
ものすごく透明感のある、素直なギターだった。
音に過剰な興奮がなく、ただひたすら真っ直ぐなのだ。
それはBBBの楽曲の真っ直ぐさとぴったりだった。
というか、BBBの楽曲の構造が湯浅氏の音色に影響されていたのかもしれない。
だが、それは弱点でもあった。
透明感がありすぎ、場合によっては弱く感じてしまう。
しかし、最後の参加アルバムとなった『C2』では、何か変化が起きそうな予感があった。
彼は変わろうとしていたのではないか?
ベースの音ははっきりと変化していた。ギターも変化しようとしていたのだと思う。
でも彼はそれを達成できないまま消えた。
おそらく頑張っていたのだ。でも、ダメだったのか。折れてしまったのか。
もし、ここまでの仮説が正しいとすればだが、湯浅氏にはよく休んでほしいと思う。