うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

琉球大学受験旅行最終日(前期編)

2005年02月26日 17時05分55秒 | うちなー日記(沖縄編)・・旅
3日目、昨日はあまり眠れなかった。しかし、今日はもう帰らなければならない。ここで、せっかく沖縄に来たのに観光をしていないことに気づいた。滅多に来れるところじゃないのに・・・もったいないなあと思い、実家の母にメールすると、「大学に入ったら好きなだけ観光できるじゃない」との返信。ごもっともだ。しかし、昨日の試験の出来では正直どうなるか分からない。今日だけでも沖縄を味わいたいところだが、刻々と飛行機の時間が迫り、どうやら観光にはいけない時間になってしまった。仕方なく、ホテルをチェックアウトして、那覇空港に向かった。那覇空港の日本航空カウンターに着いて驚いた。有人のチェックインカウンターが無い!日本航空便はすべて自動チェックイン機でのチェックインらしい。なんとなく有人の方が安心感があるので好きなのだが、仕方なく自動チェックインをした。その際、せっかくの機会なので、1000円追加して、エコノミークラスからクラスJにアップグレードした。
カウンターの前のロビーに、合格祈願の短冊コーナーが設置してあったので、私も書いた。「あわよくば琉球大学理学部合格!!」後日大宰府天満宮に奉納されるらしいが、実は私は今年の正月に祖父の家(太宰府市)を訪ねた際に大宰府天満宮に参拝していた。その時におみくじをひいたのだが、結果は吉で、学問の欄は、「試験入学など進みてよし 叶う」とあった。叶ってほしいものだ。
お土産を買って、早々に手荷物検査を済ませて、制限区域に入った。まだ搭乗まで時間があるので、沖縄名物ブルーシールアイスの売店で紅芋アイスを食べた。旨い!この旅で食べたものの中で最も旨かった。その後、搭乗口の脇で写真を撮っていたら、搭乗の時間になり、機内に入った。行きと同じでボーイング747-400Dだ。塗装が鶴丸マークの旧塗装なのも同じだったが、クラスJの機内は、確かにエコノミーとは全く違った。エコノミーシートは、座席配置が横で3-4-3の10アブレストだが、クラスJでは2-4-2の8アブレストで、座席2席分余裕がある。この座席幅なら2時間の空の旅も苦痛ではないだろう。ただし、機内食は出ないので、先に売店で空弁(最近流行の各空港限定のお弁当)を買い込んでおいた。座ってみて、まず気づいたのが、ヘッドホンのピンジャックだった。エコノミーでは空気式になっていて、とてもはずれやすいので煩わしく思うのだが、クラスJでは電気式(つまり普通の形)で、これなら高音質の音楽を安定して聴ける。
そしていよいよ出発。到着の日は南風だったが、今日は北風で、北向きに離陸した。離陸すると、高度300mですぐに水平飛行に入り、左旋回する。これは嘉手納基地に着陸する米軍機とコースが交錯するのを防ぐためであるが、乗客にとってはかなり不安な時間である。高度300mといえば、東京タワーよりも低く、海面がすぐそばに見え、そこを旋回するのだから、初めてこの路線に乗る人にとっては、一瞬もしかしてと思ってしまう。
もちろんこの日も無事に旋回を終え、しばらく低空飛行を続けた後、再び上昇に入った。雲を抜けるが、今日はこの前のような揺れは無い。順調に雲上に出た。
この日は、JAXAのHⅡAロケットの再開第1回目の打ち上げの日(当初は24日の予定だったが、天候不良でこの日に延期されていた)だったので、種子島上空にさしかかると、窓から下を見たが、全体に雲がかかり、よく見えなかった。
種子島上空で右旋回した後、太平洋上空に出ると、雲が切れてきて、空と海とが織り成す素晴らしい光景が翼の下に広がった。美しい・・しばらく窓に顔を押し付けてずっと眺め入ってしまった。そうしている間に、機は足摺岬沖、室戸岬上空を通過し、和歌山県田辺市の辺りから陸に上がり、まもなく着陸態勢に入った。機窓からは、和歌山市、和泉葛城山上空のもくもくとした雲、堺市の仁徳天皇陵の巨大な墳丘、広大な大阪市街地が次々に見えては後ろに過ぎていく。近畿自動車道を過ぎると、まもなく静かに大阪空港ランウェイ32Lに着陸した。今日のフライトは一昨日とは打って変わって快適なものだった。やはり天気は良いに限る。
空港からのリムジンバスで奈良に向かう途中、車窓から復元された平城宮跡の朱雀門が見え、奈良に帰ってきた安堵感がどっと湧いてきた。そしてその時、私の頭からは昨日の試験のことなどは頭から完全に消えてしまっていたのだった。

琉球大学受験旅行2日目(前期編)

2005年02月25日 17時04分48秒 | うちなー日記(沖縄編)・・旅
2日目、朝8時頃起床、今日が私の人生を左右する日だという実感がまだ湧かない。朝のニュースは普段どおりにやっている。いつものように得ダネを見て、ロビーに降りると、朝食の時間は終わってしまっていた。試験は昼からなので、余裕はあるが、チェックアウトが10時なので、10時少し前にホテルを出た。旭橋駅からゆいレールに乗り、首里で降りた。前日バスに乗ったときに疲れた経験があったので、そこからタクシーに乗った。だいぶ運賃がかかるかと思ったが、1000円強で着いた。まだ時間があるので、とりあえず食事をしようと、学生会館の食堂「うりづん」に入る。確か唐揚げ炒飯定食を頼んだと思う。味はなかなか良かった。
試験開始の時間が迫り、理学部の複合棟(新館)2階の試験会場に入ったら、既にほとんどの席が埋まっていた。自分の受験番号の席に座る。周囲を見回してみると、なんだか自分より賢そうな気がする。センター試験以来の試験だが、今一実感が湧かないまま試験が始まってしまった。1時間目は数学だ。しょっぱなの第1問を見て、早速詰まってしまった。赤本で解いた問題と明らかに傾向が違う!「○○の「根」」って書いてあるが、これは「解」と同じ意味なんだろうか・・・不安に思いながら、第1問目は解いた。既に時間がかなり過ぎている。これはヤバい。第2問にとりかかる頃には、なにかもうどうでも良いような気分になってしまった。心なしか眠い・・・さっきご飯を食べたからかもしれない。しかし、ここで寝たら一生後悔する・・・悶々とした時間が流れ、結局最後まで解けずに数学の時間が終わってしまった。休み時間に入ったが、待っている間、私は千原池(大学内にある大きな池)に身を投げてしまおうかと思った。あの出来では、あきらかに不合格だ・・・後期の方が倍率は高く、受かる可能性はもっと低い・・・これからどうなってしまうのだろう・・・そうこう考えている間に休み時間は終わり、2時間目の生物の試験が始まった。これが先ほどの数学とは裏腹にかなりよく出来た。(と、私は思った。)ひょっとするとこれはイケるかもしれない。そう思った。
そして試験は終わった。終わってしまったのだから仕方がない。とりあえずネガティブな考えは捨て、少なくとも奈良の家に帰るまでは前向きに考えようと思う。また、タクシーで那覇に戻った。なんとなく落ち着かない心を抑えようと思い、沖縄最後の夜は那覇ジャスコでタコスを食べた後、琉球料理を食べにいった。高い定食だったが、まあまあ味はいける。しかし、ゴーヤーチャンプルーに箸を伸ばすと、思わず顔をしかめてしまった。強烈に苦い!三年前に食べた店は美味しかったのに・・・あまりの苦さに昼間の数学の試験の出来の悪さを思い出してしまい、ものすごく気分は落ち込んでしまった。明日無事に帰れるのだろうか・・・

琉球大学受験旅行1日目(前期編)

2005年02月24日 17時03分54秒 | うちなー日記(沖縄編)・・旅
この旅行は琉球大学理学部の前期入学試験を受験するために2泊3日の行程で、沖縄を訪ねたものである。ちなみに、作者は三年前に一度観光で沖縄を訪ねていた。

1日目、朝、リムジンバスで大阪空港に到着後、日本航空のカウンターにてチェックインを済ませる。今回搭乗するのはJAL2081便、機材はB747-400Dである。久しぶりの飛行機旅行なので、今回はカメラを持参して機窓からの風景を撮ることにしている。
手荷物検査場に向かうと、とんでもなく混んでいた。関空からの伊丹シフトの影響もあるのだろうか、朝の出発便ラッシュの時間帯にあたってしまったのだ。ようやく順番が来て、ゲートをくぐったのだが、「ピンポン」と音がなり、ひっかかってしまった。困った、ますます時間が無くなる。出発まで15分を切っている。何回かポータブル金属探知機の検査を受けるが、毎回ひっかかってしまう。何が反応しているのだろう。そこで、ベルトをはずし忘れていたのを思い出した。「そうか!」そしてベルトをはずしたのだが、念のためにと靴底の検査まで受けてしまった。
なんとか搭乗口まで辿り着くと、ちょうど搭乗が始まった。機内に入ったのは、ほとんど最後だったが、意外に空いている。私の席の横2席は空席だ。早速窓から外を眺めていると、機はほどなくしてドアクローズし、出発した。10分程度でB滑走路の南端につくと、まもなく短い滑走で離陸した。
今日は全体的にもやがかかっていて、地上の風景は鮮明には見えない。そのまま上昇を続け、大阪湾上空に到達。左に大阪市内を望みながら、南西に向かう。関空が左に見えてきたと思ったら、そこで雲に入った。それほど天気は悪くないが、軽い揺れがしばらく続き、10分くらいで雲上に出ると、まもなくシートベルトサインが消えた。ジュースのサービスが始まり、私は久しぶりなのでコンソメスープを頼んだ。やはり、空の上でのコンソメは美味しい。音楽を聴きながら本を読んでいたら、いつのまにか奄美大島まで来ていた。再びベルトサインが点灯し、着陸のための降下に入る。今日は沖縄付近の天気は悪く、かなり揺れるようだ。その間も、私は窓から外の風景の写真を撮っていた。機体はやはり上下左右に大きく揺れる。しばらくして、雲の切れ間から海が見えた。かなり波は高い。5mはあるようだ。完全に雲から出ると、揺れも収まり、左に伊江島と本部半島が見えてきた。いよいよ沖縄だ。まもなくフラップとギアが降ろされ、最終着陸態勢に入った。着陸に備えて座席の周りを整理し終わると、那覇の市街地が見え、行き交う船の上を通りすぎ、「ドスン」とかなりのハードランディングで着陸した。機体は大丈夫なのか?と思うほどだったが、無事にブレーキがかかり、自衛隊の対潜哨戒機の横を通り、機は駐機場に停まった。ドアオープンし、早めに降機すると、そこには沖縄の空気が漂っていた。この湿っぽさが懐かしい。いつのまにか、空は晴れていた。足早に到着ロビーに出ると、「めんそーれ沖縄」の看板が出迎えてくれた。せっかくなので、那覇空港の展望デッキでしばらく飛行機の写真を撮ってから、ゆいレールで旭橋に向かった。旭橋には、那覇バスターミナルがある。モノレールからの視点は新鮮だ。駅ごとに流れる車内放送のチャイムも、沖縄民謡のアレンジ版で、心地良い。しかもなかなか速い。あっというまに旭橋に到着した。しかし着いたは良いが、バスターミナルに行く道がよく分からず、戸惑ってしまった。なんとかバスターミナルに着き、琉球大学行きのバスに乗った。途中、不意に雨が降ってきた。見る見るうちに土砂降りになり、道は水浸しだ。1時間少しかかって琉球大学東口に到着した。ところが、不意の大雨で雨具無しの私は歩くに歩けない。バス停のそばのコンビニで雨ガッパを買い、試験会場の下見に向かった。やはり大学は広い。案内板を頼りにかなり歩いて、理学部の試験会場に辿り着いた。試験を行う教室まで行くと、張り紙が張っていて、明日の説明が書いてあった。教室には入れないので、すぐに会場を後にし、今日のところはバスで那覇に戻った。バスターミナルで預けていた荷物を持ってホテルに向かったが、泉崎の交差点まで来ると、歩道橋を渡らなければならなかった。重い荷物を持って階段を上っていると、足ががくがくした。大学で歩いたのがかなり響いた。限界ぎりぎりの状態でホテル東横イン旭橋駅前に着き、チェックインした。
今日はだいぶ疲れてしまった。果たして明日の試験は大丈夫なのか?