うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

スウェーデン旅行記 5  ストックホルム到着

2017年07月27日 00時41分52秒 | スウェーデン旅行記
スウェーデン旅行記第5回目です。
今夜は初日のストックホルムのホテル到着までの顛末を紹介します。

前回の記事:スウェーデン旅行記4


空港から乗ってきたアーランダエクスプレスの発着ホームはストックホルム中央駅の北側の外れに位置していました。
空港で調べてきたホテルまでのルート案内によれば、駅の近くにある"Tegelbacken"バス停から路線バスに乗り換える必要があったのですが、土地勘が全く無い私は、どちらに行けば良いか分かりません。この周辺では無料WiFiも飛んでおらず、スマホで地図を見ることも出来ませんでした。
仕方が無いので、駅前に立っていた工事現場の警備員さん(身長190cmくらいはありそう)にバス停までの道を尋ねてみました。英語が通じて、彼のiPhoneで地図を示してくれました。大体ここから700m離れているそうで、結構歩くことになります。


教えてもらった道(といっても駅前の南北通りをひたすら南下するルートでしたが)を歩き始めました。
まだ現地時間では17時半ですが、冬の北欧の町はすっかり夜の装いになっています。
レトロな建物の並ぶ通りをボルボ車が駆け抜ける様子を見て、ああ、スウェーデンにやってきたんだなぁと実感します。


跨線橋の高架下にタイ料理兼寿司屋を見つけました。
タイ料理と寿司の組み合わせにこのときは驚きましたが、まさかスウェーデン滞在の後半にタイ人経営の寿司屋に通うことになるとは・・。


ストックホルム中央駅の駅舎正面まで来ました。駅前に銅像が立っていて、いかにもヨーロピアンな面構えで綺麗でした。


中央駅南側にある、ちょっとした公園です。まだそれほど遅い時間でもないのに、首都の中心部とは思えないほど静かでした。
ただ、いわゆる怖そうな人に出くわすことはなく、トランクケースを引っ張りながらでも安心して歩けました。


歩くこと10分ほどで目的のTegelbackenバス停に着きました。
中央駅は新市街のNorrmalm(ノールマルム:北地区)にあるのですが、このTegelbackenバス停は地区の最南部に位置し、行政機関や観光地が集まるGamlastan(旧市街)に渡る橋に面しています。そのため、バス停周辺にはハイグレードホテルが軒を連ねていました。


Tegelbackenバス停からSL(Stockholms Lokaltrafik)の3番系統のバスに乗りました。この路線の終点がホテル前・・のはずだったのですが、乗車の際に支払いについて運転手に尋ねたところ、「車内で現金払いは出来ない。ICカードが必要だ。」とのこと。ストックホルムのバスや近郊電車、地下鉄はSLアクセスカード又はストックホルムカードというICカードを利用できることは事前に知っていたのですが、コンビニで買えるとは聞いていたものの、バス停の近くにコンビニが見当たらなかったため、購入していなかったのでした。まさか一切現金払いが出来ない上、車内でカードを購入できないとは・・。
荷物も重いし、中央駅前の地下鉄駅まで戻るのも辛かったので、どうにかならないかと運転手さんと交渉していたら、見かねた乗客の小母様が「私が代わりに支払うから乗せてあげて」と言ってくれて、結局、地下鉄駅に面した2つ先のバス停までタダで乗せてくれることになりました。先ほどの道を教えてくれた人といい、スウェーデン人の親切心に本当に感謝・・。


というわけで、2つ目の停留所でバスを降り、T-bana(地下鉄)のGamlastan駅に来ました。ここは旧市街観光の際には拠点となる地下鉄駅です。
この駅では改札前に観光案内カウンターがあり、SLカードを販売していました。


ひとまず乗り降り自由なTravel card 72 hoursを購入。230クローナ、約3200円でした。
SLアクセスカードはプリペイド式となっていて、期限付きの乗り放題のカードでも、期間終了後に駅のチャージ機で任意の金額をチャージすれば通常のICカードと同様に利用できます。
私の場合はこの後、1週間ごとに7日間有効の乗り放題券(300クローナ)をカードにチャージして帰国まで利用しました。1週間で300クローナということは、1日43クローナ分利用すれば元が取れます。私の滞在当時、SLの料金体系は乗車距離に応じて3つのゾーンに分かれていたのですが(2017年1月より全区間同一料金になったそうです)、最も近いゾーン内でバスに乗った場合は1回につき25クローナ掛かりました。つまり、毎日2回以上バスを利用する人は乗り放題券を購入するのがお得ということになります。ちなみに私はこの後研究所への通勤で毎日2回以上バスや近郊電車、地下鉄を利用しました。


無事にSLアクセスカードを手に入れ、今度は慣れた手つきで再びSLの3番系統バスに乗車し、15分ほど乗車して終点のSödersjukhusetバス停に着きました。
ここはストックホルム新市街のSödermalm(セーデルマルム:南地区)にある総合病院Södersjukhusetのバス停でした。


こちらが今夜のホテル、Hotel Årstavikenです。スマホのBooking.comという予約アプリで最安の一人部屋のホテルを探して見つけたのがここだったのですが、実はこのホテル、Södersjukhusetの患者用公式ホテルだそうで、そんなこととは露知らず予約してしまったのでした。


ホテルの玄関は病院の地下1階のような場所にあり、明らかにストレッチャーが載りそうなエレベータ(何故か閉まるボタンが効かない)で4階のこじんまりとしたフロントに上がり、眠い目をこすりながら(とはいっても現地時間ではまだ夜の7時前)、やっとチェックインできました。
病院併設のホテルだけあって部屋は清潔で、断熱性も良く快適でした。


窓からの景色はこんな感じ。
日本からの長旅を終えてホッと一息つくとともに、いよいよこれからスウェーデンでの生活が始まるんだなという高揚感に沸き立ちながら、スウェーデン最初の夜は更けていったのでした。


ひとまずこれでスウェーデン到着までの流れの記事は一段落となります。
帰国の際の様子は、オーロラ鑑賞フライト (スウェーデン留学からの帰国)をご参照ください。
次回からは、スウェーデン滞在中の観光や乗り物、食事などについて各々ピックアップして紹介していきたいと思います。

続く

スウェーデン旅行記 4  ヘルシンキ到着、そしてストックホルムへ・・

2017年07月24日 21時54分07秒 | スウェーデン旅行記
週末を挟みまして、スウェーデン旅行記も4回目の更新です。

前回の記事:スウェーデン旅行記3

前回の内容でフィンランド、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港に到着したところまで書きました。
今回はヘルシンキでの乗り継ぎから、ストックホルム到着までを記したいと思います。


関空から乗ってきた飛行機は沖止め(旅客ターミナルビルから離れた駐機場で降機)だったため、バスでビルまで移動しました。
日本から到着したので当然ですが、この時点では周囲の日本人旅行客の割合が多く、日本語の会話が至るところで聞けるため、まだ海外にやってきた実感があまりありません。


5分ほどで第2ターミナル1階の到着ゲートに到着。
この時点で現地時間15時20分でしたが、ストックホルム行きのAY637便は16時10分出発なので、残り50分しかありません。
果たして間に合うのか・・?


ヘルシンキ空港はフィンランド航空の拠点空港ですが、コンパクトな構造となっており、混雑度も他の欧州の空港よりは低いため、国際線とヨーロッパ域内路線の乗り継ぎ目安時間は僅か35分となっています。
日本の国内線同士の乗り継ぎで考えても、35分間というのはかなり短い数字かと思います。


日本語の看板を頼りに進み、乗り継ぎ通路上で手荷物検査を受けて2階に上がると、入国審査場に出ました。
実は、ヘルシンキ空港では日本のパスポートだと自動化ゲートで簡単に入国できるらしいのですが、私はそんなこととは知らず、事前に自動化ゲート使用手続きもしていなかったので通常の審査ブースに並びました。入国審査場は利用客数に対してかなり余裕のある造りになっているので、すぐに入国審査官の前に進めたのですが、ここの審査でちょっと苦労しました。
以下、審査官と私のやりとり(意訳)
 審査官「入国目的は?」
 私「乗り継ぎです」
 審「え?」
 私「えっ、ストックホルムへの乗り継ぎです」
 審「1ヶ月以上も?」
ええ、私、この入国審査をてっきりフィンランドへの一時的な入国審査だと思っていたのですが、フィンランドはシェンゲン協定加盟国なので、ヨーロッパの大体の国へ出入国審査無しで往来できるのですね。つまり、ここでの入国審査はEU域内への入域審査みたいな位置付けだったのです。実際、このあとスウェーデンでは入国審査はありませんでした。そこのところを完全に勘違いしていたため、審査官とのやり取りがちぐはぐになってしまいました。
以下、続き
 審「OK、ちょっと落ち着こう。"スウェーデンへの滞在目的は?"」
 私「(ここでやっと気付き)観光と学術視察です」
 審「1ヶ月以上もどこ見て周るの?」
 私「カロリンスカ研究所とストックホルム近郊ですかね」
 審「ふーむ。ストックホルムに友人がいるの?」
 私「まあ、友人というか研究者友達がいますね」
 審「うむ。じゃあいいや。(スタンプを押して)はい、どうぞ」
 私「わーい(汗」
という感じでした。
そもそも、機内で飲んだお酒も抜けておらず、既に日本時間では深夜でしたから、半分寝ぼけていたのでしょうね。
以前に海外旅行した際には、家族と一緒でしたし、大概は観光地なので殆ど顔パスで入国できていましたから、まともに審査官と受け応えしたのは初めての経験でした。このヘルシンキでの経験は、半年後のボストン出張でのアメリカ入国審査時に生かされました。


ともあれ、無事に入国審査を通過すると、あっという間に搭乗待合エリアに出ました。
木の内装が北欧らしくて温かみが感じられます。ここに来るまでの間に、他の日本人客とは離れたので、一気に海外に来た実感が湧いてきました。


フィンランドといえばムーミン。ムーミングッズショップが通り道にありました。
日本に帰国する際にはここでお土産を買ってかえろうと、少し見物してから先を急ぎました。


到着ゲートに着いてから僅か20分でストックホルム行きAY637便が出発する19番搭乗口に着きました。
既に搭乗が始まっていたので、早速機内に入りました。


恐らく乗り継ぎ客を待っていたのか、定刻から遅れて16時24分にゲートを出発、10分後に離陸しました。


ヘルシンキからストックホルムへは僅か50分程度のフライトですが、ちゃんとドリンクサービスがありました。
これはフィンランド航空名物のブルーベリージュースです。隣のスウェーデン人の夫婦が飲んでいて美味しそうだったので、私も注文したところ、「君もこれが好きなのかい?」と聞かれました。


ストックホルムまでの乗機は、エアバスA319(OH-LVC)でした。日本ではLCCでお馴染みのA320の短胴型です。
フィンランド航空ではヨーロッパ域内の短距離線で多用しているようです。


ストックホルム・アーランダ国際空港には現地時間16時22分に到着。フィンランドとスウェーデンには1時間の時差があり、出発時刻よりも早い時間に到着しました。


ここでもムーミンさんが出迎えてくれました。
余談ですが、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンはフィンランド人ですが、スウェーデン語話者だったため、原作の初版はスウェーデン語で出版されています。


"ムーミンショップ"の隣には、ちゃんとスウェーデンらしいお土産屋さんもありました。


上でも書きましたが、ヘルシンキ~ストックホルム間は国内線と同じ扱いなので、入国審査や税関も無く、すぐに到着口に出ました。
関空で預けた荷物も無事に受け取り、さてストックホルム市街へ向かおうと思ったのですが、事前情報殆ど無しにここまでやってきたため、一度きちんと移動方法を調べる必要がありました。


空港ビル内の通路を歩いていると、eduroam(研究教育機関向け国際WiFi認証規格)の電波が入りました。
これで無料でネットが使えます。早速スマホでストックホルムの今夜の宿までの道順を調べました。
ちなみに宿は今朝方、実家でスマホのアプリを使って予約しました。


Googleマップで調べたところ、ホテルはストックホルム市街の南部にあるようで、最寄駅からは1km以上離れているとのこと。
ストックホルム中央駅まで電車で出て、駅前から路線バスで向かうのが最短ルートでした。
早速、ストックホルム中央駅に向かいます。
アーランダ国際空港からストックホルム中心部までは40km以上離れていて、ちょうど大阪市内から関空、札幌市内から新千歳空港のような感覚です。空港からストックホルム中央駅まではアーランダエクスプレスという高速アクセス列車(最高時速200km)が走っていて、8~30分間隔で、僅か20分の所要時間で移動可能です。
写真は駅への入口ですが、簡単な自動券売機が脇にあるだけで、改札などはありませんでした。
車内でも切符は買えるそうですが、ちょっと割高になるそうなので、先に券売機でチケットを購入しました。


空港地下にある駅に向かいます。かなり深いところに駅があるようです。
アーランダ空港にはnorth駅とsouth駅があり、ここはsouth駅でした。


ちょうどこの時間は列車が頻繁に運行されている時間帯だったらしく、すぐにアーランダ・エクスプレスがやってきました。お値段は280スウェーデンクローナ、4000円弱と、旅行客向けの結構お高い値段設定です。以前の記事で書きましたが、高速バスや通勤電車を使えば100クローナ前後で移動できます。


車内はこんな感じ。この日は最高で160km/h程度で走っていました。
車窓から見える景色は夜景ということもあり、案外札幌近郊と変わらないもんだなと思いながら眺めていました。


現地時間17時30分、日本時間で翌日午前1時半、ストックホルム中央駅に到着しました。
ここからホテルまでの移動で、また少し苦労があったのですが、それはまた次回のお話にします。

その5に続く。

スウェーデン旅行記 3  いざ、北欧へ 2

2017年07月21日 21時30分18秒 | スウェーデン旅行記
スウェーデン旅行記の3回目です。

前回の記事はこちら:スウェーデン旅行記2

さて、今回の記事で一気にフィンランドへと飛んでしまいましょう。


2016年2月11日午前11時45分頃、ほぼ定刻に関西国際空港6番ゲートを出発したフィンランド航空078便は、11時59分にA滑走路(ランウェイ06R)から北向きに離陸しました。
ちなみに、日本の航空会社だと離着陸時にデジカメなどの電子機器を使えるのですが、フィンランド航空は内規で使用が制限されており、離着陸時の撮影は出来ませんでした。


離陸後しばらくすると、機内サービスの紹介動画が流れました。
いかにもフィンランド・・という感じのお二方ですね。


本日の飛行予定ルートはこんな感じ。鳥取付近から日本海に出て、北朝鮮、中国東北部、ロシアを横断するコースです。
メルカトル図法で表示されているので長く感じますが、フィンランドは地球儀で見るとヨーロッパで最も日本に近い位置にあり、日本との距離はおよそ8000kmです。今回の飛行は所要時間の掛かる西向きでしたが、それでも約10時間でヘルシンキに到着できました。札幌から沖縄までの直行便が4時間近く掛かることや、日本からハワイまで7~9時間掛かることを考えると、意外にヨーロッパは近いです。


シートベルトサインが消えると間もなく昼食メニューが配られました。
ビジネスクラスの食事、果たしてどんな内容なのでしょう。

この日の献立は、

・アミューズブッシュ(先附) スモークサーモンの卵フィリング
・ミックスサラダ
======
前菜
・和風の前菜(サーモンのタタキ、かまぼこ、さつまいもの甘露煮、そら豆のみじん粉揚げ、鰊の昆布巻き)
または
・トマトのクリームスープ クルトンとタイムを添えて
======
メインコース
・カレイの西京焼き、高菜ご飯
または
・焼き肉風味のサーロインビーフステーキ丼
または
・ペンネパスタのクリームソース、ほうれん草のバター炒め添え
======
・チーズ:ホワイトチェダー、デンマーク産ブリー
======
デザート
・ハーゲンダッツアイスクリーム
・プティフール(小さなケーキ)
・コーヒーまたは紅茶

でした。
日本路線ということで、結構本格的な和食も用意されていました。周りの人の様子を見ていると、日本人は洋食、外国人は和食を選ぶ傾向があるようで、面白かったです。


というわけで、アミューズブッシュ(先附) スモークサーモンの卵フィリングと食前のドリンク(サイダー)です。


前菜は和風をチョイス。
パンが付いてくることを考えると、ここは洋食の方が良かったかも・・。
味は本格的な和食でした。


メインは焼き肉風味のサーロインビーフステーキ丼を選びました。
見た目はそこそこでしたが、お肉が柔らかくて結構美味しかったです。


デザートのプティフールと紅茶です。
ご飯のおともに、ドイツワインのCliffhanger Rieslingもちょびちょび飲んでいました。甘口で飲み易いので、ついつい飲みすぎてしまい、ここで記憶が一度途切れました。


目が覚めると、背もたれが倒れていて、枕元にミネラルウォーターが2本置かれていました。
通常は1本なので、酔っ払ったのを見て客室乗務員さんがサービスしてくれたのかもしれません。


地図を見ると、既に飛行機はロシア上空に差し掛かるところでした。


ここでちょっと機内探検に出掛けました。
こちらは機内前方にあるビジネスクラス用のトイレ。なんと窓が付いていて、広々としています。
座席が通路側だったので、窓の外を眺められるこのトイレが気に入り、この後も何回か使用しました。


機内最後尾まで行くと、スナックが置かれていて自由に取ることができました。


最後尾から見たエコノミークラスの様子。
前方のカーテンを開けてビジネスクラスに出入りするときに、ちょっぴり優越感を感じました。


フライトの後半は、座席をフルフラットベッドモードに切り替え、寝転びながら映画を見て贅沢なひとときを過ごしました。
機内上映映画に「るろうに剣心」の実写版があるのを見つけ、鑑賞しました。


なるほど、「剣術道場」は「フェンシングドージョー」になるのか・・。


映画を見終わってウトウトしていたら、早くもロシア西部に到達していました。
北極圏に近いところを飛行しており、機外の気温はなんとマイナス74℃を示していました。そんな寒いところを飛んでも飛行機は大丈夫なんですね。


ここで到着前の軽食が配られました。
軽食は、

・懐石弁当、お味噌汁
または
・茄子とズッキーニのペンネ ボロネーゼ
または
・チキンクラブサンドイッチ

から選べますが、私はペンネ ボロネーゼを選択。結構ボリュームがあって美味しかったです。


軽食を食べ終わると、いよいよフィンランドが近付いてきました。
ビジネスクラス体験も間もなく終わりです。


機内モニターでは再び案内動画が流れ、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港での乗り継ぎ方法などの説明が行われました。
そういえば、入国カードとかは今回のフライトでは配られず、機内で書き物をすることはありませんでした。余談ですが、この半年ほど後にアメリカに出張した際には往復ともにカードが配られ、ヨーロッパとの違いを感じました。


関空出発から10時間半でフィンランド・ヘルシンキに到着。
現地時間午後3時、日本時間だと夜の10時過ぎです。
飛行中は全く揺れも無く、ビジネスクラスのおかげで疲労感はありませんでした。
ついに初めてのヨーロッパに足を踏み入れました。


~その4に続く~

スウェーデン旅行記 2  いざ、北欧へ 1(ビジネスクラス体験記)

2017年07月20日 21時24分07秒 | スウェーデン旅行記
前回の記事:スウェーデン旅行記 1

2016年2月11日午前11時前、関西国際空港第1旅客ターミナルビルの北端に位置する6番搭乗口付近に到着するやいなや、私の名前が放送で呼ばれました。搭乗口のカウンターに向かって歩きながら、「もしかして預け手荷物に入れた実験用サンプルが検査に引っかかったのかな?」等と考えました。
カウンターに着き、先ほど放送で呼ばれた者ですが・・と伝えたところ、フィンランド航空の係員からこんなもの↓を渡されました。


笑顔の係員さん曰く、「本日エコノミークラスのお座席が満席になりましたので、ビジネスクラスに変更させていただきました」とのこと。つまり、(昨今某アメリカの航空会社で話題になりましたが)オーバーブッキング対応で私の座席をアップグレードしてくれたわけです。
思わずガッツポーズしてしまいました。初めてのヨーロッパ行き長距離フライトでまさかビジネスクラスに乗れるとは・・!
搭乗券には「Frequent Flyer」と表示されており、初めてフィンランド航空を利用したにも関わらず、何故かお得意さんとして認証されていたようです。
フィンランド航空にはファーストクラスは設定されていないので、ビジネスクラスが最上級クラスとなります。ビジネスクラスに乗ったのは、2000年にソウル~関空間で乗った大韓航空以来、長距離路線では初めての経験でした。
なお、ビジネスクラス利用者は日本航空のラウンジを利用できるとのことでしたが、フィンランド航空の場合、ビジネスクラスは出発30分前から搭乗開始となるため、今回はラウンジを利用する時間はありませんでした・・。


11時5分にビジネスクラスの搭乗が始まり、私は先陣を切って機内に向かいました。


こちらがフィンランド航空ビジネスクラスの座席です。
エコノミークラスでは1列に2-4-2の計8席が並ぶところ、ビジネスクラスは1-2-2の5席配置となっています。
特に右側窓側は1人席となっていて、個室のような感覚で使えて快適そうです。


今回の私の座席は窓側ではなく、中央部右側の通路側席でした。
2席並んだ席でしたが、千鳥配置となっており、フライト中、隣の席の人のことは殆ど気になりませんでした。


前の席との間隔はこんな感じ。
平均身長の高い北欧の航空会社だけあって、十分すぎるくらい間隔が空けられていて、思いっきり足を伸ばせました。
前方には大きな液晶モニターがあり、好きなときに好きな映画やゲームを楽しめます。
ちなみに、私は16年ぶりの海外旅行だったので、個人用液晶モニターの付いている飛行機に乗るのはこれが初めてでした。
昔は文庫本を空港の書店で買ってから機内で読んだものでしたが、時代は進歩したものです。


リクライニングやフットレストの出し入れは全て電動。なんとマッサージ機能まで付いていました。
さらに、就寝時にはフルフラットのベッドにも変形します。


ビジネスクラスはアメニティも充実しています。
フィンランド航空ではフィンランドのアパレルメーカー、マリメッコデザインのブランケット、スリッパ、アイマスクなどが付いていて、さらにノイズキャンセリング機能付きヘッドフォンが各自に用意されていました。
このヘッドフォンのおかげで、飛行中の機内でもクリアな音を楽しめました。


オーバーヘッド・ビン(手荷物収納棚)は一人で扉一枚分まるごと使用でき、たくさんお土産を持参していても余裕で収納できました。


初めてのヨーロッパ行きフライト、初めての長距離路線ビジネスクラス体験に、出発前から興奮しっ放しでしたが、ひとまずウェルカムドリンクで喉を潤し、落ち着きました。

スウェーデン旅行記 1  日本出発まで

2017年07月19日 22時43分17秒 | スウェーデン旅行記
ブログ更新を復活したはずが、日々の慌しさに流されるまま、また数ヶ月間更新を怠ってしまいました。
何を書こうか思案しているうちに、気が付いたら日にちが経っていた次第です。
何も書かないで時が過ぎていくのも寂しいですので、ここで長期連載を初めてみたいと思います。
去年春から、いずれ書こうと思っていたスウェーデン短期研究留学の際の旅行記を、今回から数回~数十回に渡って書いていこうと思います。

私は去年の2月から3月にかけての1ヶ月間、スウェーデンのストックホルムにあるカロリンスカ研究所というところに短期訪問研究員として滞在しました。カロリンスカ研究所はノーベル医学・生理学賞の選考委員会があることでも有名な、ヨーロッパ最大級の医学研究所です。
博士課程当時の共同研究者の知人がこの研究所で准教授をされていて、先端的な解析手法を学ぶための留学でした。留学すること自体は実は2014年の春に件の准教授が来日した際に約束し、費用も用意していたのですが、当時投稿していた論文の受理が遅れに遅れたため、結局博士の学位審査終了後の短期間の留学となってしまいました。しかしながら、僅か1ヶ月、されど1ヶ月、スウェーデンでの滞在は私にとって恐らく生涯忘れえぬ素晴らしい思い出となりました。
スウェーデンで体験し、体感した思い出を記憶に留められるよう、このブログに纏めていきたいと思います。


2016年2月10日朝、私は札幌市手稲区にある知人宅を出発しました。実はこのとき既に自宅アパートを引き払っており、知人宅に居候させてもらっていたのでした。車で最寄駅の稲積公園駅まで送ってもらったのですが、途中で荷物を忘れたことに気付いて2回家に引き返してもらうなど、いつもながらバタバタした出発でした。


快速エアポートで新千歳空港に到着、日本航空2500便でひとまず関空に向かいました。
スウェーデンへは日本から直行便が飛んでいないため、フィンランドかデンマーク経由が最短ルートとなります。この旅では関空発のフィンランド航空便を利用しました。


この日の札幌近郊は冬型の気圧配置が強まり、大雪となっていました。
断続的に空港の滑走路が閉鎖されて除雪が行われており、飛行機の出発は1時間以上遅れました。


11時45分頃に新千歳空港を出発、吹雪の中を離陸しました。
上空の天候は良好で、綺麗な機窓風景を楽しめました。写真は函館上空通過時の様子です。
ちなみに機材はボーイング737-800 (JA347J)でした。


午後2時頃、関西国際空港に到着。
フィンランド航空便は翌日の正午頃に出発予定だったので、この日は留学の準備を整えるため、一度三重の実家に向かいました。


実家では急遽メガネを新調したり、衣類を購入するなど慌しく準備に追われました。
学位審査から留学出発まで1週間も無かったため、札幌で殆ど準備が出来ていなかったのです。
(実はストックホルムの滞在先ホテルすらまだ予約していませんでした・・)
ともあれ、なんとか荷物は纏められて、夕食は壮行会としてすき焼きをいただきました。


翌朝9時過ぎに関空に到着。両親がここまで見送りにきてくれていて、しばしの別れに後ろ髪を引かれながら出国審査場へと向かいました。この日の関空は中国の春節時期と重なり、大混雑でした。行列に並ぶこと約1時間でやっと出国審査を終えられました。
私が最後に海外旅行したのは、中学2年生当時の2000年、それから16年経ち、出国審査やら国際線の搭乗手続きやらの手順をすっかり忘れていましたが、ここまでは順調に来れました。


フィンランド航空の搭乗ゲートは長い関空の旅客ターミナルビルの北端にあるため、ゆりかもめ方式の電車に乗って移動します。この電車に乗るのもかなりの久しぶりでした。


出発の40分ほど前にターミナルビル北端のゲート付近に到着しました。


こちらが今回の乗機、フィンランド航空078便 エアバスA330-300 (OH-LTN)です。
昔はフィンランド航空といえばマクドネルダグラスMD-11のイメージでしたが、今ではすっかりエアバス機が定着しました。
さて、このあといよいよ搭乗となるのですが、ここで思わぬサプライズが待ち受けていたのでした・・。

その2へ続く。