うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

ヨーロッパ日帰り旅行を計画してみた。

2019年03月11日 00時49分01秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
地震や停電の備忘録ばかり書いていると少々気が重くなってくるので、今回は思いっきり趣味的な話を書きたいと思います。

先日、私はこんな動画を見つけました。↓

【日帰りアメリカ旅行】東京から1日でハワイに行ってきた 10/1-101


乗り鉄系YouTuberとして有名なスーツ氏の動画です。
私は氏の1回目の最長往復切符旅行の途中から動画を見はじめたのですが、初めて見た動画(我が地元の奈良県天理市付近を通過した際の動画)で、実に的確な解説を早口で行っているのに感銘を受けたものでした。最近はYouTuberとしての収入が増え、シベリア鉄道と日本航空ファーストクラスで世界一周旅行に出掛けたり、豪華客船飛鳥Ⅱのワンナイトクルーズでスイートに一人で乗るなど、かなりリッチなことにも挑戦していて、乗り物好きとしては羨ましい限りです。

閑話休題、上記の動画では、東京から日帰りでハワイに行った様子が紹介されています。
実は私、この動画のタイトル自体は前にも見ていたのですが、てっきり鳥取のはわい温泉か常磐ハワイアンセンターに行ったネタ動画とばかり思い込んでいて、内容を見ていませんでした。
今回たまたま暇つぶしにこの動画を見たところ、本当に羽田から日帰りでハワイに行っていて衝撃を受けた次第です。
動画では、ハワイアン航空の深夜便で羽田を23:55に出発し、朝(現地時間の昼)にハワイに到着、5時間ほどハワイを観光して帰路便に乗り、22時頃に羽田に帰着するという行程でした。往路便が日付変更前に出発するので、実際には0泊2日になっていますが、羽田の滑走路を離陸するのは午前0時を過ぎるため、動画中では日帰りであると主張しています。

日帰り海外旅行といえば、最近はLCCの普及で近距離国際線を利用し易くなったため、韓国や台湾、香港に日帰りでご飯を食べにいくような旅行をする人も増えてきました。私の高校時代の恩師も、時折Peachで韓国に焼肉を食べにいかれているとか・・。ネットで検索してみると、マイレージクラブのステータスアップ目的のため、日帰りでバンコクやシンガポールに旅行する人もいるようです。
日帰りの定義が色々あるようで、スーツ氏のように日本を当日出発(離陸)・帰着とする人もいれば、深夜便利用で現地に当日到着・当日出発(0泊3日)とする人もいます。

上記の動画に触発されて、私も日帰りの遠距離海外旅行をしてみたくなってきたのですが、あいにく持ち合わせが無いので、今回はひとまず時刻表を見て妄想してみたいと思います。
スーツ氏は上の動画中で、ハワイが考え得る日本発着で最長の日帰り(日本に当日出発・帰着)旅行先であると述べていました。
本当にそうでしょうか?例えばヨーロッパには日帰り出来ないのでしょうか?

結論から言いましょう、ヨーロッパ日帰りは可能です。
ヨーロッパ日帰り旅行の候補地は2つあります。
1つ目は、ロシア・ウラジオストク
2つ目は、後述します。(そちらが今回の考察のメインとなります)



ウラジオストクは東京から直線距離で1100 kmほど、稚内よりも近いところにありますが、立派なロシア本土のヨーロッパ文化圏の街です。
最近は鳥取県境港からフェリーで行くこともでき(上述のスーツ氏のシベリア鉄道旅行ではこの経路を利用)ますが、飛行機ならば東京から2時間少しで飛ぶことが出来ます。
しかしながら、成田直行便のS7航空(旧シベリア航空)利用の場合、15:25に成田を出発し、帰着は翌日の14:30になってしまいます。24時間以内に帰ってくるとはいえ、向こうで宿泊しては日帰りとは言えません・・。
そこで、経由便を調べてみると、韓国仁川経由(大韓航空・アエロフロート利用)で9:05成田発→16:35ウラジオストク着という経路が見つかりました。
帰路も仁川経由だと、18:50ウラジオストク発で23:25には羽田に帰着できるとのこと。
これなら、僅か2時間15分ですが、ウラジオストクに滞在できます。
とはいえ、ウラジオストク国際空港から市内までは約1時間掛かるため、現実的には観光は困難です。また、ロシア旅行にはビザが必要なため、気軽に行きにくいのも難点・・。
追記1:S7航空は今年のGW・夏休み期間に水曜日限定で9:20成田発→12:45ウラジオストク着の午前便を飛ばすようです。この便を使えば、ウラジオストク滞在時間を6時間以上確保でき、無事ロシアに入国出来れば、市内まで足を伸ばすことは可能そうです。)
追記2:ウラジオストクでは近年観光客の誘致のため、簡易化された電子申請ビザで入国可能になっているとのことです。別の街に行くことは出来ませんが、最短で即日発給されるとのことですから、思っていたよりは行き易い街になっているようですね。)

日本から一番近いヨーロッパといわれるウラジオストクならば、日帰りはどうやら可能そうでした。
でも、往復僅か2000 kmそこそこで、スーツ氏の日帰りハワイ旅行の距離には到底及びません。どうせ行くならウラル山脈を越えたヨーロッパ亜大陸に行ってみたいところです。

この希望をどうにかして叶えられないかと、私はこの週末、夜も眠らず昼寝して考えました。
そこで、あのヨーロッパへの最短ルートである航空会社を思い出したのです・・。



そう、我らが(?)フィンランド航空です。
というわけで、日本発着日帰りヨーロッパ旅行の2つ目の候補地は、フィンランド・ヘルシンキになります。



日本からヘルシンキへは約 8000 kmほど、ハワイと比べると更に 2000 kmほど遠いです。本当に日帰り可能なのでしょうか?

フィンランド航空の2018-19冬期の日本発着時刻表は以下の通りです。

成田 11:55発 → ヘルシンキ 15:10着
中部 11:55発 → ヘルシンキ 15:10着
関西 11:45発 → ヘルシンキ 15:00着

ヘルシンキ 17:30発 → 成田 10:00着
ヘルシンキ 17:15発 → 中部 09:50着
ヘルシンキ 17:35発 → 関西 10:00着
(全て毎日運航)

あれ、これだと日本を昼頃に出発していて、あまり日帰り感が無いような・・。しかも現地滞在はたったの2時間強で、とてもじゃないですが観光は無理そう・・。

・・・ご安心ください、同航空の2019夏スケジュールがこちらです。

成田 09:50発 → ヘルシンキ 13:50着(毎日)
成田 11:00発 → ヘルシンキ 15:00着(毎日)
中部 10:30発 → ヘルシンキ 14:30着(毎日)
関西 01:30発 → ヘルシンキ 05:40着 月・木・土曜
関西 10:45発 → ヘルシンキ 14:45着(毎日)
福岡 10:00発 → ヘルシンキ 14:25着 水・金・日曜

ヘルシンキ 16:45発 → 成田 08:05着(毎日)
ヘルシンキ 17:35発 → 成田 08:55着(毎日)
ヘルシンキ 17:25発 → 中部 08:45着(毎日)
ヘルシンキ 00:45発 → 関西 16:15着 日・水・金曜
ヘルシンキ 17:25発 → 関西 08:55着(毎日)
ヘルシンキ 16:30発 → 福岡 08:00着 火・木・土曜

夏期スケジュールでは日本路線が増便され、関西国際空港から深夜便が飛びます。帰路便をヘルシンキ夕方発の便にすれば、翌朝に日本帰着となります。計約30時間の旅ですが、未明出発・朝帰着ですから、ほぼ日帰りと言っても良いかと思います。
金曜日に仕事を終えて空港に向かい、土曜日の未明に日本を出発、その日は早朝から夕方まで(約12時間)ヘルシンキを満喫しつつ、日曜日の朝には日本に帰ってきてゆっくり休める・・というわけです。
(翌日、職場で「俺、一昨日フィンランド行ってきたんだ」と言ったら皆ビックリしてくれるでしょう)
フィンランドはビザ無しで訪問できますし、ヘルシンキ・ヴァンター空港の入国審査は自動化ゲートを利用可能です。また、空港から市内まで約30分で移動できるので、ロスタイムが少なく、滞在時間を大いに活用できるかと思います。
さらに、ヘルシンキからヨーロッパ各地へは数多くの乗り継ぎ便が運行されており、ストックホルム(滞在7時間)やベルリン(滞在4時間半)、パリ(滞在2時間40分)まで足を伸ばすことも出来ます。水曜どうでしょう辺りの番組がネタに使いそうなヨーロッパ主要都市への弾丸旅行も可能なのです。
もう一つ付け加えると、通常の便だと往路は日中の飛行になりますが、深夜便では往路便、復路便ともに夜中の飛行になるため、往復ともに機窓からオーロラを見られるチャンスがあります。この旅程、色々とおいしいのです。



・・・え、日本を当日発着しなければ日帰りとは認めないですって?
仕方ないですね、実は上記の夏期スケジュールを使えば、真の日帰りヘルシンキ旅行も可能なのですよ。
成田9:50発の便でヘルシンキに飛び、ヘルシンキ17:35発の便で成田に翌朝8:55に戻るコースです。
これをUTC協定世界時(UTC+0000)で表すと、成田を午前0時50分に出て、同日夜11時55分に帰着することになります。世界時間で見れば、ばっちり日帰りになっているのです。しかもヘルシンキ滞在時間も3時間45分確保されており、少なくとも1時間以上はヘルシンキの街中で過ごせるものと思われます。
これ、凄くないですか?誰か試してほしいですね。というか、私が行きたいです・・!

以上、早春の夜の妄想でした。

戦車日和2015

2015年06月01日 20時42分48秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
毎年恒例の陸上自衛隊東千歳駐屯地の創立記念行事(通称:戦車パレード)、今年も観にいってきました。


開催日、5月31日の朝は時折強い雨が降っており、かなりの悪天候でした。
駐車場からパレード会場まで歩いている間にも、あまりの雨の強さに諦めて引き返す家族連れを複数見かけるほどでした。
天気予報では午後から晴れる予報ではありましたが、パレードは午前中に行われるので早く止んでくれるよう祈りました。


9時半頃には一応雨も止み、創立記念式典は予定通り始まりました。


式典終了まで雨は降らず、いよいよ観閲行進(戦車パレード)開始に向けて車両の移動が始まりました。
相変わらず凄い数の装甲車です。


正面で発進準備中の車両群。ヘッドライトの群れが有機的で格好良かったです。


そして航空自衛隊千歳基地のF-15の飛行を皮切りに、戦車パレードが始まりました。
行進開始直前に再び雨が降ってきたのですが、しばらくすると止み、行進の後半は日差しがさして良い雰囲気になりました。
私の見物場所の目の前には巨大な水溜りがあったのですが、戦車はそれをものともせず、力強い走りを見せてくれました。
地面が緩んでいたこともあるのか、例年にも増して戦車通過時の振動が大きく伝わってくるように感じました。
観閲行進での各部隊の登場順は以下の通りでした。

観閲部隊指揮官・師団司令部幕僚
北部方面隊直轄部隊 第1高射特科群
〃 第101高射直接支援大隊
〃 第1電子隊
〃 第1陸曹教育隊
第7師団司令部付隊
第7化学防護隊
第7通信大隊
第7後方支援連隊 第1整備大隊
〃        第2整備大隊
〃        補給隊
〃        輸送隊
〃        衛生隊
第7飛行隊
第7偵察隊
第7高射特科連隊
第7特科連隊 第1特科大隊
第7特科連隊 第2特科大隊
第7特科連隊 第3特科大隊
第7特科連隊 第4特科大隊
第7施設大隊
第11普通科連隊
第71戦車連隊
第72戦車連隊
第73戦車連隊

計約400両の日本最大規模の車両パレードでした。



今年は第7師団創隊60周年記念ということで、観閲行進に続いて歴代の国産戦車によるパレードが行われました。
写真の左上が61式、右上が74式、左下が90式、そして右下が最新の10式の各戦車です。
時代の変遷とともに、シャープな形状になってきたことが分かりますね。
10式戦車は東千歳駐屯地の記念行事では初披露で、私も今回初めて撮影できました。やっぱり格好良いです。


続いて行われた模擬戦闘の頃には天気もかなり良くなり、例年どおり迫力のある90式戦車の姿を楽しめました。


天気が良いときには見られないような、こんなダイナミックな写真も撮れたので、雨もまた良かったと思います。


模擬戦闘が終わった頃には、完全に天気は回復していました。気温もぐんぐん上昇し、かなり暑く感じるくらいでした。


装備品展示会場に向かうと、先ほどの10式戦車が展示されていました。
この車両は第2師団隷下の第2戦車連隊(上富良野駐屯地)所属だそうです。
いかにも次世代型らしい形をしていますね。


10式戦車正面
これほど近くで撮れるとは思っていなかったので、興奮して何枚も写真を撮ってしまいました。真正面から見ると、狙われている感覚が凄いです。


10式戦車サイド
横から見るとこんな感じ。どこから見てもスタイリッシュです。


90式戦車正面
でもでも、迫力の面では90式戦車の方が勝っているように感じました。冷戦期にソ連の戦車に対抗するために作られた戦車ならではの重厚さが感じられます。


90式戦車サイド
結局90式はその重厚さが仇となり、本州には殆ど配備されずに北海道に重点配置されています。(おかげで大迫力の戦車パレードを楽しめるわけです)

10式戦車はさすがに格好良いですが、90式が大群で押し寄せてくるときの圧倒的なラスボス感も捨てがたいなぁと思います。
今では東千歳駐屯地からはいなくなってしまいましたが74式戦車のあの怪獣映画に出てきそうな渋いフォルムも格好良いですし、戦車道はなかなかに奥深いものがありますね。


最後に改めて、戦車の雄姿をご覧ください。



【夏休みの思い出】 五新線探訪記 アーチ橋探索編

2014年09月22日 19時39分09秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
少し間が空いてしまいましたが、前回の五新線探訪の続きです。

五新線がメディアやネットで紹介される際によくイメージ写真に使われる、五條市内のアーチ橋を見るため、五条駅から散策してみました。


五條市内の航空写真です。写真の赤色の線が五新線の経路を示しています。(「五条駅」の条の字を旧字と間違えてしまいました・・)


五条駅から西に900mほど離れた、上の写真の①の地点まで歩いてきました。
いかにも怪しい空き地があります。


恐らく、こんな感じでJRの和歌山線から分岐する予定だったと思われます。


さらに西に少し進むと、いかにも鉄道路線らしい緩やかなカーブを描く路地に出ました。


路地は100mほど続いていましたが、すぐに茂みに突き当たっていました。


突き当たりから左に迂回し、国道24号線の脇(冒頭の写真の②の地点)に出ると、唐突にアーチ橋に出くわしました。こんなに街中にあるとは知らなかったので、ちょっと驚きました。


立派なコンクリートアーチです。この辺りは戦前に工事が進められていたので既に70年以上は建設から時間が経っていますが、コンクリートの表面はまだまだ綺麗で、未使用のまま放置されていたとはとても思えません。


以前は国道24号線を跨ぐ部分も残っていましたが、21世紀に入ってから、道路改良に伴って取り払われたそうです。
コンクリートアーチはさらに200mほど南に向かって伸びていますが、今回は時間が無かったのでここまでで探訪を終えました。
五條市はこの五新線コンクリートアーチ橋を街の景観として残す方針だそうで、今後もこの橋と街の織り成す景観を楽しむことが出来そうです。

【夏休みの思い出】 五新線探訪記

2014年09月15日 21時25分38秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
こんばんは、もとすけです。
世間一般ではとっくに夏休みは終わりましたが、大学、特に学部生にとっては9月はまだ夏休み真っ只中ですね。
残念ながら私も既に夏休みは終わっており、研究生活に戻っております。

今年の夏休みは研究作業に追われ、なかなか実家に帰るタイミングが取れずにやきもきしましたが、幸い8月下旬に夏休みを取って帰省することができました。春休みには帰省できなかったので、8ヶ月ぶりの実家でした。
実家に帰ったらやろうと思っていたことがいくつかあったのですが、そのうちの一つが、今回ご紹介する「五新線」跡の探訪でした。


「五新線」とは、旧国鉄未成線(完成しなかった路線)の一つで、五条駅(奈良県五條市)から新宮駅(和歌山県新宮市)までの約80kmをほぼ直線で結ぶべく計画された路線です。元々、吉野の材木を運搬することを主目的として計画されたそうですが、戦前の1939年に着工されたものの、ルート決定が遅れたことや、戦争による混乱で工事は中断してしまいます。戦後1957年に工事が再開され、1959年には城戸(旧西吉野村)までの路盤が完成した後、さらに阪本(旧大塔村、五条駅から約20km)までの建設が徐々に進められますが、1982年の国鉄再建法施行により不採算(見込み)路線として建設が凍結され、現在に至ります。

上の路線図を見てお分かりのように、新宮駅がある紀勢本線は紀伊半島の外周をぐるりと回っており、大阪方面からはかなりの遠回りを強いられます。天王寺駅から新宮までの距離は110kmほどですが、阪和線・紀勢本線を経由した場合のJRの路線距離は260kmにも及びます。もし五新線が全線完成していれば、路線距離は半分程度で済みますから、相当な時間短縮になっていたと思われます。

さて、結局、五条から新宮までの5分の1にも満たない部分しか路盤は完成しませんでしたが、五條市街から城戸まで完成していた路盤はバスの専用道として活用されることとなりました。1965年から国鉄バスの運行が開始され、五条駅の駅舎から直接バスに乗り込むことができる利便性から、当初はかなりの利用率を誇っていたようです。
その後国鉄民営化後は西日本JRバスが引き続き運行していましたが、並行して走る国道の改良が進み、奈良交通の競合路線との所要時間差が無くなったことや、沿線人口の減少などから利用が低迷し、2002年にJRバスはこの路線から撤退してしまいました。
それ以降、地元自治体の委託を受けて奈良交通が同路線の運行を引き継ぎ、本数は少ないながらもこれまで専用道経由の路線バスが維持されてきました。
しかし、近年は専用道内のトンネルの老朽化が問題になってきており、ついにこの9月30日を以って専用道の利用が休止され、並行する国道経由に全て移行することとなりました。

ここまで前置きが長くなりましたが、乗り物好きでミーハーな私としては是非この夏休みに旧五新線を走行するバスに乗っておきたいと思ったわけです。


奈良交通 11系統 五條~西吉野温泉線 前面展望

というわけで、早速ですが、こちらが実際に乗って撮影した走行動画です。
五条駅からほど近い、五條バスセンターから西吉野温泉に向かうバスに乗ってきました。


実は専用道を走るバスは平日片道5本、休日は早朝の1本しかありません。
一度、実家の車で土曜日に五條市に向かったのですが、残念ながらその日のバスは既に走り終わっていました・・。
そこで後日、平日に大阪に再開発ウォッチにいった帰りにJRで五條市に向かい、改めて撮ってきた次第です。


ちなみに、8月中にはこのようなイベントも開催されたようです。
まあ、奈良交通のボンネットバスはこの路線を走行した歴史はないという野暮な突っ込みはさておき、なかなか面白そうなイベントでした。
ちなみに私が今回路線バスに乗車したのは9月1日だったので、既にイベントは終わっていました・・


これが今回乗車したバスの路線です。
専用道は霊安寺から城戸までの約9kmの区間となっています。
並行する道(黄色で表示)と比べると、より専用道の方が直線的であることが分かります。


15時35分、最前列の席を確保するため、始発の五條バスセンターからバスに乗車。
廃止が近いとあって、10人くらいの同業者の方が来ていましたが、20分前から並んだ甲斐あって最前列をゲットできました。


五條バスセンターを出ると、次はJR五条駅に停まります。ちなみに、市町村名は五條市で、バス停も五條ですが、JRの駅名は「五条」です。奈良交通では市町村名に合わせて「五條駅」と呼んでいるようですね。


こちらがJR五条駅です。以前はここから国鉄・JRバスが出ていました。
結構こじんまりとした駅舎ですが、駅員さんが常駐しており、構内もかなり広いです。
五條市には野球で有名な智弁学園があるため、学生の利用が多く、乗降客も多く見かけました。

五条駅を出たあと、バスは五條市の中心部を走ります。
吉野川を渡り、旧道に一度迂回したあと、県立五條病院前を通過、いよいよ霊安寺から専用道へと入りました。


こちらが専用道の入り口です。国道168号線を南に向かって走っていると、唐突に現れます。
バス専用なので一般車は立ち入り禁止ですが、下校途中の中学生や犬の散歩中のおばさまなど、結構歩行者は見かけました。
あと、明らかに専用道を通らないと入れない場所に駐車場付きの民家も建っているので、地元の車についてはある程度の立ち入りは黙認されているようです。


田舎の風景の中を、バス道は真っ直ぐ続いています。


地形が平坦な五條市街付近では一般道との平面交差も見られます。
以前は踏み切りもあったそうで、バスが優先だったらしいのですが、現在は一般車の横断が優先されているそうです。
(ただ、今回の映像では地元の車が譲ってくれる様子も写っています)


平坦な地形は専用道生子バス停の辺りで終わります。
ここから南は山がちになるため、トンネルや橋が多用されています。


ちなみに専用道生子バス停の近くにはこのような古びた看板が残っています。
国鉄時代の名残です。


専用道生子バス停から南側を見た風景です。トンネルの入り口の上を横切る道路が国道168号線で、こちらは大きく山を迂回するルートとなっています。国道上にも「生子」バス停が存在します。


トンネルを抜けると、専用道は緩やかなカーブを描きながら谷底を進んでいきます。
この写真は並行する国道から撮ったものですが、かなり高低差があることがわかります。


沿線風景も山村らしいものへと移り変わっていきます。
今どき立派な茅葺屋根のお家が建っていて驚きました。


こういった断面の小さなトンネルも単線鉄道用ならではですね。
この日は雨模様だったので、トンネルの出口が霞んでいて幻想的でした。
また、上の動画中では、トンネル内で野うさぎに出くわして、しばらく追いかけっこする様子も写っています(動画の18:10頃)。


20分ほどの専用道走行を経て、専用道城戸バス停に停車(写真は折り返しのバスから撮ったので反対方向が写っています)。途中一度も停車しませんでしたが、ここで専用道は終点なので、殆どのファンの方々がここで降りていきました。
とはいっても、この後にこの専用道を走るバスは折り返しの便しかありませんから、彼らはここで数十分待つことになります。


城戸から下道に下り、県道20号線を走り3分ほどで終着の西吉野温泉バス停に到着しました。


西吉野温泉バス停の辺りは丹生川という川が流れており、なかなかに風光明媚な場所でした。
バス停の名前のとおり、温浴施設である「西吉野きすみ館」という施設がありましたが、バスの折り返しまで15分ほどしか無かったので、入浴はしませんでした。


その後、折り返しのバスで元きた道を戻り五条駅で下車、JRで実家に戻ったのでした。
行きも帰りも、平日夕方の時間帯にもかかわらず専用道内のバス停では一度も人の乗降はありませんでした。専用道を経由する路線バスが無くなるのも已む無しということですね・・。

かなり長文になってしまいましたが、実は五新線についてはバス乗車前に少し廃線跡を探訪しましたので、それは次回の記事で紹介することにします。
では、今週も一週間、頑張りましょう。

連休2日目

2010年05月02日 23時55分10秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
徹夜明けの今日は、正午過ぎに起床しました。
寝覚めはすっきり、早速朝シャンならぬ昼シャワーを浴びて、外出しました。

今日は、昨日実験が長引いたために行けなかった、大型家電店巡りに繰り出しました。
お目当ては、先日発売されたばかりのパナソニックの3Dプラズマテレビの体験です。
札幌駅近くには大型家電量販店があり、きっと店頭で展示されていると思ったのです。

先にヨドバシカメラ、次にビックカメラと回りましたが、ちゃんとどちらでも3Dテレビの体験展示が行われていました。

今年になって、家電各社は3D表示に対応したフルスペックハイビジョンテレビを続々発表・発売してきています。世界初の発売となった韓国サムスンに続き、パナソニックは4月21日に3DフルHDテレビを発売しました。今後も、ソニーが6月に、シャープも夏商戦までに投入すると発表していますから、今は一気に3Dテレビ商戦が加速しつつある状況ですね。(私はシャープにかなり期待しています)
パナソニックが今回発売したのは、54v型と50v型の2サイズのプラズマテレビです。
フレームシーケンシャル方式を採用しており、3D映像は専用メガネをかけて視聴することになります。


売り場に置いてあった解説パンフレット。明らかに○研の教材付き雑誌のパロディで笑いました。専用メガネもなかなかスタイリッシュなデザインですね。
この解説パンフやインターネット上の情報を元に説明すると、フレームシーケンシャル方式は、画面上に右目用と左目用の画像を交互に高速で映し出す方式だそうです。メガネにはテレビと連動した超高速の液晶シャッターが備わっており、右目用画像が表示されているときは右のシャッターを、左目用画像が表示されているときは左のシャッターを開放する仕掛けです。毎秒右目60コマ、左目60コマの計120コマのフルHD画像を表示するため、通常のフルHD用テレビ(秒間60コマが基本)の2倍の処理能力が必要となります。また、ブルーレイの再生機器も3D対応のものが必要です。
他に、3Dテレビ用には偏光メガネを利用した方式もあるそうで、そちらは画面の左右や上下に分割表示された右目用画像と左目用画像をテレビ側で1枚に合成し、それを偏光メガネで左右の目に分けて見させるという方式です。既存のDVDやブルーレイ再生機器が使え、現行の放送でも対応できる利点がありますが、ようは1枚の画像を2つに分けて目に入れるため、画素数は半分に落ちてしまいます。

まあ原理的な話はこれくらいにしておいて、今日パナソニックの3Dテレビを見た感想を言いますと、正直予想以上に立体的に見えました。既存の3D映像だと画像がダブって見えがちなのですが、このテレビではほとんど感じませんでしたし、フルHDですから質感が素晴らしく、まるですぐそこに実物があるかのようでした。サンプル映像として、石川遼選手のプレー風景や、ビーチボールの試合、映画の予告編、ミュージックビデオなどが流れていましたが、特にゴルフボールがこっち向きに飛んでくる映像では、思わず唸ってしまうくらい立体的に見えました。
ただ、体感してみて分かる欠点も有りました。これはフレームシーケンシャル方式の特性なのですが、裸眼に比べるとかなり映像の明度が下がってしまいます。また、映像によってはメガネと映像の連動がうまく行かず、ややカクカクして見えることもありました。その辺は、多分今後改善されていくのだと思いますが、最後に根本的な問題が・・。しばらく3D映像を見ていると、軽く画面酔いしてしまったのです。慣れないと、長時間の視聴は脳に負担となりそうです。
今後、スポーツや映画、ゲーム関連で3D映像コンテンツは確実に増えていくと思いますが、欠点を踏まえると、やはりテレビは2Dで見るものという原則は崩れないように思います。大体、ニュースや俳句、囲碁将棋に3Dは求めませんよね。今のところテレビ自体もお高い(50v型で43万円!)ですし・・。

ともあれ、買う、買わないは別にして、こういった実用的な3Dテレビが出てきたことに、着実に思い描いていた未来に近付いているのだなと実感した今日なのでした。


全く本筋と関係ないのですが、ビックカメラの前に鯉のぼりが飾られていました。屋根よりはかなり低いな・・と写真に撮ってしまいました。

【ブログ補完計画第2弾】にっぽん丸に乗ってきました。5

2010年04月23日 23時29分36秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
しばらくにっぽん丸船内見学会の話が続きましたが、いよいよ今回で完結となります。
非日常的なネタとも、もうすぐおさらばです・・。

さて、前回5階を巡って船尾までやってきた私たち、その続きです。

5階カジノラウンジ「ビギナーズラック」
ドルフィンホールは4階と5階の2層吹き抜け構造になっています。その2階席の外周にはカジノラウンジが設置されており、生演奏をBGMにゲームに興じることができます。(にっぽん丸は日本船なので、現状ではお金を賭けることはできません。)



4階、5階ドルフィンホール
この船のメインホールです。座席数は400席あり、ダンスホールにもなります。航海中はこのホールで連日連夜コンサートやパーティーが開催されるのです。最も豪華客船らしい施設の一つですね。後方にはバーがあり、飲食しながらゆったりとした時間を過ごせます。
今日はステージ上で女性トリオによるバイオリンとピアノのアンサンブルが行われていて、私もしばらくここで演奏に聴き入りました。ちょっとマイクの音量が大きめでしたが、短時間ながら船上生活の一端を感じられました。


ドルフィンホール4階出入り口近くでは、記念品の配布が行われていました。今回の記念品は改装記念柄のメモ帳でした。他のいくつかの施設でも絵葉書が用意されていて、エントランスロビーではポスターやクルーズのパンフレットも置いてあったので、最終的には結構な量のお土産になりました。



4階ドルフィンホール出入り口前廊下にて。
5階のカードルーム飾られていたのと同様の寄港記念盾が壁一面に飾られていました。
盾の銘文をよく読んでみると、この船のことを「HER(彼女)」と呼んでいることがわかります。船が女性として扱われることをよく示しています。
ちなみに「MV. “NIPPON MARU”」のMV.とは、Motor Vessel・・発動機船の略です。これに対応する言葉として、SS.=蒸気船という略語があります。

4階では、この後ステートクラスの客室を見学しました。また、見学コースではありませんでしたが、この階は船首から船尾までの外周およそ300mを、プロムナードデッキが一周しており、朝のジョギングや散歩のコースとしてよく使われるそうです。

3階はほぼ全てが客室のフロアで、公室の見学はありませんでした。
ただ、この階には船尾に日本船ならではの設備があります。

それは大浴場です。(船内案内ディスプレイの画像を写したものです)
大浴場を日本の豪華客船で初めて導入したのが、商船三井だったそうです。導入当時は、「旅館みたいで船の雰囲気に合わない」といった意見もあったそうですが、今では日本の豪華客船に必須の設備となりましたね。


3階から2階への中央階段の辺りは吹き抜けになっており、壁にモニュメントが飾られていました。うーん、シャンデリアが眩しいです。


2階フロントデスク
階段近くにカウンターやクルーズデスクが纏められており、船内生活での相談から次回のクルーズの予約まで、ここで行えます。


2階メインダイニング「瑞穂」
見学コース最後の船内施設となりました。乗客の主な食事の場です。さぞかし美味しい食事が出るのでしょう。(夕食は原則的にフランス料理のフルコースです)想像しただけで涎がでてきてしまいます。
右奥の壁画の手前のテーブルが、キャプテンズテーブルと呼ばれる席で、文字通り船長を囲んで乗客が座る席です。(タイタニックとかでそういう光景は見たことありますね)

それにしても、飲食できる施設だけでかなりの数がありますね。
私が把握しているだけでも、
メインダイニング「瑞穂」
プレミアムダイニング「春日」・・新設
寿司バー「潮彩」・・新設
ホライズンラウンジ・・新設
リドテラス
ネプチューンバー
ミッドシップバー
ドルフィンバー
スポーツバー・・新設
eカフェ&ライブラリー・・新設
スパ&サロン・・新設
こう見ると、今回の改装によって船内で寛げるスペースが相当に増えたことがわかりますね。食事に飽きる心配はほとんど無さそうです。


メインダイニングを後にした私たちは1階のサブエントランスに降り、名残惜しみながらも、にっぽん丸を後にしました。
今回はほんの2時間ほどの船内滞在でしたが、いずれはクルーズでゆっくりと過ごしてみたいものです。


最後に、船尾側からのにっぽん丸を背景に、家族の記念写真を撮影し、帰路に着きました。
帰りも高速道路が空いていたため、とてもスムーズに走れ、1時間半ほどで実家の町に帰り着きました。
家に帰ってみると、ほんのさっきまで豪華客船という非日常空間に居たのが嘘みたいで、今日一日、夢を見ていたかのように感じられました。
夢で無くなる日はいつか来るのでしょうか・・。いや、きっと来るはず・・!
その日を目指して、こつこつ頑張っていこうと心に誓ったのでした。

【ブログ補完計画第2弾】にっぽん丸に乗ってきました。4

2010年04月23日 01時54分45秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
にっぽん丸見聞録の記事が続きます。
リアルの私は、毎日大学の研究室と自宅の往復で、優雅なクルーズだなんて夢のまた夢。せいぜい実家に帰省するときに船に乗るくらいですよ・・。
しかし、私の人生設計(中学時代の)では、「50代までに豪華客船で世界一周する」という目標がありますので、今のうちに下調べしておいて損はないでしょう・・。(あ、でもさすがに30年後にはこの船も引退しているか・・)

さてさて、船内巡りの続きです。前回は客室を紹介しましたが、今回はいよいよ豪華客船ならではの施設の紹介となって参ります。


6階ラウンジ「海」
ちょうどプールの真下に位置するラウンジです。以前はダンスフロアのある若干カジュアルな雰囲気のラウンジでしたが、今回の改装で重厚な雰囲気のインテリアに変更されました。(船内全体的に以前よりも高級感は増しているようです)
隣接して、ミッドシップバーがありますから、生演奏に耳を傾けながら、グラスを片手に夜のひと時を過ごす場所という感じでしょうか。


試食コーナー。
ラウンジ「海」では、船内見学者向けに試食コーナーを設けていました。スイートルーム限定のお茶、クッキー、パンという品揃えで、さすがにみな美味でした。



6階オーシャンダイニング「春日」
6階の最後方に位置する、プレミアムダイニングです。主にスイートクラス利用客向けですが、一般客も有料で利用できるそうです。(通常、船内の食事は部屋代に含まれます)
全100席ほどあり、その3分の1ほどは屋外のテラス席となっています。
隣接して寿司バー「潮彩」があり、さらにその隣に田崎真也セレクションのワインセラーが設置されています。
このダイニングがある場所は、以前は木甲板のスポーツデッキでした。この区画も今回の改装で増設された箇所で、スポーツデッキはこの区画の屋根の上(つまり7階)に移されました。新設区画は大きな丸窓が特徴的ですが、このダイニングでも窓側の席は非常に眺めが良くなっています。(窓の外には名港トリトン橋が見えています)

6階には操舵室やシアターもありますが、残念ながら今回は公開されていませんでした。(他の港では公開していたようですが・・)


5階eカフェ&ライブラリー
5階に下りて最初に見学した施設がこちら。豪華客船版ネットカフェとでも申しましょうか。以前はこの奥に和室があったのですが、改装で7階に移され、ライブラリーが拡張されました。インターネットはブロードバンド対応だそうで、航海中でも最新のニュースや寄港地の情報に当たれるとのこと。ブログ更新も安心ですね。ついつい長居してしまいそうな良い雰囲気でした。

ライブラリーのディスプレイモニター
にっぽん丸の船内の要所には、大型モニターを用いたこのような案内表示が設置されています。この時は時計を表示していましたが、なんと4種類もの時間が表示されていました。太平洋クルーズなどだと、最長10日間くらい寄港無しで航海しますから、船内時間を設ける必要があるのですね。


5階カードルーム
ライブラリーのすぐ隣にある部屋です。日本船の場合、「囲碁・将棋部屋」か「麻雀室」の方がしっくりくるかも・・。実際ほとんどが非カードゲーム用テーブルとなっています。
実はこの部屋には、娯楽部屋としての役割以外にも大切な役割があります。


上「初代にっぽん丸模型」
下「2代目にっぽん丸模型と入港記念盾」
そう、このカードルームには、ちょっとした「にっぽん丸歴史館」のような展示がされているのです。私が見学した「にっぽん丸」は、3代目にあたる船です。初代にっぽん丸は元移民船「あるぜんちな丸」が1972年に改修・改名されたもので、76年まで就航していました。その後初代が老朽化で引退したため、元ブラジル客船であった「Sven Seas」が2代目にっぽん丸を襲名し、90年まで活躍。そして90年に念願の新造客船として3代目にっぽん丸が誕生し、今に至ります。
にっぽん丸を運航する商船三井は、実は近年まで略称として使われてきた名称でして、「大阪商船三井船舶」が正式名称でした。1999年に「商船三井」が正式名称となり、昨年、本社所在地の登記を大阪から東京に移したため、大阪商船の色はだいぶ薄くなってしまいましたが、にっぽん丸の船内では、大阪商船時代の記録(絵画やレストランのメニューなど)が誇らしげに各所に展示されています。
ちなみに、2枚目の写真に写っている入港記念盾はほんの一部で、ドルフィンホール(後述)の4階入口付近にも大量に飾られています。


5階ブティック「アンカー」
カードルーム、ライブラリーの入口の向かいには、ブティックがあります。ここでは、衣類やアクセサリーからお菓子や船舶模型まで、にっぽん丸オリジナルのグッズを購入できます。見学会でも、ご覧の通り大盛況でした。

この後私は船首側に行き、デラックスクラスの客室を見学した後、再びブティックの前を通り、船尾のドルフィンホールへと向かいました。
なお、5階にはこの船のメインバーである、ネプチューンバーが船首側最前方にありますが、今回は見学できませんでした。

【ブログ補完計画第2弾】にっぽん丸に乗ってきました。3

2010年04月20日 00時20分16秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
7階を一通り見た後、ホライズンラウンジ後方にある階段で6階に降りました。

階下は乗組員区画になっているため、どうやら普段は立ち入れないようです。通常入れないところに入れるのも、こういった見学会の魅力です。


6階の客室区画に出ました。この階には客室は9部屋しかなく、全てスイートルームとなっています。廊下の雰囲気も、高級ホテルのそれです。


6階客室「グランドスイート」
この船の最上等級である、グランドスイートです。長さ12m、幅2mに及ぶベランダが付
いており、広さはなんと79平米!私が今住んでいる部屋の3倍以上で、以前の実家(マンション)と同じくらいの広さです。この写真だと全容が把握できません(部屋の中までは入れませんでした)が、右側のガラス仕切りの向こうにベッドルームがあり、さらにその奥にトイレとお風呂場があります。この船にはスイートクラス専任のバトラーがおり、細やかなサービスを行ってくれます。
世界一周だとお1人様1550万円で利用できます。(2人部屋なので、2人だと3100万円・・!)なんともゴージャスな話です。


6階客室「ビスタスイート」
4部屋あり、各部屋毎に若干レイアウトが異なります。広さは37~46平米です。(私が以前沖縄で住んでいた、2DKの部屋とほぼ同じ広さですね)
この部屋もベランダ付きで、専任バトラーによるサービスを受けられます。
こちらの部屋だと、お1人様1050万円で世界一周できます。ちょっとお手頃感が・・感じられませんよね・・。考えてみたら凄い世界です。


6階客室「ジュニアスイート」
こちらは、スイートクラスでは最もお手頃な部屋です。広さは31平米で、ベランダ付き。もちろんこの部屋でも、専任バトラーによるサービスが受けられます。
お値段は世界一周で790万円。最安のスタンダードステートルームの2倍強で最上級クラスのサービスを受けられるわけですから、上記2部屋よりはお値頃感がある・・気がします。

と、ここまで客室の紹介記事が続きました。見学順路では、この後はしばらく公室の見学が続くのですが、各等級の客室の比較をするためにも、このまま纏めて客室の紹介をしてゆくことにします。


5階客室「デラックスベランダ」
スイート以外で唯一ベランダが付く部屋です。16室設定されており、広さは24平米です。ジュニアスイートとの目立った違いは、リビングとベッドルームの仕切りが無いことくらいでしょうか。ちょうどシティホテルのツインの客室に匹敵する設備ですね。
こちらは世界一周630万円也。


5階客室「デラックスツイン」
改装前はデラックスクラスにはこの種類の部屋しかありませんでしたが、現在は4室のみの設定となり、むしろ少数派となりました。広さは19平米。ベランダが付いていない、従来のタイプの上級船室です。お値段もちょっとお安く、世界一周560万円也。


5階客室「デラックスシングル」
最近は、船旅も一人旅の需要が増えてきたそうで、今回の改装で新たに加えられたカテゴリの部屋です。広さは13平米で、一人での使い勝手が良いようにコンパクトに纏まっています。ちなみにデラックスクラス以上にはバスタブが付いていますから、まさしくホテルのシングルルームの感覚で利用できます。(ステートクラスはシャワーのみで、お風呂は展望大浴場を利用します)世界一周は他のデラックスルームよりも割高で、お1人様780万円也です。


4階、2階客室「スーペリアステート」
大部分の乗客が利用する、ステートクラスの上級船室です。広さは14~18平米(バリアフリールームのみ28平米)。
窓側にベッドが寄せられているのが特徴で、52室設定されています。
世界一周は380万円です。だいぶ手が届きそうな金額になってきました。


3階、2階客室「コンフォートステート」
この船で最多、97室も設定される船室です。
手前側のベッド横の壁にプルマンベッドが収納されていて、それを引き倒せば1部屋を3人で利用できます。フェリーで言えば1等船室のイメージですね。広さは14平米。
世界一周は340万円也(2人利用の場合)。

この船には、もう1種類のステートルーム(「スタンダードステート」)が1階に存在しますが、そちらは今回公開されていませんでした。基本的には「コンフォートステート」と同じ設備ですが、窓が丸窓となります。お値段は世界一周290万円だそうです。
ちなみに世界一周は約100日間ですから、豪華客船は1泊3万円(食事付き)から利用できるということになります。


おまけ:3階ステートルーム区画の廊下です。6階のスイート区画と比べると、かなりシンプルに見えますね。

【ブログ補完計画第2弾】にっぽん丸に乗ってきました。2

2010年04月18日 23時21分03秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
さて、そろそろ船の中に参りましょう。


この名古屋港ポートビル1階ロビーに設置されていた見学会受付カウンターでチェックイン、乗船チケットを手に入れました。
それにしても特徴的なビルです。帆船をイメージしたデザインだそうで、東京お台場の船の科学館(巨大な船の形のビル)に勝るとも劣らないですね。高さは63mあるそうです。


見学会の乗船チケットです。今回は、先着1000名の招待で、参加費(登録料)は1人1000円でした。元は取れるかな・・。


岸壁に架けられたタラップで、いざにっぽん丸に乗船。


中に入るとそこは、2階のエントランスロビーでした。
今日の見学順路は、まずここからエレベーターで一気に7階に上がり、そこから船内を巡りながら降りてくるコースでした。


というわけで、最初の見学施設は7階のプールでした。
縦7.7m、横3.4mで、深さは1.5mあります。日本の客船では唯一開閉式の屋根を備えており、天候や季節に関係なく泳ぐことができます。


「リドテラス」
プールサイドにはテーブルが並べられており、リゾートらしい雰囲気の中で軽食を楽しめます。


7階の廊下
この7階のほとんどの施設は、今回の改装で新たに設置されました。この写真を撮った場所には以前、スカイベランダという展望デッキがありましたが、今回の改装でその前方に屋根を伸ばす形で区画が増設され、フィットネスジムやスパ、ラウンジが設置されました。かなり大きな丸窓のおかげで廊下にも光が溢れていて、船の中とは思えない明るい雰囲気ですね。


7階フィットネスジム
40平米の広さの部屋で、海を眺めながら運動に励めます。以前は2階の船首側に単独で設置されていましたが、今回の改装で健康・運動系の施設は7階に纏められ、プールやスポーツデッキと一体的に使用できるようになりました。


7階スパ&サロン
フランスの最高級スパブランド「TERRAKE」が洋上で初めて運営するスパや、ビューティドレッセヤマノが運営する美容室が入居しています。昨今は豪華客船でもスパがブームで、にっぽん丸でも今回新たに設置されたわけです。男の私でも、一度はこんな場所でトリートメントを受けてみたいと思います・・。


7階「ホライズンラウンジ」
7階の最前方に位置する施設です。操舵室のすぐ上にあたり、見渡す限りの大海原を望みながら、ティータイムを過ごせます。今回の改装では、ラウンジやダイニングも増設され、船内生活での選択肢がかなり広がったようです。

【ブログ補完計画第2弾】にっぽん丸に乗ってきました。

2010年04月18日 02時24分08秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
※春休み中に書いたこの記事ですが、九州旅行に出発して以来更新が停まっていたので、補完いたします。
補完完了後、[2010-03-25 20:24:08]に表示時間を戻します。
以下、内容です。

今日は家族で「にっぽん丸」の特別船内見学会に参加しました。

「にっぽん丸」は商船三井客船が有する豪華客船で、日本郵船の「飛鳥Ⅱ」と並んで、日本を代表する豪華客船です。昨年秋から行われていた、就航以来最大の改装工事がこの度完了し、それを記念して船内見学会が催されました。
まず22日に横浜港大桟橋で、次に昨日24日に神戸港中突堤で、そして今日、名古屋港ガーデン埠頭に寄港し、船内を公開しました。
私は、今月初めにインターネット上でこの情報を知り、参加には事前の申し込みが必要だったので、早速家族全員分を申し込んでおきました。

実は以前、2005年に那覇港で開催された、「りっかりっか!マリンフェスタ」というイベントで、豪華客船「スーパースタージェミナイ」船内での「海猿」映画上映会に参加する機会を得たのですが、直前に発生した台風のせいで台湾から船が来れず、中止になったという苦い経験があります。
そういうわけで、一度は豪華客船に乗ってみたいという願望は以前から強かったのです。

久々の家族全員でのお出掛けなので、きちんと盛装して、昼2時前に三重県伊賀市の実家を出発しました。今日は往復とも私の運転で、行きは名阪国道と東名阪道、伊勢湾岸道を乗り継ぎ、約1時間半で名古屋港に到着しました。名古屋港も伊勢湾岸道のおかげで近くなりましたね。

ガーデン埠頭の駐車場に車を停め、岸壁に向かって歩き始めると、すぐににっぽん丸が見えてきました。

全長167mの船体は、先日乗船したフェリー「あかしあ」の224mに比べれば小柄ですが、舷側に窓がずらっと並んでいて、また違う迫力がありますね。
このにっぽん丸の大きさは、日本近海の波の波長が平時で最大150m程度なのと、あまり大きすぎると入港できる港が限られてしまうため、乗り心地と使い勝手のバランスを取って決定されたそうです。

ちなみに、今回のにっぽん丸大改装の目玉の一つに、塗色の変更が挙げられます。
商船三井客船の従来の塗色は、下の写真のようなものです。

この船はにっぽん丸の姉妹船、ふじ丸です。主にチャータークルーズ船として活躍している船で、ある高校の修学旅行で那覇に入港した際の写真です。喫水線から2m程度まで青、それより上は白一色で、煙突のオレンジ色が引き立つデザインでした。(ふじ丸は現在もこの塗色のままです)
今回の改装で、にっぽん丸の塗装はより高級感のあるものに変わりました。船体の下側をロイヤルブルー、上側を白に塗り分け、間にアクセントの赤いラインを引いてあります。
日本人にもお馴染みの、クイーンエリザベス2(先頃引退しました)など、往年のオーシャンライナーをイメージしたデザインでしょう。なかなか似合っていると思います。

ところでもう一つ、ふじ丸の写真で注目すべき点があります。それは、ベランダ付きの船室が無いことです。以前のにっぽん丸も同様で、舷側には救命ボートやテンダーボートが設置されており、ベランダ付きの部屋を設定できなかったのです。今回、テンダーボートが大型化されて救命ボートと兼用になったので、船首側に空きが出来、デラックスクラス以上の船室にベランダが設置されました。これにより、ベランダで優雅な朝食を・・なんて事もできるようになりました。



こちらは、にっぽん丸船内に置かれていた、改装前と改装後のにっぽん丸の模型です。
(下の写真は、本当は左舷側のものですが、見易いように左右反転させています)
今回の改装のもう一つの目玉は、船室区画の追加でした。改装前、ブリッジ(操舵室)から上にはプールしかありませんでしたが、今回の改装で前後に船室区画が追加されました。
実質的に階層が一つ増えたので、低いフォルムが特徴だったこの船の外観がどう変わるかちょっと心配したのですが、塗色の変更のおかげか、あまり気にならず、むしろ前後方向の纏まりがよくなった気もします。

平城宮跡に行きました。

2010年03月22日 21時22分03秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
↑朱雀門から見た平城宮跡

昨日は昼に奈良市の平城宮跡に行ってきました。

今回は朱雀門の近くに車を停めて、そこから大極殿方向へ散策しました。
平城宮跡は、西大寺にある近鉄百貨店に行く沿線にあり、幼い頃からよく通ったことがありましたが、当時はまだ建物は復原されておらず、ただただ広い空き地が広がり、一部の柱の跡に木が植えてある程度でした。
朱雀門は平成10年に復原完成しましたが、近くで見たのは実は今回が初めてでした。(まもなく完成する大極殿の方は、以前工事中の見学会に参加しましたが)

平城宮跡は、東西1.5キロ、南北1キロ、およそ120万平米(ちょうど琉球大学と同じくらいですね)の面積があり、ちょっとした空港くらいの広さです。ちなみに、中国北京の紫禁城の城内が72万平米らしいですから、大陸の宮殿と比べても非常に壮大な宮殿だったことが想像できます。


上が紫禁城で、下が平城宮跡です。(同縮尺)

平城京自体が壮大な計画都市で、朱雀大路などは幅70m余の直線道路が4キロにも渡って続いていたのですよ。これは関西国際空港の第2滑走路に匹敵する規模です。東大寺大仏殿も現在よりもさらに1.5倍巨大な建物でしたし、一説には100m近い高さの七重塔が聳えていたとか・・。まあそれを言ったら大山古墳などの例もありますし、ピラミッドしかり、秦の阿房宮しかり、古の人々は今以上に大きな感覚で物事を捉えていたのでしょうね。


朱雀門からまっすぐ北へ進むと、200mほどで近鉄の線路に行き当たります。旧跡、ましてや世界遺産である平城宮跡を複線の線路が横切っているのに驚く人も多いはずです。
本格的に旧跡としての保存運動が始まる以前に作られたものですから、当時はあまり問題にならなかったのでしょう。特に朱雀門から大極殿方向を眺めると、架線がかなり目障りに見えます。国営公園化され、今後も建物の復原が徐々に進められると思われます。そうなるとますます近鉄の線路が邪魔になってくるでしょう。将来的には西大寺駅ともども地下化を検討しているそうですが、木簡などの埋蔵遺物の問題などもあり、工事に取り掛かるまで時間がかかりそうです。せめて、架線をもうちょっと目立ちにくくできれば良いのですが・・。
ま、現状は撮り鉄にとってはかなり良い撮影スポットですけどね。


平城宮跡の各所では、4月から開催される平城遷都1300年祭メイン会場の設営が進んでいました。ほとんどの建物は仮設のもので、すぐに現状復帰できるように作られていますが、朱雀門の西側に建設されている「平城京歴史館」と「遣唐使船」は恒久的な建築となっています。ここは平城宮跡から少しはみ出た場所に位置しており、遺跡と重複しないようです。まだ工事中で、建物には入れませんでしたが、完成後は是非見学したいものです。


ではでは、復原建築物を見て行きましょう。
まずは朱雀門です。幅25m、奥行き10m、高さ22mの二重門として復原されています。これが完成したことで、平城宮跡のイメージがかなり変わりましたね。観光地としての魅力が上がったことはもちろん、先ほどの近鉄線や宮跡の南を通る阪奈道路の車窓から見えますから、古都のシンボルになっていると思います。ドラマ「鹿男あをによし」の中でも奈良のイメージとしてよく使われていましたよね。(ちなみに最終回で出てきた「奈良駅」の場面は「天理駅」で撮影されていました)
最近、「実は二重門ではなく、単層だった」という新説が出て話題になりましたね。この門は外国使節の歓待などにも使われたそうで、それなりの威厳を示す建物だったと思われますが、果たして真実はどうなのでしょうか。余談ですが、韓国の扶余に作られたテーマパークの「百済王宮」は朱雀門をかなり参考にしているようですから、結果によっては、あちらにも少なからず影響が出てくるでしょうね。


いよいよ大極殿(第1次大極殿)です。幅44m、奥行き19.5m、高さ27mの大きな木造建造物です。既に外観は完成していますが、落成式典は4月に行われるそうで、内側でまだ工事が行われているようです。
京都御所の紫宸殿のような簡素な造りも好きですが、この鮮やかな色彩は美しくて良いですね。先日フェリーの中で見たテレビでは、この建物に「あをによし」という言葉を当てはめていました。「青丹よし」、つまり丹(赤)色と青色の対照が素晴らしいとのこと。「よし」は間投助詞であって、「良し」の意味ではないとか、青と丹は分けて考えないとか、解釈は色々とありますが、「あをによし寧楽の京師は咲く花の薫ふがごとく今盛りなり」といった当時の歌を見ると、やはり「あをによし」という言葉はこの建物にしっくりとくる気がします。


斜めから見た大極殿です。
大極殿周辺は、鉄製の仮設塀で囲まれています。率直に言って、仮設塀はちょっと安っぽい感じがします。是非、今後ちゃんとした塀を復原してもらいたいものです。


ちなみに、2年前の秋には、工事中最後の一般公開が行われました。そのときの様子がこの写真です。屋根を間近で見られて、細部に至るまで実に細かく再現されていることに驚きました。瓦の質感が印象に残っています。


資料館から見た東の山々。午前中は黄砂が酷くて山は見えませんでしたが、折からの強風で流されたらしく、昼以降は綺麗に山々が望めました。
実は、昨日は朱雀門から大極殿や資料館を目指して宮跡を縦断したのですが、どちらもまだ工事中で見学はできませんでした。4月24日にオープンするみたいですが、道中にその旨が掲示されておらず、私以外にも資料館の前で呆然としている人を見かけました。春休み期間なのですから、もうちょっと早くに資料館だけでもオープンしてくれたら良いのに・・と思いました。(1万歩以上歩いてしまいましたよ・・)


さて、平城遷都1300年祭はもちろん楽しみですが、将来的な平城宮跡の整備も気になりますね。是非全ての建物を復原してほしいものです。しかし、未だ発掘作業は続いており、今までに完了したのは、宮跡の3割に過ぎないそうです。とりあえずは既に概要が把握されている、大極殿院と朝堂院、そして応天門まで復原できれば、かなり迫力のある景観になると思います。建設費はそこそこかかると思いますが、これだけまとまって宮跡が残っている場所は稀なのですから、首里城のように、なんとかして全体の復原に着手してほしいと思う今日この頃です。

夜行列車ラプソディ

2010年03月12日 22時49分14秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
明日は、全国のJRで一斉ダイヤ改正が行われます。

JR奈良駅の全面高架化や「万葉まほろば線」の愛称使用開始など、楽しみな変更がある反面、寝台特急・急行の廃止という寂しい変更もあります。

上野と金沢を結ぶ寝台特急「北陸」と夜行急行「能登」が、今日の出発列車を以って定期運用を終えます。
先ほど、夜のニュース番組で金沢を出発する両列車の様子が放映されていましたね。実は私の研究室友達(重度の鉄オタ)も、「北陸」の最終列車の切符をヤフオクで落札し、現在上野駅で出発を待っています。
私も、ダイヤ改正までには実家に帰省するつもりでしたが、実験で多忙な日々が続き、未だ札幌を離れられないでいます。(来週からようやく研究室も休暇に入るため、帰省できそうです)
ちなみに前述の友達は、週末には札幌に戻り、研究に勤しむそうです。

最近10年ほどで、数多くの夜行列車が廃止されてしまいました。ブルートレインはもちろんですが、夜行の座席特急も多くが廃止されてしまい、以前のような鉄道旅行の日程が組みにくくなってきています。
例えば、私が高校時代に北海道旅行に来た際には、夜行快速2本(ムーンライトながら、えちご)と夜行フェリー(東日本フェリー青森~函館)、さらに夜行特急(特急「利尻」)を乗り継いで5日かけて奈良から稚内まで到達したのですが、今では夜行快速は臨時列車に格下げされていますし、道内の都市間夜行列車はほぼ全廃されてしまったので、今この日程で旅行することはできません。(おまけにフェリー会社も倒産しましたし・・)

近頃は異常に安い都市間高速バスが増え(東京-大阪が3000円だなんて)、急ぐ人には年々路線網を広げる新幹線がありますから、今後も観光需要の高い列車以外の夜行列車は衰退の道を辿っていくことでしょう。
「古き良き」だなんて言葉をこれほど短期間の間に使う状況になるとは、高校時代の私は夢にも思っていませんでしたよ・・。


↑今は亡きムーンライト九州の車内。車両が廃車になり、この列車自体の再開の話もありません。独特の侘しさのある列車でした・・。

学術誌の表紙が萌え絵な件について

2010年03月10日 22時03分34秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
先ほど某巨大ネット掲示板を徘徊していたところ、面白いスレッドに出くわしました。

「萌えニュース」関連のスレッドで、「学術誌にまで擬人化の波が・・」という感じのタイトルでした。
そこでリンクされていた画像が上のもの。やたら可愛い小人たちが活躍しています。

ACS(米国化学会) publicationsが出版する、JOC:Journal of Organic Chemistryという学術誌の最新号の表紙です。
この表紙のイラスト、この号で掲載されている論文の冒頭のFigure(図)をモチーフに描かれています。特にこのジャーナルでは、その週の号に掲載されている論文の内容に関したイラストを表紙に使っているようで、これまでにも擬人化表現のイラストはありましたが、これほど萌え風イラストではありませんでした。

ちなみに、過去の表紙絵一覧はこちら↓
http://pubs.acs.org/action/showCoverGallery?journalCode=joceah&year=2010
去年の10月には、東大寺の大仏が表紙絵を飾っています。(繰り返しますが、これアメリカの学術誌ですよ)

今回の表紙絵のモチーフとなった論文は、「Theoretical and NMR Studies of Deuterium Isotopic Perturbation of Hydrogen Bonding in Symmetrical Dihydroxy Compounds (対称的なジヒドロキシ化合物における水素結合の重水素同位体動揺の理論的及びNMRによる研究)」という論文で、題名から見ても、きわめて真面目な内容のようです。この論文には、多数のFigureが挿入されていますが、ほとんどが構造模式図などで、一切萌え要素はありません。しかし、何故かアブストラクト(概要)の冒頭の目につくところに、表紙絵の元になった小人のイラストが挿入されているのです。物理化学の模式図をこれほど可愛く擬人化した学術論文を見たのは私も初めてです。エンタルピーさんとエントロピーさんがやけに可愛い(しかも日本の漫画風の絵)のがグッときます。論文投稿者のセンスが感じられますし、これを掲載させて、しかも表紙にまで登場させた編集者も、良いノリが感じられます。

実は、このジャーナルを出版しているACS Publicationsですが、私の第1号論文が掲載されるJCIM誌もこの出版社が出しています。なので、私の論文にも萌え絵を使っておけばよかったなぁ・・とちょっと後悔しています。

現在私が所属する研究室でもNMRを運用しており、この論文に近い内容の研究が行われていますから、この系統の論文を目にする機会も結構あります。このような物理化学分野の論文といえば、理論の説明で複雑な数式がいくつも出てきて、読む側にとってはとても取っ付き難い印象があります。ですが、こんなイラストを使っていれば、さすがに興味をそそられますね。もしも雑誌会で発表したらウケること間違いなし。(でも、やっぱり中身は難しいんだろうなぁ・・。)

北の動物たち(1) カモメ

2010年03月07日 23時43分13秒 | えぞ日記(北海道編)・・趣味
今日は久々に海を見てきました。
札幌に移り住んでから、海を見に行ったのは今回が初めてです。

海岸では、鴎が大挙して飛んでいました。
餌を求めて集まるみたいで、隣にいた人が餌を投げると、見事にキャッチして食べていました。広角レンズでもいっぱいに写るくらいの距離まで近付いてくるので、かなり迫力というか、恐怖を感じました。

鴎の種別はよく分からないのですが、インターネット上の情報を参考に同定するなら、多分オオセグロカモメかワシカモメだと思われます。
初列風切や虹彩の色で判別できるそうなのですが、私にはよく分からないです・・。
誰か分かる人がいれば、教えてください。(昔から同定は苦手なんですよね・・)