うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

淀川橋梁

2013年03月28日 23時19分39秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
春休みに帰省したついでに、ちょっと大阪の面白スポットを訪ねてきました。


こちらは大阪市の淀川に架かる淀川橋梁という鉄橋です。


今から80年以上前の昭和4年(1929年)に竣工したこの橋は長さ600mほどあり、淀川の北岸と南岸を一直線に結ぶ歩道が設けられています。自動車が通らず安心して通行できるので、地元の人の生活ルートとなっています。
一見すると、手すりが木造で古風なのが目に付く程度で、それほど変な橋には見えません。


おや、なにやら向こうからやってきましたねぇ・・


んっ!?
貨物列車用の電気機関車が間近に迫ってきましたよ!


あっという間に通過していきました・・


実はこの橋、世にも珍しい歩行者と鉄道の共用橋なのです。
淀川橋梁は城東貨物線という、城東線(現在の大阪環状線の東側部分)を迂回する貨物列車用の支線上にあります。橋の完成当時から線路を複線配置できるスペースがあったものの、城東貨物線自体は長らく単線で運用されてきたため、余った鉄橋の上流側の空間を大阪市が借り受け、「赤川仮橋」という木造の人道橋が併設されているのです。


こちらは淀川橋梁の南端。人道橋には確かに「赤川仮橋」という銘版が付けられています。
平成に入ってから、橋の床に鉄板が敷かれ、手すりも高くなって安心して渡れるようになりましたが、以前はこんな感じ(大阪市HP)だったそうです。いかにも仮橋っぽい感じです。「仮」と言っても、半世紀以上この形で使われてきたのですが・・


ところが、完成から80年以上が経った今、この淀川橋梁+赤川仮橋は大きな転換期を迎えようとしています。
実は、城東貨物線は現在、「おおさか東線」として旅客路線化の工事が進んでおり、既に放出(はなてん)から久宝寺までの南半分の区間が複線・電化され、旅客営業されています。今後、2018年頃には放出から新大阪を経由して大阪駅の北側に新設される北梅田駅までの区間が開業する予定となっています。
で、この淀川橋梁もついに複線化されることとなり、今年の秋には赤川仮橋を閉鎖・撤去することが決まっているのです。
つまり、この列車と歩行者が間近に共存する鉄橋の光景は、あと半年ほどで見られなくなるというわけです。


現在貨物列車が走っている線路も、ところどころで老朽化が進んでいるため、赤川仮橋の撤去後の跡地に新線を敷設し、旧線の補修を行うそうです。
それにしても、完成から90年近く経過した鉄橋に、新たに線路を敷くとは、凄い話です。
やっと「仮」ではない、本来の姿になるというわけですね。



この淀川橋梁、橋の上からの眺めもはなかなか良く、梅田から天六方面の超高層ビル群や、淀川沿いのワンド(湾処)という地形に発達したヨシ原の眺めが楽しめます。


また、人道橋側は夜になるとひっそりとライトアップされるので、一層ワンダーな情景を味わえますよ。

この淀川橋梁+赤川仮橋の姿が見られるのもあと半年ほど。今の間にしっかりと記憶に留めておきたい、大阪の風景の一つです。

雪!雪!雪!

2013年03月10日 20時09分15秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
3月になりました。
そろそろ春の足音も近付き、九州などでは気温が30℃近くまで上がるところも出てきていますが、北海道はこのところ真冬のような天候に逆戻りしています。


こちら、今夜の北大・理学部ローンの風景なのですが、一面積雪で埋まっております。
画面右下に、何かが埋もれているのがお分かりでしょうか?


これはちょうど一週間前の同じ場所の写真ですが、これ、実は看板なのです。どんな看板かというと・・、


ジャジャーン!このジンギスカンパーティーの残り炭の処理についての看板なのです。
写真を見てお分かりのとおり、そこそこの高さがある看板なのですが、今冬は記録的な大雪で、この看板が完全に埋もれるほどの積雪がまだ続いているというわけです。
札幌気象台のアメダスの記録では、3月10日午後8時現在の積雪深は127cmとなっております。昨日は一時130cmまでいきましたが、これは3月としては1946年以来、約70年ぶりという、記録的な状態です。


こちらは気象庁発表の現在の天気図です。
教科書に載りそうな、見事な西高東低の冬型気圧配置です。
先週末の猛烈な暴風雪は記憶に新しいところですが、今週末も立て続けに低気圧が北海道上空を通過し、土曜日日曜日と強風と雪が続きました。


昨日はそんな天候の合間を縫って藻岩山に登ってきた(実は初めて)のですが、展望台から雪雲が札幌を飲み込む様子がよく見えて驚きました。
こちらは札幌都心部の様子です。JRタワービルが雪で霞んで見えます。


こちらは北西側。円山公園や琴似、北大といった、日本海側の景色が見えていますが、画面奥の方では、猛烈な吹雪になっていて、雪雲と区別が付かなくなっていました。


こちらは東側。札幌ドームなどが見えています。こちらは、ちょうど日本海側と太平洋側の狭間のような場所なので、雪雲の壁が連なっていました。
高いところから見ると、雪はこんな風に見えるんですね。

週間天気予報を見る限り、まだしばらくは雪の日が続きそうです。今年は積雪が多いので、地面に咲く春の花たちを楽しめるのはまだまだ先になりそう・・。