うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

実家へ・・ (空から日本を見てみよう!)

2012年03月22日 17時21分18秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
昨日から実家に帰省しています。
京都で開催される学会に参加するための出張ですが、学会終了後そのまま春休みを取る予定です。
冬休みは1週間ほどしか実家に帰れず、少し物足りなかったのですが、今回は計3週間近く滞在できるのでゆっくりできます。

昨日の往路は出張扱いなので飛行機利用でした。ANA1712便(ボーイング767-300、JA8324)で千歳から関空へ飛んできました。
かなり早めに予約したのでしっかり窓際席を確保し、天気にも恵まれたので、さながら遊覧飛行のように機窓風景の移ろいを楽しめるフライトとなりました。

ANA1712便は午前10時30分に新千歳空港を出発しました。


AM11:27 佐渡島上空
フライトの前半こそ雲上飛行でしたが、佐渡島上空辺りから雲が切れてきました。左側の機窓から見ているので、写真の奥方向が島の南側です。ちょうど佐渡島の南西の端が見えています。


AM11:39 能登半島・七尾市上空
佐渡島から10分ほどで能登半島上空に差し掛かりました。関空から千歳へ向かう場合は、関空→琵琶湖→富山→日本海と、紀伊半島を縦断するルートを通過するのですが、千歳から関空へ向かう場合は日本海→能登半島→鳥取→徳島→関空と、かなり大回りなルートを通ります。その分、日本海側、瀬戸内海側、太平洋側の異なる景色を楽しめるので、機窓ファンにとっては面白いフライトです。


AM11:55 天橋立
今回、生まれて初めて天橋立を見ました。以前にこの路線に乗った際には気付きませんでしたが、ふと左下を見ると砂州が見えて興奮してしまいました。望遠レンズで写真を撮っていたら、CAさんから「今日はよく見えていますね!」と声をかけられてしまいました。
この後、ジェット気流を横切る関係で大きく揺れることが予想されていたので、早々にベルトサインが点灯したのですが、幸い殆ど揺れることはなく、ある程度降下したところでまたベルトサインは消灯しました。


AM12:10 日生・備前上空
兵庫県豊岡市付近で左に旋回し、中国地方を縦断して瀬戸内海に抜けました。静かな海に多くの島々が浮かび、瀬戸内海らしい風景ですね。


AM12:12 小豆島
小豆島の東側を縦断し、四国上空へ・・。


AM12:15 香川県をかすめるように飛び、鳴門海峡上空までやってきました。


目一杯望遠で拡大すると、激しい潮流の上に架かる大鳴門橋が確認できました。9年前の今頃の大潮の時期に、渦潮を見にきたことを思い出しました。それにしても、これほど潮流の激しい場所によくぞこんなに大きな橋を架けたものだと感心します。

この後、徳島上空で関空への着陸コースに乗り、紀淡海峡を通過して関西国際空港ランウェイ06Rに着陸しました。


AM12:32 関空に定刻より10分ほど早く到着しました。

関空からはリムジンバスで天理・櫟本インターに出て、そこで家族と合流しました。

私の学会発表本番は23日の朝の予定です。その後26日まで学会に出席後、4月初めまでこちらに滞在予定です。

釧路撮影旅行 その3 ~湿原の神~

2012年03月10日 19時48分04秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
釧路湿原から約50kmドライブして阿寒町タンチョウ観察センターへやってきました。


観察センターは国道沿いの道の駅裏手にありました。駐車場までの細道で積雪に車の底を擦りながらもなんとか到着。
屋根が赤いのは多分タンチョウ(丹頂)をモチーフにしているのでしょうね。


入館料は400円。館内展示はそれほど充実しているわけではありませんが、ここの目玉はなんといっても本物のタンチョウを目の前で観察できることです。


建物の裏手には、観察デッキが設けられていて、カメラマンが陣取っていました。毎日午後2時からタンチョウへの餌やりが行われるため、その時間になると望遠レンズを付けた大量のカメラがデッキに並びます。我々が着いたのはややラッシュが過ぎた3時頃だったので、割とゆったりと撮影できました。


観察デッキに出ると、早速タンチョウの大群が目に飛び込んできました。首を下に向けているのは、雪の上に撒かれた餌の魚を探しているからです。
アイヌの人々はタンチョウのことを湿原の神と呼んでいたそうですが、折から降ってきた雪の中、雪原に佇む美しい姿を見ると、そう呼ぶのも納得できる神々しさを感じます。


ここに餌を食べにやってくるのはタンチョウだけではなく、ワシやハクチョウ、カラスなども相当数が飛来してきます。餌を取られるのが嫌なのか、時折タンチョウは空にむかって威嚇的に鳴いていました。傍から観ていると風流ですが、当事者にとっては生死に関わるようなことなのでしょうね。


餌を食べ終わったタンチョウは、恐らく家族単位なのか数羽ごとに優雅に飛び去っていきました。
タンチョウ、丹頂鶴は英名Japanese crane、学名Grus japonensisという名の通り、日本を代表する鳥の一つです。日本の国鳥はキジですが、タンチョウの白、黒、赤の色合いや優雅な容姿はいかにも和風です。身近なところでは、去年復活した日本航空の鶴丸のモチーフにもなっています。
ちなみに、タンチョウはお隣の中国でも人気の鳥で、春秋戦国時代から様々な絵柄に用いられてきたそうです。インターネットのアンケート結果をもとに、国鳥に推挙されたのだそうですが、英名も学名も「日本鶴」なために強い反対にあったとか・・。ちなみに2番目に人気の鳥はトキで、こちらも学名はNipponia nippon。日本の国鳥であるキジには日本関係の名前が付いていないのに・・。


タンチョウの頭。タンチョウの丹頂たる由縁ですね。


餌を狙ってやってきたワシ。時折タンチョウと餌を巡ってバトルになるらしく、観察センターの館内にもその様子を収めた写真が飾られていました。


オオハクチョウ。こちらはあまり喧嘩することはなく、少し離れた場所に群れで固まって食事していました。タンチョウやワシと比べると、なんだかとぼけた顔に見えますね。

釧路撮影旅行 その2 ~これなーんだ?~

2012年03月07日 10時44分24秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
釧路湿原の細岡展望台から阿寒町のタンチョウ観察センターに向かう途中で見かけた風景。
山陰本線の余部鉄橋の往時の姿にそっくりです・・。さて、この正体は如何に・・!?








この構造物、あの余部鉄橋(2年前にコンクリート橋に架け替えられてしまいました)と同じ鉄骨トレッスル橋ですが、実は全長772m、高さ45mもあり、余部鉄橋(全長311m、高さ41.5m)よりも遥かに規模が大きいです。
のどかな風景の中に突然このような巨大構造物が現れて、私も最初は驚きました。

さて、この構造物の正体ですが・・、


釧路空港ランウェイ17側の進入灯でした!(写真手前の赤い線状の構造物)
釧路空港は標高90mほどの丘陵地に存在し、これまで幾度か滑走路延長工事が行われ、現在は2500m×45mの滑走路を有します。この進入灯は1985年度に完成したそうで、滑走路の高さと合わせるために丘陵地の先端から鉄橋を伸ばす方式で設置されました。
この進入灯、余部鉄橋よりも大規模と書きましたが、上には上がいるもので、調べてみたら同じく丘陵地帯にある広島空港のランウェイ10側の進入灯は全長786m、最高部69mもあるそうです。


釧路撮影旅行 その1 ~SL冬の湿原号を追いかけて~

2012年03月04日 22時23分52秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
皆さんこんばんは、もとすけです。
またしばらく更新が滞ってしまいました。3月は国際シンポジウム2回と京都での学会発表があって、何かと慌しい今日この頃です。
ここのところ資金的な都合から趣味のドライブは控えていたのですが、先日研究室の後輩が不意にタンチョウを見たいと言い出し、急遽この土曜日に日帰りで釧路方面へ撮影旅行に行くことになりました。
この金曜日は1回目の国際シンポジウムがあって丸一日割と忙しい(前日の睡眠時間2時間)一日を過ごしたのですが、その日の深夜23時にレンタカーで札幌を出発しました。


車種は日産ノート、排気量1500ccのコンパクトカーですが、後輩と2人だけの乗車なので馬力は十分で、良い走りでした。
去年夕張~占冠間が開通して便利になった道東道を通り、浦幌の峠道(国道392号線、白糠国道)経由で釧路までひた走りました。峠道では完全に路面が凍結していて、少しでも油断したら一気に崖下に落ちそうで冷や冷やしましたが、なんとか5時間ほどで釧路に到着。夜明けまで春採湖畔の公園駐車場で仮眠を取りました。


午前6時半に春採湖を出発し、まずは和商市場へ。


午前7時の駐車場開場と同時に市場に入ったのですが、店舗は意外に朝が遅く、大体8時から営業開始なのでした・・。
駐車場の注意書きの書き方が面白かったのでちょっと撮ってみました。「駐車するについてのご注意」..


開店までの間、時間が余ったので、今回の旅行のもう一つの目当てであるSL冬の湿原号の撮影スポットの下見に出掛けてみました。
市場から歩くこと30分、ツルツルの路面に足を取られながらやっとのことでそのスポット、釧路川鉄橋に着きました。この鉄橋は釧路駅~東釧路駅間にあり、周りに遮るものが何もない綺麗な列車の写真を撮ることが出来る場所です。
まだ朝早いので、川面には氷が浮かんでいました。大体の撮影位置を決めて、また市場に戻りました。


市場に戻ると既に時間は8時半になっていて、かなり賑やかになっていました。
和商市場は好きな具材をご飯の上に載せて食べる海鮮丼、「勝手丼」で有名なので、早速朝ごはんに食べてみました。
上は具材の数々。まず食堂で白飯を買い、続いて鮮魚店を回って具材を載せていきます。


とろサーモンやホタテ、生うに等、計1300円分を載せて今回の勝手丼が完成しました。専門の海鮮丼屋で食べるよりは、好きなものが選べる割にリーズナブルな値段です。和商市場で勝手丼を食べたのは5年ぶりでしたが、今回もとても美味でした。特にご飯がほど良く炊けていて、具材の美味しさが引き立てられていました。

和商市場で朝ごはんを食べた後、今度は車で釧路川鉄橋に向かいました。
SL冬の湿原号の通過まであと2時間、人気スポットなので既に先客がいるかと思ったのですが、我々が一番乗りでした。
とりあえず撮影位置に三脚をセットし、車に戻って後輩のパソコンでアニメを見ながら過ごしました。


SL通過20分前に再び撮影位置に向かうと、多くのカメラマンが集まっていました。この日は地元の人中心で計20人ほどでしたが、SLが重連運転するような特別な場合には数百人もの人が集うそうです。


SL通過の数分前、11時01分釧路発の根室行き快速(キハ54)が単両で通過しました。
いつの間にか川面に集まっていた白鳥が、のどかにその様子を見送っていました。


幸せそうな顔だこと・・。


11時09分に釧路駅をSLが出発したことを示す汽笛が聞こえ、その数分後に視界にその姿が入ってきました。
この日の牽引機はC11-207号機でした。


橋の手前で汽笛一声、橋上の真ん中辺りからは蒸気を盛大に噴き出し始め、蒸気機関車ならではの迫力を感じられました。蒸気の噴出音に驚いて、白鳥が慌てて飛び立つのが可愛らしかったです。


再接近したところを超広角レンズで撮影。去年の夏にSLオホーツク号を撮影したときと異なり、今回はディーゼル機関車の補機が付いていなかったので、本来の蒸気機関車の走りを見られたように思います。(先ほどのキハ54よりもかなりゆっくりと通過していきました)

SL冬の湿原号 釧路川鉄橋通過

動画でも通過の様子を撮影してみました。我ながら今回は良い映像を撮れました。音が素晴らしいです。
動画を拡大してよく見ると、車内から乗客が手を振ってくれている様子が見えて微笑ましいです。(もちろん私も手を振り返しましたよ。)


SL冬の湿原号は白煙を吐きながら東釧路方面に走り去っていきました。

この後、我々は次の撮影スポットへ急いで走り出しました。せっかく釧路まで来たのですから、釧路湿原をSLが走る様子も撮ってみたいと思ったのです。


車で国道391号線で釧路湿原を駆け抜け、塘路駅近くの二本松展望地へやって来ました。ここはご覧の通り小高い丘になっていて釧路湿原を一望でき、その風景の中を駆け抜ける蒸気機関車を撮影できる・・・はずでした。が、なんとかSL通過数分前に山頂に着いたものの線路側の展望スポットがどこにあるのか分からず、結局森の中をうろうろしている間にSLは汽笛を残して通過していってしまいました。


二本松展望地山頂から東方向を見た様子。後で情報を確認したところ、どうやら正面やや右奥の尾根に線路側の展望スポットがあるようです。これは夏場にもう一度確認にいってみないといけないですね..


釧路湿原でのSL撮影に失敗した我々は、やや肩を落としながらもう一つの湿原展望台、細岡展望台に向かいました。ここは私のお気に入りの場所で、2003年夏、2007年冬にも来たことがあります。天気が良ければ湿原のほぼ全景を眺められますが、残念ながら今回は雪で少し霞んでいました。


せっかくなので、2003年夏の細岡展望台からの写真と、


2007年冬(3月末)の写真も紹介しておきましょう。2007年の写真では、比較的空気が澄んでいたので奥に雄阿寒岳も見えています。


さて、細岡展望台を離れた我々は、いよいよ本来の目的であるタンチョウの撮影に向かいました。
途中の道路沿いの川辺で野生の鹿を見かけました。すぐ対岸に釣り人がいたのですが、全く動じず、こちらの様子を伺っていました。

~その2へ続く・・~