うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

リニア体感しました!

2007年03月20日 22時19分05秒 | うちなー日記(沖縄編)
今日は世界最速の鉄道車両に乗車してきました。久々の弟との二人旅でした。
早朝7時、実家を出発し、近鉄電車で京都駅に出ました。
今日の試乗会は、京都駅で集合・解散することになっており、ここまでは自主行程です。
8時15分が集合時間なのですが、8時16分に京都駅に着いてしまい、焦りましたが、幸い点呼に間に合いました。
今日の試乗会は、奈良県の交通政策課の主催で、基本計画で奈良県にも駅が設置される予定になっており、県民にリニアの先端性と実用性を実感してもらおうと企画されたそうです。これまでは夏の親子試乗会(小学生の児童と保護者しか参加できない)だけの開催でしたが、昨年から一般向けの試乗会を春に行なうようになったということです。

まず8時35分発のひかり404号に乗車し、一路静岡へ。10時過ぎに静岡に到着。駅前で待機していた富士急の観光バスでJR東海の山梨リニア実験センターへと向いました。
今朝、静岡は雨が降っていたそうなのですが、私たちがバスに乗る頃には快晴になっており、途中からは富士山がよく見えました。富士川サービスエリアで休憩した際には、弟と富士山をバックに記念撮影もしました。私自身、これほど綺麗に富士山の全体像を見たのは久しぶりで、なかなか感動しました。
その後、バスは東名道、東富士五湖道路、中央道富士吉田線を経由して、大月インターで降り、実験センターに着いたのですが、中央道富士吉田線の都留インターから大月インターの間では、リニア実験線が高速道路の上空をクロスしており、車窓からもその様子を見ることができました。
13時20分に実験センターに到着。まずは見学センターを見学、リニアモーターカーについて、資料や映像で詳しく解説していました。続いて同センター内の展望室から実際のリニアの走行実験の様子を見学。車両は私たちが乗るのと同じものです。
最初に、時速300kmで西側から東側に通過しました。現在の新幹線の最高速度ですが、それほど速さは感じませんでした。その後しばらくして、今度はいよいよ時速500kmで通過しましたが、このときにはビュンという音とともに、文字通りあっというまに通り過ぎて行きました。さすがです、超伝導リニアは・・・。あれに自分が乗ると思うと、ぞくぞくしてきました。
見学を終え、14時10分から実験センターのガイダンスルームでリニアの概要についてレクチャーを受け、そして、ついに試乗のときがやってきました。
ガイダンスルームから搭乗口までは直結していて、搭乗口の周辺は、まさに空港のような雰囲気。今回の搭乗車両は、「MLX01」という車両で、新型の先頭車・中間車と在来型形状の中間車・先頭車の4両編成で、新型の先頭車はなんと、21mものノーズ(鼻先)を誇る靴べらのような形状の車両です(新幹線で最も鼻先が長い500系新幹線で16m)。
私の座席は3号車の11番D席、在来型中間車両の窓際でした。在来型といっても、まだまだ内装も新しく、液晶モニターが装備されていて、説明映像が流れるようになっており、その丸っこい内装は、これも飛行機のような雰囲気でした。(ちなみに座席は大坂方面向きで固定)

実験センターを出発、思いのほかスムーズな走り出しで、いつ走りだしたのか気付かないほどでした。すぐにトンネルに入り、しばらく走行した後一旦停止しました。
ここから、後ろ向きで時速300km走行を行ないます。走り始めると、速度が上がるとともにタイヤ(低速時用)の走行音と振動が大きくなりましたが、時速160kmほどで「離陸」、タイヤを格納すると、スーという滑るような音と風きり音しか聞こえなくなり、振動もほとんど収まって、不思議な感覚になりました。トンネルから出て、次のトンネルに入るまでの景色を眺めていると、まさに新幹線のぞみと同じ程度の速度感でした。再び時速160km付近で「着陸」し、東京側の実験線終端で停止しました。解説ビデオが流れた後、いよいよ時速500km走行が始まりました。ちょっと実験をしたくなり、弟に携帯電話を渡しました。走行中に実家に電話をかけてみるのです。高速走行中でも電波は掴めるのか・・、それを調べるためです。(なんとなくしたくなったので・・)私はカメラとビデオカメラを持ち、準備万端です。座席に押さえつけられるような感覚とともに、速度計の数字はあっというまに増えていき、時速160kmで離陸後は、200km、300km、400km、そして本日最高の時速501kmまで、ほんの数十秒で到達しました。意外に時速500km走行の時間は長く、十分に感覚を楽しめました。想像よりも振動・音ともに小さく、現在の新幹線車内とさほど変わらない程度で、実用化段階にあることが理解できました。トンネルから出ると、周りの景色は完全に流れ、何が見えたか理解するまでの間に再びトンネルに入りました。それもそのはず、時速500kmでは、1kmをわずか7.2秒で走り抜けてしまいます。飛行機の離陸速度よりもはるかに速い速度で地上を走る乗り物は、まさに韋駄天です。弟の携帯電話をちらっと覗いたところ、一瞬電波を受信していましたが、電話をすることはできていませんでした。
18kmの距離を走り、反対側の終端まで走り終えたのですが、制動もスムーズで、前につんのめるようなことはありませんでした。
その後、トンネル内で時速400km走行を体験した後、そのまま徐行で実験センターに戻りました。
約30分の走行でしたが、乗り心地は良く、まだまだ乗っていたい気持ちでした。
(リニアモーターカーは強力な磁石を使用していますが、特に身体に違和感もなく、財布のカードなども後で確かめましたが、特に影響はありませんでした。)

下車後、弟を見てみると、かなり満足した様子。「後々自慢になるんだぞ・・」などと言いながら、時速500kmの余韻をしばらくの間感じていました。

その後、実験センターを離れ、来た道を戻り、静岡駅に出ました。
静岡駅では父に頼まれたわさび漬けのお土産を購入し、18時14分発のひかり421号で実家への帰路に着きました。

考えてみると、来るときは近鉄電車、新幹線、リニアモーターカーと徐々に速い乗り物になっていきましたが、帰りは徐々に遅くなっていくため、いつもより一層遅いように感じられました。

さて、今回の試乗会に前後して、JR東海は2025年までに東京~名古屋間のリニアモーターカー建設を目指すことを発表しました。ついに実用化が見えてきたのです。名古屋止まりなのが少々不満ですが、きっといつかは大阪にも延伸されるのでしょう・・。完成すれば、結構すごいことになります。東西の繋がりが現在よりも緊密になることは間違いありません。今でも、飛行機を使えば東京大阪間は1時間程度で着きますが、手続き時間、待ち時間、移動時間を考えれば、やはり2時間少しはかかってしまいます。これが、都市中心部同士を1時間で直結することになれば、最早近隣の都市へ行くのと変わらない所要時間となり、一体の都市圏を形成することになることが予想されます。実際、私の町から1時間圏内といえば、大阪、京都、名張など、ごく近い範囲です。ここに東京が加わるとは、夢のような話です。運賃さえ余裕があれば、大阪や京都に買い物に行くのと同じ感覚で東京に出かけられるのですから、まあ凄い話ですよ。早くできないかなぁ~。
リニアモーターカーに試乗して、より一層期待感が高まりました。

追記:先頃、山梨実験線の改修・延伸工事などに専念するため、リニア試乗会は終了とすることをJR東海が発表しました。つまり、今回のリニア試乗会が奈良県主催の試乗会では最後となったわけです。つくづく良いタイミングに参加しましたねぇ


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