もうちょっと生きる―歌集 | |
クリエーター情報なし | |
風詠社 |
☆☆☆
歌集を売っている本屋が少ないので、大型店行けば必ず覗くようにして、
そこで、気に入った歌があれば、その詩集を買うようにしているのですが、
この本もその一冊。
帯にもあるように“シニックでブラックなユーモアに満ちた、気鋭の第一歌集”
死というものが常に傍にあり、それを遠ざけるでもなく近づくでもなく、
独特のユーモアの中で存在を意識している。
二十代のであるがゆえに許される、生と死。
老人であれば、生々しくて聞くに堪えない声が、
どこか微笑ましくきこえてくる・・・・・・。
いつものごとく、気になった歌を、少し・・・・・。
桜なんて散ればピンクのゴミだよと笑う僕らも死ねば生ゴミ
夕暮れに「幸せなら手をたたこう」が聞こえて僕は両手に荷物
安らかに眠れるほどの辞世の句作れないからまだ生きている
食べ放題・飲み放題で3000円泣き放題はプラス1000円
「難しい問題なので結論はすぐにでません」「とりあえず飲め」
(第一条)寝るなら帰れ(第二条)飲むなら起きて背筋を伸ばせ
帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに
ゴキブリよ来るのはいいがこの部屋に友達だけは連れてこないで
悲しみを拾ってみれば何だこれただの大根おろしじゃないか
ゴミ箱にビニール傘は突き刺され台風一過を見上げるばかり
夕暮れに「幸せなら手をたたこう」が聞こえて僕は両手に荷物
安らかに眠れるほどの辞世の句作れないからまだ生きている
食べ放題・飲み放題で3000円泣き放題はプラス1000円
「難しい問題なので結論はすぐにでません」「とりあえず飲め」
(第一条)寝るなら帰れ(第二条)飲むなら起きて背筋を伸ばせ
帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに
ゴキブリよ来るのはいいがこの部屋に友達だけは連れてこないで
悲しみを拾ってみれば何だこれただの大根おろしじゃないか
ゴミ箱にビニール傘は突き刺され台風一過を見上げるばかり