about him

俳優・勝地涼くんのこと。

『さよなら、小津先生』(1)

2007-07-31 02:18:53 | さよなら、小津先生
2001年にフジテレビ系列で放映された、田村正和さん主演の教師ものドラマ。
もとはエリート銀行員だった小津(田村正和さん)が汚職事件のため失職し、やむなく教師として問題校に赴任、というブッとんだ導入部を持つこの物語は、それゆえに他の教師ものドラマにない特色を持ちえていると思います
(他の教師ものドラマをろくに見たことがないので断言は出来かねますが)。

すなわち、素晴らしい先生に触発されて生徒たちが成長してゆくドラマ、というより(そういう面ももちろんあるのですが)、「小津を初めとする先生たちが生徒に触発されて成長してゆくドラマ」だということ。
型破りの(良い教師たるべく不断の努力を続ける真面目タイプの場合もあれば、一見すると気ままし放題の適当タイプの場合もある)教師を主人公にしたドラマでは、主人公は生徒との関係や他の先生たちとの(生徒の側に立とうとするがゆえの)対立に悩んだり迷ったりしつつ成長してゆくのが定番ですが、キャラのスタンスは一貫しているように思います。
それに対して『小津先生』では、望んで教師になったわけじゃない、自分を教師だとも思っていない小津が、「教師」になってゆく過程を描いているといえます。

そして彼が変化してゆく中で、彼を媒介に生徒や他の先生も大きく変わってゆくことになる。
視聴率的には振るわなかったようですが、今も地味に支持され続けている佳作です。2004年にはスペシャルドラマ化もされましたし。


勝地くんの役どころは光蔭高校バスケ部唯一の一年生、長瀬健太(愛称ワンコ)。
デビュー間もない13歳の頃の作品と16歳以降の作品は結構見たんですが、14、5歳の時の作品は未見だったので、「初めて15歳の勝地くんが見られる」ことに期待を寄せつつ視聴して・・・例によって驚かされたのでした。

『六番目の小夜子』や『永遠の仔』から一年半程度しか経ってないはずなのに、すんごく上手くなってる。ごくわずかな表情の動きで雄弁に心の内を伝えてくる。
変声期を脱しきらない声質はまだ若干不安定なものの、声のトーンの強弱に巧みに感情を乗せ、発音も明瞭。現在の彼の演技作法のおおよそのところをすでに備えていました。
人間、短期間にこんなに成長するものなのかと舌を巻いたものでした。
勝地くん以外のバスケ部員も、森山未來くんをはじめ現在活躍している若手俳優ばかり。スタッフの先見の明を感じます。


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中目黒上腕二頭筋

2007-07-28 02:39:24 | その他

勝地くんや彼のお兄さん、小栗旬くんたちが所属する草野球チーム「中目黒上腕二頭筋」。
一度聞いたら忘れられないインパクト溢れる名称です。

紹介文によると、
「2003年夏に結成された野球チーム。大学生を中心としたメンバーに小栗 旬や笠原 秀幸や勝地 涼らの俳優から、ニート、フリーター、詩人、デザイナー・・・etcに至るまで幅広い人材が参加している。」
とのこと。何かと世間から蔑視されがちなニートやフリーターを俳優やデザイナーと同列に「人材」と言い切る姿勢が素敵です

(小栗くんのフォトエッセイ集『同級生。』に「上腕二頭筋」のメンバー5人の座談会(?)が載っています。これを読んで、チームの気風の一端が理解できたような気がしました。ちなみに勝地兄弟の話は一切出てきません)。

みんな仕事の都合などでなかなか野球が出来ない(しかも野球経験者が少ないためかなり弱い)そうですが、忘年会は毎年相当気合いが入っているらしく、俳優チームが劇をやったり(プロの俳優さんたちが演じてるわけですから演技レベルは相当なもののはず)、バンド演奏があったりと出し物も充実。
『俳優になる 2006-2007』で勝地くんが「いずれ下北沢あたりの小屋で手作りの舞台を披露できれば」と話していましたが、ぜひいつの日か実現させてほしいものです。

そんな「上腕二頭筋」が2005年の春に関わった企画がこれ

なんかもはや草野球チームというよりクリエイター集団といった趣きです。
グラフィックデザイナーの一人、勝地寿光さんは名字からするに勝地くんのお兄さんですね。
お母さんはお花屋さん(多肉植物のオーソリティとしてその道では有名な方です)、長男はグラフィックデザイナー(職業か趣味かは不明ですが)、次男は俳優――そのままドラマになりそうなきらびやかな一家だ・・・。 

ちなみにこの企画、見てのとおり服のモデルは小栗くんが務めていますが、勝地くんバージョンも見てみたかったかも。
基本メンズ仕様とはいえ「女性にも着れる」(XSサイズが女性対応)ことを前提にデザインされてるのだし、実際主たる購買層は小栗くんファンの若い女性だったと想像されます。
だとすればモデルばりの長身で引き締まった体躯の小栗くんより、小柄(公称174cmなのでそんなに小さいわけでもないんですが)で華奢な勝地くんの方が着こなしの参考になるんじゃないか、と。

近年、小柄でお洒落な若い男の子はたくさんいて、ユニセックスな服を格好よく可愛く着こなしてたりする。
にもかかわらず女性モデルはティーン向け雑誌などだと結構小柄な人も多いのに、男性モデルって180cm以上の人しかいないように感じます
(P.S. 忍成修吾くん(173cm)が雑誌の読者モデル出身だということを最近知りました。なので単に私が知らないだけという可能性が大かも)。

彼らのファッションリーダーたりうるような160~170cm代の男性モデルがいてもいいんじゃないかなー、と『Smart』2006年2月発売号ジーンズ特集の勝地くんの写真を見つつ思ったものでした。
まあ彼にモデル的な仕事をしてほしいかといえば、その時間に映画やドラマを撮影しててくれた方が嬉しかったりしますが(笑)。


P.S. 2007年になってから、わりにメンズファッションやヘアカタログ系の雑誌に載るようになってきましたね
(『Patsu×2』7月18日発売号の美肌特集など、思えば今までこのジャンルで取り上げられなかったのが不思議なくらい)。
『Samurai Magagine』5月号では小栗くん、岩佐真悠子さんと3人で「nouno」の服のモデルを務めていて、「上腕二頭筋」×「nouno」コラボの時に見られなかったものを見せてもらったみたいで何だか嬉しくなってしまいました。
(この時期はまだ華奢な印象ですね。『月光音楽団♪』や、舞台『犬顔家の一族の陰謀』を観劇された方のレポを見るに、近頃の彼はかなりガタイよくなってるようですが。)


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『少しは恩返しができたかな』(2)-2(注・ネタバレしてます)

2007-07-24 01:02:24 | 他作品
・卒業式にやってきたカズくんに駆け寄る卓球部の面々。
真っ先に両手を広げて駆け寄った男子を、カズくんに抱きつく寸前で両隣の二人が引き離し笑顔で背中をどやしている。
「だって俺もう嬉しくて」「嬉しいのはみんな同じだろ」「(抱きついたらカズが)つぶれちゃうだろ」(カッコ内太字部分はよく聞き取れなかったんですが前後からするとこんな内容だったんだろうと推測)
といった会話と行動に、カズくんが卒業式に無事出席できたことを心底喜びつつ、彼の体への気遣いを忘れない少年たちの心優しさを感じました。
そしてこれまでは皆から距離を置いていた(職員会議の席に乗り込む場面ですでに一緒に行動はしてましたが)拓巳が自然に中に混ざって笑顔でふざけあっている。こちらの方が彼の本来の姿なんでしょうね。
最初にカズくんの病室で皆とかち合ったときの「牧内の奴、最近いつもああだよな」という台詞からも、拓巳のシニカルな態度は(あの時点での)「最近」だけのもの、彼の常態ではないのがわかります。

・卓球部の仲間と久しぶりに卓球(ダブルス)に興じるカズくん。対戦相手の二人が、返しやすいように軽く玉を打ってくれてるのがわかる。
そして一瞬よろけたカズくんに気づきすっと真顔になる拓巳。そのあともちらちらとカズくんの様子を気にしている。
最初に病室を見舞ったシーンもそうですが、ちょっとした表情の動きで感情を伝えるのが勝地くんは上手いなあ。

・カズくんが自宅で倒れるシーン。その少し前から咳き込んでいる様子、体の運び方が本当にしんどそう。

・病院の屋上でカズくんとすれ違いざまに「ごめんね」と言われた佐々木さんの表情がさっと変わる。
カズくんの容態を知る彼女は謝罪の意味を即座に理解したのでしょうね。

・カズくんの病室を尋ねたものの、「患者安静中」の張り紙を見て、歩き去る拓巳。異様にゆっくりな足取りに彼の重苦しい心持ちがよく表れている。
そしてちょうど部屋から出てきたお母さんに呼び止められて振り向いた時の表情は、今にも泣き出しそうでありながら、同時にカズくんの容態についての質問と不安をぶつけられる相手に出会えた、感情のはけ口を見出した安堵も浮かんでいるように思えました。

・拓巳のことをカズくんのお母さんは「拓巳くん」と呼ぶ。普通息子の友達を呼ぶなら名字で「牧内くん」か息子の影響で「タクくん」になるんじゃないか。
卓球部の友達の中で拓巳が別格のような扱いになってるのも合わせ、カズくんと拓巳は小学校もしくは幼稚園以来の幼馴染の設定なのかも、とふと思いました。
ただそれなら「俺、ガキの頃小児喘息だったんだ」なんて告白は出てこない(当然知ってるから)はずなので、特に意味はないのかな・・・。

・「俺、カズに優しくしてやんなかったから・・・」と涙ぐむ拓巳。
受験のことで精神的にいっぱいいっぱいで、他の友人たちのようにカズくんを支えてやらなかった(随所で当時の彼としては精一杯の思いやりを示していたように思えますが)自分を責めつつ、今度はその自責の念と親友を失う不安でいっぱいいっぱいで、目の前のお母さんの気持ちを気遣えないという、一種皮肉な場面。

・涙の跡を隠そうともせず真っ直ぐに拓巳を見つめて「カズは大丈夫」だと語るお母さん。
辛さを懸命に押し殺して拓巳の不安を(おそらく幾分は彼の無神経さに苛立ちつつ)否定してあげながら、自分自身にもカズくんは助かるはずだと言い聞かせている。息子を思うゆえのお母さんの強さと哀しさが伝わってきます。

・アメリカ留学を中止するつもりだとカズくんに告げるお兄ちゃん(高橋一生くん)。笑顔で、かつ明るい調子で喋っているのに涙声。
「涙をこらえて明るい態度を演じている」ではなくて、涙をこらえて「明るい態度を演じている」ようにしか見えないのにびっくり。
このシーンに限らず、高橋くんのお芝居は本当にナチュラルで作為が感じられない。いやはやすごい。

・兄を説得しアメリカ留学を決意させたあとのカズくんの微笑みがひどく透明感に満ちている。
半ば人間界の存在じゃなくなりかけているみたいで、もう長くないのだな、と感じさせる・・・(死の前日、ラーメンを食べたときの表情も)。
そんな表情ができてしまう二宮くん、すごい。

・一人夜の病室で弱弱しく「上を向いて歩こう」を歌うカズくん。
一家四人で食事に行ったとき、カズくんの病状悪化を知らされた両親が車の中で語り合うときにも歌われてきたこの歌。最初、食事の帰りで歌うシーンではなんか話から浮いているように思えましたが、この場面のための伏線だったんだなあ・・・。
力ない声で自分を励ますような歌を歌いながら咳き込んでしまうカズくんの姿がとても哀しかった。すぐ直前の場面で「和憲くんはもう一週間持たない」と言われて泣き崩れる両親の姿も痛ましい。

・四年後、東大の卒業式で集合写真を取る元卓球部員たち。
拓巳は無事医学部に入れたのならまだ卒業ではないはず。それにカズくんと受験会場で出会うシーンで「東大、明日だろ」と言っているので、彼は東大を受けてない模様。
実際卒業証書を持っていないので、拓巳はどこか別の大学の医学部に通っていて、同窓会をかねて東大の卒業式の日に東大卒業組+カズくんのお母さんと落ち合ったものと思われます。
彼のほかにも卒業証書を持ってないメンバーが3人いるので、おそらく彼らもよその大学なんでしょうね。

 


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『少しは恩返しができたかな』(2)-1(注・ネタバレしてます)

2007-07-21 01:16:28 | 他作品
作品の性格上、ストーリー(実話)部分にはあまり触れず、主として役者の演技・演出について心に留まった点を箇条書きで抜き出してみました。

 

・どうせ抗癌剤で抜けてしまうなら、とお母さんに頼んで頭を剃ってもらうカズくん。
二宮くんは頭の形がいいですねえ。実に綺麗な坊主頭になっていました。
坊主にしてから最初の撮影日に、勝地くんが二宮くんの頭を撫でつつ「おっ、やさしい」とか言ってたそうですが、きっと凹凸のないまあるい手触りだったのを「やさしい」と表現したんでしょうね。

・拓巳がドアをくぐり病室の様子を窺うカットの直後に、ドアに背を向けてベッドにぼんやりと腰掛けているカズくんの背中が映されるので、これは拓巳の視界なのでしょうね。
久しぶりに会う親友の、内面の不安を浮き彫りにしたかのような姿に、きっと心中では動揺しながらあえて「ヒマそうだな」と皮肉めいた声をかける。「おっ、タク!」と応じるカズくんもさっきまでと打ってかわった明るい顔と声で拓巳を迎える。
どちらの態度も相手の気分を暗くさせまいとする優しい強がりに思えます。

・カズくんと拓巳のやりとりは普通に同年の友人同士に見える。実際には二宮くんが3歳年上で、勝地くんは普段彼に半ば敬語で話してる(「寒くないっすか?」とか)というのが意外なほど。さすがに二宮くん、「永遠の17歳」と言われるだけはある(笑)。
ちなみに看護士・佐々木実緒を演じた池脇千鶴さんも撮影当時24歳ですが、彼女も十分高校生で通りそう。

・カズくんが帽子を取る前後で彼の頭を見る拓巳の表情。
大げさな表情の変化はいっさいないのに、ちょっとした目線の動きやすっと真顔になるところに、先に廊下を歩いてきた時の足取りの重さ、病室の前でちょっと佇んでいたことと同様、病中の友人に何を言ってあげればいいのか戸惑う少年の心情が表れている。

・卓球部の友人たちとかち合い、帰ろうとする拓巳を「まだ居ればいいじゃん」と引きとめようとするカズくん。拓巳と卓球部のメンバーたちの仲がしっくり行かなくなってるのを取り持とうとする心遣い。
「安心しろよ。もう見舞いなんか来ねえから」と憎まれ口を聞く拓巳に、「タク」とちょっと咎めるような口調で呼び掛けるのも、彼の態度が気に障ったからではなく、拓巳が皆から反感を買うのを心配したからですね。
命に関わる大病を患っていながら友人を気遣えるカズくんの優しさと精神力の強さに驚きます。

・カズくんと拓巳が卓球しながら会話する場面。二人とも卓球のトレーニングをしたとはいえ、ごく滑らかにラリーを続けつつ、声の抑揚も表情も豊かに演じているのは大したもの。
『POTATO』2006年4月号で勝地くんが、「(ニノくんは)台詞のテンポを考えて玉を返してくれるんです。すごいと思いません?」と語っていましたが、勝地くんも負けずにすごかったです。

・「俺は受験を頑張るから、お前も頑張って病気を治せって」と真顔で告げる拓巳。真摯な目の光に思わず気圧されそうでした。
放映当時、「目が強いから制服着てると高校生より防大生に見える」との評を見かけましたが、わかる気がします。実際撮影の一年前まではリアル高校生だったんですけどね。

・自分たちも受験勉強が忙しいはずなのに、カズくんの分までノートを取ったり、英語ヒアリングのためのテープを録音したりしてくれる友人たち。
後に校長先生にカズくんを卒業させてくれるよう訴えたさい、「北原が頑張ってたから僕らも頑張れたっていうか」と語ってたように恩着せがましい部分も全くない。彼らの熱い友情に驚かされました。
この友人たちの中に拓巳の姿はありませんが、それは拓巳と卓球部のメンバーの間に溝が出来ているせいばかりではなく、拓巳がカズくんの健康を心配するゆえに彼の受験を快く思っていないのも一因なのが、後に明かされます。
かつて小児喘息に苦しんだ経験があり、医者を目指しているだけに、まず体の心配が先に立つのでしょうね。

・模試会場で離れた席からカズくんを見つめる拓巳。軽く微笑むカズくんから目をそらし、そのくせ立ち上がったあとに足を止めてまたカズくんをじっと見つめている。
最初は単にテストの出来が悪かったせいで暗い表情をしてるのかと思ったんですが、よく見返してみるとカズくんを見る拓巳の目にはどこか痛ましげな光がある。
病気を押して受験に向かう親友を直視するのが辛くて顔を背けてしまうのだろうなと感じました。
けれど同時に病気に負けていないカズくんの強さに引きつけられる部分もあって、だから目をそらしたかと思うとまた見つめ直してもしまう。
後に本番の面接が終わった直後のカズくんとばったり会ったとき、拓巳が「カズがその体で受験勉強するの賛成じゃなかった。けど、何か逆だけど俺がおまえにパワーをもらった気がするよ」(この時のカズくんの「勝手に取るなよ」という返しも、二人の気の置けなさが伝わってきて良い感じ)と語る、その心境の変化につながってゆく前振り的なシーン。

・歯の痛みを押して勉強を続けるカズくん。
「痛み止め飲んだんだけど全然効きやしないよ」と力なく言う時のふがふがした話し方が、本当に歯の激痛に耐えているかのようで(しかも台詞はしっかり聞き取れる)、二宮くんの表現力に驚かされました。

・氷入りのビニール袋を抱えてホテルへと走るお母さんが転ぶ場面。その思い切り良い倒れ方は本当に怪我をしなかったか心配になるほど。
カズくんの頬に氷を当て肩を抱く仕草と表情にも母の愛が満ち溢れていて、ここのくだりは大竹さんの演技力に目が釘付けでした。

(つづく)


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『少しは恩返しができたかな』(1)(注・ややネタバレしてます)

2007-07-17 01:19:11 | 他作品
2006年3月22日にTBSで放映。
ユーイング肉腫という難病と戦いながら東大に合格を果たしたものの、大学には一日通ったきりで19歳の生涯を閉じた北原和憲さんの、発病から死までの一年十ヶ月をお母様の美貴子さんが綴った同名のノンフィクションを映像化。

ドラマに先立って原作を読んでみて、一番驚かされたのは先生と友達の一種献身的なサポート。
現代にこんな麗しい師弟愛や友情がなお存在していたことに心がじんとなりました。

ジャニーズの中でも演技派の呼び声が高い「嵐」の二宮和也くんを主役に迎え、周囲も地味だが演技派のキャストで固めた。
この「周囲のキャスト」については演技力以外に二宮くんとの演技の相性も考慮されたのか、彼と共演経験があって個人的にも親しい人が少なくない。
母親役の大竹しのぶさん、榊先生役の勝村政信さん、卓球部の友達(キャプテン)役の郭智博くん、そして親友・牧内拓巳役の勝地くん
(キャストの仲良しぶり、現場の和気藹々とした雰囲気が当時の勝地くんの事務所メッセージや二宮くんのブログ「ゲームニッキ」からうかがえました)。

キャスティング以外でも、番宣が控えめだったこと、変にエモーショナルに走らない抑えた演出に、製作スタッフの「本気」を見た気がしました。

勝地くんの演じた牧内拓巳という少年ですが、結構ヒドい子だな、と思います。
こう書くと語弊がありますが、要はストレス耐性が低い、精神的に弱いがゆえに時に周囲を傷つけてしまう男の子という印象でした。

受験のために一人早く卓球部をやめ、懸命に勉強しても思うように成績が上がらない。
一見クールに装っているものの内心の不安を上手くコントロールできず、それがカズくんや卓球部の友達に対する突っかかるような態度となって表れてしまう。
病気による肉体的精神的苦痛をこらえて明るく笑いつづけるカズくんとはまさに好対照。

受験が終わってストレスから解放された後は明るく男気のある少年へと変化し(むしろ本来の姿に戻ったというのが正しいのでしょう)卓球部のメンバーとも仲直りしていますが、カズくんから珍しく弱気なメールをもらったと言って、カズくんのお母さんの前でボロボロ泣くあたりは相変わらず。
面会謝絶になるほどカズくんの病状が悪化している状況で最も辛い思いをしているのは普通に考えれば身内であろう。
その身内であるお母さんにむかって、さらに辛さを増幅させるだろうメールを見せて「カズの病気は治るんだよね?そうだよね?」と訴えてしまう。
親友が死んでしまうかもしれない、その不安感を胸の内に抱えきれず、一番適切でない相手に感情をぶつけてしまう。
嫌味な態度に出るか感情をストレートに出すかの違いはあれど、不安や動揺を表に出さず内に止めておくことができないのは高校の頃と変わらない。

ただまだ二十歳に満たない彼の若さと、その動揺が親友を案じるゆえのものなのを思えば、十分に同情の余地はある。
放映から間もない頃、このドラマの感想を検索していたら、やはりカズくんのお母さんの前で泣いてしまう拓巳の無神経さに言及していた方がいて、「年齢を思えば無理もない」とフォローしつつ「そうした拓巳の性格を勝地涼は上手く表現していたと思う」(概要)と評してらしたのを読んで、我が意を得たりと思ったものでした。

原作には拓巳にあたる人物は存在せず、「医者志望」とか「卓球部を抜けた」とかの設定のみ実在の人物から少しずつ借りて、性格面は全くオリジナルに作り上げられたキャラになっています。
回りの皆がカズくんを気遣い彼に味方する中で、親友でありながら一人突っ張った態度を取る拓巳は物語のスパイス的役割を担っていますが、同時にカズくんと対になる、カズくんの影というべき存在でもあったように思われます。
外見も話し方も大人しそうなのに人一倍強靭な精神力を持つカズくん。外見も態度も強気なのに精神的には存外脆い拓巳。
全く対照的な二人を並べて描くことで、カズくんの強さ、優しさを視聴者に対してより強く打ち出そうと狙ったのではないでしょうか。
そうした製作側の意図に勝地くんはしっかり応えていたんじゃないかと思います。

考えてみればこのドラマの撮影前後(2006年2月)に『幸福な食卓』を撮影してるんですよね。
そちらで演じた大浦勉学はヒロインに対する細やかな気遣いと大らかさを合わせ持ったキャパシティの大きな男の子だった。
ほぼ同時期に正反対と言っていい「普通の少年」を演じているわけですね。


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日本アカデミー賞授賞式(2)

2007-07-14 02:30:30 | 亡国のイージス
あと撮影当時の真田さんとのエピソードとして、
「僕が息が切れてるシーンを撮影するさいに真田さんが『勝地、走ってこい』と言って、真田さんも一緒に走って下さったことがありました」(概要)
という話をしてました。真田さん男前だ
(『月刊SkyPerfecTV!』2006年2月号
(だったかな?)のインタビュー記事でもこのエピソードを話していましたが、そこでは「僕も40になったら若い奴に「走ってこい」と言って、一緒に走る男になりたいです」と続けていました。勝地くんも男前だ)。

もう一つ特筆すべきは受賞者が舞台にそろったところで流れた紹介映像。
冒頭の写真、若い!たぶん『六番目の小夜子』や『永遠の仔』よりも前、事務所に入ったばかりの頃に撮った最初の宣材写真なんじゃないでしょうか。
すごく大人しそうでいいところのお坊ちゃんという感じ。ちょっと女の子のようにも見えます。この顔でガキ大将だったなんて(笑)。


『オール・アバウト・如月行』で「代表作と呼べる役になってほしい」と語っていた通りに、彼の目下の代表作となった『亡国のイージス』。
いろんな意味でこの作品は彼のターニングポイントだったんじゃないかと思います。

以下は憶測になってしまうのですが、2004年初夏の頃には「大学には行くつもり」と語っていた彼が、最終的に進学せずに専業俳優の道を選んだのは、夏から秋にかけて撮影した『イージス』が大きな要因だったように思えます。
これだけの大役を演じきった達成感が、俳優一本でやって行きたい、やって行けるという手ごたえを与えてくれたんじゃないかな、と。
『Look at star! ovation』2006年3月発売号で挙げていた「2005年3大ニュース」の第2位が「映画『亡国のイージス』の公開」だったのにも、彼の作品に対する意気込みがうかがえる気がします(ちなみに第1位は高校卒業、第3位は自動車免許取得)。

あと撮影が忙しくて受験勉強する時間がなかったというのもあるのかも。
『イージス』の撮影は8月28日から11月までかかったうえ(撮影開始以前にも自衛隊体験入隊やアクション訓練を一ヶ月ほどやっている)、彼の撮影は静岡県相良町に建設されたオープンセットが主だったと思われる(オープンセットでの撮影は10月25日がラスト)ので、撮影中は受験勉強どころか授業にもろくろく出られなかったんじゃないでしょうか。
前掲『Look at star! ovation』で「仕事で出席日数が足りなかったので、卒業式の後も学校に通った」話をしていましたが、おそらく主たる原因は『イージス』だったのでは。
『イージス』出演を選べば大学受験はまず無理(その気なら一芸入試も使えたでしょうが)という状況(推測)で、『イージス』の方を選んでくれたことに心から感謝したいです。


p.s. 『イージス』ネタつながりで、以前書いた『イージス』(原作&映画)感想に若干の加筆を行いました。よろしければご笑覧ください。

 


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『笑っていいとも!』+日本アカデミー賞授賞式(1)

2007-07-10 22:55:50 | 亡国のイージス
2006年3月3日に放映。受賞式の方は前々からわかってましたが、『いいとも』は前日出演が知らされた(番組の形式上そうなる)ので、脳内がなかなか忙しかったです。
しかし昼と夜にどちらも生出演(授賞式の方は大分カットされてたので本当の生ではないのでしょうが)、それもかたや天下の『いいとも』、かたや授賞式という大舞台。緊張しいの勝地くんは前日ちゃんと眠れたでしょうか(笑)。

『いいとも』の「テレフォンショッキング」は思いのほか短時間だったんですが、「なぜお土産に『イージス』コレクターズBOXと通常版両方持ってくるのか(笑)」とか、野球のためなら4時起き5時起きOKの気合の入り方を語ってたりとか、なかなか楽しかったです。

真田広之さんからお花が来ていたのも嬉しかった。そして小栗旬くんと別口に「中目黒上腕二頭筋」名義のお花が来ていたのに笑った(注・「中目黒上腕二頭筋」は小栗くんや勝地くんが所属する草野球チーム)。おかげで話が膨らみました。

この番組の勝地くんは結構肩のカチッとしたジャケットを着てたせいかガタイ良さげで、低めの声で言葉少なに、穏やかな調子で話すせいもあって、いつにも増して大人っぽく見えました。
「今年で二十歳になります」と言ったとき会場が「えーっ!?」とどよめいてましたが、さもありなん。
しかし局が違うとはいえ、アカデミー賞についての話題が全く出なかったなあ・・・。


授賞式の感想は以前よそで書いたんですが、若干の補足を。
黒のフォーマルスーツを着た勝地くんはすらっと細身で、少年のように初々しく可愛かったです。同じ日の昼と夜でなぜこうも印象が違うのだ(笑)。

受賞者は男→女のアイウエオ順だったので、舞台への入場も挨拶も勝地くんがトップバッター。
だ、大丈夫か!?とハラハラしたんですが、どうしてどうして。

「噛むのはお約束だからいいとして(いいのか?)、絶句したりしないかなあ、いやいや号泣しちゃうかも(2003年の『さとうきび畑の唄』クランクアップ、2004年の初舞台千秋楽、2005年の『イージス』北陸キャンペーン、と毎年何かしら人前でボロ泣きしている彼なので)」
などという勝手な心配をよそに、滑らかに、とは行きませんが噛むことなくきちんと挨拶を述べていました。・・・成長したんだなあ(しみじみ)。

ただ後にBS日テレで放映された授賞式3時間ノーカットバージョンを見たら、3日の放送では短縮されてた真田さんのコメント(かなり誉めてくれてました)のところで、まず笑顔が消えて何か言いたげな表情(真田さんの言葉に胸打たれてたんでしょう)になり、口がへの字になり、さかんにまばたきを繰り返し・・・・・・あー!泣かないで泣かないで!と思ったら、次の中井さんのコメントが「大ベテランと言われたのがショックでした」と笑いを取る方向だったので、勝地くんも笑顔に戻ってホッとしました。
勝地くんに対する中井さんのコメントが「まあ、なかなかいい相手でした」と存外あっさりしてたのも、「これで俺まで誉めたら完全に勝地泣くぞ」とか思ってのことだったのかな、と想像したりしました。

(つづく)


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趣味は読書。

2007-07-07 03:01:06 | その他
履歴書の「趣味」欄に「読書」と書く人は多い、のだそうだ。  
読書が趣味というと何となく真面目で向学心旺盛というプラスイメージがあるので、書くには無難というところだろうか。
こういう人が実際にどんな本を読んでるかというと、マンガや雑誌、良くてベストセラー作品がせいぜい、なのだとか(個人的にはそれも十分読書のうちだと思いますが)。

さて勝地くんもデビュー当時(中学一年)から一貫してプロフィールの趣味欄は「読書」となっているのですが、実際彼がどんな本を読んでるかといえば――

「最近読んだ本は、向田邦子さんの「寺内貫太郎一家」です。」(18歳当時のインタビュー、ソースこちら)

このコメントにのけぞりました。今どきの十代男子が向田邦子をっ!? 
・・・こりゃ本物だ。真性の本好きだ。

13歳当時のインタビューにある好きな本(作家)のラインナップも「シャーロック・ホームズ」は中学生らしいチョイスだと思いましたが、芥川龍之介(渋!)とか星新一(20年前なら読書好きの中高生が一度は通る道だったでしょうが、近年もそうなのか?)とか、世の流行りすたりなど気にも留めていない感じがすがすがしい。  

その後、『SEVENTEEN』2006年3月15日号の「有名人オススメBOOK☆ベスト3」でまたものけぞらされました。
第1位がリリー・フランキー『東京タワー』というのは、意外に普通だなあと思ったんですが、第2位が『小川未明童話集』・・・。
正直、名前しか知りませんでした小川未明。児童文学というジャンルのゆえかあまり国文学史では重要視されてこなかった(国語の授業で取り上げられない)作家かと思ってたんですが、19歳(当時)の勝地くんが知ってるということは、最近は短編が教科書に載ったりしてるんでしょうか。
もしくは編集部のコメントに「「赤いろうそくと人魚」は学校の図書室で読んだ人もいるかも」とあったように子供の頃に出会ったか(でも最近初めて読んだような口ぶり)、誰か年配の人にお勧めされたかしたのかな?

(ちなみに別のインタビュー記事によると『寺内貫太郎一家』は友達のお勧めだそうです。彼以外にも向田作品を愛する若人がいるわけですね!
もっとも若手俳優さんたちのインタビューなど読むと、勝地くんに限らず「若者の活字離れ」など他所事のように読書家が多かったりする)

さらに第3位は『おおきな木』という絵本。
女性タレントだとお勧め本として絵本を挙げるケースもあるように思いますが、男性が絵本を好きだと公言するのは(『葉っぱのフレディ』みたいな例外をのぞいて)珍しいかも。
まだ10代だから言える、というんじゃなくて、きっと30歳になっても40歳になっても、好きなものを好きだとごく当たり前に言い続けてそうな気がします(最近も『ダ・カーポ』6月20日発売号で「無償の友情の物語」として『おおきな木』を紹介していました)。

なんというか彼には「自分をよく見せたい」という欲をほとんど感じないです。
といって「他人の目など気にせず自分流を貫く」という気負いも感じない。ただ自然にしてるだけ。
思うところ、訊かれた事を正直に(常識と礼節に反しない範囲で)話してるだけ、という印象があります。

あと個人的に嬉しかったのは、第2位のコメントで「(寝しなに読む本の)定番は星新一さんの〝ショートショート〟でしたが、最近はこの1冊です」と話していたこと。
中学一年の頃に好きだった本を6年後も大切に読み続けている。
「サイモン&ガーファンクル(とくに「冬の散歩道」)が好き」というのもずっと言い続けてますし、『BiDaN』2007年4月発売号で、好きな本を三冊あげた中に『寺内貫太郎一家』がしっかり入っていた。
「流行りすたりに関係なく好きなものは好き」、そして「一度好きになったものはずっと好き」なんだなあ、と彼の変わらなさになにやら胸が温まる気分になったものでした。

P.S. その後『寺内貫太郎一家』を読んでみました。石屋を営む昔気質の頑固親父とその家族のドタバタ劇。
貫太郎はすぐにカッとなって手が出る性質だし、貫太郎を中心に家族の誰もが一度は(多くは相手あるいは他の誰かを思いやるがゆえに)「決して口にしてはいけない言葉」を、つい口にしてしまう。
他人であったらまず一生不通、関係の修復は不可能になるだろうほどの暴言をお互い繰り返しながら、最後には謝罪とも呼べないような、短い日常的な言葉のやり取りの中で許し合う。
いや、罵りあっている時点ですでに、心のどこかで相手を許し合っている。
家族の絆の確かさと暖かさを押し付けがましくなく伝えてくれる素敵な作品でした。

この本を読みながら、以前に読んだ瀬尾まいこさんの『幸福な食卓』(まだ映画が公開される前だったので原作のほう)を自然と思い起こしていました。
時代の流れもあり、二つの作品の中の家族のあり方は相当違っていますが、「簡単につくれないかわりにめったになくならない」家族の絆が描かれていた点は同じ。
『幸福な食卓』に出演したさいに、勝地くんは『寺内貫太郎一家』を思い出したりしたでしょうか。

 


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『はなまるカフェ』

2007-07-03 02:10:36 | 他作品
2006年1月18日放映分に勝地くんがゲスト出演。20日に放映された自然ドキュメンタリー番組『1秒の世界』(勝地くんは富士山の環境破壊問題についてレポーターをつとめている)の番宣だったようです。
生放送とあって見てるこちらも緊張しましたが、勝地くんがにこにこ喋ってるのを見て一安心。『週刊なびTV』よりさらにリラックスした感じで、表情も豊かでした。
そして表情や仕草や声のトーンのいちいちが・・・つくづく可愛らしい。例によって箇条書きで追ってみます。

・出演作品一覧に『永遠の仔』や『新・愛の嵐』が入らず、2分程度しか出演してない『涙そうそう』が入るあたりがTBS(笑)。

・「おめざ」の「渡り蟹のトマトクリームほうとう」、美味しそうです。でもカロリーも高そうだ・・・。

・「役者の先輩(升毅さん)の娘さんの店なの、で・・・」と言いかけて、ちょっと「あれ?」って風に首をかしげるのがなんか可愛いです。「娘さんの店」と「娘さんの働いてる店」では大分違いますからねー。
ところで勝地くんと升毅さんってどこかで共演してましたっけ?

・勝地くんの「お母さん」発言。
私はわりに言葉遣いには(自分を棚にあげて)うるさい方でして、普通なら「人前では父・母って言わなくちゃダメだよー!」とツッコむところなんですが・・・勝地くん限定で「アリ」ですね(超欲目)。
「お母さん」ていう時の表情や声のトーンが実にその、可愛らしくてですね。あの顔であの声で、「お母さん」って呼ばれる勝地くんのお母様がうらやましい、とか埒もないことを考えてしまいました。
←P.S. 最近はもう若手俳優(女優)さんの「お父さん」「お母さん」は全然気にならなくなりました。勝地くん効果ですな。
←さらにP.S. 2007年になってからのインタビュー記事では「母」になってるものが多い。編集部で直したのかとも思ったんですが(18歳のころのインタビューでもちゃんと「母」になってるものもあったので)、一方でお父さんは「親父」になってたりする。この不統一加減は彼の喋ったままを書いた、ということですよね?母って言えるようになったんだー、成長したねえ、と何か感慨を覚えてしまいます。

・「(お店の)手伝いはしますか?」という質問。「たま~にしますけど・・・」から「いや、してないです」までの表情の変化が実に可愛い。とくに「たま~に」と言う前の片目を細めたところとか。
しかし「お母さんがお洒落な繁華街のお洒落なお花屋さんを経営」「そのお店がドラマのロケに使われそれを見学してたらスカウト」ってほとんど少女マンガの世界のよう。

・お母さんは「お母さん」なのにお父さんは「親父」(「お父さん」とも言ってたんで、普段面と向かってはそう呼んでるんでしょうね)。
お父さんに対してはちょっと身構えちゃう感じ、お母さんに対しては照れと甘えが混在してる感じが、年頃の男の子らしくて微笑ましい。

・「友達がお父さんとサシで飯を食う」とはどういう状況なのか(笑)。
勝地くんも小栗旬くんの家族に交じってご飯食べたりするそうですが、勝地家も小栗家も「息子の友達と食事をする」というのが日常茶飯事になってるようですね。
今どき珍しくも微笑ましいなあ。

・大黒柱のお父さんのお話。「怒ると怖い」といいつつ「ほんとは優しい」とフォローを入れ・・・成長とともにお父さんの言わんとするところがわかってきて、今は怖いというより尊敬している、と。
お父さんについて語る口調だけでも、お父さんを大好きな気持ちが伝わってきます。
←P.S.『Vivi』2007年2月号のインタビューで「二十歳の抱負」を聞かれたさい、「金銭管理を自分でできるようにしたい」と言った後に「将来は、黙って見守る親になりたい」と続けていて、「それ二十歳の抱負じゃないじゃん!」と笑ってしまいましたが、前後でお父さんの話が出ているので(「(金銭管理を自分でできるようにしたい。)親父にもそう言われてるし」(概要)、「うちの父親も無口なんですよ。」)、つまりは「お父さんのような父親になりたい」なんですよね(ここ最近のインタビューでは「自分も父親になったらあんなふうになりたい」とはっきり話してます)。
これは親の身にしてみれば子供からの最大の賛辞なんじゃないでしょうか。
お父さんはこの記事読まれたんだろうか。また「見たよ」とかボソっと言われたのかな(笑)。

・お父さんは怒るときも半端じゃないそうですが、『Boys Beat』で話していた印象とあわせると、ガーッと怒鳴るのではなく諄々と威厳と理をもって説き諭す感じなのではないかと。
普段は放任主義というかあまり口出ししないそうなので、だからこそそのお父さんが動いたときには「まずい、親父が怒った!」と息子たちも神妙にお小言を聞くんでしょうね。いや想像ですけれど。

・「中目黒上腕二頭筋」ユニフォームでの写真。キャップに「筋」て入ってるのがすごいインパクト。
こんなユニフォームの人たちが練習や試合をしてたらさぞ目立ちそうです(高岡蒼甫くんのデザインらしい。小栗くんが雑誌で話してました)。
余談ですが、勝地くんは「草野球チームでのポジションはどこか」という質問に対してしばしば「エースです!」と答えてます。「ピッチャー」じゃなくて「エースです!」ってところが何か得意気で可愛いんですが(笑)。

・忘年会はかなり気合入ってるみたいですねー。前に笠原秀幸くん(彼が上腕二頭筋のキャプテンだそうです)が雑誌で「忘年会で勝地涼主演で舞台をやった」話をしていました。しかしきらびやかなメンバーだ・・・。

・照英さんによると勝地くんは「モリッと筋肉の付く骨格をしてる」そうなんですが、とてもそんなふうには・・・。
ベンチプレスもらって一年以上経つのに相変わらず華奢なまんまだし。でも元全国三位のアスリートの言うことだしなあ・・・。
←P.S. 2007年6月25日放映の『月光音楽団』を見て、「やっぱり照英さんの見立ては正しかったんだなあ」と思いました。
服の上からは(服から出てる部分も)細っこく見えるのに・・・チーム名は伊達じゃなかった(笑)。

・初映画(『携帯忠臣蔵』)のときに共演の中井貴一さんに助けられた話。中井さん面倒見のよい方なんですね。
『イージス』の時も(アカデミー賞授賞式の映像など見ると)真田さんともども勝地くんを可愛がって下さってたようで。
「え?聞こえない」という中井さんの口真似も可愛かった。

・目のせいで先輩にからまれたりしたそうですが、わかる気がします。
アップになった時思いましたが、笑っていてさえ目が強い。目の回りだけハイライトが当たってるかのよう。
真っ白な白目と澄んだ黒目のコントラストが本当に綺麗です。

・「一秒の世界」の映像紹介。赤い服と青い服が山に登ってると、つい青い服の方が勝地くんのような気がしてしまう(『永遠の仔』のせい)。
それととくにスタイリングしてないと思われるストレートの髪に注目。
『六番目の小夜子』や『永遠の仔』で、小さい子供のようなサラサラの細い髪質を「綺麗だな」と思っていたので、久しぶり(『六小夜』は2006年1月1日のCS再放送で見たので私時間としては「最近」だったんですが)に彼のサラサラ髪が見られたのが嬉しかった。
個人的に勝地くんの髪型はこの『はなまるカフェ』みたいな感じがベストなんですが、短いとせっかくのサラサラ感がわからないのが惜しいとも思うのです。

・赤いオープンカーの写真に笑ってしまった。格好つけてんなあ(笑)。

・ラストで咳き込んじゃってましたが、お正月のスキー旅行で引いた風邪が抜けてなかったんでしょうか。水のコップを両手で持ってるのが可愛いぞ。

 

なんか「可愛い」ばっかり書いてたような気がしますが(笑)。
それにしても勝地くんはまわりの人に愛されてるんだなあと改めて思いました。照英さんや中井さんのような役者の先輩、家族や友達。
とくに友達については本人もインタビュー記事で「一番自分の支えになってくれる存在」「友達と過ごす時間が一番大事」というようなことを言ってますし。
インタビューの7割くらいはどこかで友達の話が出てきてる気がします。
ナビ代わりに車の隣に乗ってもらうとか、そういう我が儘を言える、甘えられる友達がいるというのは彼の財産だと思います。
勝地くんがまわりを大事にすればこそそれが返ってくるんでしょうね。

 


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