・原作者・福井晴敏さん登場。福井さんはさすがにメディア慣れしてるのか、緊張の様子もなく(「テンションが低い」とリスナーの方にも言われてました)例の淡々とした声でさらっと面白い事言っては笑いを取っています。
「宣伝スタッフ一同、死ぬほど頑張って、広報してきましたからねえ」との言葉は、原作者の立場を超えて映画スタッフの一員として殺人的に多量の宣伝活動をこなしてきた福井さんだけに、なんとも実感がこもっていました。
この年福井さんは『イージス』以外にも『終戦のローレライ』(映画版タイトルは『ローレライ』)『戦国自衛隊1549』と原作作品が一気に三本映画化され、その全ての宣伝活動に深く関わってたわけで・・・。
このあたりの死にそうっぷりは実録マンガ「東向島ディストラクション」(福井晴敏×樋口真嗣『爆発道場』収録)で知ることができます。
・福井さんによる如月行役オーディションの詳細。履歴書の束の一番上に勝地くんの履歴書があり、写真を見て「これでいいじゃん」と思ったと。
ただちに吉田さんが笑いつつ「今ね、二つの意味に受け取れる。ダントツによかったのか、もしくは誰でもよかったのか」とリスナーのツッコミを代弁してくれる。
それを受けて福井さんも「いつもキャスティングイメージというのは特に決めてないんだけど、無意識に想定してたんだろう行のイメージに勝地くんの写真を見た瞬間ピタッとはまるものを感じた」(概要)とフォロー。
そして決定打となったのはオーディションでの「目力」。しかし運動神経のテスト・・・これじゃやる意味ないじゃん(笑)。
・「さっきから40分以上の生放送を経て、どちらかというと勝地くんのアタフタぶりがリスナーの方には伝わっているかなという気がするんですが、今日の勝地くんの目を見て、福井さんどう思われますか?」との吉田さんの問いに「そういう意味でいうと、色気あるんですよね」とはちょっと意外なお答え。
それこそ微笑ましさが先に立って目力はどっかに消えちゃってるんだろうなとリスナーの方は想像してたろうし、吉田さんもそういう返事を予想してたんじゃ。
福井さんはオーディション時点でまだ17歳だった勝地くんの「ちょうど端境期にいるってところが、その危うい感じを含めて」、実年齢は21歳だけど精神的には15歳で止まっている行のキャラクターにちょうど良かったと続けてたので、「目からビーム」を飛ばしてるかと思えば生放送であたふたしつつ屈託なく笑ってるギャップの大きさ-一種の不安定さに「危うい色気」を感じたってことなんでしょうかね。
現在勝地くんは行と同じ21歳ですが、いくぶん大人っぽくなった気はするものの、今もって外見的にも内面的にも「端境期の危うさ」を持ち続けているように思います。
福井さんは「たぶん(本当の)21歳の人だったら如月行にはね、たぶん違ってたなって思うんですよね」と話してましたが、彼なら充分いけるんじゃないか。21歳の勝地くんが演じる如月行も見てみたいなあ。
この『オールナイト・ニッポン』の頃のような髪型で原作のラストシーンをぜひやってほしい。あるいは『オール・アバウト・如月行』の髪型で『920を待ちながら』とか。
ただ『920~』にせよ『C-blossom』にせよどちらも勝地くんが出てきた時点でネタバレになってしまうんですよね。『コール・ザ・ロール』は行の話だけだと5分で終わっちゃうし。
・ヨンファ役中井貴一さんのコメントが流れた後、中井さんが勝地くんのお母さんが経営するお花屋さんのお客さんでもあるという秘話?が明かされる。
これは『イージス』以前から、というか勝地くんのデビュー前からのようで、勝地くんがデビュー年(2000年)に映画『携帯忠臣蔵』で中井さんと初共演した時には「あの花屋の息子です」的な自己紹介をしたんだとか(このエピソードは『イージス』キャンペーンの頃に出演した別のラジオ番組で話してたみたいです)。
ちなみに勝地くんがスカウトされたさいにはお母さんが貴一さんのお姉さんの中井貴恵さんに相談をして、「フォスターはいい事務所」と教えてもらったそうです(これは勝地くんが2005年12月のトークショーで話してたそう)。
勝地くんのファンとして、彼のデビューの心理的後押しをしてくれた貴恵さんに感謝です。
・佐藤浩市さんからのメッセージを受けて、勝地くんが佐藤さんと一緒に取材を受けたさいに、緊張のあまり汗が止まらなくて「お前、汗すげーなー」とツッコまれたエピソードを紹介。
当時ワイドショーで「勝地涼 汗だく会見」とかタイトル付いてたあれですかね。取材自体に緊張してたのか佐藤さんと二人なのに緊張してたのか。来年公開の映画『少年メリケンサック』では再び佐藤さんと共演ですが、今度は一緒のシーンどの程度あるんでしょうね。
ついでに『イージス』での佐藤さんの「制服組とはまた違うスーツの男の格好良さ」の話から「佐藤さんのカッコよさとはまた違ったカッコよさを持つ男」というフレーズでゲストの軍事評論家・神浦元彰さんの紹介に持っていく吉田さんの強引な話術に笑ってしまった。
・「日本の自衛隊は陸・海・空の中でどこが一番強いんですか?」との質問メールに、「陸です」と間髪入れず解答する神浦さん。
その理由が「私が陸出身だから」(神浦さんは元陸上自衛隊員)というストレートな身びいきっぷりに笑います。神浦さん面白い人だなあ。
・ついでの質問メールは「神浦さんに質問です。好きな女性のタイプを教えてください」。
軍事ジャーナリストの方にこの質問ですか(笑)。勝地くんもメール読み上げながら途中で笑っちゃってます。
「俺、ダメだよ~」と笑いつつ言う神浦さんに吉田さんが「何照れてんですかー!」とツッコんでたり。結局吉永さゆりさんについてあれこれ語るのを「長くなりそうなんでCMの間に聴きましょう」と吉田さんに切られる。
軍事ジャーナリストというと固いお仕事なイメージでしたが、かなりイメージ変わりました。
・「キャンペーンではどんなことが一番印象に残りましたか?」という質問メールへの解答。ここから私の勝地くんファン歴が始まりました(詳しくはこちら参照)。
このメールを読む直前、吉田さんにイージス艦「いそかぜ」セットでの撮影について「大変じゃないですか、体力的に」と聞かれた時にも、
「大変だったんですけど、でも現場のみなさんが大変なシーンになると「おい、大丈夫か?」とか、どこ歩いてても声をかけてくれたりしたので、ものすごく元気になった」(概要)
と答えていて、自分だって大変なときに回りの人たちの思いやりをちゃんと受け止めて感謝する気持ちを持てる彼は、本当に素敵だなあと改めて思いました。
・髪型の話になったさいに、以前役のために坊主にしたこともある(2003年の単発ドラマ『さとうきび畑の唄』ですね)ので、「髪の毛なら、(どんな髪型でも)何でも・・・来いです」と答えていたのに、映画『東京タワー』でのモヒカンを思い出してつい笑ってしまった。この言葉に偽りはなかった!
しかし「何でも来い」というわりに、言葉に間が空いてたり語尾が弱々しかったり――微妙に自信なさそうなのはなぜだ(笑)。
・寺尾聰さんとのエピソード。初対面のさいに「君が如月行か。頑張れよ」と声をかけてくれ、撮影の空き時間にも「いいか、お前はとりあえず人に負けない特技を見つけろ」と励ましの言葉をくれたそう。
そしてジャパンプレミアの後、未成年だった勝地くんが先に帰るときには、「この先お前とは共演できるかわかんないけど、遠くで見守ってるからな」「なんかあったらいつでも言ってこい」と握手とともに言われて、「何とも言えない、今までにない感情の涙が出てきちゃって」。
寺尾さん何と男前な。「お前」という呼びかけも作中の擬似父子関係を思わせる暖かさです。
そして寺尾さんの言葉に涙を流し、帰りの車の中でマネージャーさんに向かって「超カッコいい!めちゃくちゃカッコいい!」と言い続けていたという勝地くん、なんて素直で可愛らしい。
もうすぐ19歳になる男の子にいきなり泣かれてしまって、寺尾さんもさぞびっくりしたことでしょう。泣いた本人さえびっくりしてるんだから。
・番組も終盤に入り、「落ち着いてきましたか」と吉田さんに質問されて、
「落ち着いてきましたけど、何言ってるかあんまりわかってないかもしんないです。・・・大丈夫です!」
それ落ち着いてないじゃん!大丈夫じゃないじゃん!(笑)。
・リスナーからのメール紹介。携帯料金の請求が4万円も来てしまって、親に携帯を取り上げられそうになったという17歳の女の子から。
4万円はさすがに使いすぎ、ということで「何に使ったらそんなになるんだろう」という吉田さんに、「17歳ってことは、お年頃なので、彼とかに電話してるんじゃないですか?」と勝地くん。
「お年頃」という年寄りじみた表現に吹いた。あなただって18歳のお年頃じゃないか。
・勝地くんが電話よりメール派だというのを聞いて、吉田さんが「ちょっと意外。だって声めちゃめちゃ格好いいから電話した方が何かとウケが良さそうじゃないですか」。
本職(アナウンサー)の方が聞いてもやっぱりいい声なんだなーとちょっと嬉しくなりました。
映画や舞台などの感想を読むと、特にファンじゃない人からも「声がいい」と言われてること多いですね。
声優としての仕事(RPGゲーム『DRAG ON DRAGOON 2』、アニメ『銀色の髪のアギト』)は結構批判されてますが、声そのものがダメって意見は見かけませんし(むしろトータルでは批判しつつも「声質自体は良い」と書いてる人が少なからずいる)。
すごいところでは、店頭で『DOD2』のデモが流れてるのを通りすがりに見かけて主人公の声に一発で惚れ込み、声優が誰なのかどんなゲームなのか一切の知識がないままその場で購入してしまった、という方の話をブログで読んだことがあります。
この『オールナイトニッポン』から3年近く経ちますが、少年の清潔感と大人の落ち着きが同居した柔らかな響きの声は、今も変わってませんね。
・「長文ではなくて、本当に一行で終わるような短いメールを繰り返してるのが好きなんです。基本的に寂しがりやなんで」。
テキストで初めてこの発言を読んだとき、軽くショックを受けたのを覚えています。まだ映画公開からさほど間もなくて、勝地くんに如月行のイメージを重ねる部分も強かったころなので、「寂しがりやで友達に一行メールを繰り返す行か~」と、今時の男の子な姿に役とのギャップを感じたのですね。
考えてみれば番組内での受け答えのすべてが行っぽくないんですけど(笑)、この台詞には特に「本当に普通の男の子なんだなあ」とつくづく感じました。
その子が役の上ではああなるわけで・・・今さらながら不思議です。
・先祖代々受け継がれているホクロを守りたい、という男の子からのメール。
四代続けてみんな唇の右下にほくろがあるのだそう。ジョースター家の星型のアザ(『ジョジョの奇妙な冒険』)みたい。しかし勝地くん&吉田さんも言ってましたが、どうやって守ればいいものなのか(笑)。
そこから勝地くんが両親のどちらに似てるかという話に。勝地くん曰く「お母さんに似てると言われますね」。
園芸雑誌の記事ほかでお母さんのお写真を拝見したことありますが、確かに顎のラインとか目元が似てる気がします。今よりもデビュー当時、13歳くらいの頃の方がより似てるかな。
・勝地くんのスケジュールのハードさ(朝3時まで生放送のラジオ番組をやったあとに翌朝は東京→名古屋の舞台挨拶)に「むちゃむちゃ大変じゃないですか」と驚く吉田さん。
でも勝地くんは「全然問題ないです」と余裕の口調で頼もしいお答え。「ちょっと今興奮してきちゃってるんで」。
たぶんアドレナリン出まくってナチュラル・ハイ状態に入ってるんでしょうね。