about him

俳優・勝地涼くんのこと。

不要不急

2020-08-20 09:52:39 | その他
2007年放映の大ヒットドラマ『ハケンの品格』が13年を経て続編が作られると聞いたとき、正直彼の出演はないものと思っていました。なので出演するのがわかったと知った際は素直に嬉しかったです。
そこまで重要な役ではなかっただけに「演技力を買われたのかな」と思えたし、何より安定した視聴率が見込めそうな作品で毎週彼に会えるというのが大きかった。ところがまさかの疫病流行に伴う緊急事態宣言で撮影が延期に──。

この新型コロナで多くの職業が打撃を被りましたが、とりわけ影響が大きかった業界の一つが芸能界だったと思います。ライブも舞台公演も中止、映画の公開やさらにはドラマなどの撮影も軒並み延期となった。
多くの観客が集まることで感染が広がる、観客のいない撮影現場であっても俳優同士やスタッフが密になれば感染リスクが高まるというのが一番の理由ですが、緊急事態宣言下にあって娯楽や芸術は不要不急と見なす雰囲気が醸成されたのも大きかったのでは。
宣言解除後は感染防止対策を取ったうえでドラマの撮影も再開されましたが、東京の小劇場でのクラスター発生などで、いまだ芸能界周辺には逆風が吹いていると言えるでしょう。

そんな状況下だけに、予定より短い話数ながら無事放映を終了した『ハケンの品格』最終回における主人公春子の、人間は無駄だらけの存在、やけ酒を飲んだり嫉妬したり恋愛したり失恋したりする「無駄」こそが人を人たらしめているのだという主張が胸に沁みた。無駄や不要不急こそが人間性の豊かさを形作っているのだという、脚本家の方の想いを強く感じました。

今再び全国的に感染者が増加しています。コロナと家計の両面で不安感が胸に貼り付いてはいるものの、不要不急を楽しめるような心の余裕も失わないでいたい。彼のお芝居や今後の展望にワクワクできるようでありたい。感染拡大によって彼の活躍の場が狭められないことを切に願います。

お誕生日、おめでとうございます。

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