このホットドッグやっぱりユーキのおごりだったりするんでしょうか。恋人のみならずその教え子の食費まで持つんじゃ、時給900円なのに大変だ。
・ホットドッグを食べると大作が29歳イケメンバージョンに。一方でユーキは43歳ぷよぷよバージョンへ。本人はそんなことはつゆ知らず「毎日走ってるとお兄さんみたいにスリムになれるぞ」なんて言ってるのがなんともはや。
別にユーキ自身は自分の20年後の外見なんて知らないんだから身の程知らずな発言じゃないんですけどね。
・「ユーキくんも一緒に走ろうよ!」(20年後に太るのを防止するため)と言われて、「なぜ?」と疑問形だったのに結局素直に一緒にジョギングを始めるユーキ。とことんめぐるには弱いです。
めぐるたちと並んで走るユーキくん、ヘンな掛け声と闘魂ハチマキにもかかわらず、すらっとした立ち姿がえらくいい男なんですが♪
・変装してめぐるたちの後をつけていたはまるが、レンガ模様のビニールタイル?を投げて大作の足型を取る。このあとの会話からするに、大作にジョギングシューズをプレゼントするためだったよう。
バースデイのビビンバといい、娘への愛情表現が妙に間接的なんですよね。そして金に飽かせての行動ばかり。この前のシーンでユーキの時給を聞いてきたのもそうですが、金でしか物の価値を量れない。これは後々めぐるにガツンと指摘されることになります。
・大作の姉・陽子が一緒に走りたいと意思表明。初登場とうってかわったしおらしい態度は、大作の努力を見て自分も痩せられる希望をもったことで、かつてのユーキ同様太ってるために諦めてた恋愛―女の子らしい幸せを掴めるかも、と思ったからなんでしょうね。
この回、「太ってる=恋愛できない」「恋愛はまず見た目が大事」という図式が繰り返し描かれていて、何とも容赦ないというか。終盤の「優しい男の子が好きなんだ」で救いを用意したかと思えばそのまま素直にオチないし。
・表の看板を派手に笑った江口に対して、塾長がいきなり後ろからダイナミックな飛び蹴り(飛びパンチ?はっきり見えなかった)を。しかもわざとかそうじゃないのか「裏ビデオ」とか呼びかけるし。
江口も「裏じゃなくてエロっす。いやエロでもないけど」とお約束な答えを返してくれます。
・通りすがりの女の子(みちる=黒川智花さん)にぶつかられたために、塾の看板が「太先輩アカデミー」に。看板書き間違えたからって看板にあわせて名称を変更せんでもよかろうに。とりあえず余計な点の上に紙でも貼っておくとかさあ。
個人的には「太」よりもその隣のうさぎっぽいキャラクター(塾のマスコットキャラ・ビクトリー先輩)のウマヘタ絵の方が気になります。
・食べすぎで倒れて担架で運ばれる大作。口にホットドッグ右手にソフトクリーム左手に?のわかりやすい&無茶な食べすぎの構図がベタで笑えます。
・保健室で体重をはかり70キロを切ったと知った大作は、喜びのあまりパンツ一丁のまま廊下へ飛び出す。おいおい、と思ったら案の定女子に悲鳴上げられてましたね。
・自分のために必死で痩せた大作に対し、あっさり笑顔で「ごめんね、でもわかって。(彼のことを)好きになっちゃったの」と答える雪子。9歳なのに悪女っぷり全開です。
将来大作くんは彼女と結婚するわけですが、苦労してないかなあ。
・「負けるってわかってて挑戦しないのと、負けるってわかってて挑戦するのとは全然違うんだよ?」
基本はコメディなこの作品ですが、一話に一箇所ははっと胸をつかれる人生訓が盛り込まれてたりする。笑わせて笑わせてどこかほろっとさせる。そしてどこかしら明日に向かう勇気が出てくるような。
思えば一週間を終えた金曜日の夜に見るには最適のドラマでした。
・サッカーボールを巧みに操りながら登校する山内くん。この「生活即練習」な光景に、何だか『キャプテン翼』を思い出してしまった。
・山内くんを金で買収しようとするはまる。小学生相手に札びら切るなよ(笑)。拒絶されて「金だぞ!金はいらんのか!?」ほんとうにお金以外の価値観がわからない人なんだなあ・・・。
知らない人から金を貰うのに抵抗があった(あれだけ大金出されたらかえって恐いわな)というだけでなく、「絶対負けねー!」と負けじ魂を優先させた山内くん、顔だけでなく中身も男前です。
・山内くん応援団は見事に女の子ばっかり。雪子ちゃんが「先輩ー」と言ってるから一つ年上なんですね。この年頃の一歳差はスポーツで競いあううえではかなり不利では。まあそれ以前の問題という気もしますけどね。
「ぜってー負けねー」と不敵に笑う山内くん、肥満児で一つ年下の大作くんを頭からバカにしてかからず真剣に戦う気でいる。爽やかな子だなあ。
「見た目より中身」な大作くんの恋のライバルを、安直に「見た目はいいけど中身はヤな奴」にしなかったのはさすがの匙加減。
・応援団の彼女たちが振ってるうちわに山内くんの顔が。彼女たちの手製?小学生にしてファングッズまで存在するとは。恐るべし山内くん。
・「よーい、ドン!」の合図でスタートを切る大作くんと山内くん。スローモーションで捉えた走る二人の姿、よく見ると山内くんの靴ひもがぶらぶらしてるのがわかる。そのあとのこけるシーンの伏線ですね。
・山内くんが転んだスキにゴールインすることをせず、彼に手を差し伸べる大作くん。しばしその手を見つめてから振り払い、走ってゴールを決める山内くん。
山内くんが大作くんの手を振り払ったのは邪険なようですが、負けず嫌いの、そしてサッカー少年だけに勝負の非情さをよく理解してる彼としては自然な行動ですね。しばし逡巡したあたり大作くんの優しさはちゃんと受け止めているわけだし。
ここは二人とも態度が男前だなと思います。
・雪子が三人で動物園に行こうというのを断る大作くん。その理由はめぐるの方が好きになってしまったから。
じゃあ何のために走ったのか、ということになりますが、これは「負けるとわかってて~」というめぐるの言葉に動かされたからでしょうね。つまりは自分自身に勝つため。そして自分を励ましてくれためぐるの気持ちに応えるため。
山内くんのほうもあの負けず嫌いっぷりから推すに、雪子ちゃんと動物園に行きたいからというより挑まれた勝負から逃げるのは男らしくない、負けたくない、という気持ちから勝負を受けたように思えます。
そもそも山内くんはどの程度雪子ちゃんに気があったものやら。最後に「雪子ちゃん~」と甘い声をかけたりしてますけどね。
・山内くんに肩を揺すられても地面に座り込んだままの雪子ちゃん。その表情には屈辱感があらわ。
自分を好きだったはずの男が別の女に靡いたと知るなり彼に執着しはじめるという・・・。子供ながらすごく女の性(イヤな面)を体現してるような子です雪子ちゃん。
ここから山内くんそっちのけで大作くんへのラブコールがはじまり結婚に繋がったわけでしょうね。数年後には大作くんの美形化がはじまったんでしょうし。
・めぐると大作の動物園デート。「あー!」と口を開ける大作29の表情と声の無邪気さときたら。
シーン的には少ないものの阿部さんの子供演技は実に見事で、外見と言動のギャップで笑いを誘ってくれました。イケメンであることがそのまま笑いになるという(笑)
・象に興奮する大作くんと、「大きいねえ、格好いいねえ」と言いながら大作くんの顔ばかり見てるめぐる。
めぐるの手にはフランクフルト?が二本。格好いい大作とデートするために常に満腹状態をキープしたいのはわかりますが。この日だけでめぐる何キロか太ったんじゃ。
・20年後の大作くんにメールを送るめぐる。ということは現時点で9歳の大作くんはメアドつまりは携帯を持ってるわけですか?今どきの子としてそう珍しくはないけどあの両親のキャラからしてもちょっと意外。しかし息子の名前「大雪」ってそのまんまじゃん。
・いかにも高価そうな毛皮のコートで「デリ金田」を訪れ、店中の商品を買い占めるはまる。乞食ルックから毛皮まで、はまるのファッションは幅広すぎです。
・訛りまくりのカントリー少女みちる登場。ここまで訛るのもなかなか難しいと思うので、これは黒川さん名演技です。
・エンディング恒例の「キャストが子供の頃なりたかった職業(子供の頃夢見てた20年後の自分)」の絵。今回は勝地くん。
彼の夢が「野球選手」だったのはファンの間では有名ですね。勝地くんはピッチャーだった(今も草野球チームで一応はエース。「一応」と付けたのはほとんど試合やってないらしいため(笑))ので、この絵の左の方にいるピッチャーが「20年後の自分」なわけですね。いや本当に書いたのはスタッフさんでしょうけど。
(つづく)