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島スープ 秋は本島で

2014-02-19 | 瀬戸内国際芸術祭

春の沙弥しゃみ千年スープ、夏の伊吹島 副産物スープ と続いたEAT & ART TAROさんの島スープ
最後の秋会期は本島ほんじまで「結びのスープ」です
本島の家庭の多くは、何故か香川県ではなく 岡山県倉敷の塩屋味噌 を使っているそうです
香川と岡山 両県の中間点に位置する本島には、塩屋味噌のように それぞれの文化がごく自然に
入り混じっていることから、2つの文化を結ぶというイメージで作られた味噌仕立ての島スープです
蓮根饅頭には 鯛や牛蒡など、本島でとれた食材がたっぷりと入っています
地元のお母さんたちが作った本島の家庭の味「たこ飯」といっしょに美味しく頂きました

え~、「結びのスープ」で最後となりましたが、中には3島全部に来てくださった方も・・
ハ~イ、私たちも皆勤賞です 
島スープが提供されたとまり自治会集会所の隣、木烏神社こがらす    は泊地区一円の産土神うぶすながみ
日本武尊が瀬戸内海を巡行の際、濃霧のために迷っておられたところ、一羽の烏が現れ
水先案内をした後、島に帰ったのでここに祠を建てて祀ったのが始まりと伝えられています
因みに、同じ頃にオンエアのフジテレビ「海の上の診療所」の第一話は、本島が舞台で
この木烏神社も出てきたそうです  観ていないのでストーリーは分からないのですが・・

島スープがオープンするまでの間、近くをちょっと歩いてみました
「見にきてね」の看板に誘われて行ってみると、子供たちが大切に育てたキバナコスモスが朝露に輝いていました

本州と四国が最も接近する海域は潮の流れが複雑で塩が湧くように見えることから「塩飽しわく」と呼ばれるようになり
この辺りの大小28からなる島々を塩飽諸島といいます  また、本島は塩飽水軍の本拠地でもありました
そして、ここは元鯛漁の網元だった、築100年以上の古民家民宿です
ほんの100食の島スープを食べるために春・夏の2回は高松のホテルを早朝出て電車やバス、船を乗り継いで
なんとか一時間余前にたどり着いていたのですが・・ 今回は歩いて数分の塩飽家に泊まって、皆が乗ってくる
船が着く直前に並ベばいいのですから、朝の散歩も出来るほどの余裕でした

塩飽家は島で獲れた魚料理が自慢と言うことで・・ 初日の夕食はこれ
写真の他に玉ねぎのおみおつけも有ります
姫路から来た写真同好会の男女十数人のグループは鯛の尾頭付きに大喜び
薄めの味付けやお酢の利いた酢の物に、もちろん私たちも大満足
食事も一段落、のんびりしていると・・ お客さんが多いので別館に泊ってくださいと案内されたのがここ↓
えぇ~~、古民家じゃないの~? 食事もいちいちさっきの所に行くの~?と最初はがっかりだったのですが・・
新築とは言わないまでも、まだそれほど年数が経っていない3DKと広い浴室の家まるごと一軒をなんと2人で
好きに使っていいとのこと・・ 古民家は昔の造作で廊下が無いのでトイレや浴室に行くために一部屋を通路
として空けておかなくてはならないみたいだし、テレビも一台しか無いからニュースや天気予報も見たい時に
見られない・・ 考えてみたら、実際はものすご~く優遇されちゃったみたいです

2日目、丸亀から帰って、古民家に夕食をしに行ったら、食事を置いた4つの長机が寺子屋の様に同じ向きに
並べられ、3組のお客さんが会話もなく静かに食べていましたが、それじゃ何だかつまらないので目が合った
一人旅の若い女性と机をくっつけて瀬戸芸や全国の美術館のことなどおしゃべりをしながら食事をしました
その流れで、彼女は、部屋が余っている私たちの別館に一泊することになり、誰にも遠慮することなく楽しい
話題で盛り上がり、夜は更けていきました
朝は毎日こんな感じで生卵が卵焼きになったりです
まあ、朝食はワンパターンでも構わないのですが・・
問題は夕食  上の写真がそっくりそのままの毎日
どうやら、連泊をする人はいないらしく金太郎飴的な献立です(笑
それでも、3日も同じじゃ申し訳ないから、最後の晩は考えると言われたので、昼食のメニューにある鯛カツ丼を食べてみたいとリクエストしました
キャベツの千切りを敷いたご飯に鯛のフライを載せた丼ですが、目先が変わって美味しかったですよ

食事がワンパターンなどと書き連ねましたが、総合的には居心地の良い民宿でした
民宿のご主人は、次回も別館をとっておくと言ってくれたし、また行ってみようかな
別館には、私たちの前に渡辺 謙・南 果歩 夫妻が泊まっていたとか


・瀬戸内国際芸術祭2013 秋・本島・島スープ