一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

住宅の床材提案と注意点・無垢材(1)

2006年11月14日 12時08分46秒 | 住宅の材料を考える
こんにちは、清水煬二です。

床材について何回かに分けてお話していきたいと思います。

まずは、無垢材についてですが、今朝、数ヶ月前に全面リフォームが完成したお家にお伺いしていました。ご自宅でピアノを教えていらっしゃる先生で、グランドピアノとスタンドピアノをリビングに置いています。

そのピアノの先生が「いい音になったとは思っていましたけど、調律の先生も『いい音ですねぇ。へたなホールよりいい音ですよ。柔らかくていい。この床材がいいんでしょう。』と言われました。」と喜ばれていたのです。


床材そのものの質感や暖かさなども気に入って頂いていたのですが、言われてみるまで、無垢の床材の種類が音に関してそれほど関係することは私も考えていませんでしたので、私も「なるほど、良かった良かった」と思って、先程帰ってきたのです。

もっとも壁を2重張りにしたり、グラスウールを入れたりということは、ピアノの先生なので提案して行いましたが、サッシも変えたので気密性も良くなって、音が反射し過ぎて気になるのではないかと心配していました。完成時にもその心配はお伝えしていたのです。

この床材は、3センチの厚みの無垢材で無塗装品を現場で自然塗料で仕上げてもらっています。いつもよく行うパターンですが、節が気にならない方でナチュラル色でOKの人には、以前からお薦めしています。

節が無くて、少し色が付いているものを好まれる方には、別の15ミリの厚みの堅い無垢材です。その他のご希望の場合は、何を使うかまちまちですが、最初の2つは良く使うものです。


この方の場合、最初の3センチの厚みのものをリビングとダイニングに使い、隣の部屋は、15ミリの厚みでお手入れの簡単なナラ材の工場塗装済み品にしました。

「いつ温度計を見ても部屋の温度が2度違うのです。見た目は冷たいけど暖かい。いらっしゃる方にも家族にも評判いいです。」とおっしゃっていましたが、暖かさだけであれば、桐材や杉材の方が効果がありますが、価格や傷の付きにくさを考えるとこの赤松の無垢材は、お子様の部屋でも気にせず使えるのでお薦めです。ナラ材などよりは柔らかいですが、厚さ3センチで自然塗装ですので歩行感も良いのです。

この3センチの無垢材は合板の床材とは比べ物にならないくらい感触も歩行間も、見た目も良いのですが、仕上げ感の好みは個人差がありますので注意して下さい。


また、無垢材を使うにあたっての注意点が、設計時、選択時、工事時、それぞれあります。気になる価格のこともあります。これらに関しても、今後連番を付してできるだけ早めに何回かに分けてお話していきましょう。




今週土曜に今年最後の住宅の勉強会を行います。

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住宅の手摺の間違いからわかること…

2006年11月13日 09時49分25秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。


住宅の手摺が必ず付くようになってきたのは、まだここ数年~10年くらい前からですが、

当初は一流のハウスメーカーでも、トイレの手摺が、全く意味の無い思わず笑ってしまう場所ような場所に付いていたこともありました。

手摺は、実際に動作してみて、どの位置にどの高さで付けるかということを決めるべきですが、通常の健常者には一般的な位置で良いでしょうし、もっと言えば邪魔な場合があるので、無い方が良いと私は思います。

お年寄りや手摺が無いと歩行できない状態の特定の方のために手摺は付けると効果があるのですが、これはそれぞれの人によって取り付け位置は全く違います。これがわかっていないため結果的に意味のない場所に、図面で適当に付けてしまうのです。


先日も、市からの依頼で介護保険を使って改築する方の工事内容や見積もりのチェックやアドバイスに現場へ行きました。業者の見積もりや図面、内容を拝見すると介護関係専門の販売や工事業者のはずが…、???でした。部屋から玄関、門扉までの手摺取付けだけの工事ですが、ただご希望通りに手摺の取り付けを提案しただけ、というのがハッキリわかりました。

質問すると担当者が家族の方の要望だけで手摺の位置と高さを決めただけで、ご本人には確認していないということでした。

私はそのご老人に実際に動作して頂き、そのあと私も自分で何度もその方のマネをしてみて、いくつもの指摘や変更、追加、改善を提案させて頂きました。これは邪魔になるとか、この場所は必要なくて、ここにないと不安だとか、実際にやって頂いて、ご本人からご意見を頂き、お話できない方の場合は、自分で同じ動作をその方の気持ちになり、試行錯誤して決めるべきなのです。できれば、数年後はどうなっているかということも考えます。さらに言えば、手摺につかまろうとして、つかめなくて転倒して怪我をする事故が多いことを考えれば、単純な考え方ではダメなこともわかります。

ご家族の方からは、「本当に専門家の提案を聞けて良かったです」と何度も感謝、感激されました。私は、介護の専門家ではなく、ただの建築士です。その業者の担当者の方こそホームへルパーですし、いつもそういう介護の仕事をしているのですから、専門家です。

なぜこうなるかというと面倒なことをせずに、工事も手配の必要な工務店の仕事をできるだけ減らして労力少なく、簡単に自分達の器具が売れた方が良いからです。その方が仕事の効率も上がり、苦手で面倒な工事も必要なく確実に利益が見込めるので会社には褒められるのですから、やはりどうしても立場立場によって、考え方や行動が変わるのは止むを得ないでしょう。


どの視点で考えるか、これによって実は大きく変わってしまうのは、住宅だけではないでしょう。




※ 今週の土曜日はミタス一級建築士事務所で勉強会があります。

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住宅の標準的な工期は?

2006年11月12日 18時56分35秒 | 住宅ノウハウ・実例
ミタス一級建築士事務所の清水です。
朝から打ち合わせが続いていたので、本日のブログは遅くなりました。


さて、住宅の標準的な工期はどのくらいでしょうか?

これはもうまちまちですが、一般的な注文住宅の木造軸組み工法は、110日と言われています。しかし、外壁を塗り壁にするのかサイディングにするのかによっても、工務店によっても、大きさや手の込みよう、大工さんが何人入るのかによっても工期はかなり変わってきますので、念のため。

ミタス一級建築士事務所では、多少大工さんの時間が掛かることもあり、家本体では4ヶ月、外構も入れて5ヶ月というところでしょう。

これは、工務店によってもかなり変わります。システム化したパネルを使うケースでは、3ヶ月でOKというところもあります。建売でも3ヶ月程度が多いですね。プレハブ工法でも、かなり早く完成するものもあります。

以前、土台を敷いてから引渡しまで1ヶ月という建売の工事中の検査を施主から直接依頼されたことがあり、驚きました。25坪くらいしかない床面積でしたが、大工さんが5人くらい常時入って、それはもう早かったです。仕上げ工事に入るまでは、ほとんど毎日確認に行き、たくさん指摘しましたが、それでも充分には見れませんでした。しかも、問題がありました。外壁のモルタルの養生期間です。

現場監督から工程表を入手したら、何とモルタルを1回塗った次の日に外壁塗装でした。日ハムのヒルマン監督ではありませんが、「シンジラレナ~イ!!」です。

モルタルが全く乾いていませんから、必ずヒビだらけの外壁となってしまいます。施主と業者の間に入って、「いくら入居を急いでいるとはいえ、これは止めた方が良い、引渡しの延長を認めて1週間養生期間をとってもらった方が良い。」とアドバイスしてそのようにしてもらったことがあります。

しかし、これで驚いていたら、地下室付きで地上2階の住宅が着工してから1ヶ月で引渡ししたとお聞きしました。全く信じられないですが、本当のようです。ある意味素晴らしいのですが、問題が起っているようです。普通の考えで行けば問題が生じて当たり前です。

これではコンクリートの強度が出るまでの養生期間がありません。地下室を鉄骨パネルで行っても、基礎を含めてコンクリートを使っていないというのは、普通ではあまりないでしょう。

皆さん、長ければ良いというものではありませんが、1ヶ月~2ヶ月で完成引渡しというパターンは、特別に工法が余程素晴らしいものでない限り、問題を抱えやすいですから、気を付けてください。

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オール電化とソーラーシステム

2006年11月11日 09時08分42秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。

おとといは、六本木ヒルズにセミナーを受けに行って来ました。このビルには、まだ2度目でいずれも車で行きましたが、渋谷方面からの車の入り口がわかりにくく、ビルに入ってからも2回聞いてようやくオフィス受付にたどりつきました。そこからようやく、警備員のチェックを受けてエレベーターに乗れるのですから、結構大変。

昨日はそのあおりで、単発の問い合わせや役所のボランティアもかち合って、朝の6時15分と7時30分は私の現場、9時に市からの要請での立会いとアドバイス、その後2軒、私の現場打ち合わせと確認、午後1時から単発の建物調査でした。実は本日、高校の記念行事に午前中のはずせない打ち合わせの後、飛んでいく予定でしたが、昨日9軒をこなせず7軒で終わってしまったので、断念です。



さて、オール電化やソーラーの相談が来ましたので、簡単にコメントしておきす。ミタス一級建築士事務所でのオール電化依頼状態はまだ2~3割です。興味をお持ちの方は、あれだけ宣伝しているので多いです。

ですが、給湯タンクがまだ意外に大きくて敷地にスペースがないと置けない。IHのご希望は多いですね。半分くらいかな。IHはメーカーも力を入れているので、これからはご希望は増えていくでしょうが、IHは、料理にこだわる方には、好き嫌いもあるようです。ガスコンロにする場合、心配ならば200Vの専用配線だけしておいてもらえば、後からでも比較的簡単にできます。

IHの電磁波の問題は、様々な意見や是非の情報が入ってきますし、実際のところは建築士は医師ではないため、机上の空論の知ったかぶりの主観的な判断のコメントは、控えたほうが良いでしょう。


自家発電というかソーラーシステムは、まだまだ進歩中です。今なら償却するのに計算上では15年、2~3年前は20年くらいだったでしょう。(あくまでメーカー、販売店側の机上の計算ですから実際はわかりません。)


一番の問題は、もし買取をあてにしていたならば、将来電力買取価格が安くなる可能性や、いずれ買ってくれなくなる可能性はないのか?ということです。多くの人が付けてしまえば電力会社は買えなくなりますね。しかも、災害時はもちろん通常時も自分で使えるのは、最大1.5kwです。

オール電化はともかく、ソーラーシステムは後になれば、まだ設備も安くなるようなので、どちらが良いのでしょうね…。




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住宅の地下室のポイント(2)

2006年11月10日 05時48分55秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。ミタス一級建築士事務所の清水です。


昨日の地下室のライトコート、ドライエリアに対するコメントの写真です



▲この左に見えるのが、ライトコート、ドライエリアとなる。ここから光と風、エアコンの室外機もこちらに。また万一の場合の避難経路にもなる。



▲これがドライエリア。同じく、光と風、エアコンの室外機、避難通路。上部にあるのは1階のバルコニーで、ファイバーグレーチングとし、光と風だけでなく脱出できるようにもなっている。


▲同じ地下室内に、風が通るようにもう一箇所窓が欲しい。



本日は、早朝より何軒も現場に行きますので、これにて。



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住宅の地下室のポイントは

2006年11月09日 09時48分07秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。ミタス一級建築士事務所の清水です。

住宅の地下室について関心が高まっています。
私が最初に地下室を設計と監理をしたのは、20年くらい前で鉄骨で箱を造った形に外部にコンクリートを流し込み、内装などを施したのです。当時はまだ珍しかったのか、NHKでも有効に利用していると全国放送されました。

既存の家が建っている庭に造ったのですが、何年も経ってから見に行ったときに
地下室へのアプローチの雨除けの水処理のための加工など、随分細かいところまで気を使って細工して処理していたので、てっきり私の工事の後で、気づいた点を施主が何か工事したのかと思って、

「いあや~、うまく工夫して処理しましたねぇ」と施主に話したら、
「自分でやっておいて、褒めてる」と大笑いされました。(^^;)

すっかり忘れてしまっていたのですが、既存住宅への取り付けということもあり、現場を見ながら職人に指示をしていろいろ細工したようでした。そう言われてみれば現場で悩んで細工した気もしましたが、完全な新築と違い増築などの場合、こういう最後の工夫は必要になります。



さて、皆さんが地下室を考えるときの大切なポイントをお教えしましょう。

現在は、鉄筋コンクリート造の地下室がほとんどですが、ポイントは、防水と断熱、除湿と避難、光と風です。

防水は、内外共に行い2重に安全を施します。地下室では10年程度の雨漏れ保証ではどうにもなりません。万一、外部のみであれば、必ずメンテあとからできるスペースを確保しておくことです。

断熱は、室外側にないと梅雨時に内部結露が激しく出ますから注意。これも内外に施します。

除湿と避難、光と風を確保するには、ドライエリアともう一つの窓が必要です。機械換気や除湿は必ず行うべきです。また、ドライエリアも避難できるよう必ず設けてください。

これらを最低限抑えておかないと、中途半端な地下室となり、有効活用できません。工事価格は高いですし、やり直しは無理があるので、かなり慎重に行ってください。


ドライエリア(またはライトコート)の写真は、後でアップしますがお急ぎの方は、ホームページの実例にありますので、参考にしてください。




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住宅の失敗談と反省…

2006年11月08日 11時45分51秒 | 建築家の日記
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。


本日は、現在進行中の失敗談を恥を忍んで、後悔しながら公開します…。(^^;)

外壁や内壁に天然石を、よくアクセントに使います。玄関ホールの床に大理石というケースも多いです。しかし、擬石は今まで使ったことはませんでした。偽物を使うのが嫌だったからです。唯一外壁に使う場合、パーマストンという性能の優れたものは天然石でなくても使うことはありますが、性能はもちろん品も良いからです。


今回、外壁の非常に高い位置まで天然石を張り上げることになり、インテリアコーディネーターが選らんだ形状や厚さが天然石では、将来の剥離や落下の心配がありました。性能や安全を大前提としているので、今回、初めて擬石を選択しました。

カタログでは印刷のため色の具合がわからないので、擬石そのものはもちろん、目地のサンプルの候補も、すべて取り寄せて決めさせました。


ところが、実際に張ってみると、擬石の色と目地の色がほとんど同じで非常に安っぽく見えるのです。これが天然石であれば、目地と素材が違うので特に問題なく、好みの問題だけでそれなりに品良く見えるのですが、擬石と目地は所詮同じセメント同士ですから、同色では、本当に安っぽくみえてしまいます。

擬石は写真とはかなり色は異なり、サンプルも様々な色の中の一枚ですから、そこはしっかり押さえていたつもりでも、考え方が甘かったのでしょう。

現在、目地の色を変えることができるかどうか、または擬石の色を将来はげることなく自然な感じで塗り替えることができるかどうかを、メーカーはじめ様々な職人や業者に確認しています。工期のこともあり、足場を解体しなければならないのですが、足場を解体すると作業ができません。剥がせるものなら剥がしたいですが、モルタルの下地を考えると、ちょっと不安です。早急に、かつ慎重に今の時点でできるベストな選択を行うつもりです。



どのように対応したかは、いずれの機会に公開しましょう。皆さんはこういう失敗をしないで下さい。どなたか良い塗装の方法があれば教えて下さい。(^^;)




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住宅の構造体などのお話(1)

2006年11月07日 09時16分40秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。

昨日、ある会館の耐震補強のために、壁や床を剥がしました。

古い建物にはよくあることですが、あるはずの筋交いが無い、入っている筋交いが切られている、入っている筋交いが細い、筋交いは入っているが意味がない入れ方をしている…。


▲古い部分と比較的最近増築した部分があるが、いずれもよろしくない…



最近の新築ではそういうことは無いと思いたいのですが、中間検査の無いところ、中間検査はあっても筋交いの書類を添付していないところ(わざわざ出さないケースも多い)では、チェックしませんので、間違っていることはあります。

また、同じ木造でも2×4工法ではどうかといいますと、スタッドという細い縦枠を何本か合わせることで柱の役割をするのですが、計算で5本とか6本必要な場合、たくさんあるため勘違いするのか、数を数えてみると本数が少ないことがあります。(^^;)

悪意はないと思いますが、一流のハウスメーカーでもありますので、そういうチェックまでは検査機関も、業者の自主検査でもあまりしないのでしょう。


以前、有名ゼネコンの現場監督が常駐している新築現場で、私が構造体の検査に行く前に注意事項をお願いしていたら、2×4工法ですがすべての部材をチェックして、施工図と一緒にくれたことがあります。さずがだと思いましたが、ハウスメーカーの現場監督でここまでしてくれるケースはありません。但し、合板の釘に関しては、たくさん指摘がありました。


2×4工法ではこの釘が非常に大切なのですが、現在パネルにして工場で作成し、現場での釘を最小限にする試みをしているメーカーも増えていますが、それでもこの釘は、工場、現場を含めて軽視されている気がします。


構造体については、大地震が来ない限り壊れることはないので、設計段階をクリアーしていても、現場段階では意外にも細かくはチェックしてくれないのです。

あたりまえのことですが、ポイント部分は正しく行ってもらう、これが大切なのは誰でもわかっているはずですが。




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住宅の現場打ち合わせ

2006年11月06日 10時55分38秒 | 建築家の日記
こんにちは。

設計の打ち合わせは、工事前にすべて行いますが、工事が始まってからどうしても現場で打ち合わせしておかなければならない点があります。

それは、電気関係の打ち合わせです。スイッチ、照明器具、コンセント、エアコン関係、分電盤、LAN配線やテレビ、CATV、インターホン、などなど

図面上でいくら細かく打ち合わせをしていても、現場の3次元の中では様々なことが一度に情報として入ってきますので、変更した方が良い、追加した方が良いという点が出てきます。

そのため、電気工事が入るときに、現場監督、電気屋さん、ミタス一級建築士事務所の担当者と施主とで現場打ち合わせをします。



▲現場打ち合わせ風景 電気屋さんが入る直前に行います


このときに重要なのは、曖昧にせず、必ず正確な場所を指摘して確認し合うことです。そのためには、照明器具の大きさや形状、取り付け方法まで確定しておかなければなりません。

曖昧なままこの打ち合わせに入っても、打ち合わせも曖昧で、あまり意味がなくなるからです。



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住宅の地鎮祭について(2)

2006年11月05日 12時27分30秒 | 建築家の日記
皆さんこんにちは、午前の打ち合わせが終わりました。

地鎮祭の話が出ましたので、再度、前回の地鎮祭についてコメントに追加いたしましょう。

まず、神主さんへのお玉串は、地鎮祭が始まる前にお渡しした方が良いです。祭壇に奉納して頂けます。

地鎮祭の間ですが、神主さんが祭壇に向かって何か声を発しているときは、頭を軽く下げておいて、声が止まったら、頭を上げて大丈夫です。祝詞をあげているときとか、神様をお呼びしているときなどです。

途中、神主さんが祭壇に向かって何度も礼をしますが、皆さんはそのままで礼をする必要はありません。

その他、玉串の捧げ方や鍬入れは、その場で教えてもらいますので、間違っても構いません。真心を混めておけば良いでしょう。


出席した業者さんへいくらか渡すかどうかですが、渡しておいた方が良いでしょう。お酒をもって来てくれますし、砂や竹の用意などが必要な場合があります。

金額は砂や竹を用意してくれたら1万円程度、神主さんがすべてやってくれて、お酒だけをもってきてくれる場合は5千円程度で良いでしょう。気持ちの問題ですから、3千円でも構いませんが、少しでも渡しておいた方が良いでしょう。

中には、業者に2万円とか3万円程度と教えている場合もありますが、そんな金額は必要はないと思います。

依頼する神社ですが、地元の氏神さんが一番です。もし、こだわらず交流がないから頼みにくいとか、送り迎えが必要、海の幸、山の幸などの用意が必要、砂や竹の用意など無理があるようでしたら、すべて手配して頂ける神社があります。

私が依頼を受けるといつもお願いをする神社は、東京都杉並区阿佐ヶ谷南にある猿田彦神社といって、古事記にも出てくる有名な神様です。本宮は伊勢神宮の内宮のそばにあります。地鎮祭などには最適なこともあり、何から何まですべて用意してくれるだけでなく、非常に丁寧に教えて頂けますし、地鎮祭もしっかりやって頂けます。地元に神社に頼んだときに、あまりに簡単すぎるくらい簡単に終わって拍子抜けすることが何度かありましたが、ここは普通は大丈夫です。


お玉串も他と比べても安くて大丈夫ですから、神奈川県や東京都なら3万8千円
(平成20年現在)で何も準備は必要なく、すべてお願いできるので特にお薦めの神社です。



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住宅のサッシについて…

2006年11月04日 09時55分27秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます。

住宅のサッシについて、簡単にお話しましょう。

サッシについては、国産のサッシメーカーが造っているアルミサッシが一般的ですが、
いくつか種類があり、他の選択肢もあります。断熱サッシであることが前提で考えてください。


寒冷地でなければ、2重サッシにすることはありませんが、ペアガラス指定は当然ですね。中には、居室のみという仕様を見かけますが、これはトイレや洗面、ローカ、納戸などは普通のガラスということですので、お薦めできません。

コストを落とすためにしているのでしょうが、昔と違い今はペアガラスの量産でコストダウンしていますから、僅かにアップしてもペアガラスで指定すべきです。


サッシ自体ですが、室内側と外部側の両方がアルミが多いのですが、この場合は間に樹脂を挟んで、結露防止というか断熱効果を良くする工夫がしてあります。これが最低限確保したいレベルです。今までのアルミサッシとそれほど値段の差はありません。

次に望ましいレベルは、室内側が樹脂になっているサッシです。結露や断熱性に優れています。欠点としては、見た感じが樹脂ということで抵抗を持たれるかもしれないということでしょうか。このサッシには、国内だけでなく海外製品も選択肢に入ります。海外製品ではガラス以外、オール樹脂ということもあります。

最も望ましいのは、内部側が木製です。これには、内外木製、外部はアルミや樹脂など選択肢も増えてきます。ガラスも単にペアガラスということだけでなく、ガスが入っていたり、熱線を反射したりという機能をもったペアガラスが標準となってきたりしています。

最後の木製でのお薦めは、海外製品は日本で実績のあるアンダーソンなどの高い部類のメーカーと、ぺラ社というやや割安の商品もあります。国産でのお薦めは、サッシメーカーより、旭硝子の「木まど」という商品です。履き出し(床からの大きな窓)サッシで、防犯ガラスのペアガラスの指定で既成寸法であれば、ガラスの価格まで考えれば、割高感はかなり無くなってはきます。

いくつかのメーカーを同時に使った時の注意点は、木製の場合は、メーカーが変わると色が異なることです。塗装で調整するかどうかです。アルミ同士の場合は、それほど気になりませんので、無視できるでしょう。

防火指定やガラスの種類、納期やサイズなどによっていくつか制約があるので、設計担当者に相談してくいださい。また、木製サッシの場合は、慣れていない大工さんや現場監督の場合、トラブルになりやすいことも注意です。梅雨時に開閉が硬くなることや、もともと開閉が硬めに感じますから、注意してください。


最後に、トップライト(天窓)はほとんどベルックスの木製サッシを使っています。性能や雨仕舞いにすぐれているからですが、説明書を読まない職人さんが取り付けると、やはり、大雨のときには雨漏れします。




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オーダーキッチンのショールームへ

2006年11月03日 10時37分12秒 | 住宅ノウハウ・実例
こんにちは、ミタス 一級建築士事務所の清水煬二です。


昨日2006年11月2日は、オーダーのシステムキッチンを造ってくれるところへ、
ミタスの設計スタッフ2名と一緒に打ち合わせに行ってきました。


▲オーダーのシステムキッチンのショールームで


オーダーの家具、洗面台、システムキッチン等の場合、現在も他の業者に依頼しています。この業者は非常に良い業者で、特に不満はありませんが、ある部分で少しでも良いものやヒント、メリットがある可能性があれば、内容に応じて使い分けるためにも、常に探し続けて確認しなければなりません。

こだわりがなければ、メーカー品の既成のシステムキッチンで特に指定せずに
見積もりしてもらうのが一番割安で入りますから、それをお勧めしています。その工務店ごとに仕入先の安いメーカーやシリーズがあるからです。

しかし、ちょっとこだわって既製品でも一流メーカーの中ぐらいのグレードで指定して頼むと、今までの例では、なんと天板が御影石のもので完全オーダーで造っても何度か見積もりを取りましたが、価格差はありませんでした。

これには、キッチンにこだわりをお持ちのみなさんには驚かれて喜ばれています。
ですから、こだわる方には、この完全オーダーでのキッチンをお薦めしています。

スタッフでさえ、ブルーパールという御影石でも一番美しくて高い天板で造った
アイランドのシステムキッチンやキッチン収納、大理石カウンターの洗面化粧台などのオーダーセットの価格を見て「これで、この費用なら安~い…」といつも溜息を漏らしています。


そういう業者を知っていること自体も我々のノウハウであり財産でもあります。

常に探し続けて、少しでもより良いもので、割安のものがあれば設計提案できるように心がけないといけません。





▲カウンターテーブル一体型のキッチン かなりのスペースが必要ですが



▲天板の石のサンプル例 ブルーパールはありませんが、何でも可能です


▲扉のサンプル例 無垢材、突き板、塗装いずれもOK





毎日の仕事である住宅設計や監理、相談を通して皆さんの参考になりそうな考え方や実例を独断と偏見で、気ままに情報発信しています。他の建築家や業者では聞けない内容が多いはずです。この情報で、いつの間にか皆さんが、正しい住宅について考えるきっかけになり、日本の住宅を本物に変えていくお手伝いが少しでもできれば幸いです。


ミタス一級建築士事務所では、毎月第3土曜に住宅の勉強会を行っています。

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珪藻土体験で塗り方実習

2006年11月02日 08時30分27秒 | 住宅ノウハウ・実例
こんにちは、ミタス 一級建築士事務所の清水煬二です。

昨日2006年11月1日は、珪藻土の塗り体験に参加しました。といっても、お客様がチャレンジなさるので、その練習に立ち会ったのです。

ここの珪藻土の塗り厚は2ミリが標準とのことですが、2ミリというと実際にはかなり厚く感じます。

壁の仕上げを何にするか、実は非常に迷うところです。塗り壁ですと工事の値段が高くなり、クラック(ヒビ)の心配があります。ビニルクロスは、水廻りの特別な場所以外は、健康上原則として使わないようにしています。最終的には、紙(ケナフ)のクロスを標準としていますが、本当は、北米のようにドライウォールという、石膏ボードに塗装仕上げとしたいのですが、日本ではまたこれが値段が高く、クラックの恐れがさらにあるので、こだわりが無い場合、同じ値段を払うならばと塗り壁にしてしまうケースがほとんどです。

そのためグレードが高くてご要望があれば漆喰仕上げ、通常はケナフクロス貼りです。珪藻土をどうして使わないかですが、これは健康に良いとか機能性が高いという宣伝が強過ぎて、私はまだ信じていないのです。。。

というのも、様々な面から情報が入ってきて、どれが本当の情報か、まだわからない状態です。メーカーによってもかなり差があるというのも事実のようです。ですから、肯定も否定もしませんが、私から薦めることはしていません。

魅力を感じて、どうしてもとご指定があれば、今のところビニルクロスよりは良いだろうと目をつぶって使うことになりますが、本当は避けたい気持ちが強いのです。






▲この壁に塗って、体験です。無料ということでしたが、材料費は3千円取られます。自分でするなら、この体験でテクニックを教えてもらうべきです。







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建築と…フィギュアスケート…??

2006年11月01日 09時40分28秒 | アイスフィギュア
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

新しい月、2006年11月1日が始まりました。

先日、フィギュアスケートの安藤美姫選手が、グランプリシリーズ、スケートアメリカで優勝しましたね。ショートプログラムもフリーも、ニュースで断片的にしか見ていませんでした。それでも、安藤美姫選手のショートプログラムをニュースで見たときは、「うわぁ…うまいなぁ…」やはり断片的にしか見なかった浅田真央選手の方が得点は上でも、私には安藤選手の方が上手に見えました。

点数が高かったのはジャンプミスがなく素晴らしかったということは明らかですが、以前と格段に違ったと感じたのは切れのある動きです。しかも手の動きにそれが一番現れていました。欧米の選手はバレエやダンスの文化的なバックボーンがあるので、手の動きまで指導されていて日本選手より以前から非常に美しいのです。単独で手だけを動かすのではなく、足首と膝からの動きに連動して手が動きようにならないと、力んでしまったり縮んでしまったりで美しくならないのです。ジャンプや技術的な面を意識し過ぎて、日本選手の手は指先を含め昔から疎かにされていて遊んでいました。

今回の安藤美姫選手の動きは、ボディアクションというかスケーティングの動きの中から連動した手の動きができていたので美しかったのです。振り付け指導も良かったのでしょうが、それをこなせる技術力、表現力もアップしたのでしょう。今後が楽しみです。


荒川静香選手がプロ宣言してから初めてのスケーティングを、今年2006年5月8日に新横浜でチャリティショーとして披露しました。フィギュアスケートをしている子供達のためのチャリティというのが、素晴らしいですね。荒川静香選手が全体をプロデュースしたとのことでした。そのときに氷のリンクの上に設けられた最前列の特別席で荒川静香選手のスケートを目の前で見ることができ、強く感動しました。トリノオリンピックの金メダリスト荒川静香選手は、日本選手の中でも手の動きも非常に強く意識しているのがわかり、音楽のリズムを目一杯使った丁寧な全体のスケーティングの動きと同じような、滑らかで優雅な美しい動きでした。


そのあと荒川静香選手に握手と会話をしてもらい、私が目の前で撮った写真をちょっとだけ公開します。(笑)




▲スケートリンクの上で真横からパチリ


月初めの話として先日のスケートアメリカから取っておいた話がこれです。(^^;)
建築とは関係ない話で終わりますが、美という面では共通していることですし…、
気持ち良く1が3つ並んだ11月1日のスタート日ということで、たまには良いでしょう…。




ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/





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