一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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住宅の構造体などのお話(1)

2006年11月07日 09時16分40秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。

昨日、ある会館の耐震補強のために、壁や床を剥がしました。

古い建物にはよくあることですが、あるはずの筋交いが無い、入っている筋交いが切られている、入っている筋交いが細い、筋交いは入っているが意味がない入れ方をしている…。


▲古い部分と比較的最近増築した部分があるが、いずれもよろしくない…



最近の新築ではそういうことは無いと思いたいのですが、中間検査の無いところ、中間検査はあっても筋交いの書類を添付していないところ(わざわざ出さないケースも多い)では、チェックしませんので、間違っていることはあります。

また、同じ木造でも2×4工法ではどうかといいますと、スタッドという細い縦枠を何本か合わせることで柱の役割をするのですが、計算で5本とか6本必要な場合、たくさんあるため勘違いするのか、数を数えてみると本数が少ないことがあります。(^^;)

悪意はないと思いますが、一流のハウスメーカーでもありますので、そういうチェックまでは検査機関も、業者の自主検査でもあまりしないのでしょう。


以前、有名ゼネコンの現場監督が常駐している新築現場で、私が構造体の検査に行く前に注意事項をお願いしていたら、2×4工法ですがすべての部材をチェックして、施工図と一緒にくれたことがあります。さずがだと思いましたが、ハウスメーカーの現場監督でここまでしてくれるケースはありません。但し、合板の釘に関しては、たくさん指摘がありました。


2×4工法ではこの釘が非常に大切なのですが、現在パネルにして工場で作成し、現場での釘を最小限にする試みをしているメーカーも増えていますが、それでもこの釘は、工場、現場を含めて軽視されている気がします。


構造体については、大地震が来ない限り壊れることはないので、設計段階をクリアーしていても、現場段階では意外にも細かくはチェックしてくれないのです。

あたりまえのことですが、ポイント部分は正しく行ってもらう、これが大切なのは誰でもわかっているはずですが。




ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/
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