一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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住宅の標準的な工期は?

2006年11月12日 18時56分35秒 | 住宅ノウハウ・実例
ミタス一級建築士事務所の清水です。
朝から打ち合わせが続いていたので、本日のブログは遅くなりました。


さて、住宅の標準的な工期はどのくらいでしょうか?

これはもうまちまちですが、一般的な注文住宅の木造軸組み工法は、110日と言われています。しかし、外壁を塗り壁にするのかサイディングにするのかによっても、工務店によっても、大きさや手の込みよう、大工さんが何人入るのかによっても工期はかなり変わってきますので、念のため。

ミタス一級建築士事務所では、多少大工さんの時間が掛かることもあり、家本体では4ヶ月、外構も入れて5ヶ月というところでしょう。

これは、工務店によってもかなり変わります。システム化したパネルを使うケースでは、3ヶ月でOKというところもあります。建売でも3ヶ月程度が多いですね。プレハブ工法でも、かなり早く完成するものもあります。

以前、土台を敷いてから引渡しまで1ヶ月という建売の工事中の検査を施主から直接依頼されたことがあり、驚きました。25坪くらいしかない床面積でしたが、大工さんが5人くらい常時入って、それはもう早かったです。仕上げ工事に入るまでは、ほとんど毎日確認に行き、たくさん指摘しましたが、それでも充分には見れませんでした。しかも、問題がありました。外壁のモルタルの養生期間です。

現場監督から工程表を入手したら、何とモルタルを1回塗った次の日に外壁塗装でした。日ハムのヒルマン監督ではありませんが、「シンジラレナ~イ!!」です。

モルタルが全く乾いていませんから、必ずヒビだらけの外壁となってしまいます。施主と業者の間に入って、「いくら入居を急いでいるとはいえ、これは止めた方が良い、引渡しの延長を認めて1週間養生期間をとってもらった方が良い。」とアドバイスしてそのようにしてもらったことがあります。

しかし、これで驚いていたら、地下室付きで地上2階の住宅が着工してから1ヶ月で引渡ししたとお聞きしました。全く信じられないですが、本当のようです。ある意味素晴らしいのですが、問題が起っているようです。普通の考えで行けば問題が生じて当たり前です。

これではコンクリートの強度が出るまでの養生期間がありません。地下室を鉄骨パネルで行っても、基礎を含めてコンクリートを使っていないというのは、普通ではあまりないでしょう。

皆さん、長ければ良いというものではありませんが、1ヶ月~2ヶ月で完成引渡しというパターンは、特別に工法が余程素晴らしいものでない限り、問題を抱えやすいですから、気を付けてください。

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