■Nicholas Lampe / It Happened Long Ago■
世界最大規模のレーベル Atlantic 傘下の Cottilion からリリースされたNicholas Lampe のこのアルバムは、スワンプ系のアルバムと紹介されることが多いと思います。 たしかにクレジットを見ると、Muscle Shoals の面々が揃って参加しており、ジャケットのNicholas のたたずまいを見ても、泥臭いサウンドを想像しがちだと思います。 僕も、そんな印象をずっと引っ張っていて、このアルバムを聴いたのは今世紀になってからは初めて、というくらい敬遠していました。 ところが意外なことに、このアルバムはそれほどスワンプ色が強いものではなく、むしろナイーブな SSW 作品といったほうがいい内容でした。 そんなこのアルバムは、Nicholas Lampe が 1970 年にリリースした唯一の作品。 先ほども書きましたが、Roger Hawkins や Barry Beckett などの面々が参加しており、Muscle Shoals ファンはそれだけで買いでしょう。
自分のレコード棚には、内容を忘れてしまったアルバムは自分の在庫の半分くらいはあります。 僕がこのブログを立ち上げて 2ヵ月経ちますが、そんな事態をさけるための備忘と、アルバムを通して聴くための動機づけが、ブログ開設の理由のひとつとも言えるのです。 40 過ぎて、サラリーマンをやっていると、残りの人生で、これらのアルバムを一体あと何回聴くのだろうか、と考えてしまうことがありませんか?
さて、アルバムの印象をまとめてみましょう。 Nicholas の声ってこんなにか弱い感じだったっけと思ってしまうソフトタッチな「Flower Garden」でアルバムは始まります。 つづく「After The Rain」は、エレピ・ギター・ストリングスなどの演奏とアレンジがメロウなスローナンバー。 A 面ではこの曲がベストかも。 憂いのあるメロディが歌謡曲っぽく聴こえる「Too Many Children」に続いて、ソウル風のイントロで始まるバラード「I’m A Gambler」です。 この曲はもう少しメロディにキレがあればと感じる惜しい曲です。 金属的なギター音が古臭く、ある意味では最もスワンピーな「Ballad To Love」は、ちょっと僕にはいただけませんね。
B 面に入ると、「Don’t Blame It On My Mind」、「Laughter’s Secrets」と地味な曲に続いて、Roger Hawkins のドラムがユニークなワルツ「Life Of A Child」と進みます。 このまま終わってしまっていいのかという気分になったところで、「How & Why」に突入。 この曲はアレンジと演奏センスも抜群の佳作です。 アルバムではベストトラックだと思いますが、やはりもう少しメロディーにフックが欲しいところです。 ラストの「Fight For Our Right」も、リラックスした感じのボーカルが曲調にマッチしたスローな曲。 この曲は淡々として過剰にしないところに好感が持てますね。
こうしてアルバムを通して聴くとサウンド面で最も貢献しているのが、Barry Beckett のキーボードだと感じました。 彼のサポートセンスはさすがですね。 続いての貢献は、大御所 Arif Mardin のストリングスアレンジです。 アルバム全体のプロデュースをしなかった理由はどこにあるのかなと考えてしまいました。
そんな有名ミュージシャンに支えられてデビューした Nicholas Lampe ですが、このアルバムを出して以降の足取りは不明です。 裏ジャケットには、彼と幼い息子(だと思います)が写っていますが、この二人は今頃どこで何をしているのでしょうか。
■Nicholas Lampe / It Happened Long Ago■
Side-1
Flower Garden
After The Rain
Too Many Children
I’m A Gambler
Ballad To Love
Side-2
Don’t Blame It On My Mind
Laughter’s secrets
Life Of A Child
How & Why
Fight For Our Right
All Selections written by Nicholas Lampe
Recorded at Muscle Shoals Sound Studio , Alabama
Nicholas Lampe : guitar
Roger Hawkins : drums
Barry Beckett : keyboard
David Hood : bass
Jimmy Johnson : guitars
Eddie Hinton : guitars
Recording Engineer : Marlin Greene
The Strings Arrangements are by Arif Mardin
Produced by Ahmet Ertegun and Jackson Howe
Spiritual Advisors : David Astor ,Frank Borngiorno , Dion , Kenny Rankin
Cottillion SD 9038
世界最大規模のレーベル Atlantic 傘下の Cottilion からリリースされたNicholas Lampe のこのアルバムは、スワンプ系のアルバムと紹介されることが多いと思います。 たしかにクレジットを見ると、Muscle Shoals の面々が揃って参加しており、ジャケットのNicholas のたたずまいを見ても、泥臭いサウンドを想像しがちだと思います。 僕も、そんな印象をずっと引っ張っていて、このアルバムを聴いたのは今世紀になってからは初めて、というくらい敬遠していました。 ところが意外なことに、このアルバムはそれほどスワンプ色が強いものではなく、むしろナイーブな SSW 作品といったほうがいい内容でした。 そんなこのアルバムは、Nicholas Lampe が 1970 年にリリースした唯一の作品。 先ほども書きましたが、Roger Hawkins や Barry Beckett などの面々が参加しており、Muscle Shoals ファンはそれだけで買いでしょう。
自分のレコード棚には、内容を忘れてしまったアルバムは自分の在庫の半分くらいはあります。 僕がこのブログを立ち上げて 2ヵ月経ちますが、そんな事態をさけるための備忘と、アルバムを通して聴くための動機づけが、ブログ開設の理由のひとつとも言えるのです。 40 過ぎて、サラリーマンをやっていると、残りの人生で、これらのアルバムを一体あと何回聴くのだろうか、と考えてしまうことがありませんか?
さて、アルバムの印象をまとめてみましょう。 Nicholas の声ってこんなにか弱い感じだったっけと思ってしまうソフトタッチな「Flower Garden」でアルバムは始まります。 つづく「After The Rain」は、エレピ・ギター・ストリングスなどの演奏とアレンジがメロウなスローナンバー。 A 面ではこの曲がベストかも。 憂いのあるメロディが歌謡曲っぽく聴こえる「Too Many Children」に続いて、ソウル風のイントロで始まるバラード「I’m A Gambler」です。 この曲はもう少しメロディにキレがあればと感じる惜しい曲です。 金属的なギター音が古臭く、ある意味では最もスワンピーな「Ballad To Love」は、ちょっと僕にはいただけませんね。
B 面に入ると、「Don’t Blame It On My Mind」、「Laughter’s Secrets」と地味な曲に続いて、Roger Hawkins のドラムがユニークなワルツ「Life Of A Child」と進みます。 このまま終わってしまっていいのかという気分になったところで、「How & Why」に突入。 この曲はアレンジと演奏センスも抜群の佳作です。 アルバムではベストトラックだと思いますが、やはりもう少しメロディーにフックが欲しいところです。 ラストの「Fight For Our Right」も、リラックスした感じのボーカルが曲調にマッチしたスローな曲。 この曲は淡々として過剰にしないところに好感が持てますね。
こうしてアルバムを通して聴くとサウンド面で最も貢献しているのが、Barry Beckett のキーボードだと感じました。 彼のサポートセンスはさすがですね。 続いての貢献は、大御所 Arif Mardin のストリングスアレンジです。 アルバム全体のプロデュースをしなかった理由はどこにあるのかなと考えてしまいました。
そんな有名ミュージシャンに支えられてデビューした Nicholas Lampe ですが、このアルバムを出して以降の足取りは不明です。 裏ジャケットには、彼と幼い息子(だと思います)が写っていますが、この二人は今頃どこで何をしているのでしょうか。
■Nicholas Lampe / It Happened Long Ago■
Side-1
Flower Garden
After The Rain
Too Many Children
I’m A Gambler
Ballad To Love
Side-2
Don’t Blame It On My Mind
Laughter’s secrets
Life Of A Child
How & Why
Fight For Our Right
All Selections written by Nicholas Lampe
Recorded at Muscle Shoals Sound Studio , Alabama
Nicholas Lampe : guitar
Roger Hawkins : drums
Barry Beckett : keyboard
David Hood : bass
Jimmy Johnson : guitars
Eddie Hinton : guitars
Recording Engineer : Marlin Greene
The Strings Arrangements are by Arif Mardin
Produced by Ahmet Ertegun and Jackson Howe
Spiritual Advisors : David Astor ,Frank Borngiorno , Dion , Kenny Rankin
Cottillion SD 9038
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