Reflections of Tomorrow

シンガーソングライターを中心に、知られざる未CD化レコードを紹介していくページです

Jack McMahon

2006-07-02 | AOR
■Jack McMahon / Better Late■

 イングランドとブラジルが敗退してしまいました。 ほぼ徹夜状態で観戦しましたが、準決勝以降は 1日 1 試合なので、観戦するほうとしてはラクになりますね。
 さて今日ご紹介するのは、オレゴン州、ポートランド産のローカル AOR の隠れ名盤として知られる、Jack Mcmahon のファーストアルバムです。 1983 年という AOR 全盛期の最後期に発表されたこのアルバム、よく見ると僕の好きな品番 1001 だったのです。 今まであまり意識していませんでしたが。

 アルバムは、軽快なアップチューン「Don’t Look Back」で幕を開けます。 演奏も悪くないのですが、シンセの音色や手数の多いドラムなど垢抜けなさが残るあたりローカル産ならではの味わいです。 小鳥のさえずりから始まる「In The Islands」はトロピカルなテイスト。 ソリッドな「On The Ledge」をはさんで始まる「Fakin’ Romance」はアルバムの代表曲です。 グルーブ感のある演奏ときらびやかなピアノソロなど、今ふうに言えば、クラブ向きとも言えるサウンドです。  ミディアムなバラード「4 In The Morning」は、スティールギターがいい味を出していますが、僕には明け方の 4 時といううよりも夕暮れの 4 時のサウンドに聴こえます。
 B 面に入ると、レゲエっぽいアレンジの「The Way You Love Me Will Do」、オルガンの音がノスタルジックな「Oh Sister」、典型的な AOR 「What Kind Of Fool」と続きます。 そして歌い出しから狙っているなあと思わせるバラードの「I Don’t Wanna Cry」をラスト前に配置。 ラストは、リズムセクション、とくにベースが格好いい「Keep Some Love In Your Heart」となります。 この曲は例によってシンセ・ソロの音色はいまひとつですが、ギターソロも悪くなくドライブ向きに仕上がっています。

 こうして、アルバム全編を通して聴いてみると、バラエティに富んだ編成を考えているし、サウンドも垢抜けないところもありますが、悪くない。 そんなことで、ローカル AOR としては、クオリティはまずまずといえるでしょう。 しかし、じゃ、Steve Eaton のセカンドあたりと比較したらどうなのかと訊かれれば、Steve Eaton のほうが圧倒的にいいわけで、そんなことからして、熱心な AOR ファンのみにお勧めできる作品かと思います。

 ネットで調べたところ、Jack McMahon の公式ページを見つけました。 最新のアルバムも発表しているようですし、ライブも盛んに行っているようです。 そのサイトには、このアルバム「Better Late」が特に日本で受けていて 40 ドルくらいの価格になっていると書かれています。 その価格が妥当かどうかは微妙なところですね。



■Jack McMahon / Better Late■

Side-1
Don’t Look Back
In The Islands
On The Ledge
Fakin’ Romance
4 In The Morning

Side-2
The Way You Love Me Will Do
Oh Sister
What Kind Of Fool
I Don’t Wanna Cry
Keep Some Love In Your Heart

All Songs Written by Jack McMahon
Except ‘In The Islands’ by Jack McMahon and Patty O’Connor

Produced by Jack McMahon
Recorded at Recording Associates , Portland , Oregon

Carlton Jackson : drums
Denny Bixby : bass
Glen Holstrom : piano , synthesizer
Todd Carver : electric guitar
Jack McMahon : acoustic guitar , vocals
Tom Grant : synthesiuzer
Ron Stephens : pedal steel guitar
Brian Davis : percussions
Larry Pindar : sax
Ron Marraccini : drums on ‘4 In The Morning’
Gary Ogan : vocals

Encore Records 1001



最新の画像もっと見る

コメントを投稿