■Leon & Malia / Leon & Malia■
忘れ去られようとしているアルバム。 そんなアルバムは世界に数多く存在すると思いますが、これはハワイでいまなお現役(と言っても、ハワイアン・クラシックや子供向けの音楽活動ですが)で活動しているデュエット Leon & Malia のデビューアルバム。 このアルバムについては、彼らの公式ページにも一行だけ記載されているだけで、ディスコグラフィーからは外されており、その存在を知ることはかなり難しくなってきています。
そんなこの Leon & Malia のファーストアルバムは、ハワイではなく西海岸でレコーディングされました。 発表年は明記されていませんが、おそらく1970 年頃の作品です。
収録曲は、A 面 1 曲目にサイモン&ガーファンクルの「The Boxer」が、B 面 1 曲目には、ドノヴァンの「The Hurdy Gurdy Man」がカバーされている以外は、オリジナルの楽曲となっています。 どちらのバージョンも、ふたりの美しいボーカルとハーモニーに包まれた仕上がりとなっていますが、両面の 1 曲目に収録するあたりは、レコード会社の安易な発想が丸見えです。 他のオリジナルでは、「Heeia」や「Na Alii」が現地語で歌われるトラディショナルであるほかは、癒し系のハーモニーが全面を満たすようなミディアム・スローな楽曲ばかりです。 とくに、「Stone Shepherds」を聴いていると思い出すのが、1971 年に A&M から発表された Tom Jans & Mimi Farina の「Take Heart」。 このアルバムの持っている雰囲気と、この Leon & Malia は、かなり似ているといえるでしょう。 もしかすると、Richard & Mimi Farina のほうが近いのかもしれませんが、僕はきっちり聴いたことがないので何とも言えません。
他の曲では、Bruce Langhorne のギターをバックにしたおだやかな「Funny Ways」、見上げたら曇り空という曲調の「Looking At The Sky」、ソフトロック色を感じる「New Day」などが聴き所です。 Malia が参加していない唯一の曲「Calling Me」は、まったく別物に聴こえてしまいます。 ということは、Malia の清涼な声の存在感が大きいということでしょう。
さて、このアルバムを取り上げたきっかけは、前回の John Braden のアルバムにもギターで参加していた Bruce Langhorne が全面参加しているということ。 Bruce Langhorne は、1960 年代の Bob Dylan や Carolyn Hester 周辺で活躍したギタリスト。 いまも元気に活躍しているみたいで、彼のホームページには参加したアルバムのコンプリート的なディスコグラフィーが掲載されてました。 ところが残念なことに、ここにも Leon & Malia のアルバムは載っていません。 本人が忘れてしまったのか、アルバムを持っていないのか、なのでしょうか。
このような事が重なって、このアルバムの存在そのものが忘れ去られようとしているのです。 レコードの世界では、別に珍しい話でもないかもしれませんが。
■Leon & Malia / Leon & Malia■
Side-1
The Boxer
Funny Ways
Heeia
Looking At The Sky
New Day
Side-2
The Hurdy Gurdy Man
Stone Shepherds
Na Alii
Sea Splashing Sadly
Calling Me
North Shore Road
Leon Siu : vocals & acoustic guitar
Malia Elliott : vocals & Tambourine
Dennis Rasmussen : drums
Curt Jered : piano , bass
Bruce Langhorne : electric guitar , bass , percussion
Producer : Clayton Blehm
Recorded at Living Sound Recorders , Arcadia , California
Quadrum Records QSE-2004
忘れ去られようとしているアルバム。 そんなアルバムは世界に数多く存在すると思いますが、これはハワイでいまなお現役(と言っても、ハワイアン・クラシックや子供向けの音楽活動ですが)で活動しているデュエット Leon & Malia のデビューアルバム。 このアルバムについては、彼らの公式ページにも一行だけ記載されているだけで、ディスコグラフィーからは外されており、その存在を知ることはかなり難しくなってきています。
そんなこの Leon & Malia のファーストアルバムは、ハワイではなく西海岸でレコーディングされました。 発表年は明記されていませんが、おそらく1970 年頃の作品です。
収録曲は、A 面 1 曲目にサイモン&ガーファンクルの「The Boxer」が、B 面 1 曲目には、ドノヴァンの「The Hurdy Gurdy Man」がカバーされている以外は、オリジナルの楽曲となっています。 どちらのバージョンも、ふたりの美しいボーカルとハーモニーに包まれた仕上がりとなっていますが、両面の 1 曲目に収録するあたりは、レコード会社の安易な発想が丸見えです。 他のオリジナルでは、「Heeia」や「Na Alii」が現地語で歌われるトラディショナルであるほかは、癒し系のハーモニーが全面を満たすようなミディアム・スローな楽曲ばかりです。 とくに、「Stone Shepherds」を聴いていると思い出すのが、1971 年に A&M から発表された Tom Jans & Mimi Farina の「Take Heart」。 このアルバムの持っている雰囲気と、この Leon & Malia は、かなり似ているといえるでしょう。 もしかすると、Richard & Mimi Farina のほうが近いのかもしれませんが、僕はきっちり聴いたことがないので何とも言えません。
他の曲では、Bruce Langhorne のギターをバックにしたおだやかな「Funny Ways」、見上げたら曇り空という曲調の「Looking At The Sky」、ソフトロック色を感じる「New Day」などが聴き所です。 Malia が参加していない唯一の曲「Calling Me」は、まったく別物に聴こえてしまいます。 ということは、Malia の清涼な声の存在感が大きいということでしょう。
さて、このアルバムを取り上げたきっかけは、前回の John Braden のアルバムにもギターで参加していた Bruce Langhorne が全面参加しているということ。 Bruce Langhorne は、1960 年代の Bob Dylan や Carolyn Hester 周辺で活躍したギタリスト。 いまも元気に活躍しているみたいで、彼のホームページには参加したアルバムのコンプリート的なディスコグラフィーが掲載されてました。 ところが残念なことに、ここにも Leon & Malia のアルバムは載っていません。 本人が忘れてしまったのか、アルバムを持っていないのか、なのでしょうか。
このような事が重なって、このアルバムの存在そのものが忘れ去られようとしているのです。 レコードの世界では、別に珍しい話でもないかもしれませんが。
■Leon & Malia / Leon & Malia■
Side-1
The Boxer
Funny Ways
Heeia
Looking At The Sky
New Day
Side-2
The Hurdy Gurdy Man
Stone Shepherds
Na Alii
Sea Splashing Sadly
Calling Me
North Shore Road
Leon Siu : vocals & acoustic guitar
Malia Elliott : vocals & Tambourine
Dennis Rasmussen : drums
Curt Jered : piano , bass
Bruce Langhorne : electric guitar , bass , percussion
Producer : Clayton Blehm
Recorded at Living Sound Recorders , Arcadia , California
Quadrum Records QSE-2004