ゆいちゃんが生まれて間もなく、保育園帰りに病院へ連れて行ったときのことである。
ママのカメラの画像を何気に再生していたひろと「ママ～！ ゆいちゃんの写真ばっかりやん！」
ちょっと不機嫌になって何度も再生、スライドショーで見ながら言葉を繰り返した。
仕方ない、ママは病院で撮っているのだから、ゆいちゃんばっかりで。
こんなこと気がつかなかったが思えばそうだ、３歳の子供には敏感に感じるものがあるのだ。
今まで自分だけに向けられてきた大人たちの視線が、妹にも・・今は新しい命へと特に注がれる、誰もから。
ひろとの言葉から、幼い子の実感を少々痛く感じていた。
マンションで夕食を作りながら、昼間ゆいちゃんばかり撮っている自分に気付いた。
ひろとを迎えに行ったり遊んだりしているのに、ひろとの写真をあまり撮っていない。
だからって撮るよ～って言っても、ふざけたりするときもあるんだけどね。
（そうだ今夜は、ドライカレーだ、レシピを載せ方々その写真とひろとを撮ろう！）と決めた。
「あ！！忘れてた！」食事が終わった後、撮るのを忘れたことに気づいて愛ちゃんに苦笑い。
その申し訳に、今夜は私も食事したので食後はゆっくりひろととかるたとり。
写真のこと一つでも、二人目が出来たときって気をつけないといけないのだ。
どないにしても下の子には手がかかるしかけなければいけないのだから、大事なのは上の子への接し方。
妹が出来て嬉しくてたまらないし世話をしたがる、けれど複雑な、３歳のお兄ちゃんの心境。
なつめも同じだ。 かんたばかりをあやしていると、「なっちゃんにも～」たわいないことでも同じ事をしてとせがむ。
こんな孫の心境も汲んでやらなくては・・。
通天閣が見えるベランダで、冷たい空気に身をおきながら感じる。
お世話に来れる幸せ、それが幸せだと感じられること、それに自転車で来れる距離は本当に幸せ。
