日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 愛ちゃん おめでとう そしてお疲れさま! *

2006年04月11日 | 雑感

明日は愛ちゃんが入院する。 愛ちゃんがんばって! 
十日のブログをそう締めくくったのが、十一日午前一時前だった。 終えるや否や息子から電話があった。
「十一時半頃しるしがあって少し陣痛が始まったようだから、どうなるか分からないけれど待機しておいて」
愛ちゃんに電話するとまだ明るい声で「今はおさまってるんです。 またよろしくおねがいします」

産院には歩いて行ける距離なので、以前から十分おきくらいになったら来て下さいと言われていた。
九時に入院予定だったのでその時間に入ったら、うまくいったら夜中かなぁと言われたそうである。
長女が朝からついてくれたけれど一端帰り、十二時長女の迎えで次女と息子のお弁当を持参で行ったら、
ちょうど陣痛室へ入るところだった。 えらく進んでいたのでびっくり、愛ちゃん頑張ってる。
私と息子が陣痛室に入った。 間隔を置いてくる痛みに絶えながら息子に腰をなででもらう愛ちゃん。
敢えて私は手をかさなかった。 産婦人科に勤めていたから本当はかまってあげられるけど。
代わりに彼女に似合いそうなタオルを持参していたので、愛ちゃんに渡し、看護婦さんと二人に任せた。
二人のそんな姿を眺めながら、うんいいいい、がんばれがんばれと心の中でエールを送った。
痛みに耐える愛ちゃんの姿と、世話をする息子の背・・、胸がいっぱいになり泣きそうになる。

一時に分娩室に入った。 夜中頃かと言われていたのであまりに早いので驚いた。
四人で廊下のソファァに座って待った、開くであろう扉をみんながじっと見つめながら。
分娩室なのにあれって思うほど時間が経過した。 やっと二時半過ぎ看護婦さんが母子ともに元気で頑張っていますよと報告してくれてほっとする。
三時・・ 手を合わせ祈るような気持ちで、頑張っている愛ちゃんを頭に描いた。 がんばれ~。

三時を過ぎた頃、ナース室の前の液晶画面に *もうすぐ赤ちゃんが生まれるよ!* 只今分娩中
の画面になった。 階下の待合室にも映し出されているそうである。
産声が聞こえた様な気がしたら、その画面には愛ちゃんの生まれたばかりの赤ん坊が映し出された。



看護婦さんはうまいこと下半身の気になる部分を隠しながら処置をしている。 
産むまでは性別は聞かずに、神秘を喜び味わうのだと二人は言ったが、良く辛抱したものである。  
ちらっと紙おむつを下げたとき。 「あっ!男の子やん!」 口をそろえて言った。
どちらでも五体満足ならとそう願ってはいるものの、男児は息子たちが望んでいたから嬉しかった。
午後三時三十九分、体重三千七百二グラムの元気な男の子、ヒロくんが誕生した。
(男の子ならと、名前は二人して前から考えていたから、ヒロくん)

看護婦さんが「おめでとうございます。 旦那さんによう似てますわ」と連れてこられた。
「お母さんは、大きかったのに静かに良く頑張りました、いいお産でした」と誉めてくれた。 
息子が抱いたあと、「おばあちゃんも抱かれますか?」(え?おばあちゃん? そっか私はおばあちゃんなんだ。 初めてのその言葉の響きが少しくすぐったかった。

出産のあとは二時間、安静室で親子三人水入らずで過ごす。 家族は入れない最高の時。 
夫婦でヒロ君を囲んで父親になり母親となった喜びをかみしめているに違いない。
私たちは病室から、携帯のTV電話で、愛ちゃんの元気そうな顔におめでとうをいい言葉を交わした。

夫が会社の帰りに寄る少し前、赤ん坊がベビールームに寝かされた。 生まれたてとはまた違う。
「どれどれ」 嬉しそうな、いつもにない笑顔で初孫ヒロくんを見ている。 
みんなはシャッターを切りながら、くいいるように泣いては指を吸っているヒロくんを見つめた。 
誰もがとても優しい最高の笑顔で・・。
やがて部屋に戻った愛ちゃん、てん君も会社帰りに来た。
みんなしてガラス越しのヒロくんをバックに記念写真、ピース! 
生まれた日なのでヒロくんのベッドだけ、こっちに向けてくれている。
「鼻が大きいところは太郎にそっくりやわ」 「手が大きいな」 「指が長いね」 
「教えもせんのに、上手に吸うんやなぁ」 猛烈なしぐさにヒロくんの元気を確認した思いである。

お昼食べられなかった愛ちゃんは「おなかすいた! あ、これは苦手、お父さん食べません?」 
あれこれ話す愛ちゃんのてんしょんはかなりヒートアップ。 いつもよりは多弁になっているよ。
大きかったおなか、生み終えたと言う達成感、満足感、母親になった喜び・・等など・、格別であろう。
「そりゃそうや、今日の愛ちゃんは天下をとったようなものなんだから」夫が言った。
しかしさっき生み終えたばかりだと言うのに、なんと元気でさわやかで、なんと美しいのだろう。
おめでとう愛ちゃん、男の子良かったね、お疲れさま。
実家のご両親やお姉さん妹さん、とっても喜んでおられたね。 

雨の朝、今まで蕾だった我が家の桜、咲いていたよ!  まるで愛ちゃんを祝うかのように。

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