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増村保造監督『しびれくらげ』

2021-09-25 06:33:00 | ノンジャンル
 今日はロベール・ブレッソンの生誕120周年に当たる日です。数々の名作を残してくれたブレッソンに改めて感謝するとともに、改めて追悼の意を表させていただきます。

 さて、増村保造監督・共同脚本の1970年作品『しびれくらげ』をDVDで観ました。

 サイト「映画ウォッチ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
「モデルクラブに所属するみどり(渥美マリ)は今日も下着メーカーの大東繊維のファッションショーに出ていました。大東繊維の山崎(川津祐介)との交際により優遇され、ギャラも弾んでもらっていました。
 山崎とベッドを共にしたある日、山崎からアメリカの会社の重役のヘンダーソンがみどりの事を気に入って、一夜を共にしてくれたら大東繊維と契約するというので、一晩だけ相手してくれないか?と頼みました。断るみどりですが、山崎の出世の為いやいや引き受けました。
 ヘンダーソンと寝た後、山崎の部屋に行ったみどりは山崎と愛し合いました。その後アパートに帰ると言うみどりを山崎が家まで送ると、みどりの父の庄太(玉川良一)が酒を飲もうと言い出し、少しだけ相手をしました。父の庄太はみどりのギャラから2万円奪い取りました。庄太は会社の金をバーのホステスに貢ぐため横領し、刑務所に入ったことがあり、その時に妻に逃げられ、今はストリップ劇場の控室の番をしていました。
 翌日山崎は、会社の重役たちに契約が成立した報告をしました。そしてみどりを使ってヘンダーソンと一夜を共にさせたことも話しました。
 庄太はみどりが雑誌プレイボーイのグラビアにビキニで掲載されているのを見つけました。その夜、行きつけのバーのママを口説くために、みどりの載ったプレイボーイを見せ、自分は芸能関係の仕事をしていると嘘をつきました。ママにはヤクザの山野という夫がいて、早速山野の指示で美人局をママにさせました。見事に引っかかった庄太は、山野と弟分の健次(田村亮)に脅され100万円を要求されました。途中でみどりが帰宅したものの、自分で何とかしろと見捨てられました。
 翌日、庄太は大東繊維に出向き、山崎に100万円借りました。その夜、健治に100万円払い、みどりが受け取りと誓約書を書けと言われますが、健治は自分の父もこのような父だったため、殺そうと思って頭を叩き割ったと話し、オレを信じてくれと言って帰りました。健治は山野に報告し、あの親子にはもう手を出さないでくれと頼み、山崎は了承しました。
 庄太が山崎に金を借りたことに怒ったみどりは、山崎に謝るも、山崎から庄太と縁を切るか、自分と別れるかの選択を迫られました。すべて庄太が悪いと思ったみどりはアパートに帰り庄太を殴り続けました。すると庄太は翌日山崎を訪ね、みどりとの手切れ金として500万円出せと脅しました。しかし逆に、過去の横領罪の事に触れ、今度捕まったら長い刑務所生活だと逆に脅されました。この一件で山崎はみどりとの専属契約を打ち切り、みどりはモデルクラブもクビになりました。
 ヤクザの山崎の指示で庄太が捕らわれて、みどりが呼び出され組員たちに強姦されようとしていました。そこに健治がやって来て、みどりを助けました。健治は山野に殴られみどりを自分の女にして、金を稼げと怒鳴られました。
 健治はみどりをデートに誘いました。そして夜になり、山野からの指示をすべて話しました。するとみどりは最後に私の頼みを聞いてくれと言い、みどりは山崎を最後の夜にしたいとホテルに誘いました。そして二人が愛し合い終わった時、健治が入って来て、山崎を殴り飛ばし、ヘンダーソンの一件をすべて話させテープに録音しました。翌日、健治とみどりは大東繊維の重役たちを訪ね、録音テープとの交換に1000万円要求しました。みどりは奪った1000万円の小切手を健治に渡し、これでヤクザから足を洗ってと言いました。健治は足を洗えたら会いに来ると言って走り去るのでした。

 渥美マリのたたみかけるようなセリフ回しが印象的な映画でした。

増村保造監督『やくざ絶唱』

2021-09-24 05:49:00 | ノンジャンル
 増村保造監督の1970年作品『やくざ絶唱』をDVDで観ました。
 サイト「映画ウォッチ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
「石川組の幹部の立松実(勝新太郎)は気性の荒い性格で喧嘩は強いが警察には弱いという一面をもっていました。実(みのる)は情婦の可奈江(太地喜和子)と一緒に住んでいましたが、異父兄弟の妹あかね(大谷直子)の面倒も見ていました。あかねは高校3年生ですが、実は異常なまでの愛情を注ぎ、近寄る男は皆殴り倒していました。
 二人の母親は妾で男にいつも頼る女でした。実はあかねに母親のような女にはなるなといつも言っていました。
 ある日あかねの実の父親の大丸が養子の裕二(田村正和)をつれてやってきますが、実が怒って追い返しました。昼間あかねは学校で新任教師の貝塚(川津祐介)と話をしました。あかねは高校を卒業したら働くと言いますが、貝塚は成績がいいので大学に行きなさいといいます。そして兄がやくざであることも話しました。さらに貝塚は小説をいっぱい持っているというと、小説好きのあかねは今度アパートに寄ると言いました。
 石川組では東風会の殿山が子分を引き連れ、石川組のシマを荒らしていると言い、石川組の親分(内田朝雄)は実に殿山を殺せと言いました。
 家に帰った香奈江は、実に対しあかねの事ばかりで自分にかまってくれないと怒りだし、実と喧嘩になり、殴る実に対し、あかねは出て行くと言って家を出ました。実は殿山が自分の縄張りのトルコに出入りしていることを知り、チャンスを伺っていました。
 一方あかねは実から解放されたくて、貝塚のアパートに行き、処女を捧げました。その後貝塚に別れを告げ家に帰ると実と大喧嘩になり、実は好きなようにしろと言いました。むしゃくしゃする実は可奈江の店に行き飲んでいると、東風会の連中が可奈江を奪おうとしているのを見て、4人を殴り倒し、駆けつけた警官にも殴り掛かり逮捕されました。
 懲役が確定的になった実はあかねに預金通帳の隠し場所を教え自由に使えと言いました。その後舎弟の本田から、実が殿山を殺すのが怖くて刑務所に入ったと皆笑っていると聞き、親分に保釈金を積んでもらい出所しました。そして殿山を殺すことを伝え家に帰りました。
 そのころあかねの実の父親が死亡しました。裕二が死に顔を見てくれと頼み、大丸の家に行きますが、あかねは本妻の里枝に追い返されました。
 交際していたあかねと祐二はこの夜結ばれました。一方実は里枝に会い、大丸の遺産をあかねに分けろと脅しました。里枝が断ると、裕二を痛い目に合わすと脅し1000万円を奪いました。実の容赦ないやり方にあかねは怒りますが、裕二が結婚したら僕たちの金になると言い、今から実に会いに行こうと言って、あかねの家に行きました。
 裕二はあかねとの結婚を裕二に話しました。実は出て行かないと殺すと脅しました。裕二は殺されてもいいと言い、結婚させてくれと懇願しました。するとあかねが裕二に兄を殺したら一緒になれると言いますが裕二は断りました。あかねに出て行ってと言われ、裕二が家の外に出ると、あかねはナイフで実を刺そうとしました。実は『兄さんを殺して私も死ぬ』というあかねを鎮め、好きなように生きろと言い家を出ました。外で待つ裕二にあかねの事を頼むと言った実は、殿山の居るトルコに向かいました。そして部屋にいる殿山に銃弾を何発も打ち込み殺しました。そこへ殿山の子分たちがなだれ込んできて実は射殺されるのでした。

 大谷直子の吐き出すようなセリフ回しが印象的でした。

増村保造監督『でんきくらげ』

2021-09-23 15:02:00 | ノンジャンル
 増村保造監督・共同脚本の1970年作品『でんきくらげ』をDVDで観ました。

 ウィキペディアのストーリーに一部加筆修正させていただくと、

 由美(渥美マリ)は洋裁学校に通う19歳の美しい女性。由美の母親・トミ(根岸明美)は、場末のバーに勤めながら女手一つで由美を育てていた。ある日、トミが留守の間にトミの情夫・吉村(玉川良一)が由美を犯してしまう。それに激昂したトミは吉村を包丁で刺し殺し、刑務所に入れられる。
 生活に困った由美はトミに黙って、トミが働いていたバーで働くようになる。バーで働きはじめた由美はバーの客にプロポーズされるが、由美の母親が殺人を犯して刑務所に入っていると知ると離れていってしまう。刑務所に面会に来た由美が急に綺麗になったのを見てトミは驚く。由美はお金のためにバーで働いていることをトミに告白する。そんなとき地回りのやくざ・風間(木村元)が由美を自分の情婦にしようとしつこく詰め寄り、由美を自分のスナックに連れ込む。由美は母親の生き方を見て、男のヒモになることはどうしてもできなかった。由美は風間の隙を見て警察に通報し、風間は逮捕される。
 3日後、警察から釈放された風間と風間の舎弟の石川(平泉征)が由美のいるバーに暴れ込んでくる。その様子を見ていた客の野沢(川津祐介)がその場を納める。野沢はバーのマダムに「このままでは風間が毎日嫌がらせに来るだろうから、由美を自分の店に引き取らせてほしい」と提案する。野沢は銀座の高級クラブのマネージャー兼スカウトだったのだ。こうして由美は銀座のクラブで働くようになる。由美は助けてもらった野沢に恋心を抱くのだが「商売物には手を出さない」と野沢は由美に対してつれない態度を取る。
 銀座のクラブに移った由美は水を得た魚のようにめきめきと頭角を現していった。ある日、客の高崎(永井智雄)が由美を抱かせて欲しいと要求してくる。高崎は月に100万円もの金を使ってくれるクラブの上得意客だ。由美は「自分を安売りはしたくない」と高崎にポーカーの勝負を持ちかけ「勝ったら抱いてもよいが、負けたら3万円払ってほしい」と提案する。面白がった高崎から由美は、一晩に15万円もの金を巻き上げる。高崎も6度目のポーカーに勝ち、苦労してベッドを共にした由美に大満足だった。
 由美が自分を賭けてポーカーで勝負をすることはクラブの他の客にも伝わり、由美を指名するお客が増えていった。これに対して他のホステスたちは面白く思うはずもなく、由美に対して露骨に嫌みを言うようになる。クラブのママ(真山知子)も店の中ではポーカーをしないよう由美に言いつける。
 店でのポーカーを禁じられた由美は、店の外のホテルや旅館でポーカーをするようになる。ある日、野沢が立ち会って由美が客とポーカーをしていると、突然警察が踏み込んできて逮捕されてしまう。店の誰かが警察に密告したのだ。野沢は元弁護士としての機転でその場を上手く切り抜け、由美をクラブのオーナー社長・加田(西村晃)の所に連れて行く。加田は由美にポーカーを止めるように諭すが、由美は「お金が必要だから」と拒否する。それならと加田は「月100万円で自分の妾にならないか」と誘う。由美は野沢と相談して決めると言う。野沢が好きな由美は妾になることを止めて欲しかったのだが、野沢は「自分はクラブのママを愛している」と言い、加田の妾になることを勧める。こうして由美は加田社長の妾となって生活を共にするようになる。
 妾になった由美を加田は溺愛する。由美はこれまで何千人もの女を知っている加田をも夢中にさせる不思議な魅力を持っていたのだ。由美も加田に心から尽くしていた。
 ところが加田は風呂に入っている最中に心臓麻痺で死んでしまう。このままでは加田の遺産はハイエナのような親族に全て取られてしまう。そこで野沢は一計を案じる。もしも由美が加田の子供を妊娠していれば遺産は全てその子供のものになる。そこで、由美を妊娠させてその子を加田の子供として遺産を相続させようと言うのだ。由美は野沢を受け入れ、ついに一夜を共にする。野沢も自分が本当に愛しているのは由美であることに気付く。
 数日後、集まった加田の親類の前で野沢は由美が加田の子供を妊娠していること、この子こそ加田の遺産を相続する権利があることを宣言する。こうして由美は莫大な遺産を手に入れる。
 その後、由美はひとりで病院へ行き、お腹の子供を堕ろしてしまう。困惑する野沢を尻目に由美は母親の元へ帰っていくのだった。

 吐き捨てるようなセリフ回しはこの映画でも健在でした。

内山雄人監督『パンケーキを毒見する』

2021-09-22 21:37:00 | ノンジャンル
 内田雄人監督・構成・編集の2021年作品『パンケーキを毒見する』を「あつぎのえいがかんkiki」で観ました。
 パンフレットの「STORY」から転載させていただくと、
「菅義偉(すがよしひで)首相についてのドキュメンタリー制作を始動した制作陣が最初に直面したのは、取材申し込みに対する断りの電話の連続だった。菅氏に近い自民党議員たちが結成した「ガネーシャの会」所属の若手議員をはじめ、市議会や県議会の議員たち、マスコミに評論家、さらにはホテルやスイーツ店までが取材拒否。そんな中で最初に登場するのは、菅氏の半生を丹念に追い、ノンフィクション「菅義偉の正体」にまとめたジャーナリストの森功氏。彼によれば菅氏は「庶民的で親しみ易い、気遣いの人」だという。朝日新聞の記者としてかつて自民党宏池会を担当した鮫島浩氏も、菅氏を「秘書出身の気配りの人」と評し、アクアラインの通行料金や携帯料金、ふるさと納税といった“値下げ”政策で人々の心をつかんできたと分析する。「国会パブリックビューイング」代表として、国会審議を可視化する活動を行ってきた法政大学の大西充子教授は、菅氏の不誠実な答弁について、国会質疑の映像を見ながら解説。「こうした答弁を続けることで、国民の政治に対する関心が失われることを狙っているのでは」と懸念する。
 自由民主党の重鎮である村上誠一郎議員は故・梶山静六の弟子を自認する菅氏の、学問に対するリスペクトのなさを嘆き、「今までの総理大臣には上に立つものとしての見識があったが、菅さんにはない」と言い切る。同じく自由民主党の石破茂議員は現在の国会を「初めて見る言論空間。議論が嚙み合っていない」と憂慮する。立憲民主党の江田憲司議員は、横浜市を選挙区とする菅氏は「都会派で、国民の思いが分かる政治家」と「利権に聡(さと)く、金集めのうまい旧来の自民党の利権政治家」という二つの顔を併せ持っていると語る。官僚の反対を押し切り、ふるさと納税や13年に起きたアルジェリア人質事件での政府専用機派遣など、大胆な政策を実現してきた菅氏の政治家としての力が垣間見える。
 菅氏は1948年に秋田県で4人兄弟の長男として生まれた。父・和三郎はイチゴ農家として財をなし、町議会議員も務めた人物だった。法政大学卒業後、元通産大臣の小此木彦三郎の秘書として政治の世界へ。最初の“バクチ”は87年。38歳の時に横浜市議選挙に出馬し、自民党の現職議員を破って初当選を果たす。96年には国会議員となり、98年の自民党総裁選で絶対不利にあった梶山静六を担ぎ出すという大胆さを見せ、周囲を驚かせた。その後、選挙対策副委員長を務めていた09年の総選挙で大惨敗するが、安倍晋三という盟友を得て、20年9月に首相の地位にまで上り詰める。鮫島氏は安倍政権とそれに続く菅政権を、戦後、日本をリードしてきたエリート集団に対する「仕返し政権」だったと指摘。出身母体でトップに立ったことがないという共通点を持つ、内閣官房副長官の杉田和博氏、内閣総理大臣補佐官の和泉洋人氏、警察庁出身で国家安全保障局長の北村滋氏を重用していることにも、その本質が現れている。彼らは“人事”という武器を握り、官僚たちを動かす。
 スクープ記事と共産党議員の国会質問の連携で上げてきた、しんぶん赤旗。日曜版編集長である山本豊彦氏は「権力の監視がメディアの役割」と語る。赤旗は菅首相に対しても官房長官時代の官房機密費について追及した。一方、ニュース番組でのコメントをめぐって官房長官時代の菅氏から圧力をかけられた経験を持つ経済産業省出身の古賀茂明氏は、番組交番に至る経緯を回想。また、鮫島氏は、菅氏が就任直後に行なった“パンケーキ懇談会”に対する批判の背景には、政権を監視すべきマスコミの見せてきた“甘さ”への不信があったのではと指摘する。さらに、近現代史研究家である辻田真佐憲氏は、戦時中、新聞社が揃って「大本営発表」に陥ってしまった歴史を「ジャーナリズムの批判機能が損なわれた結果起きた出来事は、こんなにデタラメになる」という実例として提示する。それは現在進行形の出来事でもある。菅首相の「新たな〈成長の原動力〉を日本が率先して作り上げていく」との言葉を古賀氏はパロディだと語ったように日本の産業が驚くほど衰退していることにお「大本営発表」に慣らされた国民は気付いていないのだ。そして、若者と政治の距離を近づけようと活動する学生団体ivoteのメンバーは「投票しても現状は変わらない」という意識が投票率の低さにつながっているのでは、と分析する。こうしたことが私たちに示すものとは━━。「政治なんて人ごと」と、過ごしていて、本当にいいのだろうか?」

 映画の冒頭で、菅政権の権力の権化の悪癖ぶりをどれだけ描いてくれるのか、と期待しましたが、あまり見ごたえのない映画だったように思います。

増村保造監督『女体』

2021-09-20 12:07:00 | ノンジャンル
 増村保造監督・共同脚本の1969年作品『女体』をDVDで観ました。

  サイト「HUREC AFTERHOURS 人事コンサルタントの読書・映画備忘録」のあらすじに加筆修正させていただくと、

 浜ミチ(浅丘ルリ子)は、大学理事長・小林卓造(小沢栄太郎)の息子・行夫(青山良彦)に強姦されたとして慰謝料200万円を要求したが、行夫の姉・晶江(岸田今日子)に侮辱的な扱いを受け、敵意を抱く。スキャンダルを恐れた卓造は、婿である秘書の石堂信之(岡田英次)に処理を一任し、信之は晶江の意志に反して200万円を支払う。
ミチは信之に愛を感じ、二人は求め合うが、ミチは信之との情事を晶江に伝えてしまう。それを知った信之は、ミチが元画家の青年・五郎(川津祐介)とも交渉があることを知ってミチと別れる決心をする。
 しかし、ミチを捨てられず、逆に五郎から手切れ金を要求され、卓造から預っていた裏口入学金の一部500万円を流用して払う。だが、五郎はミチと別れないばかりか、金の出所を追求すると嘯き、信之はそんな五郎を誤って殺害する。
 やがて保釈された信之は、晶江を捨て、仕事も捨ててミチとの生活に飛び込むが、バー経営が行き詰まり、加えてミチの束縛を嫌う奔放な性格から二人の間に亀裂が生じる。
 ミチはやがて信之の妹・雪子(梓英子)の婚約者・秋月(伊藤孝雄)に心を寄せるようになる。秋月はミチの誘惑を拒むが、ミチは入水自殺する素振りをみせた挙句、深夜のドライブに秋月を誘い出し、事故による無理心中を図るも失敗する。信之にも去られて独りになったミチは「また素敵な男を見つければいいわ」と酔って、ふらつく足で風呂場のガス管を引っ掛けたまま湯舟で微睡み、永遠の眠り向かうのだった。

 浅丘ルリ子がここまで汚れ役をやるのも珍しいと思いました。