朝日新聞で紹介されていた、連城三紀彦さんの'08年作品「造花の蜜」を読みました。
小さな印刷工場を営む両親と、兄夫婦とその息子と一緒に住む香奈子は幼い息子・圭太を誘拐されます。身代金は歯科医の元夫が払うことになり、渋谷のスクランブル交差点で受け渡しがなされ、圭太は戻りますが、息子の背負ったリュックには奪われた身代金と同額の金が入っていました。捜査は印刷工場の工員で、圭太を誘い出した川田に向かいますが、彼は息子の保護の直前に姿を消していました。捜査が進むに従って、圭太は香奈子の子ではなく、元夫が愛人の水江に産ませた子を香奈子が奪ったということが分かります。川田は水江に誘拐の計画に誘われ、その裏で香奈子の元夫から3億円を奪う計画があったことを回想し、水江の指令で越後湯沢に逃げますが、水江の警察への密告で逮捕されます。水江は真相を書いた手紙と川田との会話を録音したテープを警察に送りつけていて、そこには実は川田を人質として川田の政治家の父から汚れた金2億5千万円を奪ったこと、後妻をもらった父の家を飛び出し偽名で生きている川田を父の元に戻すためにそれをしたこと、今回の事件で身代金の奪い方についてヒントを得たので今後実践しようと思っていること、そして自分は実は水江ではなかったことが書かれていました。そして仙台でまた酷似した事件が起き、1億円の身代金が奪われるのでした。
500ページに届こうかという大著でした。中々ストーリーが進まず、前振りが延々と続き、3分の2を超えた辺りから堪えられずに台詞の部分だけ読むという飛ばし読みをしてしまいました。ただ、犯人の女の空恐ろしさは魅力的でした。ところで最初の身代金の受け渡しの時にぶち捲かれた大量の血液は何だったんでしょう? 我慢強く読書できる方にはオススメかも。
小さな印刷工場を営む両親と、兄夫婦とその息子と一緒に住む香奈子は幼い息子・圭太を誘拐されます。身代金は歯科医の元夫が払うことになり、渋谷のスクランブル交差点で受け渡しがなされ、圭太は戻りますが、息子の背負ったリュックには奪われた身代金と同額の金が入っていました。捜査は印刷工場の工員で、圭太を誘い出した川田に向かいますが、彼は息子の保護の直前に姿を消していました。捜査が進むに従って、圭太は香奈子の子ではなく、元夫が愛人の水江に産ませた子を香奈子が奪ったということが分かります。川田は水江に誘拐の計画に誘われ、その裏で香奈子の元夫から3億円を奪う計画があったことを回想し、水江の指令で越後湯沢に逃げますが、水江の警察への密告で逮捕されます。水江は真相を書いた手紙と川田との会話を録音したテープを警察に送りつけていて、そこには実は川田を人質として川田の政治家の父から汚れた金2億5千万円を奪ったこと、後妻をもらった父の家を飛び出し偽名で生きている川田を父の元に戻すためにそれをしたこと、今回の事件で身代金の奪い方についてヒントを得たので今後実践しようと思っていること、そして自分は実は水江ではなかったことが書かれていました。そして仙台でまた酷似した事件が起き、1億円の身代金が奪われるのでした。
500ページに届こうかという大著でした。中々ストーリーが進まず、前振りが延々と続き、3分の2を超えた辺りから堪えられずに台詞の部分だけ読むという飛ばし読みをしてしまいました。ただ、犯人の女の空恐ろしさは魅力的でした。ところで最初の身代金の受け渡しの時にぶち捲かれた大量の血液は何だったんでしょう? 我慢強く読書できる方にはオススメかも。