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内澤旬子『センセイの書斎』

2009-03-23 14:17:00 | ノンジャンル
 内澤旬子さんの'06年の作品「センセイの書斎」を読みました。作家、評論家、学者、図書館、本屋の31の書棚を取材した本です。
 それぞれに対して、書棚のイラストと解説を書いたページと、書棚の持ち主への取材文のページからなっていて、取材した書棚の持ち主は、林望、荻野アンナ、静嘉堂文庫、南伸坊、辛淑玉、森まゆみ、小嵐九八郎、柳瀬尚紀、養老孟司、逢坂剛、米原万里、深町眞理子、津野海太郎、石井桃子、佐高信、金田一春彦、八ヶ岳大泉図書館、小沢信男、品田雄吉、千野栄一、西江雅之、清水徹、石山修武、熊倉功夫、上野千鶴子、粉川哲夫、小林康夫、書肆アクセス、月の輪書林、杉浦康平、曾根博義の皆さんです。
 書棚のイラストは、その書棚のある部屋を天井をぶち抜いた上からの視点で描かれているのがすごいと思いました。また、本の必要なところだけを破ってファイルに保管し、残りの本は捨ててしまうという辛淑玉さん、ダンボールに入れた膨大な量の本を持ち歩きながら、放浪し続けているという小嵐九八郎さん、机から床まで部屋中が紙で覆われてしまっている、ゴミ屋敷状態の書斎を持つ佐高信さんには驚き、そしてスティーヴン・キングの翻訳者でも知られる深町眞理子さんの書斎を見ることができたこともうれしく思いました。
 内澤さんの文はユーモラスで、イラストもとても写実的で見ていて楽しく、なぜもっとご自分の本を出されないのか不思議な気がします。本好きの方には文句無しにオススメの本です。