湿潤養生(工事12日目)

2007-07-20 21:38:59 | 建築工事

今日は一日、コンクリートの養生でした。
これから記述することは、素人が調べて理解した範囲での記述であり、間違いがあるかもしれません。
それを前提にお読みください。

僕には土木系技術者の後輩がいます。
随分前になりますが、その後輩と我が家の新築について話していると、こんな会話になりました。

後輩“養生中に雨が降ったらいいですね”
僕 “なんで?降ったら何かいいことあるん?”
後輩“はい。コンクリートは養生中に雨が降ると締まるんですよ”
僕 “ほんまかいな。おちょくってるんちゃうやろな”
後輩“ほんまですって”

先日も書きましたが、僕はずっと、コンクリートは乾くことで硬化すると思ってました。
でもそれは大きな間違い、トンチンカンだったのです。
家のことを調べ始めて初めて知ったのですが、
コンクリートは乾いて固まるのではなく、セメントと水が化学反応(水和反応というそうです)を起こすことによって固まるそうです。
つまり、コンクリートが固まるためには水が必要なんですね。
ところが、養生期間の天気が良すぎると、水が蒸発してしまって水和反応に必要な分が確保できなくなる。
こうなってしまうと十分な強度が出ないとか。
さらに、水和反応をしている間は、熱を発生し膨張する。
時間がたってその熱が逃げて行くときに、コンクリートは収縮するそうですが、
その際にひび割れなんかの原因になり、躯体強度に影響が出てきてしまう。
悪いことばかりになってしまうんですね。
なので、養生期間には適度な水が必要なんです。
そんなことから前述の後輩の発言となったらしいです。

僕 “ほな雨が降らんかったらどうしたらいい?”
後輩“雨乞いしてください”
僕 “あほぅ。なんでそんな原始的やねん。もっとハイテクな方法ないのか?”
後輩“湿潤養生でしょうね”
僕 “シツジュンヨウジョウ?ハイテクか?”
後輩“いや、ハイテクではないですけど・・・。水和反応に必要な水が不足しないように水を撒くんです”
僕 “へぇ。それは自分でできるんか?どれくらい撒いたらいいの?”
後輩“基礎を施工する業者に頼んだら、やってくれるんちゃいますか?”
僕 “ナイスアドバイスや!座布団一枚やるぞ!!”
後輩“・・・いらないっす”

すぐさまイサットのハンゾー氏に電話しました。
“基礎の養生ははシツジュンヨウジョウにしてください”
知ったかぶりが何とか噛まずに言えました。
通常、住宅基礎程度では湿潤養生はしないようですが、
お願いしたら快く引き受けてくれました。
さすがハンゾーちゃん。柔軟に対応してくれます。
こういうところは工務店の強みと言えるでしょうか。
というかハウスメーカーでは当たり前のようにやってたりして・・・。

とにかく、mercy邸の基礎コンクリートの養生は湿潤養生をしていただいています。
といっても、今日は現場を見る時間がなかったので、写真はありません。
湿潤養生していただいていたかどうかもわかりません。
しかも、夕方から雨になったので、ほっておいても湿潤養生になりました。

ただまぁ、それだけの手間で基礎の強度が増すなら是非やってもらいたいことですよね。
ところで、鉄筋コンクリートって強いってイメージがありますよね。
具体的になぜ鉄筋コンクリートが強いのかご存知でした?
コンクリートって圧縮する力には強いのですが、引っ張る力には弱いんだとか。
鉄筋は圧縮する力には弱いですが、引っ張る力には強い。
つまり、鉄筋とコンクリートでお互いの短所を補い合い、
それぞれの長所を生かしてるんですねぇ。
よくできてますね。・・・って何のヒネリもない感想ですんません。

それからしばらくして、その後輩に会ったときの会話です。

僕 “おい、イサットはシツジュンヨウジョウしてくれるぞ”
後輩“へぇ。よかったですね”
僕 “サンキューベリーマッチ。柔軟に対応してくれる会社でよかったわ”
後輩“じゃ、レイタンスも処理してもらったらどうですか?継ぎ目があるんでしょ?”
僕 “レジスタンス?闘いか?いいよな、闘いは。何に抵抗する?”
後輩“い・・いや。レイタンスです”

おいおい、まだ続くのかよ。と突っ込みたくなる展開です。
これは言葉さえ知りませんでしたが、調べてみるとぼちぼち大事なもののようです。
続きはまた、基礎立上コンクリート打設のときにでも。
明日は基礎立ち上がり部分の型枠を組みます。
でも、天気は雨。♪窓の外アメン・・・
では。