個と組織

2020-11-29 18:00:46 | リーダー
警察小説が好きだ。
特に佐々木譲氏や横山秀夫氏の警察小説。
事件に焦点を当てた作品よりも、警察という組織もしくはそれに属する個人に光を当てていることも多い。
彼らの警察小説には、特に個と組織について考えさせられる内容が多い。
大きな組織の中で、小さな個に何ができるのか。
組織が間違った方向に進む中で、間違いに気づいた個は何ができるのか。
愚かなリーダーの下で、愚かな上司にどう対応するのか。
日本の組織の代表とも言える警察において、常に迫られる判断。
一分一秒を争う事件解決において、常に迫られる判断。
組織の中で個がどうあるべきか?
優れたリーダーとは?
私の琴線に直に響いてくる。
残念ながらこれらの問いに正解はない。
というか、正解は組織の構成者、世相、慣習、風俗、自分の立場によって時々刻々と変化するのだ。
しかも、正解かどうかが判明するのは相当の時間が経ってから、もしくは正解かどうか結局わからない、そんなことばかりだ。
それでも我々(の多く)は組織の中で生きていかなきゃならない。
正解がわからないまま。
でも、正解がわかったら、人生なんて楽しくないのかも知れないな。