床の間の床材

2009-05-26 21:48:20 | こだわり
どこのハウスメーカーだったか忘れましたが、
モデルハウスの床の間床材に黒いガラスが使用されていたんです。



かっこよかったですねぇ。
それをmercy邸の洋風和室に採用したかったのですが、
子どもの多い家の床材にガラスはちょっと・・・ねぇ。
強化ガラスだと結構、値段も張ります。
となるとここはひと工夫。
できるだけそのモデルハウスに近いイメージの建材を探しました。

そして最終的に選んだのがメラミン板です。
黒大理石や、もちろん無垢一枚板も候補として考えましたが、
コストパフォーマンスとイメージで決定です。

メラミン板は樹脂系の合成板で、水や熱に強いとされています。
台所の油が飛びやすい部分に施工されている例も多いですよね。
ただ、床材に用いた時の強度としてどうなのか、疑問は大いに残ります。
mercy邸も床の間だから採用しただけのことであり、
トイレとか脱衣室ならもちろん、採用していないでしょう。

最初の写真よりも寄って撮影しました。
この、床の間に飾っているものが写り込むのがいいんですよね。
モデルハウスのガラス床材にはとてもかないませんが、
それっぽくなったなと満足している部分ではあります。

ただし、このメラミン板、引っ掻き傷にはかなり弱そうです。
今は寝室として使っている和室なので、傷はついていませんが、
陶器なんかを置いたら、すぐに引っ掻き傷ができてしまうでしょう。
無垢の木材とは違い、こういう工業製品は傷がつけばみすぼらしくなってしまいます。
それについてはサンプルを見れば察しがついたので、
半永久的に使える床材として採用したわけではありません。
いずれ畳を新調するとき、ひょっとしたらもっと早く、
床の間の床材を張り替える必要が出てくるでしょう。

床の間にメラミン板を使う家、なんてのはいまだ見たことはありません。
きっと素人だからこその発想だったのではないかと思います。
まぁ、普通は床の間って見せ柱や網代天井なんかの贅沢部材の集合ですから、
メラミンなんて安物は使おうとも思わないですよね。
それを敢えて挑戦してしまうのもまた、素人だからこそなのでしょう。
では。


無垢フローリングの面取り

2009-05-01 00:25:20 | こだわり
mercy邸のカバザクラの無垢フローリング。

随分と日焼けしちゃいましたねぇ。。。

そのフローリングにはそれぞれのロットの接合部分に谷があります。

わかりますでしょうか・・・。
フローリングとフローリングの継ぎ目の部分が面取りされているので、
表面に溝ができるというわけです。
この写真の箇所は、若干、フローリング同士の隙間もあいてますが。。。

断面図

図解するとこんな感じ。
赤矢印で指した部分が面取りされています。
デフォルメして描写していますので、実際には小さな面取りですが。

ところでこの面取り、何のためにあるのか、
mercy邸フローリングの納入業者であるMA企画のU氏に聞いてみました。
いわく、
煮崩れすると困るから、だそうです。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・冗談。

無塗装の無垢フローリングは表面の角部分が直角だと、ささくれ立つことがある、
ささくれ立つとお子さんはもちろん、大人でも足の裏に木屑が刺さる可能性がある、
それらの危険を避けるために面取りしてあるのです、とのこと。
な~るほど。
子ども達が裸足で暴れても怪我をしないようにとの配慮なんですね。

もちろん、このように縦部分の継ぎ目にも面取りが施されています。
丁寧な対応をありがとうございます。
おかげさまで、フローリングの上を靴下でスーーーッと滑っても、
引っ掛かりは一切ありませんし、
子ども達の足や手にトゲが刺さったという報告もありません。

多くの建材が集合してできる家。
そのそれぞれに少しでも使いやすいよう、
少しでも危険を少なくするよう、
少しでもエコになるよう、
色々な工夫がされているわけです。
施主が建材を検討する際に、そこまで細かな配慮に気付くのは難しいですが、
そういうことを意識して提案してもらえるビルダーに巡り合えるといいですね。

って、えらいまとめにかかっているmercyですが、
この話はこれで終わりではありません。
続きは次回にでも。
では。


無垢の醍醐味

2008-08-12 18:41:04 | こだわり
mercy邸の床材は無垢フローリングを使っています。

無垢床については無垢フローリングを主に販売されているMA企画という会社から納品してもらいました。
カバザクラ(樺桜:一般的にはさくらと総称されます)という樹種で、英語ではバーチと呼ばれるようです。
落葉広葉樹のため、材質は硬めで施工後の反りや暴れは比較的大きい樹種と言えるそうです。
この夏の無垢材の変化について、少しだけ気付いたことがあるのでそれはまたの機会に。

 

mercy邸では無塗装のカバザクラとUVクリア(ウレタン)塗装のカバザクラの2種類を導入し、
無塗装には自分でユーロオイルを塗りました。
無塗装が1Fの玄関ホール・LD・玄関クローゼット・廊下、2Fはフリースペース・寝室・子ども部屋。
UVクリア塗装は1Fの納戸と和室押入れ、2FはWICと子ども部屋クローゼットです。

 

無垢フローリングの最大のメリットは当然ながらその触感の良さです。
これは無垢フローリングを導入した方は口を揃えておっしゃいますよね。
手触り、足触り、質感どれを取っても合板フローリングにはない味わいがあります。
合板フローリングではゴロンと寝転んでも不快だったりするのですが、
無垢ではゴロンと寝転ぶことに抵抗がありません。
それとデザイン。
無垢フローリングだからこそ出せる色、模様があります。
合板フローリングの単調な模様ではなく、ロットによって変化する木目。
時にはヒトが出現したりという楽しみもあります。

僕は当初、ブラックウォルナットにこだわりまくっていたのですが、
今ではカバザクラも大好きです。
控えめな木目と、明るく華やかな雰囲気が素敵です。
mercy邸のインテリアにはものすごく合っていたのかなと思います。
このへんの眼力は嫁さんに頼りました。

無垢フローリングの変化でお伝えしたとおり、
mercy邸のさくらも日に当たる部分は濃く変色してきました。
6ヶ月点検の際に貼り替えてもらった部分は、白くてきれいでしたね。
変色は残念な気持ちもありますが、最初からわかっていたことなので素直に受け入れています。


最近の自然素材ブームで、無垢フローリングを選ばれる方が多いようです。
触感、デザイン、メンテナンスの煩雑さ、色の変化などいいことも悪いことも含めて、
無垢フローリングにすると、その醍醐味が味わえると思います。
醍醐味というのは抽象的過ぎますね。
では、ここで言う醍醐味とはなんなのか?
それは“フローリングに愛着を持つ”という気持ちです。
合板フローリングではなかなか愛着を持つことはないと思うのです。
無垢床にしたからこそ味わえる愛着と嫌悪。
それらすべてをひっくるめた無垢を愛でる気持ち。
それこそが“無垢の醍醐味”だと思います。

仮に僕ら夫婦がもう一軒、家を建てることができることがあれば、
迷わず無垢フローリングを選ぶでしょう。
樹種、何にしようかなぁ・・・って、ウキウキしても意味ないし。
では。


吹き抜け上端の処理

2008-07-07 22:37:34 | こだわり
mercy邸には3.75畳の吹き抜けを作りました。

吹き抜けを作るに当たって気にしたのは、吹き抜け2F側のクロスの処理です。
2Fのフローリングと1F天井のクロスをどのようにして繋ぐのか。
ここは考えどころです。

基本的にスッキリスッキリを前提にプランニングを行ってきたので、
吹き抜けについてもスッキリさせたいところです。
そのために吹き抜け側面には照明や装飾をつけなかったのです。
また、吹き抜けは1Fからの視線と2Fからの視線、両方を考える必要があります。
それぞれどのように見えるのかを立体的に頭の中で想像するのは至難の業ですよね。

mercy邸の場合は、2Fから吹き抜けを見たときにどのように見えるのか、については重要視しませんでした。
家族が生活するのは主に1Fのダイニングやリビングであり、
客人をもてなすのはリビングのある1Fです。
なので、1Fから見てスッキリシンプルならばそれでOKです。

スッキリを念頭に考えると、選択は“白”で“何もない”ことになります。
1Fから見て吹き抜け立ち上がり面を白くて何もないようにするにはどうしたらいいのか。
ビルダーの提案力と僕の決断力が問われるシーンです。
通常、吹き抜けの2F側のまわりには2Fフローリングの端っこが見えることになります。

吹き抜け部分の断面図です。
わかりにくくてすみませんが、赤線部分がクロス巻きになります。
この方法では2Fフローリングの端っこに施工する見切材が1Fから見えることになっちゃいます。
見えるんなら白にすりゃいいってもんですが、
白の見切材にしてしまうと、2Fの床面を見たときに違和感が出るのではないでしょうか。
つまり、吹き抜けまわりだけ白の見切材で縁取ることになるのです。
ひょっとしたら問題ないかも知れませんが、できれば見切材はフローリングと同系統色にしたいところです。

で、考え出したのが見切材を2~3㎝控えて施工する方法。
つまり、吹き抜け周りに沿って、2~3㎝クロスを巻き込んで余白部分を作るということなんです。

相変わらずわかりにくい断面図で申し訳ないっす。
図の青い線を浮かせた部分を控えることにより、
1Fから見たときに見切材が見えなくなるのです。
つまり、吹き抜けの立ち上がり部分は真っ白で何もないままスッと切れるように見えます。

見事に見えないでしょう?
これにより、1Fから見た吹き抜け部分はスッキリしました。
ま、仮に見切材が見えたとしても、違和感はないんでしょうけどね。
小さなこだわりです。


ちなみにこれが2Fから見た画像。
見切りまでの間に数センチのクロス巻き込みが連続しています。
ちょうど手摺りの下部分になるので、意識しないと巻き込んでいるのは気付かないですね。


ところで、こだわってここまでクロスを巻き込んだことの弊害があります。
もうおわかりですよね。
そうです。2つ目の画像で青くラインを引いた部分にホコリが溜まるのです。
ここは手摺りの下になるので、掃除機は入りません。
なので、左手で掃除機を持ち上げて、右手で掃除機のノズルを
手摺りの上から回しこんで操作しなきゃならないんです。
これ、結構面倒です(汗)
でも、こだわった自分が汚したケツなので、自分で拭くために、
2ヶ月に1回くらいはこの作業をやってます。
キレイになったのかどうか、イマイチわかりませんがとりあえずやっています。
では。


無垢フローリング塗装作業詳細レポート

2007-11-12 19:12:48 | こだわり
先週の金曜日から土曜日にかけて実施した2回目の無垢フローリングの塗装作業。
携帯電話からも実況中継のようにアップしていたのですが、その模様を読み手の迷惑もかえりみず、詳細にレポします。
1回目の様子はこちらこちらからどうぞ。

まずは金曜から土曜にかけての僕の行動を確認です。
金曜日
18:00帰宅
19:00夕食終了
~21:00子どもと遊ぶ、風呂、歯磨き
21:00~翌日AM3:30床オイル塗装
土曜日
4:00~9:00睡眠
~10:30朝食、お出かけ準備
10:30~16:00家族でお出かけ(この模様は明日アップします)
16:00~18:00床オイル塗装(with 1号(2号、ジャリ男が寝てる間に))
18:00~19:45夕食、子どもと遊ぶ
19:45~21:30床オイル塗装(子どもがテレビに夢中の隙にこっそり出かける)
~0:00風呂、子ども寝かせつけ、ブログ更新、就寝

お気づきでしょうか?
できるだけ家族に迷惑をかけないため、子どもが寝てる時間を中心に時間を見つけてはセッセと現場へ通ったわけです。
この二日間はハードスケジュール以外の何者でもありませんでした。

で、肝心のオイル塗装です。
携帯からもアップしていた通り、寝室から塗り始めました。
寝室は1回目の塗装でウォルナットカラーに塗っていたのですが、
2回目の塗装はクリア塗装すべし、という説明書にしたがってクリア塗装を実施しました。

ハケにウォルナットの色がついてしまうかも、と思っていたので、ハケを2本用意していたのですが、
まったくつきませんでした。
しかも1回塗ってあるので、オイルがよく伸びます。

1回目の塗装と異なるのは、塗装した後しばらくしてから“拭く”作業をやったことです。
拭きが入ると、膝に負担がかかってくるため、バレーボール選手が使うようなニーパッドは必需品。
それと軍手と、どこから調達したのか作業服の完全塗装スタイルです。

オイルが均等になるようにサラサラとウエス(といっても古着や使い古しのバスタオル)で拭きます。
このタイミングがなかなか難しい。
すぐに拭き取ると簡単に拭き取れるのですが、床に馴染む前って感じがしてちょっと。。。
かと言って、時間を置きすぎると、オイルが乾き始めるので拭き取るのが大変です。
粘度が高いのでかなりの力が必要になり、それだけで戦意を消失してしまいそうです。

なので、ある程度の面積を塗って(A)、また別の場所をある程度の面積で塗って(B)、
それから(A)の場所を拭き取って、その続きを塗って(C)、次に(B)の場所を拭き取って、その続きを塗って(D)、
で、(C)の場所を拭き取って・・・・の繰り返しです。

もうひとつ、前回と大きく異なるのが戦力です。
大黒柱のフケ顔君がいません。
今回の塗装では、日曜日にフケ顔君が再登板して助けてくれる予定だったのですが、
毎回、毎回、彼に頼るわけにはいきません。
フケ顔君も“楽しいので行かせてもらいます”とは言ってくれてますが、やはり大変ですしね。
なので、金曜と土曜でできるだけ一人でやって、それでもダメなら助っ人に来てもらうつもりでした。
ひとりでやりきるということも大切です。

寝室が終わると、次は子ども部屋に突入です。
この頃はまだ元気でした。
ところが、ウォルナットカラーではまだマシだったのですが、
クリア塗装の2度目の塗装では、どこまで塗ったのかものすごくわかりにくいのです。
なので体を何度も傾けて、床のテカりを確認しながら塗った場所と塗っていない場所を見分けます。
傾けて確認して、起こして塗って・・・まさに「ししおどし」状態。

子ども部屋が佳境にさしかかる頃にはグロッキー状態です。
ゴロツキのグロッキー。。。。あ。。。

何とか子ども部屋が終わるころにはすっかり日も変わっていました。
ここでやめるのか、もうひとがんばり行くのか、思案のしどころです。
でも、答えなんて決まってるんですよね。
やれるところまでやる。
まだ余剰体力のあった僕は、当然のように2Fホールに手をつけました。

一心不乱に塗る、拭くを繰り返す僕。
静まり返った室内にはハケの動く音と服のこすれる音だけが無機質に響きます。
孤独です。孤独を苦手にしない僕が孤独だと感じるほどです。
完全に修行の域に入った作業。

ここに来るときに“一緒に行きたい!”と泣きじゃくる1号をなだめて来たこと、
でも一緒に来たら1号も暇で仕方ないだろうこと、
そんなことを黙々と作業しながらぼんやりと考えます。

そのとき、僕には確かに聞こえました。
“パパ!”と元気に僕を呼ぶ1号の声が。
僕は急いでベランダに走っていって嫁さんの車を探します。
きっと現場の様子を見ようと、みんなで来てくれたに違いない!
・・・・でも、家の前には人っ子ひとりいません。
そりゃそうです。時間は午前1時を回っています。
その代わりに僕の靴下はびしょびしょ。
いつの間にか雨が降り出していたんですね。
濡れた靴下のまま塗ったばかりの寝室の床を歩くわけにも行かず、
靴下を脱いで、スネの部分で足の裏を丁寧に拭いて、作業に戻りました。
ウソのようなほんとの話。

このことは皮肉にも、外断熱住宅の遮音性能の高さを思い知らされることになりました。
静まり返った室内でも、結構強く降っていた雨の音にまったく気付かなかったですから。

結局、この日は2Fのみでなく1Fの一部(玄関クローゼット、廊下、玄関ホール)もやり終えるという執念を見せ、
草木も眠るウシミツドキを過ぎたころに作業を終えました。

次の日は2回にわけてLDを塗装しました。
2号とジャリ男が昼寝に入った2時間と、子ども達が遊びやテレビに夢中になっていた2時間。
最初の2時間では1号がついてきてくれました。

おしりから初登場

キッチン下スペースと格闘する僕です。
予想通り、ここと沈没アートランバーリフの下はきつかった。。。
フケ顔くんが“ウッ”とか声を出してるのを笑っていたのですが、
僕も同じように“アッ”とか“ウッ”とか声にならない声を出してしまいました。

この写真は1号が撮影してくれたのですが、
子どもに好きなものを撮れとカメラを渡すとめちゃおもしろいです。
パシャパシャと子ども目線で、色んなものを撮影してくれます。
僕なら決して撮らないようなヘンテコリンな写真とか、素敵なんですよね。

いったん帰ってご飯を食べて、それからはまたひとりきりでの作業です。
でも、先が見えていることもあって、大きなストレスを感じることなく、作業は進みます。
で、9時を過ぎた頃に塗装作業はフィニッシュを迎えることになりました。

前回の塗装時もそうでしたが、今回の作業においても第一に、家族に負担をかけないことを念頭に置いたものでした。
休みの日に僕がいないのは、幸い、今の我が家にとっては大きな痛手ですから。
結果的に、大半が子ども達の寝ている間か寝ていなくても僕以外に目のいっている間に済ませることができました。
嫁さんからも“今回はうまいことやったなぁ”と褒められました。
あーうれし。
フケ顔君に迷惑をかけなくてよかったとも思います。

幻聴を聴くまで自分を追い込んだ作業。
終わってみれば充実感でいっぱいです。
拭くという手間を加えたので1回目に塗った状態よりももっときれいになりました。
その成果は昨日アップしていますので、この話を頭において再度見返してみてください。
きっと作業する僕の姿が、透けて見えることでしょう(笑)

今後はここまで大げさな塗装作業はないと思いますが、
大掃除の時にははげてきたところや、人がよく通るところは塗っていかなきゃならないですね。
ま、今回の経験があるので、がんばれることでしょう。
では。

にほんブログ村 住まいブログへ 長らく引っ張ったこのネタも最後ですので、もう一度だけおつかれさまのひと押し、お願いします。