未来の自分が今の自分を作る

2022-07-26 06:45:12 | リーダー
こんな考え方は、間違っていると思うか?
今の自分があるのは過去の自分の積み重ねだ。
というのはよく聞く。
そして、未来の自分を決めるのは今の自分だと。
確かにその一面を否定はしない。
判断しなければならないとき、過去の経験から答えを導くことは多い。
困った人と接するとき、過去の困った人の事例を記憶から引っ張り出すこともある。
過去に学んだ知識で、今の問題を解決する努力をする。
これらは過去の自分が、今の自分を作る一例だ。
しかし。
考えようによっては、この繰り返しでは過去の自分を超えられないのではないか。
積み重ねてきた知識や経験に基づき行動する現在の自分は、その知識や経験の範疇でしか行動できない。
つまり、今の自分は過去に縛られているとも言えるのではないか。
自分の過去以上のことができないという意味で。
一方、自分はこんな人間になりたいという将来像を持っている場合、なりたい自分になるために今の自分は行動する。
そこに過去の自分の知識や経験は、基本的には必要ない。
必要なのは勇気と想像力と変化を恐れない強さ。
多くの人は現状を維持したがる。
そうすることが最もエネルギーを使わなくていいから。
経験と知識の中だけで生きるから楽なのだ。
でも、それでは今まで以上の自分にはなれない。
未来になりたい自分になるために、今の自分が行動する。
未来の自分になるために、変化を恐れず、労力を厭わず、経験も知識もないことに挑む。
これがつまり、タイトルの未来の自分が今の自分を作るということ。
ミドルエイジの自殺が多いと聞く。
50代以降で自殺者の半数を占めるとか。
今後の人生を、これまでの経験からしか考えられない、つまり過去よりも明るい未来は想像できないということなのだろう。
だから未来に絶望するのかも知れない。
自分には、過去よりも今よりも明るい未来が待っていると考えることができれば、きっと自殺は減るのだろう。
ただし、人生が良くなる将来を描き、それに向かって行動することは非常に困難である。
一方で、それをできた者だけに見える未来が、きっとあるのだと思う。
私はそんな未来を見たい。
だから、未来の自分が作る今の自分でいることを選ぶ。
知らなかったことを年下の人から教えてもらい、経験したことのないことを恐れず、踏み出す。
幸い、私は自他ともに認める強力な実行力だけは持っている。
未来になりたい自分を思い描き、この実行力でそこへ向かって行動しているところだ。
その未来は明るいとは信じているが、本当に明るくなるのか誰にもわからない。
不幸になるシナリオも見え隠れする。
現状維持に全力を注げば、きっと楽だろう。
私は組織で出世しているし、現状維持できればそれなりの権力や財力が手に入り、将来は安泰だ。
しかし、私には他にやりたいことがある。
現状維持では叶えられない未来を、夢見ている。
我ながら、いい年して甘いことを言っていると自覚している。
こんな父で申し訳ないな。

時にはこんな考え方

2022-07-01 13:23:10 | リーダー
開き直りが必要な時がある、と人は言う。
同感だ。
徹底的に追い込まれるからこそ、たどり着ける境地がある。
いわゆる禅の世界の考え方とでもいうべきか。
どうしようもない状態まで追い込まれたら、開き直ることによって通れるようになる道もある。
経験なし、知識なしで仕事をしていた令和3年は、開き直りが必要な年だった。
ただ、開き直ったからといって、知識や経験がないことは変わらない。
できることなんて知れている。
私の場合、開き直ることによって、自分が傷つかないようにしていただけだ。
“おれにできるわけないよ。だって素人だもん”
こうでもしないと、とてもじゃないが精神が持たなかった。
どこまでもちゃんとできることを求めることは、私の心にとって非常に危険だった。
だから、開き直った。
自分を守るために、傷つかないために。
居直りと言われても仕方がないレベルで。
私の場合、開き直ることによって、自分が精神的に病まないという道が開けたわけだ。
果たして職業人として、決してこれはいいことではないのだが、私個人的には休まず仕事をできたので結果オーライだと思っている。
ただ、周りの人間からすると結果オーライとはいかなかったかも知れない。
恥ずかしながら、今回は自分を守る方法についての記述になってしまった。