ご挨拶

2011-12-31 19:52:04 | 雑記
いよいよ今年も残すところあとわずかとなりました。

このブログをご覧いただいている方々も、
十人十色の1年を過ごされたことと思います。
いいことがあっても、悪いことがあっても、
心は熱く、頭は冷静に、対処したいものですね。
いつも心がけてはいるのですが、
感情をコントロールできないこともあります。
そんなとき、自分が感情に流されたことを認め、
素直に謝罪したり反省したりすることができればいいですよね。
私は今年、2回ほど子どもに対してやっちゃいました。
で、2回とも頭に血が上ったことを認め、
“ごめん、悪かった”と謝ることができました。
人間として、少しだけですが成長したかなとも思います。

言うは易し。
何かにつけて当てはまる言葉です。
大昔から使われている言葉ですが、
今も頻繁に使われるということは、
いつの時代も人間が同じことを繰り返しているんだなと実感します。
子どもに説教したり、後輩に仕事を教えたり。
エラそうに語らなきゃならない世代になってしまいました。
比例して、責任を背負わなきゃならないということです。
逃げようと思えば逃げられるのかも知れないですが、
誰かがやらなきゃならないお鉢が回ってきたら、
敵前逃亡するような生き方はしたくありません。

・・・・・。

何でこんなことをつらつらと書いているかというと、
今年はそういう年齢とか役目とかを考えることが多かった年だったのです。
会社という組織の中での責任、
地域という社会の中での責任、
家族という最小単位での責任。
「責任」と「責任からの逃避」について、
考えることの多かった1年でした。

もちろん、結論なんて出ていません。
ただ、私は責任から逃げることはできないだろうな、
という感想を持っただけです。


来年は、順調ならば、ジャリ男は一年生になります。
我が家の3姉妹弟が、全員小学生として過ごす唯一の年です。

1号はもうすぐ中学生だというのに未だに幼くって、
妹や弟と同じペースで成長しているって印象です。
2号はシャイで引っ込み思案ですが、
家族にだけ見せてくれる意外とバカな一面が魅力です。
ジャリ男は相変わらず調子乗りで、
イヤでも私の子どもの頃を思い出させられて困ります。
3人ともおかげさまで元気です。
仏様に感謝しています。

これからも、子ども達が元気に明るく育ってくれるよう、
親としてできる努力を継続していきたいと思います。


このブログを読んでいただいている方々。
今年も大変、お世話になりました。
足をお運びいただき、本当にありがとうございました。
皆さんの2012年が、希望通りの年となることを、
心よりお祈り申し上げます。
どうか、お元気で。

私も、素敵な2012年になることを大いに期待しながら、
ここに筆を置かせていただきます。
お世話になりました。
いずれ、どこかでお目にかかれる日があらんことを。
では。


夏の家族旅行記 ~沖縄5日目:最終日~

2011-12-30 23:58:53 | お出かけ

先日の猛烈な寒波も去って、一息ついている寒さですが、
このブログはそんな時候を完全無視して、
沖縄旅行記の最終回をアップしてやるぞ!
季節錯誤この上ない記事ですが、お付き合いください。

ダラダラと続いてきた旅行記も、いよいよ最終回です。

旅行最終日。
あとは無事に家まで帰るだけです。

午後0時出発の便なので、
空港には午前10時に到着すれば十分間に合います。
この日は8時に起床して、ゆっくりと朝食を取りました。
朝の支度をしてチェックアウトしたのが午前9時。
レンタカー屋さんまでは15分ほどの道のりです。
沖縄は渋滞が多いと聞いていたのですが、
ほとんど渋滞にあうことはありませんでした。
移動の時間帯が中途半端だったのかも知れません。

レンタカー屋さんからバスで10分走ると空港に到着です。

帰路の空港って、同じ空港でも印象がまったく変わります。
4日前に到着した時は、もっと明るかった気がするんですけどねぇ。

とりあえず搭乗までにすることは昼ごはんを食べること。
とはいえ、まだお腹は空いていないので、
しばらくはお土産屋さんをブラブラするだけです。

ガラス細工の土産ものって、
たくさん飾られていると様になるのですが、
ひとつ買って家に飾ると、貧弱ですよね。
ガラスが細くなっている部分なんか、すぐにポキッと折れちゃいますし。
この感想、以前の記事でも書いたような気がするな。

こちらは子ども達がやたらと気に入っていたシーサー。
いかにも幸せを呼んでくれそうな顔をしています。
ま、本来のシーサーの役目は魔除けだそうですが。
シーサーをもって“あ”と“ん”の顔で写真を撮りました。

ひとしきりお店をブラブラすると11時になりました。
お腹は空いてないですが、食べとかなきゃなりません。
私は知らなかったのですが、沖縄のハンバーガーはデカイ、
と嫁さんが教えてくれました。
そりゃ食べてみたい。
なので、沖縄バーガーと看板の出ていたお店でランチにします。

直径は15cm程度といったところでしょうか。
確かにマクドナルドやモスバーガーなんかに比べると、
大きいのは大きいですね。
味は・・・忘れてしまいました。
ハンバーグがソースをくぐらせてあって、
よくソースの味がついてるなというのは覚えているのですが。
ま、おいしかったですよ。

いよいよフライトの時刻が迫ってきました。
相変わらず子ども達は元気ですが、
これからの帰途のことを思うと、気分が重くなる私達夫婦。
翌日からの仕事を思うと、
気分が重くなるどころか、地底30メートルくらいまで潜ってしまいそう。
そんな気持ちに鞭打って、飛行機に乗り込みました。
またここに来る日を願いながら。


今回の沖縄旅行は、ずっと天気予報は曇りのち雨とか、
曇り時々雨とかばかりでした。
でも、実際に外にいるときに降られたのは、
首里城に行ったときに10分程度降ったスコールのみで、
とっても心配していた割には、いい天気でした。
スカッと快晴、という日ばかりというわけにはいきませんでしたが、
沖縄を楽しむために、十分な気候だったと思います。
何よりも、台風が来なかったことがありがたかったですねぇ。

名残は尽きない沖縄。
楽しい思い出ばかりの沖縄。
ゼヒゼヒ、もう一度来たい沖縄。

大きな負担を押し付けておいて、こんなこと言ったら怒られるかもですが・・・
沖縄が日本でよかった。
ハイサイ!


長い長い自己満足旅行記にお付き合いいただきまして、
ありがとうございました。
では。


読書感想文24 ~挙動不審者~

2011-12-26 23:48:52 | 
少し前にとってもハマって、読み漁った作家さん。
佐竹一彦氏の作品です。
残念ながら、佐竹氏は故人なんですが。

氏は元警視庁の警部補。
刑事(警察)小説好きの私にとって、これ以上ない書き手だと言えるでしょう。
既に【刑事(デカ)部屋】にはじまり、
【新任警部補(凶刀「村正」殺人事件】、【潜入捜査警視庁公安部】、
【ショカツ Real police story】、【よそ者】と読み進めてきました。

氏の作品は、どれも地味です。
【うたう警官】とか【それでも、警官は微笑う】とかと比較すると、
とにかく抑揚のない淡々とした情景や心理描写が展開されます。
さらには終わり方のすっきりしないこと。
【ショカツ】なんて、登場人物に犯人はいません。
犯人は逮捕されるのですが、それはどこかの誰かであり、
ラスト20ページほどで、
主人公と関係のない捜査本部によって逮捕されることになります。
物語の途中で散りばめられたように見える伏線。
でもそれらはほとんど回収されることなく終わります。
結局、伏線ではないわけなんです。
エンターテインメントのかけらもない地味さ。
主人公は捜査の実務研修のため、ベテランとペアを組む“僕”。
恐らくは、佐竹氏の実話を基にした作品かと。
だからこそ、リアルなんですよねぇ。

考えてみれば、捜査って地味以外の何者でもないんでしょうね。
架空の世界ではたくさんの伏線が散りばめられ、
それらがラストで見事に回収されます。
でも、聞き込みで得た情報は、そのほとんどが伏線とならず、
事件とは無関係なものなんですね。
氏の作品にはそんなリアリティが溢れているのですが、
だからこそ、地味になってしまうのでしょう。

で、本作はその極みだ、と個人的には考えています。
何しろ、主人公はうだつの上がらない定年前の刑事紺野巡査部長。
その刑事に署長から特命が下されるんですが、特命の内容がまた地味です。

殺人の容疑で逮捕された容疑者。
状況証拠も物的証拠も揃っているにもかかわらず、澄んだ目で否認を続けます。
捜査本部の捜査は適切なのか。
澄んだ目の犯人がいることに納得がいかない署長。
犯罪者にありえない澄んだ目の理由をさぐれ。

というのが特命の内容です。

紺野巡査部長は、ありあまる証拠のために捜査本部が捜査を省いた、
犯人が過去に起こした不起訴事案を調査します。
定年退職した少年課所属の長い元刑事。
若くして退職し、サーフショップを経営する元刑事。
その捜査内容は捜査側の人間性によって処理されています。

で、澄んだ目の理由ですが、
精神的に大人になっていない若者には、
犯罪を犯しても、何の良心の呵責もなく、
罪悪感を感じることもない人間ってのはいる、
ってのが結論なんです。

ひょっとして誤認逮捕なのかな?
意外なところから真犯人が現れるのかな?
という期待を持ってしまうのですが、
そんなドラマチックな展開は一切なし。

地味です。

で、その後、犯人が否認を続けたのか、自白したのか、
紺野巡査部長の結論以降どうなったのか、
作品の中では明らかにされていません。
先ほどの結論を出して作品は終わります。

地味です。

ただ、私にとっては地味でも何でもいいんです。
元警視庁刑事が経験を元に描く警察内部の権力構造や捜査事情。
それらが、何よりも説得力を持って迫ってきてくれます。
すっかりただの警察or刑事オタクみたいになっちゃってますが、
決して偽者の警察手帳を持っていたりしませんので(汗)

小説に限らず、映画やドラマも作品ラストってのは盛り上がりますよね。
というか、作り手は盛り上げようとしますよね。
それが時として失敗して、
盛り上がりに欠ける出来栄えになっちゃうこともあるのですが、
氏の作品は盛り上げようとする意思が伺えません。
私の経験上、刑事小説のラストはドンパチかどんでん返しなんですが、
そんな派手な演出は一切登場しません。
前述したように、伏線の回収も行われないので、
“これは伏線になるかな?”
なんて推理しながら読み進めても、
ただの徒労に終わることばかり。
だからこそ、現実に近い小説なんだろうなと思えるのです。

数ある氏の作品の中でも、群を抜いて地味だった本作。
何といっても“澄んだ目”の真相調査ですから。
でも、それでも楽しく読めたのは、
やはり刑事小説が好きだからなのでしょう。
逆に言うと、刑事小説が好きじゃない人にとっては、
たまらなくのっぺりして退屈な作品になっちゃうことでしょう。

かなり読み手を特定してしまうこの作品ですが、
私にとっては氏が若くして亡くなられたのが残念でなりません。
何しろ氏の作品は10作に満たず、
この先、作品が増えることはないのですから。
もうすべて読み終わってしまった今、
氏の新作を読みたいという、叶えれない欲求に悩まされています。
では。


お払いボックス

2011-12-22 22:43:19 | インテリア

これ、何だと思います?

横から見たところ。

今年の夏の話ですけど。
±0のファンと一緒に衝動買いしたんです。
特に深く考えずに。
実はリモコンボックスなんですけどね。
現状が、リモコンをテレビの横に平置きしてるだけだったので、
これに入れると、少しはまとまった感じになるかなと。

どうですか。
見事に失敗でしょう。
花だからリモコンを入れる袋部分も開いてるんですよ。
だからリモコン全体がブワッと開いたシルエットになっちゃうんです。
どうしてもガチャガチャした印象です。

そういえば、展示品にはリモコンはささってませんでした。
ボックス単体で見れば、悪くないと思ったんですがねぇ。
なんだかすぐにお払い箱(ボックス)になっちゃう予感。
いやーん、まいっちんぐ。
では。


読書感想文23 ~廃墟に乞う~

2011-12-15 22:11:46 | 

いやはや。
連日の忘年会でいささかまいっております。
今日は控え目に、とか思っていても、
そう思っていたことを飲み出すと思い出すことはありません。
12月という季節がそうさせるのでしょう。
チッ。やってくれるぜ、じゅうにがつ。

すっかり佐々木譲氏の警察小説にハマっていた時期がありました。
今回の作品は氏の直木賞受賞作の短編集です。
たんぺえ”ではございません。

主人公は休職中の仙道刑事。
過去の事件で心的外傷後ストレス障害を患っているものの、
過去に担当した事件の関係者から、独自の捜査を依頼される。
依頼ごとに短編が構成されており、
どの編も北海道のどこかの町が舞台となっています。
北海道の地理や町の特色を知っていると、
もっと楽しく読めるのでしょうが、
私はまったく存じないので、架空の町としか受け止められません。

直木賞受賞作、ということだったので、
期待して読んだのですが、
これまでの氏の作品とは一線を画した警察小説のため、
読後の感想としては他の作品のような満足感はありません。
休職中の刑事、という設定なので、
捜査に重きを置かれているのではなく、
事件の犯人や被害者の人間を照らしているという印象です。
そのため、どの短編も事件の明確な結末を記述することなく、
尻切れトンボのように終わります。
それでも、どの短編も独特の余韻を残してくれます。
少し嬉しい、少し哀しい、少し空しい・・・

秀逸なのはやはり表題作の“廃墟に乞う”です。
勝手に想像するに夕張市が舞台じゃないかと思います。
かつて炭鉱町として賑わった町は現在、
廃墟のような町になっている。
そんな町に育った人間が犯す罪。
考えられる限りの劣悪な環境で過ごした幼少時代。
憎むべくは人間か環境か。
哀しい結末に、打ちひしがれて物語は終わります。

本作は氏の真髄かというと、素人の私にはそうでもないと思うのですが、
氏にしか書けない作品だということは間違いないでしょう。
果たして多くの作品の中で、
最も直木賞に値するかどうかというと、
もっとふさわしい作品があるような気もします。
【警官の血】のほうが個人的には納得できます。
3代に渡る警察官一族の超大作は、
大きなスケールと気配りの利いたディテールで、読み応えがありました。
しかしながら、直木賞選考委員の方々もおっしゃるとおり、
これまでの氏の作家としてのクオリティの高い創作活動が、
たまたま、この作品で直木賞という栄誉を得たということでしょう。

さて。
氏の警察小説はすべて読み切ってしまいました。
どれも秀逸で、もっともっと読みたいと思うのですが、
しばらくは、他の作品もチラ読みしながら、
じっと次回作を待つことにしましょう。
では。