劇場公開中の作品です。
ネタバレしますので、これから鑑賞するという方はお読みいただかないほうがいいかと。
ウルトラマン関連の映画を観るのは初めてのことでした。
もちろん、ウルトラマンは子どもの頃から馴染みが深く、
ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマンは夢中でテレビにかじりついてました。
再放送でしたけどね。
なので、劇場で観るウルトラマンに興味津々でした。
オープニングで青と赤の光の玉がぶつかりながらとある惑星に降り立ちます。
青い玉が怪獣ベムラー、赤い玉がウルトラマンメビウス。
この登場シーンは、ウルトラマン第1話のオマージュですね。
のっけからオールドファンを惹きつけてくれます。
一方、宇宙牢獄にウルトラマンに姿を変えたザラブ星人が現れ、
牢獄に幽閉されている悪のウルトラマン、ベリアルを解放し、
一緒に宇宙を征服しようともちかけますが、ベリアルにあっさりと倒されてしまいます。
かつてベリアルは強さのみに憧れ、そのために悪を犯し、
M78星雲を追放されたところに、レイブラッド星人によって悪の強大な力を手に入れたウルトラマン。
強さのみを求めて正義を伴わない力を手に入れる危うさ。
しばしば利用される設定です。
姿形は・・・微妙ですね。
エラからアゴにかけての張り出したラインと、
縦長の目がとっても悪者の印象を与えます。
正直ね、レイブラッド星人が誰なのか、予備知識が一切なかったので、
このへんの展開はなんのこっちゃだったんですけど。
このベリアル、めちゃくちゃ強いです。
数々のウルトラ戦士をもってしても、到底かなわないくらいの強さ。
この戦闘シーンがスゴいです。
まるでカンフー映画を観ているかのような迫力のアクション。
光線などの飛び道具よりも肉弾戦に重きを置いて描かれています。
ワイヤーアクションも随所に取り入れて、
重力に反するウルトラマン達の動きを描写しています。
今作に登場するメジャーどころのウルトラマンは、
全員マントをまとっています。
これがまたカッコイイんですよね。
ウルトラマンにはマントが似合います。
格闘の末、光の国のエネルギーの源であるプラズマスパークを手に入れるベリアル。
エネルギーを失った光の国は、すべてのものが凍てついて氷の国へと姿を変えます。
この状況を打破するにはベリアルを倒して、プラズマスパークを取り戻す必要がある。
では、ウルトラマンベリアルを倒すにはどうすればいいのか。
メビウスは同じくレイブラッド星人の血を引くレイという成年に協力を依頼します。
毒をもって毒を制す。
レイはレイブラッド星人であるため、怪獣を操ることができます。
彼のパートナーはゴモラ。
何とあの大阪城を粉々にしたゴモラを、ポケモンのように使っちゃいます。
最近はウルトラマンじゃなくって、大怪獣バトルとかの題名でテレビ放送されているようなので、
その延長線上の映画だということですね。
ここまでのところで気になった、というかものすごく違和感があったのがウルトラの母のあてレコ。
ウルトラの母が話すと幼稚園の学芸会ですよ。
他のウルトラマンのすばらしいあてレコのおかげで映画にのめり込んだ心を、
一気に冷めさせてくれるひどさ。
これは、非常に残念でした。
母の声を務めたのは長谷川理恵さん。
ウルトラの母は戦士達を優しく包み込む包容力がある方なんですが、
棒読みセリフでは、その包容力は表現できませんねぇ。
物語はやがて、怪獣墓場での大戦闘に向かいます。
生き残りのウルトラ警備隊とレイのゴモラvsベリアル率いる怪獣軍団。
世紀の大バトルが始まります。
バトル中に現れるウルトラマンセブンの息子ウルトラマンゼロ。
追い詰められたベリアルが、様々な怪獣と合体して現れる究極の怪獣ベリュドラ。
ジャリ男も僕も大興奮。
惜しむべくはベリュドラをCGで描いているからなのか、
合体している一体一体の怪獣がよく見えないんですね。
アップになるシーンも少なかったですし。
ところで、ウルトラマンといえば、ミニチュアで町や自然を再現して、
そこで着ぐるみを着たアクターが暴れまわるというのが定番でしたが、
今作は背景をすべてCGで作成し、よりリアルに戦闘を描いています。
確かにCGの背景はリアルで迫力あるのですが、
70年代のウルトラマン世代には、やはりミニチュアのちゃっちさを懐かしく思います。
子ども心でもミニチュアであることはわかっていますし、
それでもやっぱりウルトラマンに心酔したものです。
がんばって手作りされたセットを豪快にぶち壊す怪獣たち。
生気のない手作りの町。
それはそれで味があるものですよね。
エンドロールで、とんでもなくびっくりしたことがありまして。
ウルトラマンキングのあてレコをされたのが、小泉純一郎元総理だったんです。
映画が終わってから、嫁さんに興奮して話すと、
そういえば何かの情報番組でやってたのを見たことがあるとのこと。
どうりで、映画の最後にウルトラマンキングが演説するシーンがあるんですが、
声優さんの割にはかつぜつが悪いなと思いながら聞いていました。
でも、声量も威風堂々とした話し方も、
とってもがんばっておられたんじゃないかと感じました。
さすが、一国を率いた経験をお持ちの方です。
ジャリ男と一緒の映画鑑賞。
そりゃもう期待以上に楽しむことができました。
もうすぐシンケンジャーvsゴーオンジャーの封切です。
こちらは家族全員で鑑賞することになるでしょう。
楽しみです。
では。