まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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アウトレイジ ビヨンド

2012-11-30 23:29:55 | 日本映画(あ~な行)

北野武監督のバイオレンス映画『アウトレイジ』の続編。前作で会長を謀殺した加藤(三浦友和)と、大友組で裏カジノを仕切っていた石原(加瀬亮)が、山王会の会長と若頭となり、山王会は政治や官僚の世界にまで影響力を及ぼすほど強大になっていた。

マル暴で担当していた刑事まで殺されて、警察は山王会対策に力を入れるが、山王会と繋がっている片岡(小日向文世)は、関西の花菱会を巻き込んで騒ぎを大きくする一方で、刑務所から出てきた大友(北野武)を木村(中野英雄)と引き合わせて、山王会加藤会長への復讐をそそのかす。

西田敏行や高橋克典が演じる花菱会が我が物顔で暴れる一方で大友はどう動くのか、そして山王会は。。。

「馬鹿野郎」「この野郎」と威勢はやけにいいけれど、言葉尻が何か軽いんだよな。山王会の若頭にまでなった石原なんて、まるっきりそこらのチンピラみたいな口調です。年上の古参親分たちを従えるには声を張り上げなきゃ難しいんだろうけど、虚勢を張っている感がありありと出ていて迫力も貫録もありません。

もったいなくらいにあっさりと人が死んでいくのが『アウトレイジ』だったけれど、この続編でもばたばたと死んでいきます。木村の下にいる若者、桐谷健太と新井浩文は最後の全面戦争までいるのかと思ったら、そのきっかけにはなったけれどあっさり序盤で死んじゃうし、若頭の石原も中盤に入ると簡単にやられてしまいます。今回はこの若頭の殺され方が一番強烈だったなあ。椅子に縛られて固定されて、ピッチングマシンから飛んでくる硬球をえんえんと顔面で受け続けるなんて、こんなにキツイことをよく考えたものです。

花菱会の兵隊を借りて大友と木村が山王会を追い詰めるときは、これは絶対に警察が厳戒態勢を敷くだろうっていうくらい、大勢の組員が銃弾に倒れていきます。そのあっけない無機質さに感覚が麻痺してきますが、大友が加藤を仕留めるときのドスの鋭利で生ぬるい音は、乾いた銃声とはまた違った衝撃があります。虚勢を張って生きている裏社会の人間だからこそ、栄華を極めたと思っても虚飾が剥がれ落ちたときの姿がみすぼらしく見えるのかもしれません。

花菱会や大友を助けた韓国系の組織など、三作目もありそうな雰囲気ですが、こうもバタバタと死んでいくと俳優が足らなくなるんじゃないかと心配です。

公式サイトはこちら

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