えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

  「子供がいない」

2014-05-05 14:11:47 | 歌う

            「子供がいない」

✿そよ風におぼれる草食男子鯉そんな感じだあの鯉のぼり   松井多絵子

 5月5日、早朝の地震に驚く。3・11を思い出す。あの翌日、スーパーへ行ったら食品がほとんど売れてしまっていた。3日分位の餌は買いだめしておこう。10時前に家を出て近くのスーパーへ行く。近くのマンションの1階ベランダに鯉のぼり、学校の工作で作ったのか紙製の鯉はだらりと垂れている。3びきか、5ひきなのかわからない。今日は♠端午の節句だ、しかし、我が家のあたりには鯉のぼりは見られない。徒歩8分のスーパーへ行くまでに見た鯉のぼりは、二世帯住宅の2階ベランダの五匹の「鯉のぼり」だけだった。

 今朝の新聞に「15歳未満の子供の数は前年より16万人減ったと総務省が発表」との記事がある。「33年連続減少」。「総人口に占める割合は12.8%で世界で最低水準」とは。日本で一番子供が少ないのは秋田県、次が東京である。老人ばかりの町に私は暮らしているのだ。第1回の子供の日は1949年、その頃の子供は老人になっているのである。

✿おとしよりばかりの区立公園に白蝶たちが遊びていたり

✿またわれに近よりてくる白蝶よ心配しないでわたしは元気

✿白蝶は消えてしまいぬ脳裏には白き曲線描かれている

 地震などの際の避難所のためもあり、私の町には小さな公園がいくつもある。子供はほとんどいない公園のベンチに、座っているのは老人たち。ことに春の公園は老人が多い。

✿滑る子を待つ滑り台のスロープの急なる傾斜を微風がすべる

✿どのような語らいありしかこのベンチあるいは恋の入り口、出口

✿地震(ない)あらば避難所となる公園のベンチに座りすぐ立ちあがる

、公園は今つつじの花盛り。ベンチに座り若き日の思い出をひきよせたとき地震のことを
 思い出し公園を去りました。花たちは私にもっと見てほしかったことでしょう。
                    5月5日  あいまいな天気  松井多絵子